かながわ協働推進協議会条例検討部会(第5回)審議結果

掲載日:2018年4月17日

かながわ協働推進協議会条例検討部会(第5回)審議結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

かながわ協働推進協議会「ボランタリー団体等と県との協働の推進に関する条例」見直し検討部会(第5回)

開催日時

平成29年2月2日(木曜)10時30分から12時

開催場所

かながわ県民センター11階コミュニティカレッジ講義室1

出席者【会長・副会長等】

樋山麻子(認定NPO法人市民セクターよこはま(横浜市にしく市民活動支援センター副センター長))、原美紀(NPO法人びーのびーの事務局長)、藤澤浩子(NPO法人よこすかパートナーシップサポーターズ代表理事)【部会長】、天野卓(神奈川県社会福祉協議会地域福祉推進部課長

次回開催予定日

平成29年3月22日

所属名、担当者名

NPO協働推進課、担当者名本越、山根

審議(会議)経過

1 開会

2 議題

(1)(仮称)条例の手引き(案)について

(部会長)

 事務局から説明をお願いします。

(事務局)

 今回の資料1「条例の手引き(案)」は、体裁を逐条解説の形式としました。前回のバージョンの手引きをベースに、前回QアンドAで記載していた内容も分解、整理し、各条項の説明に溶け込ませました。前回の協議会の意見及び条例改正までの県議会のやりとりを踏まえたエッセンスを加えました。図の挿入等はこれからの課題としました。名称を仮に手引きとしていますが、検討が必要と考えております。逐条解説にした理由は、ボランティアとは何かというような市販の本に書かれている内容と同じ事を改めて記載する必要がないこと、行政として、県民に対して条例をわかりやすく説明する必要があること、これまで理解が分かれていた事項をここで明確にしておきたいこと、以前の手引きは初めて協働に携わる県職員向けに作成されており、表現もそのようになっていましたが、QアンドAでは網羅的に理解するには、表現の仕方として読みづらく、前回の協議会でもそのような意見をいただいたこと、協働推進条例施行後5年が経ち、NPOとは、協働とは、については、庁内に浸透してきており、前回と同様の手引きを作る意義がないこと、以上の理由から、逐条解説の形式とさせていただきました。

(部会長)

 資料を事前にお目通しいただいていると思いますので、お気づきの点などをお一人ずつお話いただきたいと思います。

(委員)

 資料2の前回の6月の反映状況というところの最後の部分、「公共」について、「『過去、「公共は主として行政が担うものとされ、「公」=「官」、「私」=「民」と言う考え方が一般的でしたが、今では「民」が行う公共的な活動が様々な場面で見られるようになっています。』と記載しました。」とありますが、その記載が資料1の1ページで私の見方が悪かったのかもしれませんが、見当たらなかったので、少し気になりました。図はこれから入れられるとのことですが、例えば8ページの「ボランタリー団体等と県とが互いの特性を活かしながら、各々の得意とするところを効率的・効果的に組み合わせることにより、一緒に取り組んだ方がよりよい結果を生むことが期待される取組みです。」のあたりは、前回の6月のときにも私から申し上げたのですが、こういった説明の後に基金21の協働事業など、何らかの例示があるといいのかなと思いました。あとは、9ページのところで、県の責務がありますが、説明の部分で県の組織、「協働推進者」や「庁内推進会議」、「協働推進実務担当者」などがありますが、ここは図式でどこに相談すればよいのかわかるようにしてあるとよいのかなと思いました。

(部会長)

 はい、ありがとうございます。整理しますと、目的の「公共」の部分の書きぶりが把握しづらいこと、8ページの基本理念の部分で県との協働になじむ取組みについて、基金21の協働事業などはっきりと協働しているといえる事例がたくさん蓄積されていると思いますので、そういうものを紹介されてはどうか、一般の方向けに事実として紹介されたらよろしいのではないかということですね。それから県の責務の部分で、県の組織に対する理解がわかりやすくなるような図などがあるよいという御意見でした。

(委員)

 確認なのですが、メールで送られた昨年6月の協議会での手引きが、整理されて逐条解説の手引きになるということでよろしいでしょうか。

(部会長)

 6月の協議会でいただいた御意見を入れて、逐条解説の形に組み替えたということになっています。その理由としてQアンドAよりは逐条解説のほうが県民の方向けにわかりやすいのではないかということです。

(委員)

