東京内湾海域小型機船底びき網漁業包括的資源回復計画

掲載日:2018年9月4日

資源回復計画は、平成23年度末で終了いたしました。本計画の総括・評価については、次のページをご参照だくさい。

資源回復計画の評価・総括について

資源が大幅に減少したシャコやマコガレイなどの水産資源を積極的に回復させるために東京内湾海域小型機船底びき網漁業包括的資源回復計画を平成19年3月に策定しました。また、シャコ資源の回復状況や漁業経営を取巻く環境の変化に対応するため、平成21年3月に計画の一部改正を行いました。

1.資源の現状と回復の必要性

東京内湾における本県の基幹漁業である小型機船底びき網漁業の漁獲量は、近年では平成元年の2,305トンをピークに減少し、ここ数年では、1,000トンを下回っています。

特に漁獲量の4割以上を占めるシャコは、資源水準の高かった平成元年には1,080トン漁獲されていましたが、平成17年に57トンと激減し、資源水準が著しく悪化しています。

また、マコガレイ低位水準、スズキが高位水準など魚種による相違はあるものの総じて低位水準で推移しており、水産資源の回復が緊急の課題となっています。

2.資源回復の目標

シャコをはじめとした小型機船底びき網漁業対象資源の減少に歯止めをかけ、漁獲対象資源全般を回復させることを目標とし、平成23年度にはシャコ資源を持続的に利用できる資源量まで回復させるとともに、マコガレイ等の魚類資源の減少に歯止めをかけて、合計800トン(平成17年比約3割増)の回復を目指します。

3.資源回復のために講じる措置と取組状況

  1. 禁漁区の設定
    夏期にマコガレイ稚魚等が集まる海域の一部について、約1か月間禁漁としました。
  2. 小型魚の水揚げ制限
    マコガレイ、マアナゴ、スズキ、タチウオ、ヒラメ等の小型魚の水揚げを制限し、漁獲された小型魚の再放流を実施しています。
  3. シャコ漁の制限
    シャコ漁を禁漁するとともに、魚に混ざって漁獲されるシャコについても、全て再放流を実施しています。
  4. 漁具の改良
    県水産技術センターは、シャコ網やタチウオ網について、稚シャコや稚魚の混獲を防止するため、選別能力の高い底びき網漁具の開発を行いました。
  5. 休漁日の設定
    週2日の休漁日を設定しています。
  6. 種苗放流・漁場環境改善
    ヒラメ及びマコガレイについて、平成19年度に計35万尾、平成20年度に計46万尾の種苗放流を実施しました。また休漁漁船を活用した漁場の清掃が、平成19年度に延べ118隻、平成20年度に延べ146隻で実施されました。

4.資源の回復及び漁業経営状況

  1. シャコ資源
    シャコは、禁漁などを実施したことによりアリマ幼生や稚シャコの出現が順調にみられ、激減した平成17年の水準から回復しつつあります。しかしながら、底層の貧酸素水塊などの影響により、生き残る稚シャコが例年より少なかったため、回復の勢いに鈍化がみられます。
  2. マコガレイ資源
    マコガレイは、近年では平成14、15年が最も少なかったが、徐々に増加傾向にあります。
  3. 経営状況
    シャコ漁を中心に操業してきた漁業者は、シャコの大不漁の影響で平成16年末を境に魚類を対象とした操業に切り替えましたが、1経営体あたりの漁獲金額は、平成15年頃と比較して約半分に減少した状態が続いています。
    また、魚類を対象として操業してきた漁業者は、魚類を対象とした操業漁船の増加による競合により漁獲金額が大きく減少した状態が続いています。
    このように、東京内湾の水産資源の減少は、シャコ漁を中心に操業していた漁業者に留まらず、底びき網漁業者全体の経営の悪化をもたらしています。

5.資源回復計画の見直し

シャコ資源は、回復のきざしは見られるものの、まだ全面的に解禁する水準までには至っていません。

しかしながら、漁業経営は、シャコ漁の禁漁により魚類を対象とした操業への集中による魚類資源への漁獲圧の増加や漁業を取り巻く環境の変化などにより、一層不安定なものとなってしまいました。

さらに、「自主的な禁漁を含め、既に禁漁期間が3年経過しており、少量でも市場に流通させ徐々に小柴のシャコのブランド力を回復させたい。」という漁業者の意向も強くなってきています。

このような状況を配慮し、禁漁を限定的に解除して資源の動向を注視しながら少しずつシャコを漁獲する必要が生じていることから、「シャコ漁の原則3年間禁漁」を、「資源状況に応じた休漁等の実施」に改めるなど、資源回復計画を一部改正しました。

県は、シャコ漁の再開に際し資源の状況を詳細に調査するとともに、過剰な漁獲が行われないよう指導します。

6.資源回復措置の実施に伴う進行管理

県は、資源回復のために講じる措置の実施状況を毎年把握すると共に、対象資源について調査し資源状況を評価します。

また、資源回復計画の評価検討を行い、必要に応じて計画内容の見直しを行うこととします。

7.その他

東京内湾の小型機船底びき網漁業は、神奈川県と千葉県の漁業者が操業していることから、千葉県の漁業者と連携を保ちながら資源を保護していくこととします。


関係資料

魚種別漁獲量の推移

漁獲量と生産額の推移

計画書:東京内湾小型機船底びき網漁業包括的資源回復計画(一部改正)(PDFファイル 427KB

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