更新日:2014年1月28日

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平成25年度「黒岩知事との“対話の広場”地域版」(川崎会場) 実施結果

「ずっと住んでいたいまち かわさき」をテーマに、県民の皆様と黒岩知事が意見交換を行いました。

集会の概要

ディスカッションの様子

たくさんの方にご参加いただきました。ありがとうございました。

開催日時

平成25年11月9日(土曜)17時00分から18時30分(開場16時30分)

場所

川崎商工会議所ホール

テーマ

マグネット地域

地域テーマ

ずっと住んでいたいまち かわさき

プログラム
  1. 知事のあいさつ
  2. 事例発表
    伊藤博 氏 モトスミ・ブレーメン通り商店街振興組合理事長
    塩沢和美 氏 みた・まちもりカフェ共同代表
  3. 参加者の皆様との意見交換
  4. 知事によるまとめ
参加者数 113名

知事のあいさつ

はじめに

こんばんは。神奈川県知事の黒岩祐治です。
土曜日の大変貴重なお時間に、わざわざ来ていただき誠にありがとうございます。
今、「恋するフォーチュンクッキー 神奈川県Ver.」を見ていただきましたが、大変な話題になっておりまして。
見ると、何となく神奈川、楽しそうだな、という気がしますよね。これがまさにひきつける力につながっていくんじゃないかな、と思っている次第です。
これ痛快なのは、かけた県のお金が20万6000円なんです。経済効果は何十億、何百億かもしれないということでありましてね。

マグネットとは

「マグネット」と私ずっと言っております。「いのち輝くマグネット神奈川」ということですが、「マグネット」というのは、ひきつける力ということですね。
もともと神奈川にはその力があるんですが、もっとそれを磨いていこう。それぞれの地域がマグネットの力を持つことが、神奈川県全体が元気になっていく一番の原動力じゃないかな、と思いまして。
今日のテーマは「マグネット」です。どうすれば、川崎のマグネットの力をもっと増すことができるのか、現場で頑張っている方の事例発表を含めて、皆さんと知恵を絞っていきたいと思っている次第であります。

