ホーム > 電子県庁・県政運営・県勢 > 県域・県勢情報 > 地域の総合案内 > 県西地域県政総合センター > 平成26年度「黒岩知事との“対話の広場”地域版(県西会場)」実施結果

更新日:2021年5月19日

ここから本文です。

平成26年度「黒岩知事との“対話の広場”地域版(県西会場)」実施結果

平成26年度「黒岩知事との“対話の広場”地域版(県西会場)」の実施結果です。

“対話の広場”地域版とは

「“対話の広場”地域版」は、知事が県内各地域に赴き、県民の皆さんと直接意見交換を行う場です。

今年も「マグネット地域」をテーマに、各地域ごとに地域テーマを設定し県内5会場で開催します。

マグネット地域とは、人を引きつける魅力のある地域のことです。魅力ある地域づくりについて、会場ごとに設けた地域テーマに沿って、参加者の皆さんと話し合います。

対話の広場地域版県西会場

対話の広場地域版県西会場2

集会の概要

黒岩知事との“対話の広場”地域版(県西会場

テーマ マグネット地域 「県西の底力!『未病を治す』で活性化」
日時 平成26年7月11日(金曜日) 18時30分から20時00分
会場 足柄上合同庁舎 本館2階大会議室
内容 1 知事のあいさつ

2 ゲスト活動紹介

  • 箱根湯本ますとみ旅館 女将 篠崎 佳子氏
  • おんりーゆー 副支配人 青木 宏之氏
  • 森のおもてなしガイド 大関 奈緒子氏
  • 株式会社なんかいファーム 代表取締役 清水 洋氏
  • 緑蔭診療所 医学博士 橋口 玲子氏
3 意見交換
参加者数 173名

知事のあいさつ

知事

今日は本当にお忙しい中、お集まりいただき誠にありがとうございます。

台風を心配していましたが、神奈川県内に被害がなかったということで、ほっとしているところであります。

そのような中で、今日は県西地域を大いに元気にするきっかけの場にしたいと思っています。今回のテーマは、「県西の底力!『未病を治す』で活性化」です。

この未病という言葉は、私が意識的に強調している言葉なんです。最初は、こんな言葉は使わないほうがいいと言われました。

でも私は、これは絶対に大事だと思っているので、もう繰り返し繰り返し使ってきております。しかも、この県西地域、ここを、未病という言葉を世界に発信できるようなエリアにしたいと実は思っているところです。

こういう話をする中で、未病とは要するに何かということを言っておかなければならないので、まずはご説明したいと思います。

人口ピラミッド

こういうことを発想する原点としては、人口分布の表の形がどんどん変わってくるということです。1970年というのはきれいな人口ピラミッドでした。これは神奈川県の年齢別人口グラフです。1970年は85歳以上の方はあまりいらっしゃらなかった。

ところが、2050年になりますと全く逆のピラミッドです。一番多いところが85歳以上。こうなると今までのシステムでは通用しないというのが、はっきりしますね。

だから、これを変えなきゃいけないという中で、神奈川県は今、再生医療や生活支援ロボット技術という「最先端医療」と「最新技術」を徹底的に追及していくアプローチと、もう一つ「未病を治す」というアプローチ、この2つのアプローチを融合させながら、健康寿命を延ばしていく取組を進めています。

健康で歳を重ねていく、そうなれば何の問題もないわけですね。そのために、何が必要かというと「未病を治す」という概念が大切です。

去年の5月、ハーバード大学に行き「ヘルスケア・ニューフロンティア」というプロジェクトの話をしてきました。

そのときにハーバードの学生にどうやってこの未病の話をしようと思ったときに、県の職員とともにいろいろ議論をしました。

ところが、未病という言葉は英語にないんですね。健康と病気の間なんですけど、どうもいい言葉がない。どうしようか、ないからしょうがない、「ME-BYO(ミビョウ)」でいこう。「TSUNAMI(津波)」でも英語があるのだから「ME-BYO」と言いました。

そうしたら、結果的にハーバード大学で日米未病プロジェクトというのが始まりました。

ちょっと聞いてみましょう。

病気の人はいらっしゃいますか。

健康な人はいらっしゃいますか。

完全な健康か、完全な病気かって、分けられるものではないんじゃないか。というときに、未病の考え方。健康から病気にだんだん変わっていく、これが普通ではないか。

未病とは

「未病とは」グラデーション

今日はちょっと調子がいいとか、健康と病気の間を行ったり来たりしているわけです。

未病を治すとはどういうことかと言うと、健康と病気の間のどこにいても健康に持ってくる。

そういったときに「未病を治すかながわ宣言」というのを行いました。その時に三つの柱を立てました。

一つ目は食。食のあり方によって病気を健康に持ってくることができるだろう。二つ目は運動、日常的な運動によって健康に持っていくことができるだろう。そして三つ目は社会交流。やはり、孤立してしまうと、そういったことでも具合が悪くなってしまうことがありますね。こういった考え方。未病を治すことが大事なんです。超高齢社会は、病気を治していくのでは間に合わない。皆さん一人一人の未病を治していこうということであります。

私はこの発想の中で、この県西地域を未病の戦略的エリアにしたいと思っています。

神奈川県全体を見てみますと、神奈川県の一番東のところには京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区というのがあります。これは最先端の再生医療を実現していくところです。

県の真ん中にはさがみロボット産業特区。生活支援ロボットの拠点にしていこうというところです。

さあ、県西部はどうするか、県西部に一番相応しいものはなんだろうと考えたときに「そうだ、『未病を治す』だ!」と考えたわけです。この県西地域には条件が揃っているんです。

今、この会場から見える山の景色。見ているだけでほっとしてきますよね。これだけ立派な山がある、南のほうに行けば海もある、豊かな農作物はたくさんある、そして人情あふれる人の輪というものがある。そしてなんと言っても日本を代表する温泉もある。こういったものをうまく組み合わせることによって、未病から健康へいくことができるエリアだということを発信していきたいと思い、集中的にいろんなことを仕掛けていこうと思っている次第であります。

そして、未病を治すという概念をなんとかして国の政策のど真ん中に放り込みたいと思ってやってきました。

実はそれが、実現しそうなんです。

今、私は政府の「健康・医療戦略室」の参与という立場にあります。昨日官邸で、その健康・医療戦略室の参与会合が行われました。そして国の新しい健康・医療戦略の、その概要が昨日まとまりました。健康寿命を1歳伸ばしていこうというその中に、健康・未病産業の創出という言葉を入れたんです。いくら言っても入らなかったんだけれども、それが入ります。

未病という言葉、未病を治すという言葉はこれは国家戦略となってきましたから、これを持って世界に発信していこうという気持ちで訴えたい。

というなかで、今日はすばらしいゲストに来ていただきました。

皆さんからご意見をいただきながら、そして会場の皆さんを交えながら意見を交換していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

ゲスト活動紹介

篠崎 佳子氏(箱根湯本ますとみ旅館 女将)