 前回の協議会で手引きの改訂が必要ということから、協議会での意見を盛り込む形で反映して、公益などの言葉や法人格の説明や、私のほうから定義がしっかり必要だと言うことも言わせていただいて、なおかつ条例改正に至った経緯の記載もあり、そこからスタートしていくというあたりは、読みやすくなったと思っています。12ページの「コンパクト」についての議論は、米田委員と中島委員の御意見があったと思いますが、結局、載せるということになったのですね。

(事務局)

 協定を結ぶということの理解につながると考えましたので、コラムとして記載し、このような考え方があって取り入れましたという記載にしました。

(委員)

 横浜市の市民協働条例の制定や協働のあり方のなかで、中島委員にお聞きしながら「コンパクト」のしくみや考え方をやっと理解できてきて、それでもまだ理解していないところもあり、時流的にはなかなか厳しい状況にあると中島委員も言われているなかで、協定締結がイギリスの「コンパクト」そのものを導入して協定になったという経緯が本当にそうなのかが少し分からないところがあります。ぽんとイギリスの「コンパクト」がでてきて、理解ができるかなというあたりが少し心配です。「コンパクト」の概念をコラム的に持ってきても質的な理解や、奥の理念的なもの、政治的なもの、市民活動の中で政策提言の母体として連動して動いてきたと言う流れの中で、イギリスの中でも何十年かけてできてきたものだという理解がセットになっていたほうがいいと思うと、載せるのであればもう少し丁寧なほうがいいのかなと思います。「コンパクト」が持続できるというのは確固たる中間支援組織があってできることなので、今回の条例の協定をイコールにするというのは突然すぎないかなという印象がありました。協定は「コンパクト」を参考にしていますといいながら、今はそれほど盛んになっているのか実態がわからない中で扱うのが妥当かどうか・・・。中島委員がいらっしゃらなくて残念なところです。

(部会長)

 イギリスの詳しい状況は、中島委員にお聞きするのが一番いいと思います。私もイギリスのことについては詳しくはありませんが、ただ日本の現状において「コンパクト」という言葉は、皆様のフィールドで話題に上がってくることがないのが実状ではないでしょうか。

(委員)

 具体的に聞いたことはないですね。

(部会長)

 「協定」という言葉が市民権を得たというか、例えば指定管理者制度の中で協定という言葉が位置づけられておりますね。行政とNPOや民間の団体の間で協定書を交わすということがある意味では普通になってきて、それは指定管理者や委託を受けるという間柄であっても、協定を結ぶということがどういうことか、双方に理解されるようになってきている。ですから、あえて「コンパクト」を持ち出して協定の説明に用いる必要性はないのではないかなと思います。ただ、御意見として「コンパクト」という説明を残してほしいという趣旨は、おそらくその概念を十分説明してほしい、それが「コンパクト」という言葉で当時はよく表されていたということだと思います。逐条解説の本文の中に「コンパクト」という言葉を出してしまうと、その言葉の解説をしなくてはならなくなってしまいます。イギリスの「コンパクト」に関する一連の流れを協働の先進的な実例として紹介するのはいいのかもしれませんが。

(事務局)

 「コンパクト」という言葉は条例には出てこないですし、協定の締結が一般的になっていることからすると、逐条解説の形にしたときに、あえて説明の中に入れるのがよいのかどうかということは、中島委員の御意見をお聞きした上で、としたらいかがでしょうか。

(部会長)

 イギリスの「コンパクト」が注目されたのは、単にある協働事業の実施者が対等な関係で協定を結ぶということよりも、ボランタリーセクターと政府セクターというセクター間において、協働する上での取り決めを協約という形で締結したということで、その際には中間支援組織が重要な役割を果たした。そういう役目がきちんと果たされてこそ、というお話がありましたけれども、そういう物語として、本来協働のあるべき姿というかたちで紹介されてきたものの、日本でもなかなか中間支援のあり方は難しいものがあるし、ご当地のイギリスでも残念なことになっている。そういう物語が紹介されるといいのかもしれないですね。でもそれは専門家の方がきちんと書いてくださったものでないと、中途半端なものになるし、そういうものを逐条解説の中に入れ込むというのは手間もかかり、難しいだろうなというのが率直な意見です。

(委員)

 あと実際の運用のイメージですが、ボランタリー団体側からするとなかなか想像がつかないのですけれど、提案制度を通って市民側が協定で行いたいと提案をするとか、行政側がこれを使ってやってみたらどうかとかという場面で、主管の担当職員がその都度、これを読むというものなのですよね。

