障害者雇用のための企業交流会「はじめの一歩」(2)(湘南西部・県西)【終了しました】

掲載日:2018年3月30日

「障害者の雇用の促進等に関する法律」では、従業員50人以上の企業を対象に、障害のある方を2%以上雇用することとしています。
一方、中小企業の皆様からは「どうやって障害者雇用を進めたらいいか分からない」といった声も聞こえてきます。
そこで、県では、先輩企業の体験談を聞きながら、参加企業間のつながりも作れる企業交流会を開催します。
障害者雇用を進める「はじめの一歩」として、ぜひご参加ください!

本イベントは終了しました。ご参加いだたきありがとうございました。
当日の概要を掲載しました。

  • 日時:2016年7月14日(木曜) 13時30分~17時
  • 会場:ひらつか市民活動センター会議室A・B (平塚市八重咲町3-3 JAビルかながわ2F)

  • 参加者:14名

プログラム(当日の様子)

先輩企業の事例紹介1
(株)東海ビルメンテナス小田原支店支店長 八亀信氏

八亀さんの写真です。東海ビルメンテナスの主な事業は、警備事業、清掃などの環境衛生、設備管理です。従業員数は、管理・事務関係で157名、清掃・設備・警備、パート従業員を含めると約2,800名で、小田原支店の従業員は254名です。

現在の障がい者の雇用状況は全社で56名、その内小田原支店で22名となります。

当社が障がい者雇用に積極的になった理由は3つあります。
(1)障がい者雇用納付金の負担 (2)企業の社会的責任 (3)事業協同組合等算定特例の認定。順に説明します。

(1)障がい者雇用納付金について。
平成24年度の当社の納付金について、法律上必要とされる雇用者数241カウントに対し、雇用している障がい者数は161.5カウントで、約450万円を納付していました。平成25年度に法定雇用率が上がり、何の手も打たないと、約600万円を納付することになってしまいます。株式会社は利益を追求しなければなりません。このまま何もせずに600万円を納付するのはどうかというのは誰もが考えると思います。

(2)企業の社会的責任について。
「就業を希望する障がい者に働く場を提供し、もって社会に貢献する企業になること」としています。建前のようにも聞こえるかもしれませんが、私たちはこれについて真面目に考え、行動の1つの柱としています。

(3)事業協同組合等算定特例の認定について。
この制度は、同業の会社がいくつか集まって事業協同組合を作った場合、参加企業の障がい者の雇用人数を通算できるというものです。当社は小田原を中心に11社で協同組合を作っています。また、法律では、地方公共団体は障がい者が経済的に自立をするために、優先的に働く場を提供するための努力をしなければならないとしています。地方公共団体の発注する仕事は入札で決まることが多いですが、この制度を活用すると入札ではなく随意契約で仕事を受託できる場合も出てきます。

次に当社の具体的な行動についてお話しします。まず平成25年10月に小田原支店を中心にプロジェクトチームを発足しました。当初は4名で発足し、現在は8名です。毎月1回、定期的に会合を行っています。

プロジェクトチームの具体的な活動内容としては6つあります。(1)アビリンピック神奈川大会に選手派遣、(2)障がい者の配置可能な現場の抽出、(3)教育マニュアルの作成、(4)平成26年3月までにカウント不足を解消する、(5)指導者の養成、(6)積極的な募集活動です。

(1)平成25年度にアビリンピック神奈川大会に選手を派遣したところ、いきなり金賞受賞(優勝)しました。そして神奈川代表として翌年全国大会に出場しました。これがはずみになり、翌年、翌々年も選手を派遣しました。

(2)障がい者の配置可能な現場の抽出について。小田原支店では、170ほどの現場がありますが、どこに障がい者を派遣するのがよいのかということをプロジェクトチームで考えました。まず、小田原市役所をモデル現場として指定しました。お客様(小田原市役所)の了解を得つつ、現場責任者や一緒に働く従業員の理解も得ていきました。
また「卒業制度」を導入しました。小田原市役所をモデル現場として、そこにだけ障がい者を配置するとしても、雇用者数は増えていきません。そこで、市役所の仕事に慣れた方々は市役所の現場を「卒業」して、他の現場に行くということを繰り返すようにしました。これにより、雇用者数を増やしていくことができました。