皆さん、こんばんは。

箱根湯本ままね湯 ますとみ旅館の女将をしています。私どもの先代から受け継ぎました、源泉100%掛け流しの温泉ままね湯を継ぎ、一生懸命やっております。1人でも多くの皆さんに温泉に入っていただければと思いまして、今から30年前、私がまだ30代のときに国道1号線伝いに1枚の紙を掲げました。「温泉入れます、どうぞゆっくりしていってください」。そのひと文字で大勢の皆さんが来てくださいました。

箱根全山の皆さんは、「ますとみさんは何を始めたのだ」とおっしゃっていました。こんな箱根全山で有名な箱根に居ながら、お風呂をする、休憩するとはと言われました。

でも、この温泉を少しでも皆さんに入っていただきたいという希望がありましたので休憩制度をつくりました。

そのときに、あちらこちらの医師の先生方が当館を利用してくださり、良い考えだよとおっしゃいました。そして、ストレス解消になる、ゆっくりと休める心のゆとり、そういうものをつくってあげたらどうか、という先生からの提案で、秋には鳥の鳴き声、春はウグイスの鳴き声を流したところ、すごい好評となりました。

その後、これだけ皆さんが喜んでくれるのだったら、当時はまだお昼をやっておりませんでしたので、皆さんどうぞこの温泉を利用するためにお弁当を持って来てください。ということで始めたところ、すごく喜んでくれました。

それから色々と考えました。こういうお客さんに、お風呂と、休憩と医食同源を提供したらどうなるかなと。

私は40代のときに大きな病をしまして、今まで横になったこともない人間でございましたが、はじめてゆっくりできることを教えてくれたのが病気でございました。そして、せっかく治してくれたこの命、皆さんになんとか捧げることができないかなと考えました。

それには温泉を使った料理を提供してはどうかな。そのために医食同源を始めようと全国を駆けずりまして、いろいろな食材を集めました。

それは何かというと、無農薬で栽培したもの、第一にたくさん太陽を浴び、たくさんの水をいっぱい湛えたところ、そういう食材を使用すること。お米もあまり肥料をあげない、というよりも消毒をしないようなお米、それを四方に回りながら、一生懸命、新潟に行って頼んだり、長野へ頼んだり、そしてまた三島に頼んだり、いろいろ歩いて探してまいりました。

そして、山の物、海の物、そして根の物、空の物、いろいろのものを探して、皆さんに来ていただき、「旅館というのは酢の物が出て、天ぷらが出て何かと必ず同じものだね、ここへ来てはじめて全部食べられたよ」と、すごく喜んで帰っていただきました。

根の物、葉の物、豆、そういうものを全部取り入れた料理を提供して、今とても喜ばれております。

それで今度は徐々に勉強をしながら、これからの人生をもっと皆さんのために何ができるかと思ったときに、そうだ、この温泉を使った料理と湯治だと考えました。

このみどり豊かな温泉ときれいな川、心の豊かさを出す美術館、そして神奈川県のジオパークというものもできました。そういうものを見ながら、箱根は4、5日いても飽きない場所です。箱根は今、2,000万人が来ております。そうしたお客さんに、1泊のところ2泊、2泊のところ3泊お泊り頂くと、儲けも出てまいります。

宿泊を長くしていただく為にはどうしたら良いかということで、湯治というものを考えました。

実は私の兄ががんになりまして、胃を全て摘出しました。余命3カ月と言われましたけども、この温泉療法と食事によって今、1年半以上一切薬も飲まないで一生懸命がんばって、今はトラックにも乗れるようになりました。

ですから、薬や何かを頼らずこの温泉と食事、黒岩知事が言いました未病息災。未病というものは身を守る、そして病気にならない、それと地のものを食べる食事。そういうものを一歩一歩、ますます自らこれから元気になっていけたらいいな。

そして私はこの人生を一生懸命、皆様方にがんばって温泉に少しでもいいから入りに来ていただいて、ゆっくりと余生を送っていただきたいなと思いまして、私のご挨拶をさせていただきます。

青木 宏之氏(おんりーゆー 副支配人)

皆さん、こんばんは。おんりーゆーの青木でございます。

これからおんりーゆーで取り組んでいることを紹介させていただきます。

おんりーゆーと隣の施設「丸太の森」「ふれあいの村」そして「花咲く里山」という施設ならびに地域で、「感動の森」というエリアを作っております。

今、いわゆる民間と市または県の施設、また県指定の里地里山の地域を利用させていただきまして、いろいろな取組をさせていただいています。

周りをみどりに囲まれておりまして大体半径500mにこういった施設が集まっております。都心からは約1時間の距離で、本当にアクセスのいいところでございます。

大体年間20万人の方が来られておりまして、ほぼ半数以上の方が広く東京・横浜・川崎など、いろんなところからお越しいただいております。

おんりーゆーは7年前よりモダン湯治スタイルというコンセプトの下に経営させていただいており、まず温泉。野菜中心のヘルシーメニュー、食ですね。あとアクティビティ。この3本柱があります。

温泉は38度、当館では湯治風呂と呼んでおりますけれども「ぬる湯」をメインとしております。この38度というのは、とある病院の先生のご指導の下に設定させていただきまして、こちらは胎児の体温と同じで、非常にリラックスできる温度と言われています。また、運動能力と免疫力が最も高くなる温度とも言われており、非常に健康にいい温度で、今こちらをメインにさせていただいています。

あと療養温泉として、pHが9.5の単純硫黄泉でございます。こちらのほうで、腰が良くなったとか、お肌がすべすべになったとかいろんな効果をいただいております。

あとアクティビティが年々増えておりまして、稲刈りから始まりましてアロママッサージ、ノルディックウォーキング、ストレッチ、アロマブレンド講座、農体験講座、ゆるヨガ、お茶会、ハーブ講座、ムーンライトセラピー、森林浴セラピー、ベジタブル健康講座、蕎麦打ち体験講座など様々ございましてお客様に自分の好きなものを、まるでアウトレットで自分の好きなお店、気に入ったお店を探すような感覚でこういう講座を選んでいただいております。

あとお食事ですね。オープン当初から野菜中心のヘルシーメニューをご用意させていただいておりまして、味付けは京都のおばんざいをベースにちょっと工夫しており、お肉も多少はありますけれども、野菜中心でございます。

カフェの方も、最近は健康メニューに力を入れておりまして、夏野菜カレーやトマトジュレサラダ、あとベジタブルハーブスムージーを開発しまして非常に人気で、手づくりケーキも最近ではご提供させていただいております。

そこで当館の取組としましては、様々な分野のプログラムを用意しておりますので、一つだけではなくいろんなものを組み合わせてホリスティック(全体的、包括的)な体験を通して知らず知らずのうちに健康になっていたという形の、楽しみながら健康になることをメインに行っています。

これを私たちは「SATOYAMAヘルスツーリズム」ということで体現しています。これは平たく言いますと、農体験、森林浴セラピー、森林浴ウォーキング、食育、野外教育、ヘルシー食材の飲食サービス、療養泉による湯治、ジップラインといって空をロープで下りるなどのリフレッシュ体験、また周囲の特産物の収穫体験、ハーブ栽培による様々な講座、ノルディックウォーキング。今、こういったものを具体的に組み合わせて、ご提供させていただいております。