(事務局)

 必ずというか、これを見ることによって理解を深める、これを参考に自分たちの事業に合わせた形を作ってもらうことを考えています。細かくひな型を提示して、このようにしてくださいということは考えていません。

(委員)

 これは提案としての発言ですが、条文毎に類似の先行事例をあげるのはどうでしょうか。NPO側もそうなのですが、事業をスタートするときの契約締結のあり方や関係性のあり方をどうとるかとか、情報交換や相談など、私たちは子育て分野ですけれども、子育て分野での情報交換を飛び越えて、まちづくり部門の方々と意見交換したりして学びあうことを大事にしていまして、そこから部局を超えて、先行事例のところを学べるというところを、具体の事業の中で、どういうやり取りをしながら事業を進めて行ったかのイメージを持てるものがあったらいいのではないかと思いました。

(事務局)

 例えば、具体的な事業で交渉の経緯のようなものの掲載ということでしょうか。

(委員)

 はい。行政側のほうも相談体制などが、NPO協働推進課さんのほうで支援されていると思いますけれども、実際先行事例では、評価をどのようにしたのかとか、そういうあたりを縦割りではなく、横につないでいくような。最初の協議会の中であれだけの件数がでてきて、これから増やしていくなかでは、先行事例を踏襲していけるようなやり方や横つなぎできるようなやり方があるとマニュアルとして役立つのかなと思いました。

(委員)

 逐条解説の形としては、わかりやすいと思いました。これは実際にどういう条例なのだろうと思った人が見るものだと思いますが、これのほかに、もう少し簡単な、手に取りやすいリーフレット的なものは作られないのですか。

(事務局)

 まだそこまで考えが及んでいないのですが、あればあったほうがいいと思いますが。

(委員)

 これを読むのは大変そうだな、という印象をもちました。

(部会長)

 そうですね。条例ができたときには、詳しい解説版と案内パンフレットを作られたりしますよね。あくまでも職員向けということで手引きが出されたときにも、もう少し簡易なものを出されていたと思います。ただ、逐条解説で作ってしまうとその概要版というのは少し難しいのかなという気もしますので、改正のポイント、元々こういう条例です、この部分が改正されました、その改正点の解説をだされると、今回特に可決に手間取られたあたりを、議会で話題になるということは、県民の方も気になる部分でしょうから、そんなにたくさんでなくでも、関心をお持ちの方にお配りできるように作るといいのは、いいかもしれないですね。特に、公益法人制度改革と連動した改正でもありますし、公益法人制度の改革はわかりづらく、県民の理解もなかなか得られていないわけですから、御理解いただける方を増やすという意味でも、作られてはどうかなという気がいたしますね。あとこれの読者ですが、誰が読むのかというところで、協働事業を行おうとする職員と、単に理解をしてもらうレベルとは違うのかなという気がいたします。手引きは、どちらかというと担当者になる方向けですが、逐条解説はそれよりも幅広く御理解いただくためのものだと思うのですね。そこにどこまでマニュアル的なものを加えていくかというのは難しい課題かもしれません。これ一つでマニュアルにもなるし、逐条解説としても十分なものを目指すのも一つの手ですが、マニュアルは別途、庁内向けですとか、基金21協働事業負担金対象者とか、実際に協働を行う方向けに作成するのも一案でしょう。基金21は別に作られるということもありうるのですけれども、それと連動した形ででも、具体的なマニュアルを別途作るという方法はありかなと思いますね。たしか、この協働推進条例ができる前の時期に、基金21制度の一部にNPO関係者等で構成される「協働会議」という組織があり、そこでどう協働をするべきかという議論をして作成された手引き的なものがあったと思います。それと同時期に確か職員向けのマニュアルが別途作成されたように思います。その後、紆余曲折を経てこの条例ができたわけですが、この手引きは当時の職員向けマニュアルの流れを引いているように思います。ですからわりと実施マニュアル的なもので、県の条例に従って仕事をするうえでの県の職員向けの手引きという位置づけにしたのではないかと思われます。今回はそれから、更に5年経っての条例改正です。協定という言葉が一般的になってきて、NPOと行政の協働もたくさんの事例が蓄積されてきたという段階、NPOと県との議論は協働推進会議で年2回やってきたという程度で、深まる機会はそれほど多くなかったという気もしますけれども、ともかく実践の事例はたくさん蓄積されてきた段階にあると思います。