スマートエネルギー計画(骨子案)について

その前に、今日は特別にお時間をいただいて、県の政策でぜひ皆さんに御理解いただきたいことがありますので、前半ちょっとその話だけさせてください。
それは、エネルギー政策であります。
2年半前に知事になったとき、福島第一原発の事故の直後でしたから、「何とかして新しいエネルギー体系を早く作らなければいけない」、「太陽光発電を普及させるんだ」と訴えて、神奈川からエネルギー革命を起こす、と宣言し、やってまいりました。
2年半たって振り返ってみると、確かにエネルギー革命は起きています。この間に、いろんな新しい技術が出てきました。その新しいものを含めた形で、今度、新しい計画をまとめましたので、御理解いただきたいと思います。
「かながわスマートエネルギー計画(骨子案)」です。
これまでのエネルギー体系というのは、集中型電源。大きな原子力発電所や火力発電所で電気をつくって、長い送電線で御家庭まで運ぶという、電気は集中的につくるという電力の体系でした。
原発の事故があったとき、皆さんびっくりされたんじゃないですか。福島で、あんな遠い所でつくった電気を我々が利用していたということを。
長い送電線で運んでくる間に、電気がどんどん失われていくのですが、失われたらもっとつくればいいじゃないか。こういう発想だったんですね。
でも、あの原発の事故で、これは発想を転換しなければいけないと。それを整理すると、分散型電源にいこうということです。
御自宅に太陽光発電を付けますと、自分の家が発電所になり、自分の所ですぐに使えますね。また、風力発電も、なるべく自分の住んでいる所の近くで風力発電。今、家庭用の風力発電も出てきていますからね。エネルギーを自分の所でつくっていく。
ガスコージェネレーション。これちょっと御説明しますと、ガスを自分の家に引き込んだ後、機械によって電気をつくる。ガスは来ていますけれども、自分の家で発電して、電気ができます。それとともに、この排熱を利用して、お湯を沸かす。こういう非常に効率的な、ガスコージェネレーション。これも、自分の家でつくるんです。
だからもう、分散型になっていくということですね。
太陽光発電は、2010年度、神奈川県で13万キロワットでした。元々の計画では、2014年度までには195万キロワットまでいこう、と思っていたんですが、精査しますと、そこまではちょっと無理だな、125万キロワットがせいぜいだな、と。これによって、「何だ、黒岩は太陽光発電をどんどん普及させると言ったのに、あきらめたんじゃないのか」、「後退したんじゃないかな」と思われていると困る。そうじゃないんだ、という思いを伝えに来ているんですね。
なぜ目標に達しなかったのか、正直に申し上げますが、誤算はありました。
というのは、太陽光発電が一気に普及するための強力な方策として、「屋根貸し」という制度があって、これで一気にいくだろうと思ったんですね。
「屋根貸し」というのは、発電事業者が工場や倉庫の屋根を借り上げて、そこに太陽光パネルを付ける。そして、賃料を売電収入から払う。倉庫の持ち主にとってみれば、屋根を貸したら、賃料が入ってくるんです。
川崎の京浜臨海部の工場に、ダーッと付けていこうと思って話を聞いたんですよ、工場の人に。それは非常にありがたい話だ、工場の屋根を貸すだけでお金が入ってくるし、断熱効果もあるし、と言われたので、これで一気にいけるな、と思って計算した。
しかし、ぜんぜん設置が進まないんですよ。何で進まないのか聞きに行ったところ、よく検討してみたら今のソーラーパネルは重い、うちの工場の屋根にそんな重いものは載せられません、と言われて。話が違うじゃないですか、と思ったけれど、もう遅い。
だから、ちょっと目標は少なくなったんですが、しかし、ここがエネルギー革命なんです。重くない、フィルムのソーラーパネルができて、すでに製品化されているんですよ。
ビルまるごと、全部、太陽光発電。壁でもどこでも貼れますよ。電車でも貼れます。これが一般化するのはもう目に見えている。
2030年度は815万キロワット、これは、245万世帯分のソーラーパネルにあたります。これを、神奈川はどこよりも早くいきます。
グリッドパリティ、ちょっと難しい言葉ですが。これが実現すると一気にいくということです。何かというと、ソーラーパネルを屋根に付けるときに、いくらかかるんだ、という話です。
1キロワット当たりのパネルの価格は、どんどん下がってきています。2009年は1キロワット当たり60万円超えていました。だいたい一般家庭で平均3.3キロワットぐらいですから、200万円近くかかったんですけれども。これが、2013年の今では41万円ぐらいになっています。この傾向はさらに続いていくでしょう。
ところが、神奈川はもっとすごい。県がソーラーバンクシステムに取り組んできたため、特別に安くできるようになっているんです。全国のどこよりもさらに下がってきます。
これに併せて、今は太陽光発電でできた電気を買い取ってもらえるんですね。その買取価格を国で決めるという法律ができました。設置の値段に合わせて、買取価格も見直されていくことが予測されているわけです。買取価格自体が下がっていってしまいます。
よく、ソーラーパネルを普及させると電気代が上がるだろう、と言う人がいますね。確かにちょっと上がってきます。そして、買取価格は下がってくる、クロスします。これをグリッドパリティと言います。
買取価格の方が電気代よりも安くなるということは、電気を売ってもしょうがない。自分の所でつくった電気は全部自分の所で使ってしまう方が得なんですね。
そうすることによって、自宅が発電所のような家がどんどん増えるだろうということです。今の予測では、これが2020年にはいくだろうと見ています。2020年、東京オリンピック・パラリンピックのとき。
要するにどういうことかというと、エネルギー独立型の家です。神奈川は全国のどこよりも早く独立型電源に向かっていくということです。
2030年に、どんなプランを持っているかというと、電力使用量全体の15パーセントくらいは、更に皆さんとともに頑張って削減していきたいと思っていますけれども、使用量全体の45パーセントが、いわゆる分散型電源です。半分近くが、御自分の家でつくっていくというふうになっていく。これに向かって進んでいく、ということですね。
もう一つ大きなエネルギー革命。水素エネルギー。今年の春、「神奈川から更にエネルギー革命を起こすんだ、次世代エネルギーの主役は水素だ」と言って、シンポジウムを行いました。
水素エネルギーとはどういうことかというと、水の電気分解。何となく、昔、理科で聞いたことがあるような感じじゃありませんかね。水を電気分解すると、水素と酸素になります。この逆をやるんです。水素と酸素を化学反応させると、水と電気が生まれます。これ、エネルギーですね。それを使った自動車が「燃料電池自動車」と言います。水素のガスタンクを積んだ自動車なんです。
水素なんか積んだ車が走ったら、事故でも起きたら爆発するんじゃないかと思うじゃないですか。ところが、これ2年後には市販されるんですよ。そこまでもう安全性を確保される技術は進んでいるんですね。
これいくと、すごいことになりますよ。この車、究極のエコです。だってガソリン一滴も使わないんですよ。車が動いても、排気ガスなんて絶対出ない。代わりに出るのは水です。水を流しながら走るという。究極のエコカーですね。これも非常に大きなパワーになります。水素を燃料とする車だけじゃなくて、御自宅用や業務用の燃料電池もあるという、そんな形になってくるんですね。
そして、全部トータルでまとめるとこんな感じです。
スマートハウス。太陽光発電を付けて、電気をつくって、売らずに全部自分の所で使う。そして、昼、つくった電気は、蓄電池にためて夜に使います。
それで、ガスコージェネレーション、家庭用燃料電池。これによって、ガスを電気に変えていきますね。こういった電気を全部自分の家でつくる。
それを、「HEMS(ヘムス Home Energy Management System 家庭内エネルギー管理システム)」で、効率的にうまく使う。こういう技術によって、この家は電線と繋がっていない、エネルギー独立型の住宅になってくるということですね。
住宅だけじゃなくて、ビルなどが全部、分散型電源によって賄う街、スマートコミュニティを目指して、神奈川は日本のどこよりも早く進めようとしている。これが、かながわスマートエネルギー計画ということであります。
決して後退していない、がんがん前に行くぞという、その気持ちだけは理解していただけるんじゃないかな、と思って、これを言いたかった次第でありました。
それでは、今日のメインテーマに入ってまいります。
川崎をどうやって、もっとマグネットの力あふれる地域にしていくのか。お二人のプレゼンテーションをお聞きの上、皆さんと議論を始めたいと思います。

事例発表

伊藤 博氏(モトスミ・ブレーメン通り商店街振興組合理事長)

伊藤博氏

伊藤博さんは、中原区でクリーニング店を経営され、5年前に代表取締役を後継の3代目に委譲されました。また、地元のモトスミ・ブレーメン通り商店街振興組合の副理事長を16年間務めたあと、理事長に就任し、現在5期目を努められ、「国際交流」「ポイントシステム」「出張商店街」など新たな事業への取り組みを続けていらっしゃいます。