(3)教育マニュアルについて。写真などを使った分かりやすいマニュアルを作ることで障がい者の方に勉強してもらっています。

(4)平成24年度に障がい者雇用納付金は約450万円を納付しましたが、このような取り組みを通じて、平成25年度は、何もしなければ約600万円を納付しなければならなかったところ、155万円まで減らすことができました。平成26年度は「障がい者雇用調整金」として約69万円を、平成27年度には約50万円をいただくまでになりました。

(5)指導者の養成について。小田原市役所清掃責任者に、平成26年12月に「障がい者職業生活相談員」の資格を取得してもらいました。また、平成28年6月には「企業内育成型ジョブコーチ」の養成講座を受講してもらうなどの取組みを進めています。

(6)積極的な募集活動について。ハローワーク小田原への求人票の提出や、小田原養護学校、湘南養護学校、神奈川県障害者職業能力開発校への訪問、ハローワーク小田原での当社独自の説明会の開催、合同面接会への参加などを通じて、積極的に募集活動を行っています。当社が障がい者雇用を始めたときは、周囲に参考になる企業等がなく、試行錯誤を繰り返しながら進めてきました。そのような中で、ハローワーク小田原や養護学校の方々に助けていただきました。
最近は、小田原市役所をモデル現場としながら、採用試験も行っています。採用試験は面接試験のほか、小田原市役所で5日間の実務形式での試験も行っています。これを通じて、本人自身が就業可能かどうかを自己評価をし、会社も就業可能かどうかを判断しています。判断に当たっては、情に流されず冷静に判断することを心がけています。

障がい者の雇用推進は「上司の指示・命令だから」という意識ではうまく行きません。担当の方が「自分がこの仕事をやりきるんだ」という強い意志を持って行動することが成功の鍵だと思います。

先輩企業の事例紹介2
医療法人社団三喜会鶴巻温泉病院TQM課 課長 宇賀神哲治氏

宇賀神様の写真です。医療法人社団三喜会は、病院、介護老人保健施設、訪問看護ステーション等26の事業所を運営しています。現在(平成28年6月)の職員数は828名です。

平成27年の病院の目標は「ユニバーサルホスピタル」です。誰もが入院生活がしやすく、誰もが働きやすい病院を目指すということです。障害者雇用は平成26年6月から推進しました。「障害者」という言葉が若干ネガティブに聞こえないかという声が病院内からあり、「チャレンジド」という言葉を採用しました。チャレンジドスタッフは、看護部業務、薬剤科業務、事務関係、清掃等に携わっています。また、看護部には4人のチャレンジドコーチを配置しています。また、管理部に「障害者職業生活相談員」を2名配置し、3ヶ月に一度、定期的に面談も行っています。

当院の障害者雇用の取組みについてです。きっかけは「社会貢献への一歩」、「院内目標への取組」というようなことではなく、平成26年6月の総務課長の「このままだとうちはブラック企業(病院)として公表されてしまう」という言葉でした。半年以内に障害者を6名採用しないと病院名を公表しますと、ハローワークから通知されたのがきっかけです。

これを受けて、病院の「経営会議」に出席し、病院全体での雇用承認をもらいました。その後、全所属長が出席する「全体統括会議」に出席し、(1)「無理」と言うのでなく、雇用を前提に業務の見直しをしてください。(2)障害者に依頼できる業務を洗い出してください。(3)どのような障害特性ならば雇用可能か検討してください。ということを話し、看護部、薬剤科、栄養科、管理部で仕事の割振りをしてもらいました。

続いて、6月に病院見学会を開催しました。これは、職員もどのような方が就職を希望しているかを知る機会になりました。リラックスした雰囲気作りを心がけ、9名が参加し、うち8名の方に実習に参加していただきました。
実習では、本人の人柄(時間を守れるか、コミュニケーション能力、やる気など)や、適性(障害特性やアレルギー体質などの身体特性)、支援者の対応(本人の情報量、相談に対する対応等)にポイントを置いて確認しました。8月に6名の方に内定を出し、10月に本採用を行いました。

入職後に取り組んだこととしては、(1)入職した職場へ障害特性を通知、(2)本人が孤立することがないよう積極的に声かけする、(3)入職先の所属長・担当者とコミュニケーションを取る、などです。その上で、1ヶ月後に全員と個別面談を実施しました。その後も3ヶ月ごとに個別面談を実施し、体調、業務の進行・理解度、職場の人間関係、家庭での様子などについて聞き取りを行っています。