(委員)

 実践の事例が積みあがってきた中で、対等な立場で協議するとか、相互に評価を行うとか、「施策を講ずるものとする」と書いてある中で、それって具体にどういう事例があるのだろうか、具体の事例に学びながら事業を実施する所管の担当者が取り入れながらやっていかないと難しいと思います。協議の場をどうつくるかとか、本当にそれが対等な立場なのかとか、というところを、これだけの事例が積み上がっているので、協働があったらその所属に聞きに行って見せてもらうとか、やり方自体を学ぶとか、アクションのところが具体にあるといいかなと、そういうこともあって先ほど発言させていただきました。

(部会長)

 対等な立場で当該事業に関し必要な事項について協議するというところのイメージが、NPOにとっては具体的なイメージとしてほしいというところですね。条例そのものが民間にとっては身近なものではないですし、県の職員の仕事というのは、服務規定もありますが実際にどのような仕事をされているか、職員の中では分かっていることが、民間の側からはわからないというところで対等に仕事をするというのはどういうことなのかイメージできるようにしてほしいということなのかなと思います。一方でかつてはNPOのことが県の職員からはわからないという声もありました。それぞれの仕事の仕方がわかりづらいなかで、対等な立場でとうたわれていて、どのように対等にやってきたのかということがある程度具体に見えるといいのかなという気はしますね。何度も引き合いに出しますが、基金21の協働事業を担当された職員、NPOは、こういうことをやってきたという事実を広くみなさんに知っていただいて参考にしていただく責務はあるかと思いますので、協働事業の事例をところどころに入れていくというのは、神奈川県ならではのこととしてやってよいのではないかなという気はしますね。例示するときに、オーソライズされたものがあるという強みを活かすのがよいのではないかなと思います。基金21の場合は評価も行われています。協働事業は毎年協定書を作っていて、それに関して審査会での審査という形で毎年の評価を行いますし、年度末毎に相互評価もされていてそれを第三者である審査会が評価するというしくみだったと思います。その記録も保管されていると思いますので、それを見て使えるものがないか相談されてはどうかと思います。

(委員)

 逐条解説にしたので、掲載する場所が変わってくるかと思いますが、旧手引きの16ページの相手方となるボランタリー団体の選考というところで、協議をして選考をするあたりを公平に行っていますというところの説明ですが、どうやって選ばれるのかという部分の説明が逐条解説にはないので、具体の事例を通じてこういう形で選ばれていて、こうなるということの解説があると、条文の理解だけでなく、具体的に応募するときにその方が利用できるのかなと思いました。なかなか載せ方としては難しいところもあるかもしれないのですが。

(部会長)

 一つ一つの条文の解説という体裁にすると、こういうときどうしたらよいのかというのがわかりにくいということですね。

(委員)

 条文の理解はしやすいのですが、具体のイメージをするときには少し分かりにくいかと思います。

(部会長)

 いわゆるマニュアルとして使いたいときに、逐条解説では、マニュアルにはならないということですね。

(委員)

 ただ今回作られたものは、できる限り具体的な説明がされているので、わかりやすいとは思っています。図もこれから入れたりするといいと思います。

(部会長)

 あと索引など、こんなときはこの条文を参照するなど、そういう作り方もありますね。

(委員)

 事例を積み上げておくということが、条例の理念、ボランタリー団体と県の協働の価値はその積み上げだと思います。例えば評価のときにお互い評価シートを独自に作ったとか、地域協議会をつくってお披露目をしながら第三者評価を行ったとか、いろいろな事業ごとのユニークな取組みということを把握することにもなると思います。その事例をたくさん集めていくことが請負や委任ではなく、協働で行うことの価値だと思います。そういう意味でも民間は民間側で、きちんと中間支援組織がやらなければいけないことだとは思いますが、行政の中でもそこは他部署、他事業のユニークな事例が集まってきたということがすごく大事なのかなと思います。

(部会長)

 すべて逐条解説の中に書き込まなくても、こういうときにはこれを参考にという参考資料のリストなどでもよいのではないかと思います。基金21でも報告書がありますね。それがネットで見られるとか、ここに行けば資料が紙であるとか、そういったものを紹介しておくだけでも違いますね。本当に必要な方だけが見ればよいわけなので、ここを見よというものを整備しておくということが重要なことかと思われます。

(委員)