具体的に言いますと、おんりーゆーから出発して丸太の森でウォーキングして森林浴を体験。その後に農体験とか薬草園で生ハーブをフレッシュハーブティーにしていただき、またキュウリ採集など収穫体験をしたあとで、近くに最乗寺というお寺がありましてここに観光に行きます。ここは座禅体験もできますので、そういうことも組み入れて、そしてまた帰って汗を温泉で流して、ゆっくりとお過ごしいただいてから、また健康のお食事をいただくというようなこともさせていただいております。

もう一つ例を申し上げますと、これは健康的に絞った内容ですが、ウォーキングをして里山で薬草について詳しく学び、ハーブを見ながら効能の解説を受け、フレッシュハーブティーを飲んだりしながら帰って、お食事をしてお風呂に入るような講座をさせていただいております。

これも、実は里山というのは本当にメインになってきていまして、田んぼ体験・畑体験・ハーブ体験・里山の自然体験は今、里山をメインにやっておりますけれど、広町とか広域にも本当に休耕田がどんどん広がっておりまして、将来的に農地をどうするかということが問題となってきております。

こういったところにわれわれの活動を広めることにより、地域の環境保全であったり、里山地域の活性化、また首都圏の来訪者へ農体験などのアクティビティをご提供していくという場にさせていただけたら良いなと思っていますし、そういう動きを今させていただいております。

また農産物の販売もしてどんどん広げたいと思っています。

そのための薬草講座やお茶会講座、ベジタブル講座も行っておりますけれども実は農体験というのも効果的です。開成町で農体験を含め色々な活動をされている方ともタイアップをしながら、こういったものを展開していこうと思っております。

大関 奈緒子氏(山北町森林セラピー基地 森のおもてなしガイド)

お願いします。今、ご紹介があった、森のおもてなしガイドですけれども、正確には「山北町森林セラピー基地 森のおもてなしガイド」といいます。

今日は森林セラピーについて、お話させていただきます。

森林セラピーというのは、森林セラピーソサエティーというところに山北町が基地として認定されまして、そちらでこの森林セラピーを行うガイドのことなのですけれども、森林セラピーという言葉を聞いたことある方っていますかね。今回はじめて聞いたという人の方が多いのかなと思うのですけれども。

では、森林浴という言葉は皆さんご存じでしょうか。先ほどおんりーゆーの方も森林浴セラピーという単語が出てきましたように、何となく森の中に入って、何となく体にいいことをして帰ってくるんだろうなというような認識を皆さん持っていると思います。

この何となくというところを、科学的根拠に基づいてしっかりストレスを軽減するということが、森林セラピーになります。

森林セラピー体験ツアーの前後に、脈拍と血圧と唾液に含まれるストレスホルモンのアミラーゼというものの3つを計測します。ツアーから帰ってきてからその数値を計り、本当にストレスが軽減されているかどうかということを実証するというようなツアーになっております。

今まで私もツアーをした中で、たまに雨が降ってたりすると逆にストレスが上がっていたりもするんですけれども、ほとんどの方がアミラーゼの数値が下がって、ストレスを軽減して帰っていただいております。

具体的に森林セラピー体験ツアーでどんなことをするかといいますと、五感を刺激していきます。

私たち人間には視覚、嗅覚、聴覚、触覚、味覚、この5つの感覚がございまして、日常生活を送っていると、この五感をあまり使っていないんじゃないかなと思います。仕事が忙しくて、ご飯食べるのもがーっとかき込んで、ゆっくり味わっていないとか、なかなか音楽を聴く暇がなかったりとかすると思うので、この体験ツアーの中で、この五感を全部を刺激していきたいなと思っております。

このあと多分アロマのお話だとか、先ほどの温泉のお話だとか、全部つながってくるんですけれども、山北町のコースは基本的に森林の中のハイキングコースを回ります。ハイキングコースなんですけれどもセラピーなので、すごくゆっくりのんびり、体に負担のかからないように歩きながら、たとえば緑を眺めたり風を肌で感じたり、あとは川のせせらぎですとか鳥の鳴き声とかに耳をすませたり。草原にごろんと寝転がって木漏れ日の中で暫く眠ったりというような、いろんなことをツアーごとに内容を変えてやっています。

中でも好評なのがセラピー弁当というお弁当がありまして、一口にセラピー弁当といっても、けっこう細かくカロリーであるとか塩分であるとかが決まっています。

山北町では毎月、月に一回この体験ツアーというものを行っております。

次回は8月23日に森林セラピーリフレッシュプランを開催します。こちらは森林セラピーの基地の中で唯一、駅前コースといわれる直接歩いて行けるハイキングコースになっております。

河村城址を回って、8月は足柄茶の「花里の雫」を体験してみようというものです。こちらは「すすぎ茶」とか「うまみ茶」という名前でも知られているんですけれども、普通の緑茶と違いまして、緑茶のうまみというものを体験することができます。また、このお茶は飲んだあとにお醤油とかポン酢とかをかけて茶葉を食べることができるちょっと変わったお茶ですので、是非こちらも興味のある方は体験していただきたいなと思っております。

このほかに企業に向けてもこういったツアーを開催しております。土日だけでなく平日とか、会社で疲れているなとか、ストレスがたまっているなといった社員さん向けに、会社ぐるみで是非ツアーを体験していただけたらなと思っております。

こちらも、森林セラピー運営協議会事務局とお問い合わせのところで個別にもツアーを承っております。

この体験ツアーだけでなくて、この日に行きたいわとかお友達と参加したいわ、という方も是非、個別にツアーを企画することもできますので、ここにいらっしゃる方で興味があるとかそういう方がいましたら、お問い合わせいただけたらなと思います。

知事

ありがとうございました。

大関さんは基本的にはどこに所属している方なんですか。

大関 奈緒子氏(山北町森林セラピー基地 森のおもてなしガイド)

山北町の森林セラピーソサエティーのガイドということで、山北町の基地に所属しているガイドです。

知事

そういう方は結構いらっしゃるんですか。

大関 奈緒子氏(山北町森林セラピー基地 森のおもてなしガイド)

そうですね。日本中に基地があり、それぞれの基地にガイドがいます。

森林セラピーソサエティーが認定しているガイドさんということで、たとえば都内からも山北町のコースを案内するガイドが来たりすることもあるんですけれども、私は山北町在住なので、地元の山を回る地元のガイドということで、対応していただいております。

知事

町が採用しているのですか。

大関 奈緒子氏(山北町森林セラピー基地 森のおもてなしガイド)

本部は山北町の健康福祉センターになります。

知事

山北町ですね。山北町に採用されている。

大関 奈緒子氏(山北町森林セラピー基地 森のおもてなしガイド)

はい。

知事

わかりました。ありがとうございました。

清水 洋氏(株式会社なんかいファーム 代表取締役)