今日のテーマ、「ずっと住んでいたいまちかわさき」ということで、我々が20代の頃は、川崎って絶対住みたくないまちだった。もう、煤煙のまちですよね。今も地方に行くと、川崎は空気が汚いというイメージでとらえられているんじゃないかと思います。しかし、今の川崎は、空気も綺麗ですし、非常に生活もしやすいまちになっている、ということを多くの方に知っていただきたいと思います。
で、住んでいたいまちの条件って一体何だろう、というと、安心・安全で快適なまち、ということで。我々もこのテーマに沿って、商店街、まちづくりを行ってきたんですが。
安心・安全は、まあ、わかると思うんですけれど、じゃあ快適なまちというとどんなものか。
年をとってから快適に住まえるまちとは、要するに山坂がなくて平坦であること。幸い、川崎市は平坦地が多いんですね。横浜市は逆に、非常に山坂が多いんです。
あと、年をとってから一番大事なのは、医療機関が近くにあるということですね。それと、交通の便がよい。
それからもう一つは、近くに買い物をする商店街がある、ということが大事なんですけれども、残念ながら今、全国の商店街が大変疲弊しております。
地方はともかく、神奈川県下、この川崎市内でも、もう商店街として成り立ってない所がかなり多くあります。そこへ行ってみると、毎日の生活に必要なものが揃わないんですね。肉、野菜、魚、そしてお総菜。それが近隣のスーパーや何かに押されたために、皆さんシャッターを閉じて、営業として成り立っていません。
その中でうちの商店街がなぜ、これだけ元気があるのか、周りの皆さんから高い評価をいただいておるんですけれども。一朝一夕になったわけではなく、一つ一つの積み重ねが今のブレーメン通り商店街を作りあげてきました。
商店街運営の「さ・し・す・せ・そ」というのがあります。
1番は「さ」、財政。さいふが裕福でなければ何もできない。その仕組みづくりをやっているということと、「し」の事務局。商店街の事務局を円滑に運営していく。これを運営していくには大変な費用がかかる。それにはやっぱり、基本的な「さ」の財政の会費の部分を、きちっとした形でもって会員の皆さんから徴収するということです。それからあとは、「す」のスタッフ。要するに人なんですね。人が揃わなければ何もできない。
ブレーメン通り商店街で全国に誇れることが、いくつかあります。ドイツのブレーメンにありますロイドパサージュという商店街と、23年間交流を図っています。その23年間の中で、お互いの人的あるいは物的な非常に中身の濃い交流を図っています。そして我々は、環境先進国ドイツに倣いまして、エコバッグをいち早く導入したり、あるいは、環境大臣からも表彰を受けたような、一店一エコ運動という環境事業にも取り組んでおります。
昨年の7月には、川崎市の阿部孝夫市長(当時)が、商工会議所の山田会頭と一緒に、我々の交流の実績を評価してわざわざ立ち寄っていただいて、ロイドパサージュとの友好の証のプレートの除幕式に参加していただいています。
そして2番目には、30名からなるビッグバンドを持っているというのは、全国でうちの商店街だけなんです。
一昨年3月11日の震災の後、5月にドイツのブレーメンに行って演奏活動をやってきました。そして、ブレーメン市民から多くの寄付金をいただきまして、それを向こうの独日協会を通じて日本に送らせていただきました。そのように、商店街として例のないような商店街活動をやっています。
それからあとは、ポイント事業。ポイント事業というのはどこの商店街もいろんな形でやっているんですね。だけど、基本的に商店街というのは、いろんなことをやって話題は提供するかもしれないけれども、売れる商店街づくり、それを商店街として一番に掲げなければ、会員の皆さまから、高い会費をいただくことはできないんですね。
その中で、全国に例のないポイント事業をやっています。そのシステムについてお話するととてもじゃないけれども時間が間に合いませんので、興味のある方はうちの組合に御連絡いただければ、いくらでも御説明しますが。
とかく、ナショナルチェーンは地元の商店街活動の販促事業に参加してくれないんですが、そういったところが、積極的にうちのポイント事業に参加してくださっている。それは、参加した方が得だというシステムを、うちの商店街独自で作り上げたんですね。
全国の商店街がこのポイントシステムを真似ていただいて、地域のお客様を囲い込んで、自分の所の商店街の売上げを大きく伸ばしてほしいな、というふうに思っております。
それから、「ずっと住んでいたいまちかわさき」ということで、うちの商店街は、高齢者施設に対して、一つの施設に対して月1回ぐらいの割合で、こちらのお店10何店舗が、それぞれの各高齢者施設を訪問して、ものを販売しています。
施設に入りますと、「ものを買う」という楽しみが奪われるんですね。お金を使いたいんです。そこで、我々が行きますと、非常に楽しみにして待っていてくださる。
そしてまた、例えば水や何か重たいものは、部屋まで運んであげるというふうなことで、我々の商店街、地域の高齢者施設のお年寄りから大変喜ばれているんですが。これは、あまり儲からないんですね、正直言って。小さな商店だからこそ小回りがきく、ということでやっていますけれども。落ち込んでいる商店街の皆さんが、いろんな形で、そういった取組をされるといいのではないかな、というふうに思います。
その他に、若手の防犯ガーディアンなんかが結成されて、また、商店街のフリーペーパーやなんかを若手が中心になって発行していただいている。そのように、今、青年部が25名ほどいて、積極的に商店街活動に参加してくださっている。非常に将来が楽しみな商店街かなと思っております。

伊藤博氏 事例発表の様子

伊藤氏の発表の様子

塩沢和美氏(「みた・まちもりカフェ」共同代表)

塩沢和美氏

多摩区の西三田(ニシミタ)団地にお住まいの塩沢和美(シオザワ カズミ)さんは、街づくり活動で知り合ったお仲間と、高齢になり心や体が弱ってきても住み慣れた地域で最後まで生き生きと暮していける、仕組みづくりのため、地域住民グループ「三田(ミタ)サポートわなり」を立ち上げました。
そして、「困ったことがあった時に、何かの取っ掛かりを与える場にしたい」と明治大学まちづくり研究所の園田 眞理子(ソノダ マリコ)教授の協力を得て西三田団地のそばに「みた・まちもりカフェ」を今年の5月にオープンされました。