 横浜市では、横浜市市民活動センターと協働で、「Let’s協働入門」を出していて、そこでは協働の事例を載せたりしているので、このような事例の載っている冊子やホームページがあるとよいのかなと思いました。

(部会長)

 そういう意味では、他の市でも非常にたくさんのものが、この5年前の手引きの時代から比べると、分かりやすいものがいろいろ出されていますので、よその都市のあれを見よとは載せられないのでしょうが、ごく基本的なこと県内の事例を紹介されたらよいのではないかと思われますね。

(部会長)

 協議の中で触れていただきたい点について戻ってみてみますと、先ほど天野委員の御発言で県の特性についてはありましたので、残りの公益に関しての考え方、あるいは法人格をもたない団体、任意団体、第三者評価の方法についてなど何かございますか。公益に関して、というのは少しテーマが大きすぎるかもしれませんね。公益法人の認定にかかる公益という言葉とボランタリー団体等の公益についての違いということで言えば、私の恩師の山岡先生が論じられている例があったと思います。公益法人が担う民間公益、NPO法人が担う市民公益といった論説だったと思います。また、NPO法の制定過程では市民公益というものがあるということを明示していったというようなお話を聞いたことがあります。公益法人協会のコラムやNPO法の制定過程のフォーラムの梗概録、あるいは書籍からの抜粋など、なにか参考となるものがあれば紹介してもよいのかなと思います。公益概念は公共哲学等で定説があるというような単純な話ではなく、特定の方の学説を紹介してもそこには常に異論があるものだと思いますから、それよりはボランタリー活動推進のための条例ということで、NPO法制定のときに注目された市民が担う公益というものの紹介程度でよいのではないでしょうか。

(事務局)

 実際に今回の条例改正に伴って公益社団、公益財団を入れないということが議論されたのですが、公益社団、公益財団を不特定多数のための利益、ボランタリー活動も不特定多数のための利益と両方同じ言葉を使っているのですが、実際のところどうなのでしょうか。両方同じ公益なのですけれども、内実としてイコールなのかそれとも違うのか、違うけれどもニアリーイコールなのか、そのあたりが判然としなかったことが今回の事務作業の中であって、今もあいまいのままなのですが、そのあたりを記載したところです。根源的に公益とは何かということは整理する必要があるとは思うのですが。そのあたりのお話を伺いたいと思ってお聞きしました。

(部会長)

 そのあたりみなさんいかがでしょうか。

(委員)

 この条例の中では大事なところですね。この会の議論のなかでは理論や定義のなかで座長がおっしゃられたようにいろいろな論がある中で、どこを置くかというのはなかなか難しいと思います。今まででは会計基準とか会員規則とかアウトプットの利益分配など、定量的にしっかり判断できるものがないのかなという議論があったかと思いますが。

(部会長)

 一般法人の公益認定、NPO法人の認定、仮認定、県指定などは、一定の基準が設けられていて、概ね事務的に判断されます。しかし常にボーダーの部分が存在する、私益、共益、公益というのも単純に線を引いてはっきり分けられないものがあります。また、ボランティア論では利他主義という言い方で、私益ではなく他者のために行うということがボランティアの特徴の一つに挙げられることがありますね。私益、共益、公益だと、まず自分のためから広がっていく感じを受けるわけですけれど、自分のことは置いておいて世のため人のためというところが市民公益といわれるような言葉と重なるのかなと思われます。しかし一方では、ボランティアは自分の成長のためと言われることもあります。あまり考え出すと結論がないことでもあり、勝手に決め付けて書くというよりは、たくさんのみなさまで議論して共有できたところがこうです、という表現の仕方がボランティアの世界ではよくありますね。これが結論、正解というわけではないけれども、我々の共通理解ですとか現時点での到達点ですといういい方をします。公益に関する議論というのは、逐条解説に断定的なことを書き込むのは難しいのではないのかと思われます。どうでしょうか。

(委員)

 ここでしっかり明記しておくことが条件として必要でしょうか。

(事務局)

 実務的には基金21のほうで、公益法人は公益認定で不特定多数の利益だとあり、ボランタリー団体も同じような表現を使っているので、公益法人だから認めてしまってよいのか、つぶさに見ていくのが審査なのですが、入り口のところで、公益法人が私たちにもその権利があると思われるのでよいのか、公益法人とボランタリー活動の公益はイコールと捉えられるとそれが果たして正しいのかどうかということが少しわからないところで、グレーゾーンなんです。末端の実務的な部分での話しになりますが。