清水です。よろしくお願いします。

異業種から参入して良かった点と悪かった点、そんな視点からうちの会社を紹介していきたいと思います。

なんかいファームは約5年前に設立されました。代表取締役は私で、今、従業員2人で作業しています。主な作物は穀物、米、麦、大豆、野菜はキャベツ、白菜、ブロッコリー、里芋、人参、カリフラワー、小松菜、玉ねぎ、カボチャといっぱい作っていますけど。なるべく冬のものをつくっています。

よく質問されるのは「なぜ南開工業さんは、なんかいファームを始めたの」と質問されるので、ここで紹介しておきます。

もともと、南開工業で一般廃棄物のリサイクル事業をやっていたということがありまして、その中の一部として、できあがった堆肥を実際に使ってみて効果がどうかということで南開工業のなかになんかいファームが作られました。

実際に今、どのぐらいの面積やっているのかというと、5年前と比べると水田は大体倍々で増えています。最初のとき、南足柄から認定されたのは水田が約1ヘクタール、畑が1ヘクタールの頃に認定されました。その次の年は水田が大体2.5ヘクタールぐらいで、いい気になっていたら、草だらけだったので農業委員会からお呼び出しを受けて、ひどく叱られました。そこらへんが異業種から参入してきたところの弱いところです。

去年、6次産業化ということで、大豆を使って豆腐を作ろうかという事業が農水省より総合化事業計画に認定されました。また安心安全を保障するためにJGAPというISOに似たシステムで、外部から審査を受けて安心安全だよと保障されています。

あと、水田の活用化ということで、2年で3作作っていこうかと考えています。米・麦・大豆を作って収益を上げていこうかということで去年辺りから始めています。

今年は大体水田が8.9ヘクタール、畑が2.8ヘクタールくらいになっています。

農業法人になってよかったこと、立ち上げてわかったことがございまして、一つは、農業って割と時間の経過が勝手に流れていってしまうんですよね。工業だと電源、スイッチを切ってしまえばそのままの状態で止まっているんですけれども、農業というのは作物もそうですが、草も勝手に育っていってしまいますので、だいたい異業種から入って失敗するのは草だらけになって物が作れないというのが失敗の一番の原因です。

あとは、やはり土づくりは大切だよとよく言われるんですけど、全然わからなくて、モノを作っていてなかなかできない、ということがあるんですけれども、長年やってくるとやはりここの所、天候不順が多いので土がしっかりできていないとモノが作れないということがだんだんわかってきました。

そして、やはり農業は1年に1回しか作物をつくれないので、経験がものを言う職業という感じなんですけれど科学的な手法、科学的データに基づいてそういうやり方を教えてもらうとその経験不足が補えるのかなと思います。

元々私たちは下請け企業で、言われたとおりにきっちりやることが得意なところでしたので、今指導してもらっていますが、指導されたことは言われたようにきっちりやっていましたので、最近になってやっとモノが作れるようになりました。それが異業種から入ってきたことの利点かなというところになります。

またやはり、農業って結構オープンな環境なので、周りの人からよく見られているということを、よくよく最近感じるようになりました。この間も玉ねぎを収穫していたら近所の人が寄ってきて「去年よりも小さいじゃないか?」ということがありました。

今、一番気をつけているのが立ちションとトラクターの泥汚れです。トラクターが出たあとは必ず掃除するようにしています。割とみんな見ていない様で見ているので、結構怖いなというのがひとつあります。

あと私たちは工業で加工室の中で作業をしていましたので割と外との関係ってなかったんですけれども、田んぼとかをやっていると畦の草が伸びてくると隣の田んぼに悪い影響を与えてしまう。だんだんとそういったことがわかってきて、大体クレームを受けるのが「草が伸びてるぞ、早く刈れ」と怒られることが多いですね。あとは除草剤とかまわりに影響を及ぼさないように注意しています。

これは最後に良くわかってきたことですが、この県西地区の足柄平野というのは、いろいろ話聞いてくると一番水が豊かなところだと思っています。最初に農業をやり始めたときは土壌も小さくて畑というほどでもなかったのですが、この地域って冬でも水が豊かなんですよね。割と冬でも水が自由に使えるっていうところはないみたいで、筑波のほうに行くと冬になると作物はつくれないみたいです。水がないので、なかなか野菜がつくれなくて、田んぼだけしかできないという話を良く聞きます。

地形を見ると盆地的な地形で、割と高いところから低いところまで農業やる人にはいいところかなと思っています。そんなこともあって最後にこの豊かさを農作物に変えて食べていただくとおいしい作物を食べていただけるのかなと思います。

知事

ありがとうございました。

異業種から農業に参入された方もいらっしゃるわけですね。この中で感じた新たな発見、ずっと農業を専門的にやっていらっしゃった方が気が付かないいろいろ面があるのかもしれないですね。こういった面も未病を治す取組に加えていく。また医食同源という言葉が先ほどありましたね、県では医食農同源という言い方をしています。農業のあり方も含めて、未病を治していくということですね。どんなものを作って、それを食べるかというところ。そのときにその人が作るものをどういう形で作ってくるのか。作り方から実は健康につながってくるだろう。

しかも地産地消。なるべく近いところでできたものを食べた方がいいだろうというふうなことも含めての医食農同源という言い方をしているのであります。

橋口 玲子氏(緑蔭診療所 医学博士)

橋口です。南足柄市の森の中といいますか緑蔭診療所は、字のとおり木陰にある診療所で、今年20年になります。主に私は生活習慣病の方や、心身症・精神的な不調の方の治療をしています。緑蔭診療所は私と夫でやっており、夫は婦人科の医者で漢方の専門医です。

私も漢方を長いこと治療に利用していますが、漢方を使っている医者にとっては、未病という概念は、極めて当たり前のことなんです。

たとえば会社の検診で血圧が微妙に高い、上が140mmHgから150mmHg、下が90mmHgから100mmHgぐらいの値が出て、どこかを受診しなさいと言われておいでになる方が結構いらっしゃいます。

そういう方で、家で測ると低い、あるいは外来でも何回か測るとそんなに高くないときもある。そうするとまだ治療はいいでしょう合併症もないし、というふうに西洋医学では降圧剤を使う適応には入らない事も結構あります。

日本人は、非常に真面目で頑張り屋で「よし、今日もやるぞ」って気合いが入っている人が多いんですね。そういった方は不安や緊張でどきどきして血圧が上がるわけではないのですが、気合いが入り過ぎていても交感神経系は興奮するので、仕事の最中は血圧が高い。仕事についている30年とかの間の半日、血圧が高いことが続けば心臓や血管はそれに反応するので、いずれ本当に高血圧の治療が必要になります。

さらに、そういう方に一息入れたいときにはどうなさっていますかと聞くと、多いのは煙草、コーヒー、女性だとチョコレート。どれもニコチンとかカフェイン類、チョコレートにもカフェインは大分入っていますので、気合いを入れるタイプの嗜好品なんですね。

