決算審査等の結果・平成25年度分

掲載日:2018年5月28日

決算審査

一般会計・特別会計決算に対する意見

1 決算計数の正確性に関する意見

平成25年度の一般会計及び特別会計の歳入歳出決算書、歳入歳出決算事項別明細書及び実質収支に関する調書の計数並びに財産に関する調書の内容は、正確なものと認められた。
 なお、現行の財産に関する調書において、債権については、地方自治法施行規則に基づき回収不能なものまで含めて記載されているが、回収に懸念のある債権の表示については、公会計制度の導入に向け、債権額の適切な把握のため妥当性のあるルールの構築について検討を求めるものである。

2 予算管理及び決算整理の適正性に関する意見

平成25年度の予算管理及び決算整理については、関係法令等に照らし、適正に行われたものと認められた。

3 決算内容に関する意見(抄)

決算の内容に関しては、収入未済額の縮減について次の意見がある。
平成25年度の一般会計と特別会計の収入未済額は353億5,899万余円で、前年度と比較すると32億3,805万余円減少(△8.4%)した。
収入未済額は依然として多額であり、債権管理に係る条例も検討されているところであるが、関係機関においては、公平性の観点に十分留意し、引き続き債権を適切かつ効率的に管理するよう努める必要がある。

4 財政状況に関する意見(抄)

平成25年に新たな県債管理目標として設定した「平成30年度までにプライマリーバランスを黒字化」及び「平成35年度までに県債全体の残高を減少」の達成に努めるとともに、「新たな行政改革の指針」に基づく施策や事業の見直しについて、県の役割を踏まえつつ、経済性、効率性及び有効性の観点に、より一層意を用いることが重要である。防災対策や医療・福祉の充実など県民に深く関わる課題の解決、県政発展に欠かせない分野の施策・事業についても上記の観点に十分留意して着実に推進していく必要がある。
 そして、将来にわたり、本県財政を安定的に運営していくためには、国が適正に負担すべき地方交付税をはじめとする財源の確保に努めることはもとより、中長期的には、地域主権改革の推進の趣旨に沿って、国から地方への権限移譲等を進め、国と地方の適正な役割分担に応じた地方税財源の充実強化を図ることが必要であり、これらの実現に向けて、引き続き、粘り強く国等に働き掛けていくことが重要である。

(1) 県債発行の抑制
 臨時財政対策債及び通常の県債に係る利子負担分は平成25年度で518億余円(一般会計歳出決算額)と平成24年度から10億余円減少している。これは近年の金利低下によるものであり、今後の金利動向によっては、この利子負担が増大することも想定される。
 また、臨時財政対策債の元利償還金相当額が後年度の地方交付税で措置され、基準財政需要額に算入されることについては、国の厳しい財政状況を鑑みると、将来の交付税措置が確実に行われるか懸念が残るところである。普通交付税については、平成26年度の配分に当たって、これまで県が求めてきた算定方法の見直しが行われたことで、配分額が大幅に増加したところであるが、引き続き国に対しては、臨時財政対策債を廃止して、本来の姿である地方交付税に復元するよう強く働き掛けていくことが重要である。

(2) 県の債務状況の分かりやすい表示
 現行の決算制度は、県の債務の状況を表示することとされていない。しかしながら、(1)に記載の状況を鑑みて、県債残高の状況とその償還に向けた管理目標について県民に分かりやすく示すことが重要であり、将来的な公会計の導入に向けて整備推進を図る必要があることから、より主体的な取組を望むものである。

公営企業会計決算に対する意見

1 決算の正確性及び決算表示の明瞭性に関する意見

 平成25年度の水道事業ほか5事業の公営企業決算書及び決算諸表の計数は正確なものであり、経営成績及び財政状態を明瞭に表示しているものと認められた。
 なお、地方公営企業については、国において、民間企業における会計基準の考え方を会計制度に取り入れる改正が行われ、本県においては平成26年度予算から新たな会計基準を適用している。この改正により、借入資本金を資本から負債に計上するなど財務諸表の表示が変更となり、退職給付引当金等の計上の義務化に伴い費用計上額の相当の増額が見込まれている。したがって、平成26年度決算に当たっては、会計基準の変更による影響と経営成績によるものを明確に区分できるよう平成25年度決算を新基準により試算するなど前年度比較に努め、県民に誤解が生じないよう努めるべきである。

2 企業経済性の発揮及び公共福祉の増進に関する意見(抄)

(1) 水道事業

配水施設の効率性を示す漏水率は6.4%となっており、平成22年度に比べ0.9ポイント、前年度に比べても0.2ポイント増加している。漏水の発生は、給水コストへの影響や断減水だけでなく、二次災害の危険性もあることから、効果的な漏水調査の実施と計画的な老朽管の更新など漏水の防止対策をさらに推進する必要がある。

3 経営に関する意見(抄)

(1) 水道事業

今後の経営環境は、水需要の減少傾向に加え、中長期的には給水区域内の人口が減少に転じ、営業収益は更に減少することが想定される一方、営業費用の約3割を占める受水費の大幅な削減が望めないことや電力料金の値上げによる動力費の増加に加え、浄水施設等の耐震化などの大規模地震に備えた災害対策の更なる推進が求められるとともに、高度経済成長期までに整備した水道施設の老朽化に伴い、更新費用の増大が想定されることから、これまで以上に厳しい状況が見込まれる。
 こうした経営環境の変化や地方公営企業会計制度の改正を踏まえ、平成26年3月に策定した「神奈川県企業庁経営方針」(平成26年度からの10年間)及び「神奈川県営水道事業経営計画」(計画期間:平成26年度から30年度まで)に沿って、経営の安定化及び効率化を図り、更なる経営改善に努める必要がある。また、その進捗状況及び実績を踏まえた収支見通しについては、適時適切に県民に対し公表することが求められる。

(4) 病院事業

汐見台病院の今後の在り方については、平成24年4月の「県立汐見台病院あり方検討委員会」の報告を踏まえて、総合病院としての機能を残すことを基本として、現在、その設置・運営主体について、地元横浜市や他の医療関係者と協議しながら検討が進められている。
 今後は、病院利用者及び地域住民への十分かつ丁寧な説明に留意しつつ、平成27年度末に現指定管理期間が終了することを見据え、診療等への支障が生じないよう、あらゆる可能性を考慮しながら、検討を進める必要がある。

健全化判断比率等の審査

健全化判断比率審査

1 健全化判断比率の正確性に関する意見

審査に付された健全化判断比率の算定の基礎となる事項を記載した書類は適正に作成されており、それに基づく健全化判断比率は正確なものと認められた。

2 健全化判断比率の動向に関する意見

実質赤字比率と連結実質赤字比率は、実質収支額が黒字であることから昨年度と同様に算定されない。
実質公債費比率は昨年度より0.5ポイント増加し悪化している。
一方、将来負担比率は昨年度より17.4ポイント減少し改善しているが、これは、近年多額に発行されている臨時財政対策債の元利償還金が後年交付税措置されることを前提として算定されていることによるものであり、その確実性については懸念が残るところであることから、今後も当該対策債の発行について十分注意する必要があることを付言する。

資金不足比率審査

1 資金不足比率の正確性に関する意見

審査に付された資金不足比率の算定の基礎となる事項を記載した書類は適正に作成されており、それに基づく資金不足比率は正確なものと認められた。

2 資金不足比率の動向に関する意見

いずれの会計も昨年度と同様に資金不足が生じておらず、特に意見はない。


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