精神障害の職員はどのような方々なのか、当院の印象でお話しします。よい面としては真面目で、こちらが期待する以上にがんばり屋さんです。気になる面としては、繊細ということがあります。何気ないこちらの言葉を気にしてしまうなどということがあります。
心がけていることとしては、とにかく積極的に声かけをするようにしています。また、言葉遣いとして、あいまいな表現を避けるようにしました。さらに、具体的な評価をし、具体的にほめるように心がけました。彼らが悩んでいることについては自分の例も示しつつ一緒に解決を目指しました。

それでも困った場合に必要なのが情報共有です。担当者だけで絶対に悩まないようにしてください。自分自身が参ってしまいます。日頃から上司や周りの職員に相談するとよいです。また、上司の方は「君に任せたから、あとはヨロシク」というのは絶対にやめてください。所属長等に相談しながら問題共有に努めていくことをおすすめします。職場外でも、支援センター等の支援者に即相談することをおすすめします。
やはり初めが肝心です。面接の際には、丁寧に、ストレートに疾患(病名、病院、現状など)について確認しました。これは入職後の対応に有効ですし、病院側の理解を得た上で入職できたという本人の安心感につながります。
「チャレンジドコーチ」の役割としては、職場の方針の理解、職場が望むコーチ像の理解、マニュアルの遵守などがあります。コーチとスタッフは合わせ鏡ですので、コーチがぶれないことも重要です。コーチとスタッフの信頼関係が雇用継続の重要なポイントだと思います。

続いて、知的障害者の方々について、当院での印象を元にお話しします。真面目な方が多く、説明があり時間をかければ丁寧にしっかり努めていただけます。個性としては千差万別で、ほとんど喋らない方もいれば、話すのが大好きな方もいます。当院でも、知的障害者の方に、ベッドまわり清掃などの環境整備、リネン類の確認・配布などで活躍していただいています。
知的障害の方の雇用に関しては失敗事例もありました。その教訓としては、(1)入職の際の面談は細やかに行う、(2)実習は必ず行う、(3)学校の卒後指導(社会人としての心構え、生活面の準備)の有無等について確認する、などです。

障害者雇用に取り組んでよかったこととしては、ブラック企業(病院)として公表されずに済んだことがあります。病院はやはりイメージ悪化が致命的になります。また、部署間の連携が増えたこともよかったことのひとつです。さらに、マニュアルの整備が進んだことで、結果的に新人の教育にもつながりました。一番大きかったのが、清掃業務の見直しができたことです。チャレンジドスタッフは非常に細かいところまで目配りができ、きれいに清掃していただくことができ、患者様の満足度向上につながりました。

今後の課題としては、定着のための施策があります。チャレンジドスタッフ用の就業規則等が必要なのかなと思っています。また、スタッフから聞き取りを重ねることで、合理的配慮を積み重ねていきたいと考えています。

私からのお願いです。チャレンジドの方を特別な存在として怖がる必要はまったくありません。まず一歩を踏み出してみてください。たくさんのチャレンジドの方と会ってください。障害特性はその人の個性に過ぎません。職場にマッチングする方が必ずいますので、そのような方と巡りあってください。また、合理的な配慮は必要ですが、社会人として教育に遠慮は必要ありません。ただし、言動としては本人への思いやりを忘れないでください。
チャレンジドの方々は職場に活気を与えてくれます。彼らにチャンスを与えてください。彼らが就職することで将来一人立ちすることができます。社会人として活躍できる場を提供することで、会社や自分たちも成長する機会となります。ぜひチャレンジしてください。
楽なことばかりではありませんが、関係機関のサポートもあります。ぜひ「はじめの一歩」を踏み出していただければと思います。

先輩企業に聞く!(質問会)

先輩企業を囲んで、自由に質問できる質問会を行いました。

質問会の様子です。質問会の様子です。

グループワーク

仕事の切り出しに関するグループワークを行いました。

グループワークの様子です。

交流会

参加者間で自由に情報交換等を行う交流会を行いました。

募集ちらし(終了しました)

ちらし[PDFファイル/272KB]

主催・共催

【主催】神奈川県
【共催】神奈川労働局ハローワーク平塚ハローワーク小田原ハローワーク松田障がい者就業・生活支援センターサンシティ障害者支援センターぽけっと

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本文ここまで
県の重点施策
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • 未病の改善
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • ラグビーワールドカップ2019