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更新日:2024年3月13日

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令和元年度黒岩知事との“対話の広場“地域版(川崎会場)実施結果

令和元年度黒岩知事との“対話の広場“地域版(川崎会場)実施結果

令和元年度 黒岩知事との“対話の広場”地域版(川崎会場)実施結果概要

日時 令和元年10月30日(水曜日)18時30分~20時00分

会場 ソリッドスクエアホール

テーマ 持続可能な神奈川に向けて

地域テーマ 川崎発!みんなでできるリサイクル~持続可能な社会を目指して~

参加者 134名

内容

 ・知事あいさつ

 ・事例発表

 栗山 常吉(くりやま つねきち)氏

 (昭和電工(株)川崎事業所 特命プロジェクト担当マネージャー)

 清水 真理子(しみず まりこ)氏

 ((特非)川崎市民石けんプラント 理事長)

 ・意見交換

 ・知事によるまとめ

知事あいさつ

こんばんは。神奈川県知事の黒岩祐治です。“対話の広場”にようこそいらっしゃいました。

この“対話の広場”は、毎年、年間共通テーマを設定しています。地域ごとに地域テーマも設定しています。今年度の年間共通テーマは、「持続可能な神奈川」に向けてです。就任以来、「いのち輝く神奈川」を作りたい、と言ってまいりました。ひらがなで「いのち」と表記することにこだわっています。「いのち輝く」ためには、何が大事でしょうか。医療は大事なことですが、それだけではいのち輝きません。安全・安心で豊かな食、食を作る農業も大事です。エネルギー、環境も大事です。労働環境、産業、まちづくり、教育、共生の理念も大事です。いろいろなものが連携することで、いのちは輝きます。ところが、国では、担当している省庁がそれぞれ異なります。縦割り行政です。医療と環境、医療とまちづくりなど、連携して考えるべきだと思います。国連がSDGsを掲げました。持続可能な17の開発目標です。今のままだと、地球は持続不可能です。今のうちに変えていこうということです。開発目標の中には、「すべての人に健康と福祉を」、「質の高い教育をみんなに」、「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」、「住み続けられるまちづくりを」といった項目があります。SDGsで掲げられている開発目標と「いのち輝く神奈川」で掲げられている項目は、同じです。そういったことから、神奈川県はSDGs最先端自治体を目指そうと取り組んでいます。政府も神奈川県の取組を認めてくれました。昨年6月に、SDGs未来都市及び自治体SDGsモデル事業に選ばれました。全国10の自治体が選定されましたが、都道府県としては、唯一神奈川県だけが選定されました。横浜市と鎌倉市も同時期に選ばれました。第2期では、小田原市と川崎市も選ばれました。SDGs最先端自治体として、取り組んでまいりましたが、地球全体を持続可能にするため、SDGs達成に向けて一人一人は何ができるのか、何をすべきかということは難しい問題です。昨年夏、シロナガスクジラの赤ちゃんが鎌倉の海岸に打ち上げられました。初めてのことでした。おなかの中から、プラスチックごみがでてきました。ペットボトルは海の中で自然に溶けることはありません。細かくなり、マイクロ・プラスチックとして海に残ります。クジラからのメッセージということで、かながわプラごみゼロ宣言を発表しました。2030年までにリサイクルされずに廃棄されるプラごみをゼロにしようと取り組んでいます。神奈川県が主催し、SDGs全国フォーラムを開催しました。「SDGs日本モデル宣言」を発表し、9月末日時点で、全国157の自治体が賛同してくれています。国連からも今年の7月に招待され、SDGsの取組について、プレゼンテーションしてまいりました。「かながわプラごみゼロ宣言」には、多くの企業が賛同してくれています。8月末日で131社が賛同してくれています。イオンリテール株式会社では、ペットボトルを回収し、マイバッグにリサイクルさせる取組を行っています。ベンチャー企業との連携もしています。TBM社というベンチャー企業の取組をご紹介します。紙は主に木材が原料となっています。そこから紙を作るためには、たくさんの水を使います。LIMEX(ライメックス)は、石灰石を主成分とした紙とプラスチックの代替となる革新的新素材です。原料が木材のときと比較して大幅に水の使用を減らすことができます。先ほどご紹介した、ペットボトルからマイバッグを作成する取組は、リサイクルです。LIMEX(ライメックス)は、アップサイクルという取組です。回収した製品を単なる素材の原料化や再利用ではなく、よりグレードの高い製品を産み出すことを行っています。かながわアップサイクルコンソーシアムを行っています。行政・学校・団体等の多様なパートナーの参加により、神奈川発のアップサイクルモデルを推進します。ごみを捨てるのではなく、回収して、アップサイクルの流れに乗せていく取組です。一人ひとりがかながわプラごみゼロ宣言に向けて、行動を宣言し、実践する仕組みとして、マイエコ10宣言《プラごみゼロ宣言バージョン》への登録を呼びかけています。9月末日現在の登録者数は5万4979人です。《プラごみゼロ宣言バージョン》には、「マイバッグを持参し、レジ袋はもらいません」、「マイボトル、マイ箸を持ち歩く」、といった項目があります。皆さんも、取り組んでみてください。いのちが輝き、持続可能な地球にするために、私たち一人一人には何ができるでしょうか。本日は、これをテーマに皆さんと議論してまいりたいと思います。まずは、お二人に事例発表をしていただきます。