(委員)

 申請方式というか、これを使って協働事業をしたいという申し出があったときに、そこを使うインセンティブがあるということが前提ですよね。協定を結んで協働事業をするということは、かなり法人のほうにも求められるものがあると私は思っているので、順当に評価とか書いてあることが民間側にも義務付けられるということが、規制が緩和されたということで、申請がどっと増えてくる可能性があるということなのでしょうか。

(部会長)

 具体的な実務上では、例えば政府外郭、県の外郭は外すということであれば、最初に県との関係性がこういうところはお断りしますということを入れればよいかと思います。元々の基金に何パーセントか出資されているということだと外郭団体と見なし、対象外とするという取り決めをしておくということですよね。そういうことはできると思います。後は非営利型の法人について、まず非営利型の定款になっているかどうか。それは定款を出してくださいということになります。しかし定款がそうであってもそのように運営されているかは分からない、ということであったら、過去3年間の財務諸表を併せて出してくださいというようなやり方である程度の確認はできると思います。実質的に非営利型の定款通りの運営がなされていないと判断されたら対象外とするという方法で切り分ける。ただ単純に概念上どこまでが公益なのかといった話をしだすと、不特定多数の利益とは何か、同じではないかという話になるとなかなか難しいのではないかと思います。我々はよいことをしているので支援・協働してください、と言われたときに、それではお宅様の運営はどうなっていますかという事を拝見して、こうした運営状態の場合は対象外ですというやり方をするしかない条例にしたのだと思います。やっていることは同じ広い意味での公益には間違いない、だから今回の改正では、条例の入り口の部分では皆さん全て対象ですという風にしたんですね。

(委員)

 あえてここで公益法人とボランタリー団体の公益を分ける必要性があるのかなとも思います。それぞれボランタリー団体でも法人のように活動することもありえるので、理由付けとしてこういう説明もあると思いますが、あえて公益法人の公益はこうで、ボランタリー団体の公益はこうなんだということを無理して記述する必要があるのかなという感じを受けます。何か難しいですよね。

(部会長)

 例えば、何かの実行委員会に企業が入っていたり、公益法人や一般法人が入っていたりで、実行委員会を作っていたりしますよね。任意団体だけれどもいろいろな法人格を持ったところが加わって作っているという例もたくさんあります。そうした団体が、構成団体や対象事業の性格によって、助成や協働の対象となる場合、ならない場合、そういうものを例示してもよいのかなと思います。

(委員)

 入り口の間口を広くしたところで評価のところの経過の中でその事業の適否を見ていくというしくみができるといいですね。評価結果や第三者評価というところで。それにしても定義がなければ適否はわからないですよね。判断材料がないですよね。

(委員)

 一般社団法人、一般財団法人についても、「ボランタリー活動に取り組む」という文言が上にかかっていればよい、ということではないでしょうか。今までは一般社団法人、一般財団法人がボランタリー活動をやっていても、ここに含まれなかったから、今回の改正でそこを広げていきましょうという改正だと思うので、前提として「ボランタリー活動に取り組む」、一般社団法人、一般財団法人となっていればよいのかな、と思います。

(事務局)

 実際には、その考えで条例上ほぼ問題ないです。

(委員)

 法人格を持たない団体や個人でも、ボランタリーではない団体や個人がいろいろあり、結局はそれぞれの活動内容を見ていかなければわからないということだと思います。

(部会長)

 相違点はこの条例から行くと、「ない」という前提で、ないものを対象としているので、そうではない公益法人はありうるけれども、それとは協働はしないんですよという論法にした方が良いと思います。

(委員)

 県の責務のところとか評価のところで、結果的にというところで指標を立てていくということになるのかと思います。

(部会長)