私たちのやっている活動は、小さくてまだできたての段階なんですけれども、志の高さだけは負けないつもりです。
私たちのグループが活動している地域は多摩区の三田地域で、小田急線の生田駅から徒歩圏内にあります。
西三田団地は、建って47年になる、1,108戸の全戸分譲の大きな団地で、住民の高齢化も少しずつ進んでいます。団地住人は永住志向が強いですが、エレベーターがない5階建てなので、ずっと住み続けることが難しいかな、というところが大きな課題になっています。
緑豊かで、窓から外を見ると、森の中に住んでいるような感じで、本当にここの団地が好きで、ここに一生住み続けたいと思って、私はこの団地に引っ越してきました。
で、ここの団地で活動を始めたきっかけなんですけれども。
10年ぐらい前から、地域の人たちといろいろなまちづくりの活動をしてきました。そして、住民も高齢者が増えてきているので、地域の中で助け合いのネットワークが作れるといいなということで、川崎市と専修大学が行っているKSコミュニティ・ビジネス・アカデミーに通いました。
そこで講師をしていた方がいらした縁で、NPO法人ぐらす・かわさきのスタッフとなり、そのぐらす・かわさきが行っている川崎市のコミュニティビジネス振興事業の活動の中で、明治大学の園田先生と出会いました。
園田先生は、西三田団地に隣接する明治大学で、西三田団地を研究エリアとしてずっと研究をなさっていました。それと私たち地域で活動している人間が出会ったことで、こうした今回の活動につながっています。
昨年度、どういった活動をしたかといいますと、地域の住み替えや生活支援のニーズの調査などを行いました。
これから、この地域で高齢者の方が5階から1階に住み替えたり、5階から地域のエレベーターのある団地に住み替えたり、そういうことのお手伝いができるような活動とか、ちょっと生活が不自由になった方の生活支援とか、そういうことをやっていきたいということを、地域の人にお披露目をする会などを設けました。
で、同時並行的に、明治大学まちづくり研究所の園田先生が地域交流拠点としてカフェを準備していましたが、中心になって活動する予定だった学生が卒業したりして、私たち地域住民グループの三田サポートわなりが、今はカフェを運営するようになっています。
三田サポートわなりは、地域住民のグループで、高齢者の住み替えの支援ですとか、生活支援のようなことをやっていきたい、誰にとっても住みやすいまちづくりをしたいということで、この4月に立ち上げました。まだ任意団体です。
三田サポートわなりの活動は、みた・まちもりカフェを中心としたコミュニティカフェの運営、生活支援、暮らしの支援の活動。それから、今現在は十分にできていないのですが、住まいの支援、住み替え支援の活動の3本柱に大きく分かれます。
コミュニティカフェでは、地域の人の居場所づくり、出会いの場の提供、地域の人たちが一緒に語り合ったり、学ぶ場をつくったりということを目的としています。高齢者というより、いろんな世代の人が出会って、学んで、楽しい時間をつくれたらいいなと思っています。
暮らしの支援では、介護保険のヘルパーでは対応できないようなことを、地域住民同士の助け合いを有償で行っていこうということでやっています。
住まいの支援は、まだ始まったばかりで十分にはできていませんが、これから川崎市と明治大学と共同で活動していくことにしています。
現在、コアメンバー7名で、スタッフ会議を月2回程度行い、カフェに入るスタッフは週1、2回、事務のスタッフは週3、4回ぐらい活動しています。
カフェの内装は園田研究室の学生が行っていて、学生ならではのかわいい演出になっています。オープンの当日は、大学生とスタッフで一緒に食事なども行いました。
カフェは、設備的に飲み物しか出せないのですが、こだわりの飲み物を安く提供していて、なかなか儲けがでない状態です。
食べ物が出せない分、隣のケーキ屋さんからケーキの持込みを可にしたり、お弁当の配食サービスを予約制にして利用したり、というようなこともしております。
地域の交流の場、出会いの場として、いろいろな企画を作っています。カフェの自主講座として、トランプや折り紙の講座。専門家のプロのカメラマンの方に写真教室をお願いしたり、完全にテーブルを片付けて、体操教室のようなものもやっています。
夏休みは、明治大学の農学部の先生による「コウモリの超音波を聞く」ですとか、大学の物理の先生による小学生向けの「笛を作ろう」というような子ども向けの企画をいろいろ行いました。
また、なかなかまだ家賃を出せない状況なので、皆さんから家にあるものを寄付してもらって、バザーをしてそれを売って収益を作ったりもしています。
夜の時間帯や土日はレンタルスペースとして貸し出しています。
地域の情報の交流拠点にもしたいと思っていまして、持ち込まれるチラシは、原則的に短期間でも、置くようにしています。
みた・まちもりカフェ通信は、現在、2,000部程度を近所に戸別配布しています。
私たちは、思いはあるのですが、経験やノウハウがまだないので、生活支援のお手伝いのために、網戸の張り替えやふすまの張り替えの技術を地域のプロに教わったり、高齢者のための施設見学をしたりなど、現在、いろいろな勉強もしている最中です。

塩沢和美氏 事例発表の様子

塩沢氏の発表の様子

意見交換

知事発言

ここからはキャスターに戻って進行していきたいと思います。
地元でいろんなことを頑張っていらっしゃって、すごいですね。こういうパワーをどうやって大きなうねりにしていくのか、これ非常に大事なことだと思っています。
皆さんから、御質問でも御意見でも結構ですし、こんなことをやっているという御紹介でも結構です。進行はどこに行くか分かりませんが、対話の広場ですから、対話していきたいと思います。
その前に私の方から、発表いただいた中で、もうちょっと聞いてみたいと思いますけれども。
伊藤さん、もともとそのドイツの商店街と交流しようというきっかけは何だったんですか。

事例発表者発言(伊藤氏)

基本的には、ブレーメンという名前を、商店街の名前につけたこと、というのがきっかけなんです。
もう25年も前になりますけれども、国の中小企業庁のコミュニティマート構想で、商店街のモール化が行われて、そのときのコンセプトが中世ヨーロッパ風という。
で、名前は何がいいか、中世ヨーロッパということで、じゃあブレーメンと言えば子どもたちにも馴染みのあるブレーメンの音楽隊の話があるから、親しみがあっていいんじゃないか、ということで名前をつけた。そしてその後、JETRO(独立行政法人日本貿易振興機構)から、ブレーメンの商店街が新しくできたんだけれども、そこと交流を図ってみないか、ということで、交流が行われることになった。
今年で23年です。その間ずっと色んな形で交流を図ってきた。ブレーメンという名前がきっかけで、商店街がそのテーマに沿いながら、成長してきたということです。

知事発言

実際交流を始めてみて、何がどう変わりました?

事例発表者発言(伊藤氏)

うちの商店街すべて、このブレーメンをテーマにイベントが組めるようになった。他に考える必要がないんですね。
平成2年には、ブレーメンだから音楽隊、じゃあマーチングバンド、ということで、神奈川県下のそうそうたるメンバーを商店街にお招きして、その時の団体が約20団体。
商店街を活気づける意味で、10回までやったんですが。一番最後の10回目には、神奈川県警、川崎市消防音楽隊、そして海上自衛隊横須賀音楽隊、ということで、国と県と市のマーチングバンドを一同に集めまして、最後のフィナーレにしました。
今やっているのは、ドイツ、ブレーメンで行われているフライマルクトという、向こうで980年間続いている市民まつりを我々の商店街でアレンジしまして。それがもう、今年で10回目になりますね。

知事発言

商店街はものを売っている所だと思ったら、文化を発信しているんですよね。
それも、きっかけは「ブレーメン」という言葉から、どんどんつながって、膨らんでやっていったというのは、おもしろいですね。
この商店街、まさにマグネット商店街ですよね。聞いているだけで行きたくなるという感じがするじゃないですか。マグネット商店街ってこうやってできていくんだな、ということを、改めて実感した次第でしたね。

事例発表者発言(伊藤氏)

うちの商店街にはブレーメンをテーマにしたモニュメントがあるんですが、川崎市だけでなく県の観光商店街として、ぜひPRしていきたいと思っております。

知事発言

マグネット商店街というのは、私は前から言っているのですが。
商店街は、大変だと言われることが多いんですよね。大きなスーパーができて、商店街がシャッター通りとなって、どうすればいいですか、と。
まさにマグネットですよ、キーワードは。つまり、行きたくなる商店街にしなければだめですよ、と。
だから、その商店街らしさ。ここに行ったらこんな、他にはないような魅力がある。住民だけでなく、わざわざ外から行きたくなる、そういうマグネット商店街を目指しましょうよ、と。これが、私がずっと言っていることでありまして。
で、実は、そういうマグネットの力を持った商店街を観光するツアー企画を考えたんですね。今度、実験的に始めるんですよ。これ、ちょっと期待してください。

参加者発言1(川崎市観光協会会長齋藤文夫氏)

私は、川崎の旧東海道生まれですが、空襲で焼けて、一時、ブレーメン通りのすぐ隣に居住しておりました。ですから、商店街を昔からよく承知しております。
ブレーメン通りになりましてから、700から800メートルの距離の商店街、両側が、本当に1軒もシャッター通りがない。
しかも、つい先だって、ブレーメンの一つのシンボルである豚の像が贈られまして。
これなんか見ますとね、これが商店街か。よくぞわがまち川崎で、こんなに繁栄する、シャッター通りどころじゃない、出店したい、住んでみたい、「元」良かったまちではなくて、明日も住みよい元住吉。こう、自負をいたしております。

知事発言

これを聞くとますます行きたくなる、住みたくなる感じですね。
塩沢さんにも、ちょっとお伺いしたいと思います。カフェは、団地の中にあるのですか。普通のお店なんですか?

事例発表者発言(塩沢氏)

少し団地の外れで、団地の人間からすると通り道とちょっと違うので、まだ団地の中での認知度が足りないところです。
元々は空き店舗です。

知事発言

空き店舗を活用しているなら、家賃もかかりますよね。家賃は普通に払うんですか?特別に何か、貸してもらっているんですか?

事例発表者発言(塩沢氏)

家賃は明治大学の先生が負担しています。
まだ、家賃も稼ぎ出せていない状態で、住民スタッフも全員ボランティアです。

知事発言

大学と連携してやっているということですね。その先生、今日来ていらっしゃるんですか?あ、来ていただいている。
ではちょっと、大学側から見た、どんな感じなのかをお話いただけますか。

参加者発言2(明治大学教授園田眞理子氏)

今のことで言うと、実はいろいろ紆余曲折があって、家賃に関しては、私も塩沢さんもまったく個人的にリスクをとって、大学が出してくれているわけではなくて、実験的にチャレンジしています。
なぜそんなことをやるの、というと、三つぐらい理由がありまして。
一つは、団地のすぐ隣に明治大学の理工学部と農学部のキャンパスがありまして。何となく大学というと地域とは別みたいなんですが、普通に御近所だということが一つなんですね。
二つ目は、世界的な流れなのですが、これからの大学の役割はコミュニティと共に、ということになって。ぜひそういうことを実践したいということと。
三つ目は最初の話に返るんですけれども、何で実験的に、ある意味リスクをとってやっているかというと。
長年、私ずっと郊外住宅地の研究をしてきたんですが、20世紀後半に、川崎の特に北部や、横浜、三浦半島の方で、どんどん新しい住宅地ができていたんですが。
ちょうど西三田団地は、今、満47歳なんですね。人間だと中年なんですが、住宅地の47歳って、ちょうど1代目の方が高齢になったりお亡くなりになったりして、塩沢さん達は第2世代で、まさに「住み続けたいネイティブの世代」に、ちょうど、変な例えですが、家康から秀忠に代替わりしている最中なんですね。
で、それは研究的に非常におもしろいことなので、これからの住宅地がどうやって元気を出して持続していくのかということで、ちょっと余計なおせっかいかもしれないんですが、色々一緒に、学生も含めてコラボしています。

知事発言

そうですか、いや、大学の地域連携、これ非常に重要な課題だと思っていましてね。
神奈川県にある大学の学長さんや理事長さんが一堂に会して、今日みたいに事例発表していただいて、話をするという会が1年に1回あります。
今年ついこの間やったんですが、そのときのテーマがまさに地域連携でした。大学というのは、地域の中にあるんだ。自分たちのコミュニティ、地域と自分たち大学という存在がどう結びついているのか、ということをやっていこうじゃないか、という。一番これは新しい流れだと思うし、とっても重要なことだと思うんですね。
大学の若い人たちの活力を、地域の中に、という。しかもそれだけじゃなくて、いろんなことにトライアルされているところもあって。大学に地域の人たちもどんどん来てもらって勉強してもらう、相互の交流もあるだろうし。いざというときに防災の拠点にもなるだろう、ということもある。
大学を地域としてどうやっていこうかという課題の中で、非常にいい事例が進んでいるんだなということを、実感しましたね。今日、これだけで、すごくいっぱい学んだことがあるという感じであります。
さあ、私から聞いてきましたけれども、皆さん、御意見とか御質問とか、何でも結構です。どうぞ。

参加者発言3(川崎区・男性)

私は、臨海部、小島新田という駅の方に生まれました。で、戦前戦後、見てきたわけですけれども。今日は、知事にお願いしたいことがありまして。臨海部を住みよいまちにしていただきたい、という話です。
知事が就任されて、国際戦略総合特区を政府に出したわけです。で、殿町キングスカイフロントということで、今、ライズとか実験動物中央研究所、それから再来年には東京都から食品衛生研究所が移ってくるわけですが、その中で住人の声が、どうしても入っていかない。
それで、2005年に出た、神奈川口構想を進めていただきたいのが一つ。特に、ぜひ、臨海鉄道貨物線を、客線として推進していただきたい。それから、殿町夜光線の道路、先端がちょうど多摩川から空港に入る道でございます。そこに、橋をかけていただくことも、お願いしたいことなんです。
で、それと併せて、東京大学の大学院の先生、今日、お二方呼んでいるんですけれども、この方の構想では、いわゆる産学協働、それから民の声が入るということで。ぜひこれを知事に一度、お時間をいただいて発表させていただきたいと思っています。

参加者発言4(東京都・男性)

東京大学都市工学専攻で助教をやっております。
私たちは本郷キャンパスなので、川崎に根ざした大学ではないんですけれども、遠隔でコラボレーションを最近始めたところなんですね。
その始まりというのが、私たちの興味で川崎の研究を始めたところ、もっと地域のことを勉強しなければいけないということで、川崎福祉研究会という、地元の方々のコミュニティの方と出会いまして、一緒に勉強してきたと。
それで私たちの研究成果を今月、発表させていただいて、これから実際のまちづくりに展開していこうということを、今ちょうど始めたところです。

知事発言

この川崎というエリアは、今お話があったとおり国際戦略総合特区に認定されています。羽田空港のすぐ向かい側の殿町地区を、世界に冠たる再生医療の拠点みたいなものにしていこうと、今どんどん進めていましてね。
で、ライフイノベーション国際協働センターというものをつくりました。外国よりも窓口、つくってしまう。日本の医療は、とってもいいんだけれども、国際的な最先端のものから取り残されているものがあるんですね。
で、私は開かれた医療の拠点にしていこう、海外の最先端の流れを取り込んで来るエリアにするんだ、と言ってきて、それはどんどん進んでおります。
ここはもう今すごいですよ。ライフイノベーション国際協働センターに、そうそうたる企業がどんどん名乗りを上げて入ってきております。そして、もうすでに作業が始まっている。私はとにかくスピード感が大事だと言っていますけれども。
でね、神奈川口構想とおっしゃったのは多分、橋をつけてくれという意味だと思います。あそこに立ってみると、羽田空港はすぐ目の前ですよ。橋ができれば、もう、空港の中みたいなものですよね。
でも今、それをあまり言わないようにしているんです。
とにかく我々は、さっきのマグネット論で、ここを魅力的な、来たくなるような所にしていくことを先に進めます。そのあとにきっと橋も出来るに違いないと。
で、今は国も協議会を作ってくれまして、大田区と交流をきちっと始めています。キングスカイフロントのオープニングのときには大田区長さんも来てくださいましたから。
要するに、先に道路や鉄道を造ってという話じゃなくて、まず魅力的な所をつくっていくんだ、と突っ走っていますから。
その周辺に住んでらっしゃる方、一番恩恵がいくはずですからね。これができあがってくると川崎はまた変わってきますよ。大いに期待していただきたいと思います。

参加者発言5(多摩区・女性)

今年から基金21(かながわボランタリー推進活動基金21)の助成プログラムで神奈川県と防災の協働事業を行わせていただいています。
被災地支援の体験談をまとめた本の出版をきっかけに防災講座の依頼が来るようになって、防災事業に取り組み始めたんですけれども。防災講座を始めた当初は、自助と共助をどんどんやっていこうという講座をしていたのですが、やはり行政の力がないと解決できない部分があって、その部分を解決したいと思って協働事業をお願いしました。
それで、御相談したいことが2点あるのですが。
1点は、防災講座で聞く具体的な市民の方の防災の悩みで、特に解決したいと思っているのが、災害が起こったときに、例えば緊急医療の看護師さんやお医者さんなど、勤務が義務づけられている方が、もし女性で、特に子育ての主たる育児者だった場合に、保育園は開くのか、そういった問題が、今まで着目されてなかったんですね。
きっかけは受講生の方の個人的な悩みですが、でも共通の課題というか、今のうちに対策しておくべきことだと思うんです。
一応、自主保育というので、避難所の中に保育スペースみたいな、自主的に市民の力で何とかできないかと思うんですけれども、それを、誰に、どう持っていって検討すればいいのかがわからない、というのが1点です。
もう1点は、防災事業をやるにあたって、神奈川の各地にあるグループの方々と一緒になって、地域の防災をやっているんですけれども。
そういった時に、基金21の県の協働は本当に他県にない素晴らしい制度だと思うんですけれども、いまいち一般の方が御存知なかったりするので、もうちょっとブランディングといいますか、広く知っていただく方法といいますか、参加している団体同士がもうちょっとマグネットで繋がっていく方がいいと思うんですが、その辺の提案も、県の方に御相談したんですけれども、ここじゃないんだよね、その提案は、ということで。そういった提案はどこに持っていったらいいんでしょうか。

知事発言

最初の方の、防災については我々、真剣にやっているところですけれどね。あれだけの東日本大震災を見たら、もう相当やらなければいけないと、今までの計画を全部見直して、やり直しているところです。
今、御指摘いただいたことは、もっときめ細かなところですよね。申し訳ないですが、そこまで我々、今、頭が回る余裕はありませんでした。
で、どこへ持って行けばいいのか。ここへ持って来ていただいたらよかったんです。そういう生の声を聞くためにやっているんですね。
我々はとにかく救うことばかり考えていますから、いざというときの医療機関で働いているナースの子どもさんのことまでは、思いが至っていなかったです。だから、これはちょっと、帰って課題として考えていきたいと思います。
考えてみればそうですよね。災害のときは、実際に災害に対応する人自身も被災者になるわけですからね。全部を完全に想定してやるのはなかなか難しいけれども、いろんなことを考えた中で、気付いて準備するのは、非常に大事なことだと思います。

