更新日:2024年2月14日

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膜ろ過方式の説明

 

膜ろ過方式

落合浄水場の原水からクリプトスポリジウム(病原性微生物)が検出されたことから落合浄水場の他、鎌沢、和田浄水場に膜ろ過装置を設置しました。

・その概要は、従来の急速ろ過方式における凝集・沈殿・ろ過の浄水処理操作に代わり、「膜ろ過」という一つの単位操作で代替する「膜ろ過法」を採用したものです。「膜ろ過法」とは、原水を所要の圧力で膜ろ過設備に供給し、一定の大きさ以上の不純物を物理的に分離するというろ過を行い、連続的に浄水処理を可能とする方法です。

・膜ろ過の原理は、網で水をこすのと同じで、粘土や細菌、プランクトン等の懸濁物質や不溶解性の鉄・マンガンなどに対しては、ほとんど除去できる特性を有しています。膜ろ過を使用した浄水処理では濁度・細菌・原虫等はほぼ100%の除去が可能であり、また、膜の中に残った汚濁物質は、定期的(1回/60分)に膜の外側から内側に向けて水を流し洗浄します。

 

構造・運転
・膜形式
 中空糸UF膜モジュールは、中が空洞になっている糸状の膜を何本も束ねて円筒状の容器に納めたものです。小さな容器で巨大な膜面積とすることができ、省スペース化が図れます。
・通水方式
 内圧通水方式です。中空糸膜の内面に原水を通水し、外面にろ過水を流す方式です。膜面が均一に使用されるため効率良くろ過水を得ることができます。
・洗浄方式
 ろ過水による逆洗方式です。膜ろ過水を通水時とは反対方向に流すことにより、膜面の付着物を除去する方式です。この方式により、膜面の付着物をほぼ完全に除去できます。

構造・運転画像

 

 膜モジュールユニット(鎌沢浄水場)
 膜モジュール(5本×2系列)、ストレーナー、循環ポンプ等から成り、濁質、細菌類を完全に除去します。

膜モジュールユニット画像

・各浄水場の仕様

浄水場 落合浄水場 鎌沢浄水場 和田浄水場
敷地面積 1,372m2 347m2 274m2
膜材質 酢酸セルロース(CA)/限外ろ過膜(UF膜)
ろ過方式 中空糸膜
分画分子量 (※1) 150,000ダルトン 100,000ダルトン
ろ過運転方式 クロスフロー(※3) 全量ろ過 (※2)+クロスフロー
モジュール膜面積 50m2/本 55m2/本
モジュール本数 8本×3系列=24本 5本×2系列=10本 2本×2系列=4本
洗浄方式 逆圧水洗浄

 

※1分画分子量:ろ過膜の性能を評価するために用いられる指標であり、その膜を用いて濾過を行ったときに、見かけの阻止率が0.9となる溶液中の溶質の分子量。
※2全量ろ過方式:原水を膜面に対して直角方向に流し、原水の全量をろ過する方式。
※3クロスフローろ過方式:膜面に対して水平方向に流すろ過方式。原水を高流速で膜面と水平方向に流すことにより原水中の懸濁物質やコロイドの膜面への堆積を抑制し、膜表面に生じる抵抗を減じることが可能。

 

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