これはリラックスしているんじゃなくて、もっと気合いを入れようというような息抜きなので、そういう方に一息入れるセルフケア法をお話しています。

その過程で私はハーブティーなどを利用しています。会場の入口に展示しましたけれどリンデン、通称、菩提樹といっている木の葉ですが、リラックスと血管拡張作用があります。それにレモンバーベナという爽やかなレモンの香りのするハーブとのブレンドティーを勧めています。そうするとコーヒーや栄養ドリンクでもうひと頑張りと気合をいれなおすよりもリラックスして血圧が下がっていく。ハーブティーぐらいでいい方はセルフケアで、もっと血圧も高めだったり、他の不調を合併していたり、疲れがひどかったりという場合には漢方薬を処方します。

未病という概念でいくと、そういういろんなレベルがあります。セルフケア法の中で森林浴とかは非常にいいんですけれど、毎日どこでも手軽にできるリフレッシュ法はとても役に立ちます。それで私はハーブをよく利用しています。香りの効果は速効で脳に作用するので、ほっとする効果とか、スーっとする効果がすぐ得られる。それと手軽で簡単で安全です。なおかつ、ハーブは薬草なので漢方の生薬とも被るものもあり、植物の効能を手軽に利用できるという面があります。

セルフケアをテーマにした講演もしているのですが、講演活動のメインが二つあります。一つは、小さいお子さんを育てている若いお母さんに対するサポートです。子どもを育てるということはお母さんにとって精神的にもたいへんですし、お母さんの対処法によって精神的にもタフで、生活習慣のしっかりした子どもが育っていけば、その子が20年経ったときには病気の少ないタフな、多少ストレスが加わってもうつ病や適応障害にならない、そういう大人ができるかもしれないわけです。

なので、未病という意味では心身両面で丈夫でタフな子どもを育てるということに県の財政を使うというのは、私は究極の未病対策だろうと思っております。

もう一つのテーマは今、清水さんが話されたように食、口から入るもので我々の体はできていますから、何をどんなふうにとっているかで、半年経ったら体の構成成分が全然違うはずです。ジャンクフード製にもなり得るし、抗酸化成分の多いものを食べてれば、そういう人ができます。

より自分に向いたものを効率よく取っていくためにということで、本格的な漢方で言う食事療法ではなく、家庭で手軽に手に入る食材で日常的にできる薬膳というものも、よく講演で取り上げておりますので、そういう本を書いたりもしております。

これが私の日常的な活動です。

知事

ありがとうございました。

いろいろな立場から「未病を治す」が始まっているということで、こういったものが折角あるのですから、これをブランド化していきたいということです。

これから皆さんと対話をしていきたいと思いますが、その前に橋口先生はドクターでいらっしゃいますので皆さんの発表を聞かれてどうですか。未病を治す視点から、専門家の立ち場として、これは非常にいいところ突いているなとか、この辺をもっとこんなことができたらいいんじゃないでしょうかとか、もしご意見がありましたらお願いしたいと思います。

橋口 玲子氏(緑蔭診療所 医学博士)

温泉や森林とか食べることなど、多方面から出てきていて非常にいいと思います。

休む時間があったときに出かけていって、という意味でとってもいいんですが、それにプラスして、もう少し日常的なリラックスとして、たとえば、先ほど大関さんのお話でお茶の話が出ていましたけれど、お茶は熱湯で入れると皆さんご存じの抗酸化作用のあるカテキンがたくさん抽出されますが、水で入れるとリラックス作用のあるテアニンというアミノ酸のうまみ成分が多いお茶になります。リフレッシュしたければ夏場はミント(ハッカ)を一緒に水出しにすると、とってもさわやかなお茶ができます。

そういう具体的に「あっ、そうだ、このお茶はそういえばあそこの旅館で飲んだよね」とかって話になって「今度休みに行ってみよう」となるように、ここの地域と日常的に結びついて勧められるような特徴のあるものまでいくと、いいと思いました。

知事

先ほど篠崎さんが料理の中で、葉っぱも根っこも豆も使ってとお話されましたが、ああいう発想はどこかで勉強されましたか。

篠崎 佳子氏(箱根湯本ますとみ旅館 女将)

先ほど、大きな病気と申しましたが、実は私40代のときに腎臓移植をいたしました。

そのとき、私が手術をした後に、まずは食事だということが一番わかったのは、塩分控えめにしなさいと、よく先生がおっしゃったことでした。

塩とかそういったいろいろな調味料を入れない料理をつくったら、病気になりにくいんじゃないかな、というのが私の考えでした。

そして、それをお客様に差し上げたら、いらっしゃったお客さんが本当に喜ぶんじゃないかなと思いまして、土のついたもの、ゴボウなんかの洗っていないものを仕入れて、それからニンジンにしても、ダイコンにしても、なにしろ洗ってきれいに飾ってあるものではなくて、土ついたのままで仕入れられる場所を一生懸命探したところ、この食事にたどり着きました。味が全然違います。

そういうことで、先ほど知事がおっしゃいました農、未病の医食農同源の農はなるほどと思いました。

知事

日本食というのはそもそも未病を治すためによくできた食事なんですね。

だから、特に野菜一つにしても、葉っぱもあれば、根っこもあれば、実もあれば、種もあれば、茎もある。いろんなところを食べる。それと色もいろいろな色があります。緑も赤も黄色も黒も白もあり、多様性が大事だと漢方の先生から聞いたことがあります。

さあ、皆さん。ここでそれぞれ未病に対して取り組んでらっしゃる5人のパネリストの皆さんのお話を聞いての感想でも結構ですし、質問でも結構です。私はこんなことやっているなんてアピールも結構です。

ここから対話をはじめたいと思います。

意見交換

発言者1(小田原市 女性)

今日は未病を治すということで、わが土地では最高に素晴らしいものを作っております。それは梅です。

古来から梅というのは、薬として曽我にやってきました。参勤交代のときも梅で痛みを止めていました。そういう中で、梅というのは本当にすばらしいものだったんです。

ところが、梅は年々消費が落ちています。

そんななか、先日、医食農同源で、ある人に十郎梅でネクターをつくって宣伝していただきました。そのときには人気があったんですけど、それだけではなく未病を治すにはどうしたらいいか。毎日梅を食べることなんです。

梅干なんて血圧上がっちゃうから駄目だよと、梅干だけしか知らない人がこういうことをおっしゃらないでください。

梅にはムメフラールというすばらしい成分が含まれているんです。梅を煮詰めて、これを箸の裏でほんの少しずつ毎日なめることによって、高血圧は平常になります。がんもかなり治るというか、遅れて出てくるようになったり、まだまだたくさんあるんです。ただ胃潰瘍の方、胃の弱い方はストップしてください、もっとひどくなってしまいますから。

また、農業は昔「三ちゃん農業」でしたが、今は「母ちゃん農業」だけなんです。山はどんどん荒れてきます。

そうするとどうでしょう。イノシシの被害や2メートル先に鹿がのそっと出てくるんです。そういうときに梯子に乗っていてほんとに怖くて、もう2度、私もその目に遭いました。