事例発表

(司会)

黒岩知事、ありがとうございました。それでは続いて、本日の地域テーマについて活動をされているお二方に、事例発表をしていただきます。

はじめに、昭和電工株式会社 川崎事業所 特命プロジェクト担当マネージャー 栗山常吉様をご紹介します。栗山様は、全国から回収した使用済みプラスチックを熱分解して水素やアンモニアを製造するプラスチックケミカルリサイクル施設の責任者でいらっしゃいます。

使用済みプラスチック由来の水素は、殿町地区にある東急REIホテルに供給され、それを電気や熱に変換して活用するという世界初の取組を進めており、各方面から注目されています。

それでは栗山様、よろしくお願いいたします。

栗山 常吉氏(昭和電工(株)川崎事業所 特命プロジェクト担当マネージャー)最初に会社の紹介です。飛行機の原料を作ったりしています。川崎事業所は、扇町にあります。プラスチックをリサイクルするプラントですが、夜景がきれいです。取組を紹介します。容器包装リサイクル法があり、家庭ごみの60%が、包装容器のごみです。ペットボトル以外のプラスチックごみを我々は回収しています。容器包装プラスチックには、シャンプーや洗剤の袋、お菓子の袋などがあります。中身を使用後、残る袋にこのようなマークが付いています。市町村が集めて、不燃物を除去した後に、圧縮ベールの状態でプラントに受け入れます。その後、破砕します。破砕機で粉々にしている様子です。成型機では、パスタのように押し、パスタ状になって出てきたものをガス化炉に入れて水素を取り出しています。本日は、プラスチックごみに混ぜて欲しくないものについてお伝えします。燃えるものや火が出るものは困ります。リサイクルの過程で出火してしまいます。リチウムイオン電池などが混入されていると火がつくので困ります。是非、注意してください。また、プラスチック以外の固いものは、破砕するとき、刃が壊れてしまいます。今までに、鉄アレイ、ボーリング玉、文ちんなどが入っていたことがありました。プラスチックケミカルリサイクル事業についてご説明します。使用済みプラスチックをガス化プラントに入れた後、水素と二酸化炭素を取り出します。二酸化炭素は、炭酸飲料やドライアイスに再利用します。この製造プロセスはエコマーク認定を受けました。

プラスチック容器の製造メーカーや、食品製造メーカー、お菓子メーカーなどが袋を使用し、商品を販売します。消費者が中身を使い、容器を分別廃棄し、1週間に1度、市町村が責任を持って回収します。その後、ベール(四角い)状態にします。お金の流れとしては、包装容器を出した会社が、お金を出して容器包装リサイクルに処理を委託します。我々再商品化事業者は入札をして、一番処理費用が安いところがベール品を受け取ります。

最近の取組として「地域連携・低炭素水素生産技術実証事業」を紹介します。これは、川崎市と連携して始めた取組です。エネルギーの地産地消モデルとして、プラスチック由来の水素を、燃料電池自動車などに活用しています。

こちらは水素ステーションです。我々がプラスチック由来の水素をこの水素ステーションに供給します。燃料電池自動車がここで水素を充填します。

殿町にある東急REIホテルをご紹介します。プラスチックケミカルリサイクルの過程で発生する水素をパイプラインでホテルに供給し、水素発電でホテル全体の電気や熱エネルギーの3分の1を賄っています。ありがとうございました。

(司会)

栗山様、ありがとうございました。

続いて、特定非営利活動法人 川崎市民石けんプラントの理事長、清水真理子様をご紹介します。

清水様は、川崎市内の小学校などから出る使用済み食用油を石けんやバイオディーゼル燃料にリサイクルする事業に取り組まれています。

この事業で作られたリサイクル石けん「きなりっこ」は、2018年に「かながわリサイクル製品」に認定されました。それでは、清水様、よろしくお願いいたします。

清水 真理子氏((特非)川崎市民石けんプラント 理事長)

川崎市民石けんプラントの30年の歩み、市民の力や皆さんの行動を紹介してまいります。「きなりっこ」をご紹介します。「きなりっこ」という粉石けんは、廃食油からできています。液体せっけん「きなり姫」は賞味期限切れの食用油からできています。回収をしていると、賞味期限切れの未使用油はご家庭の押し入れに眠っていることが多いです。未だに、昭和の賞味期限のものがあったりします。

