障害者雇用優良企業インタビュー(ラクー株式会社)[No.77]

掲載日:2018年8月22日

本部長の平塚様にお聞きしました。

・横浜市港北区菊名6-14-10

http://www.houmon-lacoo.com/

ラクー写真

障がい者雇用のきっかけについて教えてください。

元々、私どもは東京で整骨院をやっていまして、それから横浜に立ち上げた菊名駅前接骨院がこちらの前身です。最初は、現在の訪問マッサージという形ではありませんでした。偶然、弊社の社長が知人を通して、視覚障がい者を採用した訪問マッサージ事業について知り、興味を持ち、ハローワークの説明会に参加したと聞いています。訪問マッサージは、高齢の方々や外に出られない方々のお宅に伺うものですから、弊社の社長が、訪問マッサージを視覚障がい者の方と一緒に立ち上げることで、障がい者の方々や高齢者の方々を通して社会に貢献できるのではないかと興味を持ったところから始まりました。

障がい者の方の主な業務について教えてください。

私どもで働いているのは、全員視覚障がいの方で、国家資格を持ったマッサージ師です。全員が全盲というわけではなく、障がいの等級は様々で、多少見える方もいますし、視野が狭いという方もいます。訪問マッサージなので、車で主に高齢の患者様のお宅にお伺いして、マッサージをして、また車に乗って次の患者様のお宅に伺います。

ー車の運転はどなたがなさっていますか?

私どもがマネージャーと呼んでいる者が車の運転を行います。なぜマネージャーと呼んでいるかと言いますと、車の運転だけでなく、患者様のお宅までの誘導や、マッサージ師の昼食場所やトイレへの誘導も行うからです。

ーマッサージ師の方それぞれにマネージャーの方がおひとりつくのでしょうか?

いえ、マッサージ師3人に対してマネージャーがひとりです。マネージャーが3人のマッサージ師をそれぞれの患者様のお宅へ連れて行き、終わる頃にまたお迎えに行くということを繰り返しています。マネージャーとマッサージ師の4名はチームを組んでおりますので、勤務時間中は常に二人三脚で仕事をしており、マネージャーが、マッサージ師の目の代わりになるイメージです。訪問スケジュールは表で管理しているのですが、マネージャーは、このスケジュール表の作成と管理も行います。マッサージ師とマネージャーと私どもが一緒にならないとできない事業なのです。

ーマネージャーの方とマッサージ師の方の関係はいかがですか?

毎日一緒ですが、仕事を通じて上手くやっているようですね。マネージャーが色々なことを気遣ったりしながらやっています。

ーマネージャーの方の役割が大きいのですね。

チームのまとめ役です。

ー通勤はどのようになさっているのでしょうか?

これは私どもも感心していることですけれど、当初はどこかに集まって迎えに行こうと考えていたのですが、皆さんご自分で通勤されています。最初は、ガイドヘルパーさんを使いながら歩行訓練をしたり、あるいは、菊名駅の改札口で待ち合わせをしまして、我々が何回か慣れるまで誘導します。目印を決めて、右に曲がるとか。例えば、事務所の場所が何でわかるかと言いますと、玄関の前に金属製の電柱が立っているのですけど、白杖がそれに当たる音でわかるそうです。

ー視覚障がい者の方を雇用するにあたり、何か導入した設備はあるのでしょうか?

設備ではないですけど、床にあるパソコンのケーブルカバーですかね。これを足でたどっていくと建物の中がどうなっているのかわかるようになっています。点字ブロックみたいなものですね。あとは皆さんすぐに慣れてしまうので、大きな設備はないです。お手洗いなども特に何もしていません。初めて雇用して、どうしたらいいのかを聞いて、こういうものを作ってくれると助かるということだったので作りました。

ー視覚障がいの方々とのコミュニケーションは、声や音が主になるかと思いますが、スケジュールなど何かをお伝えするときの工夫はありますか?

皆さん、特に、慣れている方は記憶力がすごくいいです。ですから、朝にスケジュールを読み上げますと頭の中に入っているのですね。

障がい者雇用で難しいと感じる点はありますでしょうか?

難しいというか、私たちの事業は人だけですから、コミュニケーション、チームワークが大切です。それから、障がいがあると、定期的に通院が必要な場合があり、通院が必要な方は、配慮した勤務時間にしています。あと、私が来た当初は、朝に「今日は通院するので休みます」という連絡があることがありました。朝に連絡があると、班の訪問計画が崩れてしまいますので大変です。みんなで話し合って、事前にわかっている通院は知らせることを徹底して、円滑に進むようになりました。

ー通院に配慮して訪問計画を作成しているのですね。

業務上大変なのはそこですかね。やはり患者様がいらっしゃいますから。あと、よく電車が事故で止まってしまうケースがありますが、そういう時に、視覚障がいの方がすぐに対応するのは難しい面があります。それで遅れてしまうのはやむを得ないです。こういうルートがあるからとアナウンスされても、初めてのルートは危険が伴いますから。

ーこちらのベッドは練習用のものですか?

そうです。技術の向上のために、定期的に、希望者で「マッサージ研究会」という名称でやっています。マッサージ師の方からやりたいと希望がありました。患者様も膝とか腰とか症状は様々なので、どう施術したら効果があるのだろうとか、そういったことを持ち寄って勉強しています。先生も新人からベテランまで幅広くおりますので。

ー他の班の方とのコミュニケーションも生まれますね。

そうです。マッサージ研究会は誰が入っても構わないですから。あと車の中でも共有していますよ。帰りの車の中で、カンファレンスと言って、全班がやっているわけではないのですが、今日施術した中でこういうことがあったとか、こういう場合はどう対応したというようなものです。あとはコミュニケーションとしては、年に2回ほど食事会を全員でやります。その中で、他の班のマッサージ師やマネージャーとのコミュニケーションが生まれてきます。

訪問を終えて

訪問マッサージという業務の特性上、朝に営業所を出発してから夕方に戻るまで、マッサージ師とマネージャーのチームで動いているということもあり、様々なコミュニケーションの工夫をお聞きすることができました。

これから障がい者雇用を始める方へのアドバイスをお聞きしたところ、優しさを大切にということで、マッサージ師の方々とそれを支える方々との良い関係が伺えました。

(平成30年7月4日取材)

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