また、だんだんとそういうものがダニを持ってきたりして大変なんです。

技術センターの方は一生懸命いろいろな方法で梅の栽培方法をやってくださるんですけれども、それを栽培する母ちゃん農業がだめになったら、その山は本当に大変になって、未病どころか、もっとひどい病気がたくさん出てきます。

それらを是非もう少し対策を取っていただきまして、それで未病を治すですばらしい梅の成分をもう少し開発して、これからも消費をどんどん伸ばしていただけたら、大変ありがたいと思います。

知事

ありがとうございました。今2点、お話がありました。

梅をもっと消費してください、未病を治すために非常に有効な食ですよということですね。

未病を治すを大きなブランドとしていく中で、是非そういったものをアピールして欲しいんですね。それをきっかけにして欲しいんです。未病ということに上手くリンクしていく。私自身も実際に風邪で具合が悪くなったときに、梅でどれだけ救われたことか。生々しく体験していますから、おっしゃること、よくわかります。

それと、後半にあった鳥獣被害対策ということですね。これは神奈川県の農業にとってたいへんに重要な問題だと認識しています。私も現場に見に行きましたけれども、シカだとか、イノシシの被害、もう大変です。もう食べ放題のような状態になっている。あんな食べ放題な山だったらば、もう農業をやる意欲がなくなってしまいます。

だから、この問題はたいへん重要な課題だと思っておりますので、ありとあらゆることを今やっています。これからもしっかりとやっていきたいと思います。

発言者2(小田原市 女性)

一つお聞きしたいのですが、ストレスが病気をつくるといいますけれど、知事を始めパネリストの皆さんはとてもお忙しい方だと思うのですが、ストレス解消法を何かなさっていますか。

篠崎 佳子氏(箱根湯本ますとみ旅館 女将)

旅館は10時にお客さんがお発ちになります。そうしますと10時から3時まで時間がございます。

その間に箱根へドライブしながら、どこに施設があるか、どこにおいしいものがあるか、お客さんが聞いたときにすぐ言えるような体制を取るように、いろいろ勉強しながら芦ノ湖の方まで回ります。だいたい、ぐるっと回っても2時間ぐらいですので、それがストレス解消になっています。

青木 宏之氏(おんりーゆー 副支配人)

私は里山でハーブを育てていて、それを育てているのが一番のストレス解消になりまして、それを取ってお茶を飲んでいます。自然の中で過ごすのが一番のストレス解消になっていると思います。

大関 奈緒子氏(山北町森林セラピー基地 森のおもてなしガイド)

私は、森林セラピーのツアーにお客様と一緒に行くとき、自分も樹木にふれたりとか、いろんな植物の匂いを嗅いだりとか、一緒にリラックスしてるのもあるんですけれども、個人的には夜、アロマテラピーで、ラベンダーを焚いたり、よりゆっくり休めるようにしながら休んでいます。

清水 洋氏(株式会社なんかいファーム 代表取締役)

私は、少し激しいのですが、腹がたつとトラクターに乗って大きい声で文句を言っています。口に出してしまうと、それでスッキリする。トラクターだとまわりに声が聞こえないのでちょうど良いかなとストレスを発散しています。

橋口 玲子氏(緑蔭診療所 医学博士)

私は、診療で疲れたときにアロマスプレー、精油をエタノールと精製水で薄めたものをシュッと診察室に噴霧するんですね。これは短時間のリフレッシュには非常に役に立ちます。

日常的には、疲れたらとにかく早く寝るということと、もう一つは犬の散歩ですね。家は幸い、出るとすぐ森林浴状態のところにあるので、毎日散歩でアップダウンがあって運動且つ森林浴ができる恵まれたところです。

知事

私の場合は毎朝5キロ走っています。これだけで大分違いますね。スッキリしてから出て行きますから。

それとともに夜はビール。これをガーっと飲んだら大抵のことは発散できます。

あとは、私が一番得意なもの、何かわかりますか。一番上手いのは歌なんです。カラオケをばっと歌ったら、もうそれでストレス発散。

そんなことで、皆さんそれぞれストレス発散法を持っていらっしゃるようです。

発言者3(開成町 男性)

知事とパネラーの方に聞きたいのですが、知事がこの間、小田原合同庁舎で未病についてお話しいただいたときに、アメリカとかヨーロッパとか外国を回られて、覚書を交わされているとのことですが、国際化というところで皆さんが実際にこれから取り組まれたいことなどありましたら、お聞かせいただきたい。

また、先ほど未病は子どもからやらないと間に合わないという話でしたが、たとえば学校給食とか料理教室とか、お母様と一緒にお子さんを対象にそういうところで若者に対してのアプローチ、あるいはFacebookとかネットとかあると思うんですけども、発信をどうされているのか。

先ほど里山が荒れて大変だということで、そういう状況を世界中につながっているインターネットを使って、この足柄からどういうふうな発信をしているのか、これからされる予定があるのか、その辺のところを、もしお話があれば伺いたい。

知事

ありがとうございます。

先ほどは申し上げませんでしたが、神奈川県全域が国家戦略特区に認められました。

これを今、国際戦略にということで、この前のゴールデンウィークに私がアメリカに行きまして、神奈川県とメリーランド州、マサチューセッツ州とで覚書を結んできました。それは「我々はこういう形で超高齢社会を乗り越えるモデルをつくっていきたいんだ」と言ったら、共感をしてくれて一緒にやりましょうということになり、覚書を結んできました。

京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区の国際展開の窓口的な存在であるライフイノベーション国際協働センター(GCC)があるんですが、これが昨年の11月にはシンガポール政府機関と覚書を結びました。

そしてアメリカでは3つの大学、ハーバード大学、ジョンズホプキンス大学、スタンフォード大学、アメリカの3大トップの大学、そしてその病院群と覚書を結びました。

いったい何が起こっているんだろうと、驚くでしょう。私も驚いています。

アメリカで話をする際には「未病を治す」というコンセプトを前面に出したんです。その考え方は向こうにない。だけど冒頭でお見せした病気と健康。あれが要するに医学なんですね。赤い(病気)のところを何とか治そうと最先端の研究を行っていますけれども、「未病を治す」という健康と病気の間を連続性の変化の中で捉えて健康に戻していくということを学問するという発想は西洋的な発想の中にはないのです。

西洋というのは、イエスかノーか、オンかオフか1か0かこういう発想です。流れるようなままに全体的に捉えていくという発想がないから、興味を持っているんです。世界的に高齢化が進んでくると「未病を治す」という発想は、日本から発信できるものだと私は思っています。

アメリカではこんなことやっているから、ヨーロッパではこんなことやっているからと、日本は真似をするのは得意ですけれど、そうじゃない。先ほどから言っているのは「未病を治す」を発信していくんです。

「未病を治す」ってどういうことなのと思ったら、ここ、県西地域に来てください。ここを世界に向けての拠点にしたいと考えています。

そういう意味を込めて来年、たぶん箱根になると思いますけれども、未病というものをテーマにしたダボス会議のようなものをやりたいと考えています。世界中から食など、そういった発想の専門家を呼んできて、国際会議をやる。毎年ここ、県西地域でやることによって、世界に向けて未病という概念を発信していきたい。そんなふうに考えているところであります。

