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更新日:2019年7月12日

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箱根山火山防災協議会の審議結果【第3回】

箱根山火山防災協議会の会議結果

様式3

 

審 議 結 果

審議会等名称

箱根山火山防災協議会

開催日時

平成30年2月20日(火曜日) 13時30分から13時50分

開催場所

神奈川県庁第二分庁舎6階 災害対策本部室

出席者

出席者名簿 [PDFファイル/157KB]のとおり

次回開催予定日

未定

問い合わせ先

災害対策課 応急対策グループ 田島

電話番号 045-210-3430

ファックス番号 045-210-8829

掲載形式

議事録

審議経過

1 開会

(1)神奈川県知事挨拶

第3回目の箱根山火山防災協議会の開催にあたり一言ご挨拶を申上げます。
箱根山は、平成27年の11月20日に噴火警戒レベルが1に引き下げられて以降、現在まで火山噴火予知連絡会において、「噴火の兆候は認められない。」とされております。
しかし、大涌谷周辺の想定火口域では、引き続き濃度の高い火山ガスが出ている場所もあり、噴気や火山ガスには引続き注意が必要です。
一昨年の7月26日の大涌谷園地の一部再開と箱根ロープウェイの全線再開以降、これまで県と町、そして関係機関、園地事業者が一丸となり、たゆみなく安全対策に取組んできました。
その結果、これまで火山ガスによる人的被害の発生は、一度も起きておりません。
このことは、国内外から年間約2,000万人もの観光客が訪れる、国際観光地箱根として本当に喜ばしいことだと思います。
一方で、先月23日、群馬県の草津白根山が噴火し、多くの死傷者が出る事態が起こりました。
お亡くなりになられた自衛官の方に対して謹んで哀悼の意を表すとともに、負傷者の方々にお見舞い申上げたいと思います。
改めて箱根山におきましても、観測・監視体制をしっかりと継続していくこと、また、情報伝達や避難誘導体制の強化を推進していくことが、県民や観光客、事業者の安全のために、非常に大切であると考えております。
今後も、本日、ここにおられる皆様方と一丸となって、気を緩めることなく全力で邁進していきたいと考えております。
本日の協議会では、今年度の取組成果をご報告するとともに、平成30年度の取組方針につきまして、ご協議いただくことを予定しております。
皆様の闊達な意見をいただけますようお願いいたします。

(2)箱根町町長挨拶

ご紹介いただきました、箱根山火山防災協議会副会長の箱根町長山口でございます。
本日は、第3回目となります箱根山火山防災協議会にご出席いただき、誠にありがとうございます。
ただいま会長のご挨拶にも触れられておりましたけれども、先月23日に群馬県の草津白根山で突発的な噴火が発生し、訓練中の自衛官1名の尊い人命が失われたほか、スキー客など10名を越える負傷者が生じる火山災害となりました。
お亡くなりになられました自衛官の方に対して、謹んで哀悼の意を表するとともに、関係機関や観光事業者も含めた関係団体の方々の生活が、1日も早く平常に戻ることを祈念いたします。
草津白根山での噴火は、平時からの火山への備えの大切さと、火山と観光の共生の難しさを改めて考えさせられる出来事でした。
箱根では、平成27年4月末から大涌谷周辺で火山活動が活発化し、一時は噴火警戒レベルが3に引上げられ、一部住民の方々に避難指示を発令し、また観光面では、平成28年7月26日に大涌谷園地が再開されるまで、火山活動の影響は1年3ヶ月以上の長期にわたりました。
こうした厳しい状況の中でも、気象庁をはじめとする国の機関、安全防災部局をはじめとした県の機関、そして、各種の具体的な安全対策を講じていただいている園地事業者の皆様のご協力により、当協議会が掲げる「10年先も人的被害ゼロを継続する」という方針に沿った取組みを、着実に実施いただいておりますことに、この場をお借りしまして厚くお礼申上げます。
大涌谷では、まだまだ噴気活動が活発な状況にあり、火山ガスへの対応は長期化するものと考えておりますが、観光客の方々に火山に関する情報を正確に発信するとともに、安心してお越しいただけるよう、今後も各種の安全対策を継続、強化していかなければならないと考えております。
現在、立入を規制している自然研究路につきましては、県の平成30年度予算でもシェルターの設置や路面整備などに関する予算が計上されており、念願の大涌谷園地全面再開に向けた取組みも、いよいよ現実味を帯びてきたと感じております。
今後とも、大涌谷園地のさらなる安全対策について、本日ご出席の関係機関の皆様方のご指導・ご協力をお願いいたしまして、簡単ではありますが開会に当たっての私の挨拶とさせていただきます。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

