第19回国際言語文化アカデミア外部評価委員会・異文化理解支援事業小委員会「審議結果」

掲載日:2021年3月31日

審議(会議)結果

審議会等名称

第19回国際言語文化アカデミア外部評価委員会小委員会(異文化理解支援事業)

開催日時

2019年1月29日(火曜日)11時05分から12時10分

開催場所

神奈川県立国際言語文化アカデミア 104研修室

出席者【会長・副会長等】

岡 秀夫(東京大学名誉教授)【代表委員】、一瀬 鉄哉(公募委員)、渡邊 慎介((学)関東学院常務理事)

次回開催予定日

2019年5月~6月

所属名、担当者名

国際言語文化アカデミア 西田

掲載形式

議事録

議事概要とした理由

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審議(会議)経過

【議題】2019年度事業計画の評価に関する意見交換

 *講座群Ⅱ コミュニケーション支援ボランティア養成講座

《事務局説明》
・ この講座は、訪日外国人や外国籍県民の増加が予想される社会状況を踏まえ、実施している講座である。国は2020年に訪日外国人4千万人を目標としており、それ以降もこれらをめぐる政策に大きな変更はないと考えている。また、2019年4月から新たな在留資格が創設されることなどを考えると、訪日外国人、外国籍県民の数は増加していくと思われる。2020年のオリンピック・パラリンピックで終わりではなく、その後も見据えての編成ということで、大きな変更は加えずに2019年度も同じ方向性で実施していく。
・1つ目の課題として、「成果指標に基づいた講座内容と教授方法の改善」ということで、成果指標の結果をもとに、不十分な結果項目に対しては、講座ごとにその原因を検討し、指導内容と方法の改善を図るとともに、全講座横断的に指導内容と方法を再検討し、改善を図っていく。
・2つ目の課題として、神奈川県の地域資源に目配りし、訪日外国人等に神奈川県の良さを分かってもらうとともに、高い共生意識を醸成していく講座内容にしていく必要がある。これに対しては、地域で中心となって活躍できる実践的な人材育成を進めるため、英・中・西・仏の4言語の講座については初歩編、基本編、発展編に加え、より実践性の高い表現や、各言語圏の文化、社会事情等について補足的学習を行うことを目的とした「フォローアップ講座」を引き続き実施して、受講者がより様々な活躍ができるよう応援していきたいと考えている。
・また、英語初歩編については、昨年度から講座数を増やしているが、それでも受講希望者が定員を大きく超えてしまっていることから、神奈川県を題材として扱った自習用のウェブ教材を作成している。今年度は改訂版として動画も作成し、身近な地域で活動できるよう工夫をしており、これを周知していくことで対応したいと考えている。
・各講座においては、身近な地域で活動していただくことを念頭に、神奈川県の特色や地域資源に関することを内容に盛り込みつつ、各自の状況に合わせて深めていけるような講座内容を引き続き工夫していく。
・我が国に身近なアジア諸国や、本県に在住者が多い南米系の言語・文化に関する講座を、神奈川県の状況を勘案しながら充実することとして、担当の外部講師とより一層綿密な調整を行い、異文化理解にとどまらず、共生意識が醸成されるような講座内容の提供に努めたい。
・ アジア・南米の文化入門講座のような受講対象者の範囲が広い講座や、複数のクラスを設置する講座は、引き続き土曜日、日曜日に開講することとして、平日に受講できない社会人等の参加機会を広げていきたい。
・3つ目の課題として、講座修了者がなかなか実践活動に向かっていただけないという状況がある。ラグビーワールドカップやオリンピック・パラリンピックのボランティアには非常に関心が高いが、それ以外の活動には行ってもらえない状況が残っている。
・これに対しては、引き続き地球市民かながわプラザとの連携を図り、情報提供等を実施していくことに加え、講座修了者が集う場を設け、多方面からの情報提供や、実際に活動している方からコミュニケーション支援活動の紹介や活動報告を行っていただき、なんとか実践活動につなげていただきたいと考えている。
・また、ホームページに県内のボランティア情報を掲載しており、こちらで確認した情報を随時掲載している。
 

《意見交換内容》
(一瀬委員) 受講者は中高年が中心ということで、気持ちはあっても年齢的、体力的な部分で実際のボランティア活動に結び付かない面もあるのではないか。
(事務局) 修了者へのアンケートで、活動を行っていない場合の理由を聞いているが、家庭の事情等がある、ボランティアを行うほど語学力に自信がないという回答が多い。様々な事情があるという方は仕方がないと思うが、自信がないというのは主観的な問題であり、こちらとしては発展編まで修了したらまずは活動してほしいと言っている。様々な課題にぶつかり、それをクリアしていくことで実践的な力が伸びていくとご説明している。
(一瀬委員) ボランティア活動に対するハードルの高さがあるのではないか。
(事務局) そうしたことを踏まえ、講座の初回で、コミュニケーション支援ボランティアとはどういうものかを説明している。まずは道案内からということで、身近なところで困っている人がいたら声をかける、そこから始めましょうとお話ししている。
(岡委員) 心理的な壁を取り払うようなものが必要ではないか。
(事務局) オリンピック・パラリンピックのような大きなイベントでは、多くの方が申し込んでいるが、他のものではなかなか踏み出せないということがあるようだ。
(岡委員) 教室の中だけでなく外や移動しながら講義をするなどしてもよいのではないか。
(事務局) 高齢の方が多く、体調面、肉体面で難しい方もいらっしゃるのではないか。
(渡邊委員) ボランティア情報を紹介しているということだが、イベント等でボランティアが必要となった場合に、アカデミアに相談できるような体制はないのか。
(事務局) アカデミアはボランティア活動の紹介窓口ではないのでそこまでは難しいが、ホームページには市町村等が募集しているボランティアの情報は載せている。ただ民間の情報までは把握が難しい。
(一瀬委員) こちらの修了者が活躍できるように、県がボランティアをコーディネートするような態勢があればうまく廻るのではないか。
(岡委員) フォローアップ編の講座にボランティア活動を組み込むことはできないか。
(事務局) あくまでも講座であり、発展編で不十分な部分をフォローするために継続的な内容扱うことを目的としたものである。こちらとしては、フォローアップ編を修了すれば自主的・主体的に活動することを期待している。なお、修了者が自主的に勉強会を開催し、学習、情報交換等を行い、ボランティアの実践活動につながっている例もある。
(岡委員) 説明の中で、「高い共生意識を醸成していく講座内容」とあったが、どのような内容になるのか。
(事務局) 個々の講座により違うが、異文化を知って終わりではなく、違う文化を持つ方と共に暮らしていくという意識を持てるようにということになるかと思う。
 

《まとめ》
・ 実践活動につながらない背景として、年齢的な問題や、語学力への自信のなさなどがあるが、とりあえずやってみることが大事だという意識が持てるような方向性で、実践活動につながるような動機づけをしていただきたい。
・ アカデミアでもボランティア情報の提供は行っているが、県でボランティアのコーディネート的なことができると活動につながりやすいのではないか。
・ 修了者が自主的勉強会などに発展して、実践活動に進むことが理想的である。


 *講座群Ⅲ 行政職員コミュニケーション能力向上講座
  講座群Ⅳ 青少年向け異文化理解・コミュニケーション能力向上講座
  研究活動

《事務局説明》
・「行政職員コミュニケーション能力向上講座」については、英語による対応業務に多く関わる県及び市町村行政職員のコミュニケーション能力の向上を図る講座となっているが、現段階では市町村では幅広いニーズが見込めないと聞いており、引き続き県の関連部署の職員を対象として実施していく。
・職員キャリア開発支援センターの職員向け研修の一環で、内容等についても要請に応じて実施するものである。英語研修と合わせて、グローバルコミュニケーション研修も引き続き行っていく。英語研修についてはネイティブの教員が対応する。
・「青少年向け異文化理解・コミュニケーション能力向上講座」については、2017年度まで実施していたものの、なかなか高校生に参加してもらえないという状況が続いており、2018年度は休止して、内容を検討することになっていた。
・検討結果として、今役立つという視点を大事にし、さらに将来的にも役立つものということから、英語の実践的なものを3講座実施することとした。その中に異文化理解を加味しながら、アカデミアらしい内容を提供したいと考えている。
・実施時期は、高校生が一番参加しやすい1学期終了直後として、周知については教員研修事業や教育委員会に協力を求めて、学校等にお知らせいただきたいと思っている。
・「研究活動」については、英語初歩編の自習用ウェブ教材を2017年度にホームページ上に掲載しているが、2018年度は内容変更、動画作成を行い、改訂版として掲載した。それと並行して、英語基本編のウェブ教材の素案作成を進めており、来年度はそれを基に原案を作成する予定である。
 

《意見交換内容》
(渡邊委員) 行政職員向け講座が、市町村の幅広いニーズがないというのは英語だからなのか。
(事務局) 英語については自己研鑽ということで、現時点で市町村研修センターでは研修を行う予定はないということだった。
(渡邊委員) 市町村によってニーズが違うということもあるのではないか。
(事務局) 英語で対応できない場合もあり、それよりは「やさしい日本語」のニーズが高いと思われる。
(一瀬委員) 実質的には県職員対象の講座ということか。
(事務局) そのとおりである。
(岡委員) 青少年向け講座は、夏休みに入った直後ということだが、塾や予備校と同じものを目指すわけではないということでよいか。
(事務局) おっしゃるとおりである。高校の授業の妨げになるものにはしないという方針で行い、来年度についてはリスニングを中心に、コツを教えるような形で行いたい。
(岡委員) リスニングの話題を何にするか。高校生の興味を引くようなものに特化するなどしてはどうか。
(事務局) 異文化理解を含んで、なにか興味を引くようなものを見つける必要があると考えている。高校ではリスニング、スピーキングがウィークポイントになっていると聞いており、その部分で講座を展開する。
(一瀬委員) 幅広くやるのではなく、絞り込んだテーマ、面白いと感じるもので1日やったほうがいいのではないか。
(事務局) 趣味的なもので高校生を集めるのは難しいので、すぐに役に立つということをアピールしたいと考えている。
 

《まとめ》
・ 「行政職員コミュニケーション能力向上講座」は、市町村の幅広いニーズが見込めないので、県職員に対する講座として、職員キャリア開発支援センターの要望に応じて実施していただく。
・ 「青少年向け異文化理解・コミュニケーション能力向上講座」については、1日に50分3講座で、高校生を引き付ける、役に立つと思わせるような内容を検討して実施いただきたい。
 

                                    以上