後段の、子どものころから未病対策をやっていくべきだと。

橋口さんのご指摘は、私も非常にすばらしいなと思いましたね。食というのは、食習慣という言葉で代表されるように、習慣づけられる部分もありますね。それはやはり子どものときから始まっているということ、まさにそのとおり。

県として今やっていることは、学校給食からはじめようとしています。地産地消の学校給食をやっていこうということで検討会を設けて、今それを実践に移しているという段階であります。

青木 宏之氏(おんりーゆー 副支配人)

近くに里山地域、ふれあいの村がありまして、そこには毎年5万人ほどの学生が泊まりに来るわけです。その受け皿としてのカリキュラムを実際の里山の場で食育、環境教育を含めた未病教育をしていけば良いなということを前から言っていまして、是非来年度からそういうカリキュラムを作りたいと、私自身は思っております。

橋口 玲子氏(緑蔭診療所 医学博士)

子どもの食事ということで言いますと、小さいうちに和食を食べさせていると、ちょっと大きくなると中学生・高校生ってファーストフードに走りますよね。

ですけれども、小さいころに和食を食べている子は、30代になってくるとまた和食に回帰するという調査結果があります。

また、小さいときから、朝食を食べる習慣をつけてほしいのですが、これは無理矢理に朝食を食べさせるわけではなくて早く寝て、朝にはお腹が空いている状況をつくってあげて欲しいんです。そうでなければ朝食をおいしくは食べられません。中身等よりも睡眠との兼ね合いが大事です。朝食をよく食べている子の方が生活習慣病が少なく、将来の精神的な不調が少ないというデータもあります。

もう一つ、私のこれは個人的なお願いなんですけれども、給食で何を食べるかということも大事ですけれど、どう食べるか、食行動って大事です。

丁寧に、おいしく、よく噛んで食べる。そのために箸置きを使ってほしいですね。

一度食べ始めたらお箸を掴んだままずっと食べているっていう人、大人も大半がそうだと思うのですが、丁寧に食べる、よく噛んで食べるっていうときに、子どもの習慣として、私はそれを入れたらいいんじゃないかなと思っております。

発言者4(南足柄市 男性)

先ほどから、漢方とかいろいろとお話がありましたけど、中国では「水を制すれば国を制す」と、こういうことわざがあります。また、日本では古事記の中で「医薬をもって国を制定した」とあります。知事も言われるように、医療のことはこちらから発信することは素晴らしいんじゃないかと思うんです。

この地域で言えば、農産物以外に栽培できるというと、消毒や手入れも要らない薬草だけだと思うんです。ですからこうゆう薬草を推進するとともに、周りにある草花で薬になるようなものを抽出するような機関をできれば同時に設立を願いたいと思う。

あと日本の学者で長井長義(ながいながよし)という方が中国のマオウからエフェドリンという喘息の薬を抽出したんです。いろいろとそういう植物から抽出できるような機関の設立を同時にお願いしたいと思います。

知事

農業を再生していく中で、一つ今おっしゃった薬草栽培というのはあると思いますね。考えてみてください。

今、日本で漢方薬を使っているドクターは8割ぐらいいらっしゃる。けっこう多くなっているんですね。

ところが、ほとんどの漢方薬というのは中国から輸入しているんです。

中国は漢方薬で歴史も伝統もあるかもしれませんけれども、この間、私も遼寧省に行きましたけれど、4日間滞在していてずっと何も見えなかったです。霧の中で。最初「今日は霧ですね」といわれました。あ、そうですかと。次の日も霧、3日目も霧、4日目も霧、そんな霧ばかりなわけがないだろう、ということがあって、環境汚染って大変なものです。

そこで折角の生薬と言ったって「大丈夫かな?」となるじゃないですか。だから今、生薬栽培と言うのはチャンスです。

それと、先ほどハーブの話が出てきましたね。この地域には足柄茶というすばらしいブランドもあって、医食同源という言葉と同じに医茶同源という言葉があるんですね。お茶って言うのは漢方薬みたいなものじゃないですか。

だから、いろんなお茶、ハーブなんかを飲みながら健康に過ごしていくということは、農業の再生の分野としてもすごく大きな可能性があるということですね。

是非そういうことにチャレンジしてください。

発言者5(小田原市 男性)

今、大学で最近の県政について勉強しているのですが、先ほど未病について若者から発信していくことが大事だという質問があったのですが、たとえば今はまだ若いから不規則な生活をしていたとしても、未病状態になったり健康状態になったり病気について意識することはないと思います。若者に未病について考えを浸透させていくことが難しいと思うのですが、それについてどう思われますか。

知事

これは重要な課題ですね。こういうテーマについて関心をもたれるのは年配の方が多いです。ところが、若い人にそれを普及させていかなければいけない、非常に重大な問題があるわけです。

逆に、どうすればいいか皆さん考えてみてください。

まず子どものところは、これは親の教育という部分があるだろうし、学校の教育ということもあるだろう。でも、若い人に向けて、どうすれば広がっていくのかということ。

たとえば、私は女性の方がすごく感性があると思っています。つまり女性の美しくありたい、という発想と未病を治すという発想、実はほとんど同じ構造になってくる。

でも、いつまでも若く美しくいたいと思う人もそんなに10代の頃には思わないかもしれないですよね。その前までに届けるにはどうすればいいか、何かいい知恵があれば是非教えてください。

橋口 玲子氏(緑蔭診療所 医学博士)

若い人は病気に縁がないだろうとおっしゃったけど、そんなことはないんですね。ある調査では小学校低学年でも8割の子どもが何らかの不調を訴えています。一番多い訴えは朝起きられない、二番目がだるいで、その次が腹痛とか頭痛とか来るんですが、小学校6年生で9割、中学3年生では100パーセント近い子は軽いものを含めると不調を訴えている。

一番は圧倒的に睡眠不足です。なおかつ、体内時計がずれている。夜更かしで朝寝坊なので、調子が悪い。でもそれは、子どもが選んだわけではなくて、そういうふうに育ってきてしまったんですね。一つは社会の情報化のせいもあります。今の子どもたちってメディアとずっと一緒ですから目で見る影響が非常に大きいです。

ゲームとかをどういうふうに与えるかというようなことも含めて、未病対策になるといえるでしょう。

発想を変えれば未病という言葉を使わなくても、子どもや若い人が将来も調子が良くて楽しい生活にするにはというふうに考えるといいと思います。

発言者6(横浜市 男性)

横浜市の方の高齢者の健康教室体操事業の方を受託しておりまして、昨年は20カ所ぐらいの教室を開いています。今の若返りということでは60歳以降の方も筋肉運動をすれば筋肉は若返っていく。横浜市でも杖をつき始めた人でも、運動すると、要支援者が元気高齢者に戻っていく、要介護がいらない、ということを今もやっているのですが、多くの場合は募集のときに会場まで一人で来られる方ということで、元気な方をより元気にするプログラムばかりなんですね。全国どこへ行っても募集されているのは一人で来られる方。

