水産流通適正化法に係る届出

令和4年6月1日から水産流通適正化法に係る届出が始まりました。

制度の概要

・特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律（通称「水産流通適正化法」）の施行に伴い、違法に採捕された水産物の流通を防ぐため、採捕事業者、取扱事業者は必要な届出を行うとともに、事業者間での漁獲番号等の伝達、取引記録の作成・保存、輸出入時の証明書添付などが令和4年12月1日から義務付けられました。

・対象となる水産動植物は、①「アワビ・ナマコ」（令和4年12月から適用）、②「シラスウナギ（うなぎの稚魚・全長15cm以下）」（令和7年12月から適用）、③「太平洋クロマグロの大型魚（30kg以上）で、かつ、解体前のもの（生鮮・冷蔵のラウンド、えらはら抜き（GG）、ドレス）」（令和8年4月から適用）です。

・採捕事業者及び取扱事業者が必要な届出をしないで特定第一種水産動植物等の譲渡し等を行った場合は直罰規定で50万円以下の罰金となります。

手続きについて

・アワビ、ナマコ、シラスウナギ（うなぎの稚魚・全長15cm以下）については、採捕事業者（漁業者等）、取扱事業者（流通事業者等）は、「販売先への①名称、②重量又は数量、③譲渡し等をした年月日、④事業者（採捕者の場合）・引渡先（取扱事業者の場合）の氏名又は名称、⑤漁獲番号（※）等の情報伝達」、「取引記録の作成・保存（3年間）」などが義務付けられます。

・太平洋クロマグロの大型魚（30kg以上）で、かつ、解体前のもの（生鮮・冷蔵のラウンド、えらはら抜き（GG）、ドレス）については、採捕事業者（漁業者）、取扱事業者（流通事業者等）は、「販売先への①名称、②船舶等の名称、③個体の重量、④陸揚げ日の情報伝達」、「取引記録の作成・保存（3年間）」が義務付けられます。

※漁獲番号の内訳

届出により取得した届出番号（7桁）＋取引年月日（6桁）＋取引番号（3桁）

届出の対象者

対　象　者	水産流通適正化法における義務＜アワビ・ナマコ＞	水産流通適正化法における義務＜シラスウナギ＞	水産流通適正化法における義務＜太平洋クロマグロ＞
漁業者又は漁協（採捕事業者）	必要	必要	不要
養殖業者	不要	―	不要
流通事業者（産地市場一次買受人、卸売事業者、仲卸事業者、水産加工事業者、輸入事業者等）	必要	必要	必要 ※アワビ、ナマコ、シラスウナギで届出済みの場合は不要 ※輸入ものや養殖ものを取り扱う事業者も届出は必要
輸出事業者	必要	必要	必要 ※アワビ、ナマコ、シラスウナギで届出済みの場合は不要 ※輸入ものや養殖ものを取り扱う事業者も届出は必要
小売事業者・飲食店・宿泊事業者等	不要	―	不要