障害者雇用優良企業インタビュー(株式会社本牧館)[No.76]

掲載日:2018年8月9日

高橋専務に聞きました。

本牧館

障がい者雇用のきっかけについて教えてください。

もう35年以上前になりますが、前オーナーがお客様のお子様で特別支援学校に通っていた方を採用したのが始まりと聞いています。

━それでは35年以上前からずっと継続して障がい者雇用をなさっていたのでしょうか?

そうです。35年以上勤務なさっている方を含めて、30年以上勤務されている方は3名おります。また、他に12、13年目くらいの方が1名おりますので、障がい者の方は全員で4名働いていています。30年以上勤めてくださっている方は、今後は体力的なこともありますので、仕事だけでなく、私生活も含めて今後どうしましょうかということを、横浜市の障害者就労支援センターと区役所の方の3者で話し合っています。

━私生活の面も含めて考えているのですね。

そうです。業務のことについては、今まではベテランのパートの方が指導や声かけをしてくださっていましたが、これからは、そのパートの方たちが退職時期を迎えていきます。その時に、新しく入った職員が業務の指導や声かけをできるかが今後の課題と思っています。

4名の障がい者の方の主な業務について教えてください。

一人は出来上がった商品を本店と支店に振り分ける仕事、一人は製造の補助と清掃の仕事をしています。他にはフライヤーでドーナツを作ることが専門の方と、バットやトレーを洗う洗浄機担当の方がいます。

━勤務の様子はいかがでしょうか。

フライヤー担当の方と洗浄機担当の方は集中して取り組んでくれており、こちらが声をかけるまで、休憩をとることを忘れてしまうことがあるくらいです。また、製造の補助の仕事は機械を扱いますので、必ず他の社員と2人で行うようにしていますが、機械を動かすことを楽しんでいるようですね。体調に波がある方もいますので、体調面については周りの社員やパートの方が注意するようにしています。

━体調管理で会社として心がけていることもあるのでしょうか?

やはり無理のないスケジュールで仕事をしてもらうことを心がけています。1日の作業量にノルマは設けていませんし、それぞれの体調に応じて、シフトの調整も臨機応変に行っています。代わりの方に頼むことになりますが、みんな理解がありますね。その点は本当にありがたいと思っています。

━障がい者の方を含めて、社内のコミュニケーションで何か心がけていることはありますか?

社内に「障がい者の方だから」という意識がないので、特に心がけていることはありません。3人の方は勤めてから30年以上経過しているので、他の社員はみんな後から入社しています。だから、障がい者とともに働くのが元々当たり前なので、特別心がけていることはないんです。ただ、30年以上勤めている3人の方は、採用以来、一度も親御さんが会社にいらっしゃったことがないことを去年知ったので、去年から親御さんとの面談を始めました。

━面談ではどのような内容を話し合われていますか?

ご本人にも親御さんにも負担をあまりかけないような、ベストの働き方を一緒に考えています。洗浄機担当の方は、一生懸命に努力した結果、洗浄の技術が段々上がっているので、他の部署での洗浄の仕事をやってもらうことを考えていますと話したところ、親御さんにとても喜んでいただけました。

━職場での様子がわかると、親御さんも安心ですね。

そうですね。頑張っていることと、向上心を持って取り組んでくれていることを伝えられてよかったです。またその方からは、働く喜びが伝わってきますので、ともに働くだけで、周りも前向きに仕事ができていますね。

━これから、障がい者雇用に取り組む中で会社をどうしていきたいとお考えですか?

今、当社の障害者雇用率は7.5%ですが、これからも7%台を維持していきたいですし、それが当社の社会的責任だと思っています。また、年配の障がい者の方は、これから勤務日が減ったり、勤務時間が短くなったりすることも考えられますが、その時には、新しい方を採用して、障がい者雇用の伝統を続けていきたいですね。ただしそれには、これからも粗利・収益を改善していくことが前提です。収益基盤を今後もしっかり安定させて、障がい者雇用や地域貢献をしていきたいですね。

最後に障がい者雇用を考えている企業にアドバイスをお願いします。

アドバイスなんて大げさですが、やはり一歩を踏み出せない企業が多いと思います。まずはインターンシップ等を受け入れて、「これならできる」ということを見つけることが大切だと思います。障がい者の方にできる仕事は、探せばたくさんありますし、どのような仕事であっても、続ければそれがやりがいになっていきますから。

訪問を終えて

「障がい者だからという意識が社内にない」という言葉がとても印象的でした。障がい者の方とともに働くことが、当たり前の環境だからこそ、助けあいの風土が生まれ、それが障がい者の方の長い勤続年数に繋がっていると感じました。

(平成30年6月21日取材)

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