いいプログラムなんですけれども、元気な方をより元気にで、微妙に手が届いてないプログラムが多くて、多くのプログラムがあるのに、そこを見過ごされているような気がしています。

今年から新しくやろうとしているのは、杖をつき始めた方に来ていただくわけには行かないのでマンション組合とか自治会とかに出向いて指導していく。でも、デイケアとかに来ると、大分時間が経っているので、杖をついてから一年未満の方であれば杖を取ることができる。今、横浜市では何人もそういう方がいっぱい出てきているのですけれども、高齢者のプログラムを見ると元気をより元気になんですね。

微妙に手が届いていない方に対してはどれだけ神奈川県でやっているのかどうか。高齢者って杖をついたときに自分の元気度に気が付くんじゃないかと思うので、介護とか病気、ヘルスケアっていう部分とちょうど中間にあると思います。元気高齢者といった産業化も出来ていますし、介護を産業化というのはありますけれども、その真ん中を整備することを何かここでも知事にやっていただきたいと思います。

知事

今日いらっしゃっている方は、元気で関心がある意識の高い方が来られたんですけれども、そうじゃない人たちをどうやって皆さんと巻き込んでいくか。これはまさに県全体で考えたときに非常に大きな課題であります。

そのときに我々が考えているのは、インセンティブをどうつけるかということですね。

今、インセンティブについて仕掛けを考えているところですが、例えば、私は朝6時半に走っていると、皆さんいろんなところに集まってラジオ体操をされていますね。子どものころにラジオ体操に来た子にはスタンプをポンともらいましたよね。昔はスタンプもらうことが嬉しくてラジオ体操にいっていましたけれど、大人になったらスタンプをもらうだけではうれしくないですよね。

でも、スタンプもらって、そのままスーパーへ行って安く物買えたら、嬉しいでしょう。たとえばこういうことの仕掛けですね。

そういう未病を治すでもいい。なにかを積極的にやったら得をするということ。

結果的に、未病を治すことによって医療費が減るんですから、そこでいろいろとそのお金を使っても大丈夫じゃないかという、そういう発想ですね。

こういう仕掛けを今、考えていますから皆さんも知恵があったら是非いろいろ出してきてください。

発言者7(南足柄市 男性)

個人的には旅行が好きでよく出かけています。それから老人クラブの会として一泊とか二泊、旅行しています。

さきほど箱根湯本の女将さんとおんりーゆーの方から湯治という話がありましたが、湯治というと、だいたい東北の方の温泉とかの話が出て、箱根湯本やおんりーゆーとちょっと地元で聞いてもあまり紹介がないように感じます。湯治ですとだいたい3泊、4泊とか、1週間とかありますよね。

もしそういう身近なところで湯治というのがPRできれば、老人クラブもまわれるかなと思っているところです。

それから、南足柄市は一昨年ぐらいまでは、老人クラブの会員入会率が31パーセントあって、神奈川県で第1位だったんです。でも最近5位になったか、8位になったか、わかりませんけども年々落ちてきている。

そんな中で昨年度、私たち地域で4人の会員が亡くなったんですけれども3人の会員の方は2、3ヶ月寝て亡くなったんです。いわゆるピンピンコロリに近いと思うんですね。

ですから、老人クラブは今とっても低調なんですけれども、各地区で是非PRして拡大していただければ非常にいい会だなと思っているので、よろしくお願いします。

篠崎 佳子氏(箱根湯本ますとみ旅館 女将)

地域の身近な方に是非お風呂に入っていただきたいということで、先ほどおんりーゆーさんといろいろとお話をさせていただいて、同じところに4泊、5泊だと飽きるんじゃないかと。そうしたら、送り迎えをしてもいいからうちが2泊、こっちが2泊というような環境を変えて、またリフレッシュできるような環境に持っていく体制を取ろうかなと、今2人で徐々にお話をしていきたいと思っています。

是非、湯治を安くして皆さんが楽しむような旅にさせるように今、勉強しながら、おんりーゆーさんと手を組んで、これから先やってみたいなとは思っています。

知事

こういう具体的な話が前に進むということはうれしいことであります。

確かに老人会というのは大事ですよね。先ほど言った、未病を治すために食と日常的な運動、もう一つが社会参加、社会交流。これはすごく大事なことです。老人会で皆さんとともにふれあって、それでやりがいや生きがいを感じていく。孤立していないことは未病を直すことにおいてものすごく大事なことですから是非、この機会にこの活動を増やしていきたい、広げていきたいですね。

今日は2人の町長さんが来ていただいています。今日の議論を聴いていかがでしたでしょうか。

本山 博幸氏(松田町長)

非常にお話を聴いていて感じたのは、特別になにか新しいものを発想しようというのではなくて、元々地元にあったものを生かしていこうということに工夫をされていると感じております。

私も出が九州の佐賀県ですので、こちらに来てまだ14年ぐらいしか経ちませんが、本当にマイナスのところはなく、いいとこばかりだと思っています。けれども、ずっと長くお住まいの方は、どうしてもそれが当たり前ということで、本当に今、未病というキーワードで松田の良いところを皆さんで探していこうという感じで進めております。

そういった部分が町内に広がっていけば、今までは内向きなことが多かったのですが、外に発信していけるような地域になると思うので、このキーワードをもとに松田町もこれから新しい発見の中で更に発展していきたいと思います。

今日は松田町の方いらっしゃったら是非ご協力いただいて、また県西地域の方々にもご協力いただいて今日の意見とさせていただきます。

府川 裕一氏(開成町長)

開成町の府川と申します。今聴いていて、温泉を使ったり、山があればセラピー、農業、富士山。この地域はいっぱい良いことやっているんですよね。やっているんだけれども、それを県西地域で未病に絡めて発信できるかと言われると方法がわからない。

開成町で言うと温泉がない、山はない。ということは隣のそういった山と温泉のある町市と一緒になってやっていかなければいけないと思うんです。そういったときにはやはり、この県西地域を県が主導して、知事が主導して発信をしていただきたい。その中でわれわれ行政ができるものは支援をしていきたい。民間の皆さんがいっぱいやっていらっしゃるので、それを行政として支援をしていきたいと思います。開成町を含めてこの地域が本当に豊富な資源があるんだなと、今日改めて感じましたので、それを生かしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

知事

ありがとうございました。

今日このような形で話をして、皆さんも発見したと思います。県西地域って、お二人がおっしゃったとおりですよ。「未病を治す」というコンセプトで考えてみれば、いっぱいあるじゃないか。

それをみんなつなぎ合わせていくと、可能性がどんどん広がってくる。これを「未病を治す」ということで一つのブランドにしていきたい。世界中に発信して外国人がどんどんやってくる。この地域をそういうエリアにして、活性化していく。これを皆さんと一緒に目指していきたいと思いますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

本日はどうもありがとうございました。

 

このページに関するお問い合わせ先

企画調整部企画調整課(小田原合同庁舎)
電話 0465-32-8903

このページの所管所属は 県西地域県政総合センターです。