 ここの一般社団法人、一般財団法人を加えた改正というのは肝なので、公益社団法人、公益財団法人は公益法人改革によって一般社団法人一般財団法人のうち公益認定を受けたものを公益社団法人、公益財団法人といいます、それはこういう団体です。公益社団法人・公益財団法人の中には、政府が100パーセントの場合もあればそこまでいかずとも大半を出資して作られた公益社団法人、公益財団法人もあります。そういった法人はかつてと同じように多数存在しています。それらもこの条例では一応対象になっているけれども、実務上、県が協働を行うときには、対象にはなりません、それはこういう理由、例えば100パーセント出資していたらならないとか、いわゆる外郭団体の規定があればそれにあてはまる場合は対象とならないとか、その理由もつけて書いておくというのはあってよいと思います。個別の助成事業等ごとに事業の趣旨があるわけですから、それに照らしあわせて検討し、これこれの場合は対象としませんと規定する、その検討の際のガイドラインになればよいわけですね。ここに入れてしまった以上は、全部入っていることが前提になるので、それがダメだというご意見はひとつの見識であったと思います。なぜ入れたのかという説明をここで加えたらいいですよね。現在の比率としてはこうですけれども、制度改革後の公益認定というのは、政府出資ゼロの民間が設立運営する一般法人であっても要件を満たせば受けられるものであるし、民間が一般社団法人、一般財団法人を作りやすくなったこと、民間が作った一般社団法人・一般財団法人が公益認定をうけたらそれはすごいことであること、今後出てくるであろうそういった法人に期待したい、そのための改正だということを書かないと理解されないと思うのですよね。公益社団法人、公益財団法人は対象外としてしまうと、民間設立でそれになろうという考えを否定することになる、ひいては政府が公益を独占していた時代と変わらないということにもなりかねないので、今回これを全て加える形で改正したのだということです。このことについて詳細は本文でとしても、前書き等でまず触れておいてはと思います。

(委員)

 横浜市の市民協働の手引きも市の責務の中で、支援の対象の既得権益化のことについては市民協働推進委員会で検討する必要がありますとしています。出口のところでチェックを入れていくことになると思います。条例改正の趣旨からすると、それしかないのかなと思います。

(部会長)

 協働の相手方としてボランタリー活動を推進していく上で、市民公益とか民間公益というものをどういう捉え、どのようなものを育て、支援していくのか、ということに関しては注意深くなくてはならない。そういう点で政府が○○パーセント以上出資しているところは支援の対象となりません、また、非営利型法人か否かは定款の記載もさることながら実質的にその定款にかなう運営がなされているかの確認が非常に重要であるということも明記しておくとよいと思います。

(事務局)

 第2条の定義のところのボランタリー団体等に記載があります。

(部会長)

 ここに詳しく書いてありますね。基金21で補助金事業をしていたり、奨励賞を受賞しているとか、個人で奨励賞を受けている方もいらっしゃいますし、こういうものを紹介するのは妥当だと思いますね。基金21でなくても他に適当なものがあればそれを紹介することでよいのではないでしょうか。ここはそんなに具体例を載せなくてもわかるのではないかと思います。

(委員)

 逆に列記すると幅広になってしまいますね。市町村ごとの補助金事業や個人も含むのですよね。列記はなかなか難しいのではないかと思います。

(部会長)

 評価は結構難しいですね。相互評価はどういう時点でするかとか、指標とか観点とか。

(委員)

 一般的には、事業評価と活動評価がありますね。事業が対等にできたかという相互の関係性のなかでどうだったかとその活動の中においてどこまで深化させてきたか、協働だからこそ活動がより色濃くなっていったとか、豊かになっていったとか、新しい地域課題を解決していけたとか、そのあたりを協定書の中で、硬直的にならない程度にひな型みたいなもので示したらどうでしょうか。このままで委ねるとどこがとっかかりになるのかとか、手続き的なもののイメージがどこまでつくかが曖昧でしょう。ここが本当はすごく大事だと思います。

(部会長)

 相互評価といっても、協働を対等にできたかどうかということに関してのやり方の評価とどういう結果が出たかといった2通りの評価があるというお話ですね。それと第三者の評価というのがありますね。第三者の評価の方法についてというのが12ページの括弧5のことを言っているのかなと思うのですが、これは私も前に課題として指摘させていただいたのですけれども、協働推進会議、年2回のうちの1回で一覧表を示されこれだけの協働をやりましたといわれても、ほとんどただ見たというだけのことになってしまっているのが現実だと思います。協働のレベルも何通りかありましたが、それは整理されるのでしょうか。

(事務局)

 協働事業と幅広い協働はどう違うのか、というのはイメージしづらいので、そこは整理したいと考えています。

(部会長)