私たちの活動の始まりについてお話します。1970年代、合成洗剤の影響で泡立っている多摩川の写真です。合成洗剤を使うことは、自分が被害者になるだけでなく、加害者になることに気付き、石けん運動、環境運動が始まります。生き方を変えようと、石けんを選ぶ運動を展開しました。左に、合成洗剤追放とあります。下に琵琶湖に続く条例をとあります。1977年、琵琶湖でリンによる富栄養化が進み、赤潮が発生しました。滋賀県は1979年に滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例を制定しました。それに続く条例を、と合成洗剤廃止を求める直接請求運動を始めました。その後、川崎市議会に、私たちの代表を送る代理人運動を行いました。1983年の統一地方選挙で、宮前区から寺田悦子さんを市議として選出し、石けんプラントの歩みが進んできました。石けんプラントは、1989年設立ですが、議会で、寺田さんが、合成洗剤ではなく、石けんをつくる工場をと訴え、1984年に市長から土地を借りる約束ができ、その後、株式会社として出資金を集めました。2005年からNPO法人に変わりましたが、当初は労働組合や生活協同組合を通じて、6,000人の市民からの出資金を集め、株式会社として石けんプラントを設立しました。

石けんは、油とアルカリが結びついてできるもので、5,000年の歴史があります。5,000年前、羊を焼いた油が燃え残った灰と結びついて石けんのようなものができました。それで羊の毛を洗うときれいになりました。これが、石けんの始まりです。合成洗剤の歴史は100年に満たないものです。PRTR法があり、環境に影響する化学物質だといわれるものが462種類指定されています。合成洗剤にはこのうち9種類が使われています。石けんも合成洗剤もどちらも界面活性化作用をもつ洗浄剤ですが、その成り立ちが全く異なります。

現在、石けんプラントで行っている事業についてご説明します。学校給食で使用した油を回収し、それを石けんプラントで石けんにします。その後、学校給食の食器洗い用洗剤として、戻っていきます。域内資源循環の輪ができています。きなりっこは、食材だけでなく資源の地産地消として選ばれています。

NPO法人としては、石けん事業の他に3つの事業があります。地域活動支援センター運営事業は、福祉関連の事業です。設立当初からハンディキャップを持った人とともに工場の運営を行ってまいりました。

教育事業では、環境や福祉のことを伝えています。3つ目のBDF(バイオディーゼルフュエル)事業では、廃食油を車の燃料にリサイクルしています。BDF事業は、川崎市と一緒に始めましたが、CO₂の削減効果が検証されました。今は実験段階で、これをどう活かすかが課題です。現場を動かしているのが、ワーカーズコレクティブです。新しい働き方で、雇い・雇われるの関係ではなく、みんなが経営に責任を持ち、地域に必要なものを地域で作る組織です。みんなの合意を得ることが大変なこともありますが、私たちが選んだやり方です。

社会や経済の仕組みを変えることができる石けん運動だと思っています。洗浄剤として、石けんを選ぶと、環境への負荷を減らすことができ、体にも優しいエコな暮らしが実現できます。廃油を回収することで資源循環ができます。かわさきかえるプロジェクトという川崎市の市民団体とともに活動しています。価値ある資源となった廃食油を活用しています。各区で月1回、廃食油の回収ポイントを設けています。

多摩川から合成洗剤の泡は消えましたが、合成洗剤の問題には、PRTR法による有害化学物質の残留もあります。「香害」という、化学物質過敏症も出ています。石けん運動を語れる人が少なくなっています。石けんが合成洗剤と何が違うのかと言われることもあります。意志ある市民が回収場所に持ってきた、廃食油という有価資源をどう活かすか、石けん以外にも燃料など、今後の活用を考えていきたいと思います。再生可能であること、域内資源循環の輪を未来に向けてどう作っていくのか。それが、持続可能な取組かどうか。その場を障がい者と健常者で行うこと。これを小さな石けん工場で実践しています。きなりっこは、去年、神奈川リサイクル製品に認定されました。廃食油の可能性をキーワードにしました。地産地消、温暖化防止、分散型のエネルギーなど。最後に事例として、熊本県の「くまエネ」をご紹介します。「くまエネ」は廃食油を主原料としたバイオディーゼル燃料です。熊本県では県内各自治体に1か所以上回収ポイントがあり、バイオディーゼルにリサイクルしています。このバイオディーゼル燃料は、熊本県が災害に見舞われた際に、近隣の自治体から支援に来た緊急車両の燃料として大変役に立ったようです。ありがとうございました。

意見交換

(司会)

清水様、ありがとうございました。それでは、ここからは、黒岩知事に進行をお任せいたします。知事、よろしくお願いいたします。

(知事)

初めて聴く話もあったと思います。ごみが分別回収された後、どうなっているのかを知らない人もいたのではないでしょうか。栗山さんにお聞きします。ごみを集め、ベールにするまでが市町村の仕事であれば、鉄などが入っていた場合、その段階で排除されていないのでしょうか。

(事例発表者:栗山 常吉氏)

市町村で、入れてはいけないものは、除いて、ベールにしています。しかし、手選別のため、混入されたままの状態になっている場合もあります。市町村によって混入度合いが異なります。横浜市と川崎市はあまり混入されていません。

(知事)

県内全域から集めるのですか。

(事例発表者:栗山 常吉氏)

対象は全国です。回収用のトラックを配車するのは我々です。回収先は、九州や北海道でも良いのですが、お金がかかります。そのため、地元自治体からの回収が多いです。

(知事)

業者はたくさんありますか。

(事例発表者:栗山 常吉氏)

全国で50社ほどあります。

(知事)

もともと回収したプラスチックはごみです。ごみを使うのだから、無料で手に入るのではないのですか。

(事例発表者:栗山 常吉氏)

プラスチックごみを焼却炉に入れて処理するにも、お金がかかります。処分費用を排出事業者が払って、容器包装協会が元締めをし、我々が入札し、そして再商品化しています。

(知事)

今日は、勉強になりました。リサイクルの過程で炭酸水ができることを知っている人はいましたか。捨ててしまえばただのごみですが、分別回収し、再利用の循環に乗れば、また資源になります。清水さんの取組も同様です。川の写真を皆さんも見ましたよね。合成洗剤で、多摩川が泡立ってしまっていたなんて、今では想像もできません。

(事例発表者:清水 真理子氏)

私は、川崎育ちではなく、結婚後に川崎に住み始めました。多摩川をきれいにすることが、市民を動かす原動力になったのでしょう。

(知事)

川崎市は、かつて、公害に苦しんだ街でした。光化学スモッグが発生し、川の汚染がありました。公害問題を克服し、今は環境保全に関して最先端の街です。工場の操業を続けながら、公害を乗り越えたことは素晴らしいことです。これは、川崎が世界に誇れる素晴らしいところだと思います。石けんに着目した視点は面白いと思います。

(事例発表者:清水 真理子氏)

合成洗剤ではなく、元々ある石けんに戻しました。材料である廃食油は、川に流してしまえば、環境に負荷を与えます。使い終わった油をリサイクルすることは、川の環境を良くする上で一石二鳥の取組です。

(知事)

給食の油は、使い終われば、ごみとなり川に流れて川を汚染します。しかし、回収することで、石けんという新しい製品に生まれ変わりました。これだけでも素晴らしいことです。これを、市民の力でやったということも素晴らしいです。若い人たちは、このような話を聞き、私たちには何ができるかと考えていることと思います。これから先のシナリオはありません。皆さんとの対話で進行していきます。

(川崎市・男性)

質問です。冒頭で知事は、「かながわプラごみゼロ宣言」に賛同している企業が131社あるとおっしゃっていました。賛同企業の中には、企業の売名が目的で、実際に何も活動していない企業が出てくるリスクもあるのではないでしょうか。このように、賛同企業の中にSDGsの問題に取り組んでいない企業があれば、神奈川県が直接的または間接的に指導を行うのでしょうか。教えてください。

(知事)

賛同企業というイメージだけを宣伝等に利用し、実際に何も活動していない企業はありますかという御質問ですが、我々は把握していません。調べてみて、もしあったら、賛同企業と掲げることを御遠慮願いたいです。今、始まったばかりの取組です。みんなでやっていこう、と取り組んでいます。賛同企業の皆さんは、SDGsに真剣に取り組んでいます。SDGsの取組は、世界的に国を挙げての競争です。その中で、地方自治体が独自に進めることもパワーになります。神奈川県がSDGsに関して最先端と国から認められた理由の一つに、「パートナーシップ」というものがあります。お互いに取組の進捗を確認し合い、うまくいっているかどうかを検証しています。基本的にはズルはできないと思います。それでも、そのような企業があれば教えてください。

(川崎市・女性)

事例発表では、将来の希望が感じられ、知らなかったことを知ることができました。私は今の環境に危機感を持っています。国連で、グレタ・トゥーンベリさんが涙ながらにスピーチをしました。人類存続の危機に立っているという危機感を持っている若者たちもいます。私も仕事で10代の方々と接する機会があります。地球はいつか滅亡すると思っているが、自分が生きているうちにはならないようにしてほしい、と他人事のように言われ、衝撃を受けました。世界全体で見たときに、危機感を持ち、イニシアチブをとらないといけないと思っています。神奈川県の鎌倉市だったと思うのですが、気候非常事態宣言を表明しました。長崎の壱岐市も同様に表明しています。神奈川県として、このような危機感を共有していこうと思われていますか。

(知事)

気候非常事態宣言に関しては、神奈川県も検討しているところです。鎌倉市が宣言したのではなく、鎌倉市議会が宣言したようです。オーストラリアのメルボルンもそうです。賛同する都市が増えてきているようです。危機感を持っていることは大事だと思います。SDGsを国連が掲げ始めたのは、地球は持続可能ではなくなるという危機感からです。このままでは、地球、人類が滅亡してしまいます。今のうちになんとかしなければ、とみんなで取り組んでいるのです。危機感がアクションにつながります。これは大事なことです。危機感がないと、今は便利だし、困ったことはない。だから、何も取り組まなくて良い。ペットボトルがどうなろうと関係ない。みんながそのように思っていたらどうなるでしょうか。一人ひとりのごみの量はそれほど多くなくても、みんなが思っていて何も取り組まなければ大変なことになります。その危機感をどこまで共有できるかが、一番大きな課題です。私が、国連でプレゼンテーションした際に、国連でもSDGsを進める中で、資金の流れをどうするかということが最大の課題であると話題になりました。SDGsの理念は素晴らしいものですが、現実問題として、SDGsに一生懸命取り組んだことが報われるような流れがないと、お金が流れません。その仕組みをどう構築していくかが一番大きな課題であると肌で感じました。神奈川県としても、具体的な提案をしていこうと思います。

(横浜市・男性・新城高等学校(生徒(1)))

子どもの頃、横浜市には、G30という大きな目標がありました。神奈川県全域、全国で同じような目標を持つことは可能でしょうか。今の小さな子どもにも分別を意識させることが、リサイクル活動を活発化させることにつながると思います。

(知事)

G30について、教えてください。

(横浜市・男性・新城高等学校(生徒(1)))

平成13年度当時、横浜市のごみ量は、人口の伸びを上回って増加し、環境への負荷も増大していたことから、これまでの焼却処理、埋立処分を中心とする廃棄物対策から転換し、有限な資源を大切にし、可能な限り再使用・リサイクルする循環型の社会システムを構築するため、「平成22年度における全市のごみ量を平成13年度に対して 30%削減する」という具体的な目標を定めていました。それを市だけでなく、全国、もしくは世界中でできたらと思いました。

(知事)

横浜市が掲げたのですね。

(横浜市・男性・新城高等学校(生徒(1)))

今は「ヨコハマ3R夢プラン」という名前になっています。

(知事)

よく知っていますね。教えていただきありがとうございます。目標設定は大切なことです。神奈川県として、今の段階で数値目標は設定できていませんが、2030年までにリサイクルされずに廃棄されるプラスチックごみをゼロにしようというのが、目標といえば目標です。取組を進めているうちに、目標が見えてくるかもしれません。今の発言は良いヒントになりました。ちなみに、東京都にはプラスチックの分別がありません。ペットボトルと燃えないごみは分別していますが。東京都は焼却炉の性能が良いので分別しなくても平気という話もあります。

(川崎市・男性・新城高等学校(生徒(2)))

川崎市の殿町地区に在住しています。キングスカイフロントには家から徒歩10分くらいで着きます。それでも水素ホテルのことは全然知りませんでした。高校生は一人一人の発言力はなくても、団結すれば発信力があると思っています。高校全体で会社と同じように組織的に連携するなど、グループで環境活動を行うことは可能でしょうか。

(知事)

前向きな発言です。高校生がみんな団結して活動すれば良いとおっしゃいました。世界に向けて発信できると。国連で泣きながらスピーチをした女性も高校生ぐらいの年代でした。世界中に知れ渡りました。彼女にできることは、みんなにもできると思います。今年は、SDGsに関して“対話の広場”を開催しています。どの会場でも、高校生が次々と発言してくれます。パワーを感じます。県庁で開催した際に、女子高生が母親にSDGsの話をしたら、「SDGsって何?」と言われたそうです。彼女は、SDGsを知らない大人にどう広めていけばよいかと質問しました。私は、大人を巻き込んで、ムーブメントを起こしてくださいと伝えました。可能性はあります。行動してみてください。

(川崎市・男性・新城高等学校(生徒(2)))

生徒会で活動しているので頑張りたいと思っています。しかし、それには人数が足りないと思っています。

(知事)

生徒会活動は何名でしていますか。

(川崎市・男性・新城高等学校(生徒(2)))

生徒会役員は9人いますが今日この会場に来ているのは4人です。それを考えると、学校全体の活動にするのは難しいと思っています。

(知事)

4名いれば素晴らしいことです。4人が1人ずつに広げれば、8人になり、8人が16人になります。歴史はそうやって変わるのです。4人もいる、と考えてください。みんな応援しています。

(二宮町・男性・専門学校生)

質問です。神奈川県内でSDGsの取組を進めている段階で、県と市区町村などの基礎自治体と連携することや、神奈川県で推進していく上で意識して取り組んでいることがあれば教えてください。

(知事)

質問の内容が専門的です。冒頭のあいさつでは詳しく申し上げませんでしたが、国連では、神奈川県における未病改善の取組について話してまいりました。神奈川県の課題の1つに、超高齢社会の進行があります。神奈川県内でも圧倒的なスピードで進行しています。1970年代の年齢別人口は、きれいなピラミッドの形をしていました。しかし、2050年になると、全く逆の形になると言われています。超高齢社会の進み方が神奈川県はどこよりも早いと言われています。今の仕組みのままでは、社会全体で高齢者を支えきれないという危機感を持っています。社会の仕組みを変えるキーワードが未病です。未病は、病気になってから治すという概念ではありません。食、運動、社会参加という3つの取組により、心身をより健康な状態に近づけていくことが重要になります。「未病の改善」と「最先端医療・最新技術の追求」という二つのアプローチによって解決するヘルスケア・ニューフロンティア政策を推進しています。この取組こそが、SDGsそのものですといったプレゼンテーションをしたところ、皆さんから大変な関心を集めました。神奈川県では、未病改善に関していろいろな動きが出てきています。産業界も反応しています。未病産業研究会には多くの、あらゆる分野の企業が入会しています。SDGsを最初から掲げるのではなく、未病を解決していこうという、そのプロセスそのものがSDGsだと確認してもらいたいです。SDGs達成に向けて、具体的にどのような取組をしているのかが分かるパンフレットも作っています。その中に、清水さんのリサイクル石けんと似たような事例があります。「食品ロス」とは、まだ食べられるのに廃棄されてしまう食品のことですが、日本ではとても多いのです。この「食品ロス」を集めて、リサイクルし、豚の飼料にするという取組があります。こういった事例を紹介し、市区町村等にも積極的に取り組んでもらえるようにするということが、基礎自治体と連携した取組です。

(横浜市・男性・川崎高等学校(生徒(1)))

食品ロスが多いことを実感しています。コンビニから出る量が多いと思います。売れ残りなど、家庭等で食べられる以前に捨てられてしまいます。これが増えていると思います。分別する際には、燃えるごみに混入されていると思います。分別の種類を1つ増やして、食べ物だけを分別し、それを食品リサイクル工場に持っていくのはどうでしょうか。

(知事)

清水さんの話では、使い終わった油を回収し、石けんにリサイクルしていました。余った食材、食品ロスを集めて、リサイクルを行うのは先ほどの豚のえさが1つの事例です。

(横浜市・男性・川崎高等学校(生徒(1)))

豚のえさだけでなく、改良して肥料にもできるのではないでしょうか。日本の野菜は外国からも評判が良いです。それを考えたら、肥料にリサイクルすることも良い事ではないでしょうか。

(知事)

豚のえさだけではなく、肥料にもなるのではないか、という点が良い発想です。「こんなこともできる」とみんなが言い、議論していくと、広がってきます。これが大事です。

(横浜市・男性・川崎高等学校(生徒(1)))

一方、コンビニの食品には保存料が含まれています。コンビニのごみの中には、家庭ごみ等、産業ごみ以外のものが多く入っていると聞きました。

(知事)

昔は保存料がたくさん入っていることが問題でした。最近は変わったのではないでしょうか。最近は、コンビニのお弁当もおいしいです。昔は、防腐剤が含まれているコンビニ弁当をたくさん食べていると、健康に悪いと言われていました。

(横浜市・男性・川崎高等学校(生徒(1)))

コンビニの食品は保存料が入っているので、豚のえさにそのままリサイクルできないのではないでしょうか。

(知事)

いろいろな考え方があります。食品ロスの問題は、まだ食べられるのに廃棄される食品をどうするかという議論もありますが、食品ロスを出さないようにすることも解決策の1つです。ごみになるものを有効活用する面白い事例をご紹介します。三浦半島にムラサキウニがいます。おいしいウニがある一方、ムラサキウニは身が小さく、ほとんど食べられませんでした。神奈川県の水産技術センターで、ムラサキウニに三浦半島で生産され規格外で出荷できなかったキャベツを与えたところ、ムラサキウニの身が膨らんで、食べられるように育ったそうです。今まで捨てていたキャベツがムラサキウニのえさとなり、そのウニも食べられるようになりました。

(川崎市・男性)

健康に良い取組とエコな取組を組み合わせて、フィットネスバイクにダイナモをつけて漕ぎ、発電するというアイデアはいかがでしょうか。健康にも良い取組で、火力発電も減らせると思います。

(知事)

面白い発想です。スポーツジムでフィットネスバイクを漕いだら、電気ができるという話です。相当、頑張って漕がないと発電しないかもしれませんね。具体的なアイデアはたくさんあると思います。車が道路を走るだけで発電する、そういう道路にしようという話を聞いたことがあります。ありとあらゆる再生可能エネルギーがあると思うので、是非工夫していただきたいと思います。

(横浜市・男性・川崎高等学校(生徒(2)))

SDGsをより広く知ってもらうための要望があります。私の高校では、SDGs達成に向けた取組を多く行っています。SDGsの内容に関する講演を行ったり、校内の掲示板にSDGsのパンフレットを掲示するなど、校内のみんなの目に触れるような取組をしています。しかし、学校以外の場所ではSDGsに関する広報を見たことがほとんどありません。私の住んでいる横浜市磯子区では、SDGsを知っている人が少ないです。何人かに尋ねましたが1人しか知っている人がいませんでした。広告を増やし、いろいろな人に知ってもらえるようにすることは可能ですか。

(知事)

大事なことです。指摘されたような調査結果が出ていました。神奈川県で実施した意識調査では、知っている人の割合が18.5%でした。もっと広めていきたいと思っています。広げるための方法について、知恵を出してほしいです。私自身は、SDGsバッチを着用したり、名刺にもSDGsのマークを刷り込んでいます。名刺を渡したときに、SDGsの話をします。名刺の素材についても紹介し、紙のようですが、LIMEXという石灰石から作っている新素材であることなどについて、名刺を配るときにSDGsを広めるようにしています。高校生らしい、SDGsを広めるための取組を工夫してみてください。

(川崎市・男性)

洋服を購入する際には、「包装紙は要りません」と断っています。極力ごみを排出しないように、努力しています。しかし、プラスチックごみは日々発生してしまいます。私が生まれる頃、父母の時代、物は量り売りでした。プラスチックもありませんでした。不衛生なものを好まない日本人には、今の時代、量り売りは難しいと思います。しかし、これだけプラスチックごみが排出されている昨今、何かを変えなければいけないと思っています。知事に提案があります。県内にある会社で、簡易包装やなるべくプラスチックごみを排出しないように新たに取組を開始した企業には、助成金を与えるなどしたら、プラスチックごみの排出量が減るのではないでしょうか。

(知事)

量り売りは良いアイデアです。マイ水筒を持ってコンビニに行き、飲み物を購入すれば、ペットボトルのごみは排出されないようになります。今の若い人には、想像できないかもしれませんが、中高年以上の方は、朝、家で沸かしたお茶を水筒に入れて持ち歩くというのは当たり前のことでした。水がペットボトルに入って売られるようになったとき、そんな時代になったのか、と思いました。水がコンビニで売られるようになり、便利になりましたが、ペットボトルのごみが問題になってきています。生活が便利になることで、新しい問題が出てきます。かつての日本人のライフスタイルに解決策があり、それに取り組んでいる企業に助成金をあげるというのは良い提案だと思います。県としては、助成金というやり方ではなく、「こんな取組をしている企業がある」と積極的に発信していきたいと思っています。素晴らしい提案でした。ありがとうございました。

(川崎市・女性・洗足学園高等学校(生徒))

私の通っている高校では、SDGsが浸透しています。環境活動もしています。環境活動をしていて感じたことは、あまりにも温暖化が進んでいる、何かしないと大変だ、という声掛けがたくさんあり、「また言っている」と思われてしまい、意識が低下しているように感じています。知事に伺いたいことは、どのような声掛けをしたら、皆さんの意識を変えることができるでしょうかということです。清水さんは、油を家庭などから回収するとおっしゃっていました。事業を行うには、相当な量を回収しなければならないと思いますが、油を回収する際の工夫について、清水さんにお伺いしたいです。

(事例発表者:清水 真理子氏)

きなりっこの材料は、ほとんどが川崎市内の小学校給食で使用した油です。川崎市内に小学校は116校あり、私たちが回収しているのはそのうち39校です。月末に回収していますが、これだけで、年間生産する石けんの原材料は賄えます。かつて、使用後の食用油はやっかいもので、どう処分すれば良いのか、と困ってしまうものでした。しかし、今では、油は価値ある資源です。印刷のインクの材料にもなっています。小学校の給食で使用した油も入札制度で売られています。私たちも今では原材料として購入しています。先程お話したとおり、市民回収については、各区役所や出張所が回収ポイントとなり、各区で活動している市民がいます。価値ある資源として、集まってくる廃食油をどう活用していくのが良いのか、それが私たちの課題です。廃食油は発電やエネルギーにもなります。川崎市内で、回収するシステムを作り上げてきたので、今後の利活用方法を考えていきたいです。災害に強い川崎市を作るのに廃食油を役立てたいと思います。災害時にも介護施設や病院は、絶対に電源が落ちてはいけない場所です。非常時に対応できるような活用を考えたいです。廃食油はあるが、次はどう活用していくのか、ということが私たちの課題です。

(知事)

温暖化が進んで大変だと訴える人がいる一方で、温暖化を何とかしよう、という呼びかけに飽き飽きしてしまった人もいるということですが、今回の台風19号を思い出してください。なぜ、あのような大雨が降ってしまったのでしょうか。川崎市も大変な被害に見舞われました。地球温暖化という大きな問題が、巨大な台風として現れたのでしょう。地球は滅亡すると危機感を持っている人もいます。地球が滅亡するとの訴えに、飽き飽きとしてしまい、本当に滅亡してしまったら大変です。どうしたらいいか、若い感性で考えてほしいです。

(川崎市・男性・新城高等学校(生徒(3)))

プラスチック由来の水素や「きなりっこ」については、今日、話を聞くまで、知りませんでした。若者にはまだ浸透していないと思います。若い人は、SNSを利用します。インターネットやSNSなどを用いて広報を行っていたら教えてください。

(知事)

栗山さん、いかがでしょう。

(事例発表者:栗山 常吉氏)

石炭を使う企業に対しては、投資家が投資しないという流れがあります。極力、化石燃料を使わないことを良しとする認識を広めていただけるとありがたいです。

(事例発表者:清水 真理子氏)

川崎市民石けんプラントでは、Facebookで情報を発信しています。皆さんにも見ていただき、「いいね」を押していただければと思います。川崎市民石けんプラントは今年30周年を迎えます。これからイベントもあります。これからも取組を続けていくことを発信してまいります。

(知事)

神奈川県もSNSを使った情報発信を行っています。かなチャンTVというインターネット番組で動画を使った情報発信をしています。SDGsについて、若い人に訴求するような動画を作る予定です。もうすぐ配信しますので、楽しみにしていてください。

(女性・川崎市)

私の地域では、町内会の婦人部長が中心になり、各家庭の廃食油を回収しています。催しの際に、廃食油に苛性ソーダを足して、石けんを作っています。汚れが大変良く落ち、合成洗剤と違い、手にも優しく、安心して使用できます。

(知事)

自分たちで作っていらっしゃるのですね。

(事例発表者:清水 真理子氏)

婦人部でそのような活動をしているところはたくさんあります。リサイクル石けんは小さな団体でもたくさん作られています。福祉施設などでも作っています。

(知事)

素晴らしいことです。いろいろと勉強になりました。

(横浜市・男性・城郷高等学校(生徒))

SDGsを初めて知った時、目標を全部読み上げました。これは本当に実現可能なことなのか、と考えてしまいました。実現可能ではないと思い、賛同する人が少ないのでは、と私は思っています。知事は、SDGsは実現可能だと思っていますか。

(知事)

冒頭で、「いのち輝く神奈川」についてお話いたしました。SDGsはこの「いのち輝く」と同じです。1つのことだけに取り組んでも目標は達成できません。実現可能かどうかということですが、私は、実現しなければならないと考えています。なぜなら、何も取り組まなければ地球が滅亡するからです。実現可能かどうかではなく、実現可能にしなければならない、そういうテーマだと私は思っています。絶対できる、と前向きに捉えていきましょう。

(横浜市・女性・新城高等学校(生徒))

横浜赤レンガ倉庫で10月26日と27日に、開催された「東京湾大感謝祭2019」というイベントに私たちの高校で環境活動を行っているチームがブース出展しました。ブースを訪れた方に、環境問題について説明すると、「面倒な話」と言われてしまい、ショックを受けました。環境活動を広めていきたいと思っていますが、人の考えを変えるためにアドバイスがあれば教えてください。

(知事)

活動を広めている段階では、いろいろなことを言われてしまいがちです。しかし、くじけてはだめです。やらなければいけないことは、誰から何を言われても、活動を継続してほしいです。大人を含め、みんなの意識を変えられるよう活動を継続してください。

高校生と大人が一緒になって、同じテーマで議論する機会はあまりないでしょう。高校生から意見がたくさん出てきました。大人の皆さんも感心している様子が伝わってきました。多世代の交流はとても良いことです。SDGsを知らない人もたくさんいらっしゃったと思います。高校生から大先輩である大人たちにSDGsが広まります。このような流れを“対話の広場”から作りましょう。それが、持続可能な神奈川県と地球を作ります。この歩みは大事です。ありがとうございました。

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