  • 発言者が所属するNPO団体と協働事業を行っている災害対策課が、発言者御本人と直接調整し、今後、必要に応じて県と相談していただくこととなりました。

それからその、各地域と連携していくという、こういうNPOの動きは、神奈川は本当にすごいですよね。
NPOで頑張ってらっしゃる方を、県は全面的にサポートしていく体制をとっています。「かにゃお君」という、NPOをみんなで支援していこうという枠組みを今作っているんですね。
どこに持っていけばいいかというのは、今いただきました。だからこれも含めて、その支援の輪を広げていくために、我々、努力していきたいと思います。

  • かながわボランタリー推進活動基金21による助成を受けている団体が有志で、県との協働事業を実施した団体や助成を受けた団体も含めた情報交換会を年2から3回開催しています。
  • また、神奈川県かながわ県民活動サポートセンターが運営するNPO情報サイト「KaN aPioステーション」で基金21対象団体の情報提供を行なうとともに、個別に希望があれば、NPO団体同士のマッチングも行っています。
  • 県では、今後もこうしたNPO活動の支援の取組の周知を図っていきます。

皆さんね、もし県の窓口で、「うちじゃありません、あっち行ってください」みたいな話をされたら、ぜひ言ってきてください。それだけはやるな、と言っているんです。住民の人にとってみれば、どれがどの担当だかわかんないですよ。
県民の皆さんからお便りとかメールとか電話とか、いろんなものいただいていますが、どういう対応をしているのか報告させて、チェックしているんです。
最初の頃は、恥ずかしい話ですが、ひどい対応をしていました。
今、変わってきています。相手の思いをまず受け止めて、「そういうことがあるんですね、それは大変御迷惑をおかけしていますね。」と言って、「それは、県の担当ではなくて、どこどこの市の仕事で、その担当はここです。私たちからも、その市にお話をしておきますから。もしうまくいかなかったら、また言ってきてください。」みたいな返事をするようになってきているんですよ。

参加者発言6(川崎区・男性)

川崎市は、石油コンビナート、大コンビナートを抱えていまして。これが首都直下地震にあいますと、報道によると、真っ先に火の手があがるのが川崎湾岸地区と言われています。
それで、御存知のとおり、ガスタンクとか化学タンク、それから東日本大震災以降、電力不足で火力発電所がフル稼働しています。これが一体になりますと、数千度の爆発をして、毒ガスが蔓延して、川崎区はほぼ壊滅状態になること間違いありません。
で、この事態をいかに打開するかということなんですが、過去の阪神大震災や東日本大震災で、消防車は役に立ちませんでした。そこで、空からの初期消火。一番問題なのは、初期消火がだめだから、火災が広がっていくんですね。
空からの初期消火にはヘリコプターが一番適切かな、ということで、消防庁のみならず、自衛隊、機動隊、それから米軍のヘリコプター、特にオスプレイを災害用に転用できないか。
今度ケネディ・キャロライン駐日米大使が来るので、米軍をぜひとも災害用に向けることを、知事ならびに猪瀬知事、それから湾岸地区だと千葉県の森田知事が組んで、安倍さんを動かして。その辺を一つ、よろしくお願いします。

知事発言

石油コンビナートの件については我々、全国の石油コンビナートの立地道府県で協議会を作って、まさにおっしゃったとおりの問題意識でやっています。大規模災害のときの石油コンビナートの安全性は、常に検証しながらやっていかなければいけない。
その中で、オスプレイはちょっとわかりませんけれども、米軍なんかを巻き込んでやるという話は、もうすでにやっているんですね。
「ビッグレスキュー」というのは御存知でしょうか。大規模災害対応訓練です。これ、日本で最大規模なものをやっています。自衛隊、消防、海上保安庁、それから在日米軍。そして民間の医療機関なんかも参加して一体となって動く、神奈川県全体を使った訓練を、去年も今年もやりました。
例えば、被災者をどうやって運んでくるか。今年は平塚をメイン会場にして、そこで大量の患者さんが出たと想定して、どんどん厚木基地に運んでいって。そこにまたDMATという災害派遣医療チームなんかが集積して、そこでダーッとやって千葉県まで運んでいく、みたいなことをやっているんです。
だから、その時に、消火なんかも全部そういう枠組みでやっていくということをやっていまして、米軍もものすごく協力的にやってくれていますよ。
こういった問題に完璧はないと思うのですが、でも、できる限りの対応をして備えておくことは大事だ、と思っていますので。
ビッグレスキュー、覚えておいてください。また来年やりますから。毎年やりますから。

参加者発言6

県だけじゃなくて、東京都にも広げてもらいたいんです。東京湾岸も火の手があがってしまうんですよ。

知事発言

我々は、神奈川県で完璧を目指してやっていきます。
神奈川ではこんなのをやっています、という話を関東地方知事会議でもしていますから。それをやるかどうかは東京都の判断になってしまいますからね。「やった方がいいですよ」という話はずっと言っておりますけれどもね。

参加者発言7(港北区・男性)

川崎ではないんですが、グリーンラインの日吉本町の駅の前は、今、お店が増えて、街になりつつあるんですけれども。今後のそういう開発に、期待したいと思います。
それが1点と、あと、さがみ縦貫道路という圏央道が、東海道新幹線と交差する区間があると思うんですよ、小田原・新横浜間で。
あの区間について新幹線から見た印象では、だいぶ工事が進んできていると思うんですけれども、進捗は進んでいると考えていいですか。今年の3月か4月にはだいぶできたと思うのですが。

知事発言

そうですね。部分開通、2箇所しました。2年後には、全部開通します。

参加者発言8(幸区・男性)

先ほど、塩沢さんのお話の中で、お金が足りないので寄付を募っているというお話があったかと思います。それは今どんな状態なんでしょうか。

事例発表者発言(塩沢氏)

現実には、バザーのときに品物を寄付してもらう程度の寄付です。あとは、まだ全然、何もない状態です。

参加者発言8

どうもありがとうございます。
市民団体が今後、存在価値が認められて、広がっていくと思いますが、その中で、「人・モノ・金」の「人」と「モノ」は何とかするにして、「金」に関しては、何らかの形で市民団体が自分で稼ぐか、寄付によって支援していただくことが必要になると思います。
で、日本は、寄付文化が欧米に比べてずっと遅れていて。
知事がおっしゃるように、マグネットは非常に大事です。このマグネットの一つじゃないかと思うんですね。
つまり、市民ファンドみたいなものが、日本でもいくつかできつつあります。で、神奈川県は、日本で第2位くらいの大きな人の固まりのある所であるけれど、市民ファンドに関しては、まだまだ立ち後れているというふうに見られます。
そういうところを、神奈川にふさわしい状態になるように、御支援いただければな、と思っております。

知事発言

それ、先ほどお話をした「かにゃお君」の話なんです、実は。かにゃお君って、NPOを支援する資金的な枠組みを作っていこうということなんです。
要するに、寄付税制が新しく変わったんですね、やっぱり日本全体もそういうふうに考えている。
今までの日本のシステムは、国や地方自治体が税金で取り上げて、それを配る、こういう発想だったけれども、アメリカなんかはもう一つのお金の流れがあって。
私はあのNPOを支援するんだ、と言ってお金を出すとか、そのための財団、ファンドがあって、そこにお金を出して、そこがNPOに送るっていう。税金じゃない流れがあるわけですね。
そういうものを、せっかく税制も変わったからもっと広めていこう、というので、よく頑張ってらっしゃるなと県が認定したNPOには、「どんどん皆さん寄付してください、寄付したらこんなに税制上優遇策があって、税金じゃないこういうお金の流れができますよ」ということを今、アピールしているところです。

参加者発言9(川崎区・女性)

川崎区に住んでいるのですが、県の警察の独身寮が家の前にあって、それが11月いっぱいで立ち退かれて、空いたんです。
それで、近くには小田商店街とか京町商店街もありますので、年のいった方がとっても住みやすいんですけれども、単身のお年寄りとかがたくさんいらっしゃるんですね。
で、そこの施設を、老人のコミュニティとか、広いですから保育園も一緒にとか、それから介護も軽いのができるような、そういう所にしていただきたいと思って。
県がやってくだされば家賃も要らないし、保育園もできれば若い人も定着しますので。川崎は保育園が本当に少ないっていうことなので。コミュニティも全然ないので。お願いしたいと思います。

知事発言

その警察の独身寮の話は、個別にはよくわからないのですが。今、県有施設を全部見直しているところなんですね、県の財政、本当に破綻直前状態ですから。その一環だと思うんですけれどもね。ちょっとどうなのか調べておきますけれども。

  • 川崎区小田1丁目にある警察の小田独身寮は、平成25年度末に廃止します。
    跡地につきましては、厳しい財政状況の中、財源確保策として活用することとし、売却処分を予定しており、売却処分の際は、県庁内及び川崎市に活用希望を照会します。
  • 政令市である川崎市における保育所設置認可及び介護老人保健施設等の設置は、川崎市の権限ですので、川崎市が、地域住民の課題や要望を受け止めて、跡地を活用する場合は、優先して川崎市に売却します。
  • なお、川崎市には、御意見の内容を情報提供しました。

さっきの塩沢さんの発表も非常に近いんですが、高齢社会がどんどん進んで、団地は老朽化していくし、高齢者はたくさん住んでらっしゃるし、という状態の中で、団地をどうするかというのは非常に大きな課題だと思うんですね。
最近、「健康団地」というコンセプトを出しました。
つまり、御老人がたくさん住んでらっしゃるのを逆手にとって、老人が皆さん集まってらっしゃるんだから、面倒を見られる体制をそこに持ち込んでいこう、という。
だから、団地こそが一番老後の安全・安心の場になる。
団地もいろんな形がありますから、団地に訪問ステーションみたいなものを作って、回っていくような形にする所もあるし、団地を作り替えてやろうというときには、最初からそういった機能を持たせた形で作り変えていこう。みたいなことをやっていって、神奈川県の団地は「健康団地」、という。
個別のその場所のことはちょっとわからないのですが。基本的にそういう方向性で考えているということであります。

参加者発言10(中原区・男性)

中原区は、新住民が非常に増えているところなんですが、そういう新住民と在来の住民の交流を、神奈川全体の話の中で、そういうネットワークができないか。
新しい方々が、まちにすぐに着いて、まち探検がしやすい仕組みだとかですね。商店街もいろいろやられていますけれども、それを神奈川県のレベルで、大々的にできないかなと。
折角住みいいまちにするのであれば、新しい住民を取り込んでいくことも大事だと思いますので、そこら辺の仕組みを、今後、考えていただければありがたいなと思いまして、発言いたしました。

知事発言

そういう問題に県がどういうふうに関われるのか、今すぐにぱっとアイデアが浮かばないですけれど。確かにそういう課題は各地にあるでしょうからね。
仕組みというか、ステージを作ることは県もできると思うんですけれどね。
全部自分たちが入っていってそれをやることはできないと思いますが、そういう仕組み作りね、それはちょっと検討課題とさせていただきたいと思います。

  • 県では、NPO同士の交流の場の提供や、県のHP及びフェイスブックでNPOの活動の紹介を行うなどのNPO活動の支援に取り組んでいます。
  • 住民同士の交流推進は地域住民と市町村が中心となって行いますが、県では今後も、地域のコミュニティづくりなどに取り組む団体を含めたNPO全体への支援を通じて、地域づくりを支援していきます。

知事によるまとめ

まだまだ手が挙がって、お話をお伺いしたいところですが、時間が来てしまいました。
非常に重要な課題。超高齢社会へ向かっていく状況の中で、団地はどうあるべきか、商店街はどうあるべきか、非常に良いモデルがここから生まれつつあるな、ということを感じました。
この川崎は、先ほど特区の話もありましたけれど、これから劇的に、さらに変わってまいります。その中で、やはり皆さんが、もっともっと住み続けたいまちになるように、私自身も知事として一生懸命頑張ってまいりたいと思いますので、今後とも皆さまよろしくお願いします。
本日はどうもありがとうございました。

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