 とにかくなんでもかんでも一覧で並んでいて、それを評価したというのはどうなのかなという感じがしますよね。評価についてはかなり以前に基金21審査会・幹事会でも話題になりましたが、やはり仕事としては、作業量がかなりあるので、きちんと予算化されないとちょっと難しいということがあります。どのくらいのボリュームのことをどのくらいの予算でどのようにやるかということだと思います。たかが評価されど評価とも言いますけれども、指標のとり方で、オーケー評価を出すための評価もできるわけです。何のためにどれくらいのことをどうやるのかをきちんと決めて評価を行うべきと思います。例えば協定を結ぶときに目標をお互いに設定しておいて、それに向けて努力してどこまで到達できたかとか、以前からお話しているように、先に目標と到達度を測定する指標をきちんと決めてから評価しましょうというのがいいのではないかと思います。第三者が評価するときには、現在のように網羅的な話題の中で少しだけ時間をとるというわけにはいかないと思います。抜き打ち的に何件か、幅広い協働としてでてきているものを本当にそうなのかみるのでもいいし、基金21の事業の中で審査会委員でない方が見たらどうなのかとか、いろいろなやり方があると思います。そういうものを工夫していく気があるのかないのかというのもありますね。それから、県提案型事業の協働はどうですか。

(事務局)

 県提案型事業は、終了しました。

(部会長)

 そうでしたか。幅広いというのは例えば、実行委員会形式とか、委託だとかであって、県の職員だけとか、従来の企業への外注などによって行うのではない事業を、幅広い協働と申告したらカウントするということでしたね。その辺を少し整理していくというお考えに至っているのはよいことだと思います。そういうことも事務的に決めてしまうよりは、協働推進会議などである程度議論しながら整理されてはどうでしょう。決めたものを諮るだけでも違うのではないかという気がいたします。

(部会長)

 定刻になりました。この「触れていただきたい点」についてざっと触れてみましたが、追加補足等はございますか。

(委員)

 評価については、第1条の目的にある多様な主体の参画と地域課題の解決への寄与の2点を、しっかり年度ごとにでも双方で確認するという可視化、意識化するということがすごく大事だと思います。細かい指標を作ってひな型を出すということや手法提示という一方で、この2つの目的にかなっているかに立ち戻ることが大事だと思います。それをお互いが意識化し、確認作業をするのだということです。最悪、その事業の課題で地域課題を書いていくと、そこはやれる団体とやれない団体と差異がでてきてしまうので、第1条の目的の2点が達成されたかどうか、そこにずれがあったとしたら、やっぱり対等でなかったのではないかという意識のずれも可視化できると思うので、その2つは本当に確認してほしいなと思います。

(部会長)

 今の御意見、重要かもしれないですね。個別の事業の評価というのはそれぞれの成果がどう出たかということまで丁寧に見ていくことはできるけれども、特に条例がうまく機能しているかどうかというのは、もちろん課題解決の成果が出たかどうかが重要なのですが、対等なやり方がいいのですよということをいっているわけです。多様な主体が対等に取組むのがいいと、それがきちんとできたかどうかは少なくともすべての事業で成果の確認ができなくても対等にやれているかどうかのところは最低限みたらどうか、という御意見ですね。それはこの条例の趣旨が伝わっているかどうかということになりますので、最低限やるべきではないかということですね。いかがでしょう、みなさま。それでは、定刻になりましたので、追加で何かお気づきのことがありましたら、事務局に御連絡を1週間くらいのうちにいただければと思います。あとは、今日の議論を参考に最終的な完成作業をしていただくということでお願いしたいと思います。あと、今後のことについて、事務局からお願いいたします。

(事務局)

 3月の下旬にもう一度まとめたものを見ていただくのにお集まりいただきたいと思います。事務局から日程のお伺いのメールを送らせていただきます。部会は3月の後、4月か5月にもう一度開くことを考えております。協議会については、3月中には手引きを見ていただくのは難しいので、来年度5月、6月ぐらいに協議会に手引きをお示しできるようなスケジュールで進めてまいりたいと考えております。

(部会長)

 そうですね。協議会の前にもう1回必要かもしれませんね。細かいこともていねいに扱い、なるべく良いものができるよう協力したいと思います。評価の手法などについても、もやもやと雲をつかむような状態よりは、もう少し具体の提案ができるといいのかなという気もします。もう少し回数を重ねればある程度の議論ができるかもしれません。よろしくお願いしたいと思います。では、本日はこれで終了します。お疲れ様でした。

会議資料

資料1[PDFファイル/441KB]

資料2[PDFファイル/152KB]

資料3[PDFファイル/573KB]

 

 

 

 

本文ここで終了

Adobe Readerのダウンロードページへ

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Readerが必要です。Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。

本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • ラグビーワールドカップ2019
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa