第22回国際言語文化アカデミア外部評価委員会・外国語にかかる教員研修事業小委員会「審議結果」

掲載日:2021年3月31日

審議(会議)結果

審議会等名称

第22回国際言語文化アカデミア外部評価委員会・外国語にかかる教員研修事業小委員会

開催日時

令和2年1月29日(水曜日)11時20分から12時30分

開催場所

神奈川県立国際言語文化アカデミア 101討議室

出席者【会長・副会長等】

服部 孝彦(大妻女子大学教授)【代表委員】、狩野 晶子(上智大学短期大学部准教授)

次回開催予定日

令和2年5月

所属名、担当者名

国際言語文化アカデミア 沢登

掲載形式

議事録

議事概要とした理由

-

審議(会議)経過

・2020 年度事業計画(案)の評価に関する意見交換
<意見交換の内容>
《事務局説明》
来年度に向けて総合教育センターと協議を続けており、来年度は総合教育センターの指導主事との協同でアカデミアの講座を実施する方向で話をしている。特にアドヴァンスト研修についてはそういう形でやっていこうと考えている。
 2021 年度はアドヴァンスト研修の後継のリーダー研修は必ずやるよう調整している。これは、移管の要になってくる。
 アドヴァンスト研修の最後の論文の添削は毎年1 月中旬から3 月初旬までかかっていたが、来年はそれができないので、受講者を10 人にして、なるべく2 月の中旬までの1 ヶ月で終わるように考えている。一人4 ページだが、添削で何往復もするため時間がかかる。
 残りの講座については、先日総合教育センターの指導主事と再来年どうするかについて話をした。総合教育センターの予算取りの関係もあるので今年の5 月までに話を詰めていく日程になっている。
 今日はそのようなことも踏まえて、総合教育センターに引き継いでからもやっていかなければならないことや、新たにやった方が良いこと等も含めて、色々なご意見を頂きたいと思う。
 これまで、若手の育成の重要性を考え、アドヴァンスト研修が終わった後も連絡を取ったり、アクションリサーチを継続させたり、色々な場面で研究発表の機会を提供してきた。研修の時だけでなく、研修外の支援こそ大事に思っており、それを心がけてきたが、総合教育センターに移管したときにそこまでのことができるか、人的にも心配がある。後身の育成は絶やさないように、核になる人材の育成を来年度一年間で、アカデミアでどれくらい育てられるかがポイントだと思っている。
 今までのアドヴァンスト研修の授業観察記録、評価記録やビデオをどうするかについてだが、エッセンスを来年一年かけてまとめることを考えており、来年度の大きなプロジェクトの一つとしては、今までの実績を上手くまとめることがある。
 アカデミアのホームページについては、県のホームページの中にこれまでの活動の記録、データ的なもの等をまとめて、アカデミア閉所後でも県民の方がアカデミアの活動を見られるような形で載せることができるようにまとめていくことになる。