2 報告
平成29年度の取組結果(成果)について
事務局より(資料1)を説明

(質問・意見)
【箱根ロープウェイ株式会社:鞠子社長】
多くの方々のご支援をいただき、一昨年7月26日にロープウェイが全線再開してから、おおよそ400万人の観光客の方々を運ばせていただきました。
特に早雲山から大涌谷駅間は、眼下に噴気孔を眺望でき、大自然の息吹を感じていただいております。
先程も菅野課長から一部ご報告いただきましたが、ロープウェイのゴンドラ内の火山ガスに対する安全を強化するため、酸素缶やメディカルシートを定員いっぱい配備いたしました。
また、高感受性者の方が乗車しないように、弊社も努力しておりますが、県や関係機関の方々にもご協力いただいております。
この結果、ロープウェイの運行基準の見直しがなされました。今後も高感受性者への対応強化を図って参ります。
また、万が一の場合の避難者を受入れる大涌谷駅舎の拡張工事を今年度着手しました。
引続き、県や町、関係機関の方々と安全安心な箱根の観光を作り上げていきます。ご協力をお願いします。

3 議題
平成30年度の取組方針(案)について
事務局より(資料2)を説明

(質問・意見)
【箱根温泉供給株式会社:石村社長】
質問というかお願いですが、今もご発言がありましたが、先日も、草津白根山での噴火がありましたが、この噴火は水蒸気噴火というように聞いております。私ども大涌谷も小規模ではありましたが、水蒸気噴火であったと記憶しております。
私どもの会社は、毎日、あの現地の中で蒸気井の管理をしておりまして、今も毎日、温地研さんのデーターをもとに安全の観点からガスマスク、ヘルメット、防護板などの装備を持って作業をしております。
改めて、ここで気象庁さんや温地研さんが、観測・監視体制を強化するなど現状を継続していただいているが、前兆現象の把握や噴火の可能性についてどのような状況なのか確認させていただきたい。

(回答)
【温泉地学研究所:里村委員】
箱根山では、地震活動や地殻変動について箱根山全体を監視できるように観測点を配置しています。
特に大涌谷については重点的に観測点を配置しています。
また、それ以外の火口となり得る噴気地帯についても、異常を検知できるように観測機器を配置しています。
これらの機器に何らかの異常が検知された時は、速やかに県の安全防災局のほか、気象庁や箱根町に連絡することとしています。
これまでの活動や研究により、噴火に至る前に火山活動の高まりや各種観測データーの異常等にパターンがあると考えています。
今後もこのような異常が観測された時は、適切な対応ができると考えていますが、今回の草津白根のように全く前兆が観測されない場合ということを考えると対応が難しいとも考えています。
現在のところ箱根山は、噴火前に比べると放出される火山ガスの量は多いものの、火山活動や地殻変動に火山活動の活発化を示すような特段の変化は観測されておりません。
箱根は、草津の元白根よりは観測網が充実していると自負しておりますが、今回の草津白根のような想定外をなくすように、今後もより一層観測網の強化・維持に努力していきたいと考えております。
(回答)
【気象庁火山課:丹藤予報官】
今、温地研さんから説明がありましたように、箱根全体を監視できる観測体制を持っているということで、こちらについては気象庁にもデータをいただいて24時間監視をしております。
何か異常な変化を捉えた場合には、温地研とも連携しながら適切な評価をして、情報を発信できるように努めてまいりますので宜しくお願いいたします。

→ 平成30年度取組方針(案)につきましてはご承認いただきました。

4 閉会

会議資料

資料1:平成29年度の取組結果(成果)について [PDFファイル/3.06MB]
資料2:平成30年度の取組方針(案)について [PDFファイル/3.06MB]
参考資料1:箱根山(大涌谷)火山火口周辺警報発表に伴う防災対応 [PDFファイル/146KB]

参考資料2:平成29年度の取組方針と取組結果(成果) [PDFファイル/184KB]

参考資料3:平成30年度の取組方針(案) [PDFファイル/159KB]

要綱:箱根山火山防災協議会運営要綱 [PDFファイル/87KB]

 

このページの所管所属はくらし安全防災局 防災部危機管理防災課です。