<意見交換の内容>
(服部委員) アドヴァンスト研修で教える人が変わってしまうと、今の受講生への手厚い対応が無くなり、研修外のサポートがどこまでできるか心配である。
(事務局) そのことについては、特にフィードバックする時に素早くできないといけないと考えている。夜や休みの日にもメールが来た時には返信をしたり、指導等もしており、そういったことは必要なので、来年の総合教育センターと一緒にやっていくときに、指導助言やメールでのやり取り等、目に見ない作業を分かるようにしていき、時間がかかることも含め、十分に伝えないといけない。
(狩野委員) 現場の先生は土日でないと動けない。自身の授業や校務が終わりであっても、研修や報告書作成等があるので、土曜日にメールを受け、月曜に返事をしていたのでは、その先生はその後、月曜から金曜日まで動けなくなる状況が中高の現場だとよくある。
(服部委員) アカデミアの先生がこれだけやってくれているというのは受講の先生方のやる気につながっていた。その気持ちは直接生徒達に伝わるので、その辺りは実際にアドヴァンスト研修を教えたことがない人には分からないかもしれない。
(狩野委員) 移管した時にメールが決められた業務時間でないとできない等、働き方改革の流れでそういうことが起こるかもしれない。各地の教育委員会でもそうだが、オフィシャルでないメールアドレスから連絡をする等、そういうことが起こる。システムとしてどう続けていくかというときに、インフラのことも今までとは違うという認識を相互にすり合わせていかないと、問題が細々と起こりそうな気がする。
(事務局) 受講者とのやり取りについては、あらかじめ話し合っておく必要がある。
(狩野委員) TESOLの講座は専門性が必要で、現場の経験が豊富でアカデミックな理論的な部分で裏打ちもされている方を見つけるのは大変だと思う。
(事務局) 現在、総合教育センターにもTESOLを研究中の方がいる。今ある講座の中でTESOL関連とテスト関連の講座はぜひやる必要があり、総合教育センターでも実施する予定で進めている。
(服部委員) 最初は良いが、徐々に講座を縮小していくことを避けるいい方法はないか。色々理由を付けて講座数縮小の案が出てくる可能性はある。
(事務局)異動等も考えると、1人ではなく、スタートの段階で少なくとも2人や3人のチームでやる必要があると思う。
(狩野委員) 担当の指導主事がノウハウを継承しながら自身の仕事をこなすのは労力がかなり必要だと思う。
(事務局) 十分時間的なものも確保するように総合教育センターには伝える。引き継いだ講座自体をすぐに無くすということは無いと思う。あとは予算を組み、毎回アドバイザーを付けるようにしたらどうかともこちらから話している。
(事務局) 最初だけではなく、継続してできるようなことを考えていかなければいけない。また、人事の面でも継続してできないといけないと考えている。
(狩野委員) アドヴァンスト研修だけでなくディベートやパラグラフライティング等も、中高の先生に対してできる指導者は限られるだろうと思う。
(事務局) その他に、小学校についてはどうすればよいか。
(狩野委員) 色々な県で聞くのは、専科教員が入ってくるので小学校の先生は専科教員に任せれば良いと考えているが、専科教員は中学校の再任用の先生が来るので、中学の指導でクラスマネジメントをしようとする。専科なので担任の先生は外れていないといけないケースも多い。働き方改革の一環として空きコマにしないといけない事情もあり、上手くいかない形での外部人材や専科教員の導入も起きていると聞く。ALTだとまだ担任がいないといけないが、専科は担任も抜けてよい、もしくは入らないでと言われる学校もある。
(事務局) 評価となると、担任が責任を持って、複数が担当する授業で何が起きているかを把握していないといけない。
(狩野委員) ところが、小学校3つ、5年生、6年生の各3クラスで専科がぐるぐる回っているとその専科教員が500~600人の評価もするのかという問題がある。専科のお金の出どころが文科省ではないので、文科省としては担任主導で進めたかったところに、予算はついたが決められた運用しかできないジレンマがあるのだと思う。なので、きちんと教えられる人を雇える予算をつけることだと思う。
(事務局) 小学校の研修に行ったときに、来年度に5~6年生の担任を希望する人がいなくなるので、毎年同じ人がやることになってしまう不安があるとの話を聞いた。
(狩野委員) 同じ先生が背負い続けることになってしまう。小学校5~6年は、本来であれば英語ができるかどうかではなく、難しい思春期に入ってくる子ども達のクラスマネジメントができる力のある先生が高学年を担当する。学年配分が上手くいかないのはおそらく管理職も悩んでいると思う。ベテランの先生が5~6年を避けてしまい、英語ができる若い先生がいきなり高学年を任されてしまうのではないかと思う。それについては、管理職である校長先生が難しい判断をしなくてはいけない部分もあると聞いている。
(服部委員) クラスマネジメント力を持ち、児童を把握している先生はまじめだから、英語ができない自分が英語を教えたら子ども達に申し訳ないと思っていることがある。
(狩野委員) まじめな人だと、子ども達にきっちりと全部分からせないといけないと考えてしまう。
(狩野委員) 小学校の教員研修は大きなカギだと思う。
(事務局) 今のところ、来年度は県として主催する全体研修を計画しているようだ。
(事務局) 小学校英語は難しいところがある。例えばお店での会話で、店主が“What do you want?”と言う等、ゲームでお遊びであれば良いが、ちゃんとしたお店の体をなすのであれば、“What do you want?”は無い等、指導上悩むところも多い。
(狩野委員) 読み聞かせの授業の話しで、“Who's there?”という絵本があるが、表現として難しいから“Who are you?”に変えましたと聞いたことがあるが、みんなで“Who are you?”と聞くなんて、警察の取り調べかなと思ってしまった。そのような社会言語学的な、語用論的な適切さをどこまで小学校の英語で取り込むかのような視点も含め、どこまでやるか。
(事務局) プリントで提示するものや先生がモデルで言うものは正しい英語が望ましい。
(狩野委員) 現場の判断で違和感があれば、そこは調整しながら教科書を活用するように研修の中で伝えていって貰えたらと思う。

<まとめ>
(服部委員) 外国語にかかる教員研修事業は、成果として素晴らしいものがある。講座内容も理論と実践の融合がしっかりしており、よく工夫されている。受講者の満足度も極めて高い。英語教育アドヴァンスト研修の役割は非常に大きいのでレベルを下げずに継続して実施して欲しい。また、小学校の英語教育についても可能な限りしっかりと実施して欲しい。

以 上