第48回神奈川県情報公開・個人情報保護審議会審議結果

掲載日:2019年7月22日

審議結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

第48回神奈川県情報公開・個人情報保護審議会

開催日時

令和元年5月27日(月曜日)午後2時10分から午後4時10分まで

開催場所

横浜情報文化センター 7階 大会議室

出席者【会長・副会長等】

伊部 智隆、小向 太郎、塩入 みほも【副会長】、友岡 史仁、沼野 伸生、人見 剛【会長】、森田 明、脇屋 英子、和久 晴雄

事務局(情報公開広聴課長ほか6名)

次回開催予定日

令和元年7月10日

所属名、担当者名

所属名 政策局政策部情報公開広聴課
担当者名 池谷、江成

電話番号 (045)210-3720(直通)
ファックス番号 (045)210-8838
フォームメール(以下をクリックすると、問い合わせフォームがご利用いただけます。)

政策局 情報公開広聴課のページ

掲載形式

議事録全文

議事概要とした理由

 

審議(会議)経過


第48回神奈川県情報公開・個人情報保護審議会


1 個人情報保護制度に係る検討について【オンライン結合制限(個人情報保護条例第10条)関係】

2 個人情報保護制度に係る検討について【個人情報取扱事務の登録(個人情報保護条例第7条)関係】

3 住民基本台帳ネットワークシステムのセキュリティ対策の措置状況及び遵守状況について

4 学校と警察との情報連携制度の運用状況について

5 個人情報取扱事務の登録等について

会議記録

1 個人情報保護制度に係る検討について【オンライン結合制限(個人情報保護条例第10条)関係】

(人見会長)
 はじめに、議題1「個人情報保護制度に係る検討について オンライン結合制限(個人情報保護条例第10条)関係」についての報告を受けます。
 このたびが3回目となります。前回までの意見交換を踏まえ、オンライン結合制限に係る事務局の考え方が資料に記載されました。
 それでは、報告をお願いします。

【情報公開広聴課が資料1に基づき説明】

(人見会長)
 ただいまの報告につきまして御質問、御意見等ございますでしょうか。

(森田委員)
 私の意見に対しての事務局の説明は、前回御説明いただいたように、9条があるのだからそちらでチェックができるのではないかとの趣旨だと思うのですけれど、ただ、これは現行の9条をそのまま使うという前提なのでしょうか。それとも9条に何らかの改正をすることが前提なのかということをまずお尋ねしたい。と言いますのは現在の提供制限規定については、すでに例外がたくさんあって、実際に個別案件としてこちらの審議会にかかるケースというのは、ほとんどないのではないのかと思っています。であれば9条で厳しくチェックするといっても、果たしてそれが機能するのかどうかはちょっと疑問に思いましたので、その点どういう趣旨かということを確認したいと思います。

(情報公開広聴課)
 すみません今の御質問なのですけれども、まずこの9条を変えるか変えないかという御質問の答えだけ先に述べさせていただきますと、今のところは、これを見直す考えはございません。また先ほど森田委員の方からオンライン結合と同じ状況になっている、ほぼ空文化しているのではないかという…

(森田委員)
 空文化とは言わないのですが、実際どのような場合に、こちらに諮問が来てそこでチェックをすることが考えられるのかということです。厳しくチェックするのだということをおっしゃっているので。

(人見会長)
 今までの当審議会の審議案件で、9条の目的外の外部提供についての案件を示すのは難しいですか。

(情報公開広聴課)
 まず事例の方から申し上げますと、お手元のハンドブックの142ページと143ページの見開きが良いかなと思います。比較的最近のものでございます。知事部局に関しますと平成26年の3月で終わっております。
 森田委員の指摘のとおり、平成27年に条例改正がありまして、8条は県が個人情報を取得するやり方についてのものですが、その取得の仕方、9条が提供する場合、目的外で利用する場合、10条がオンライン結合、というかたちで概ね同じような形で除外規定の追加というものをしております。
 ですので、改めて森田委員の今日の御指摘を見てみますと、やはり平成27年の改正の時点で、それまで審議会にかかっていたものが、おそらく新しい規定の中では、条文本体の中で読み込まれるため、諮問される回数が減っていると思われます。
 一方で、仮に9条と10条の基準が全く違っていて、それで審議会にかからないということであるならば、委員の御指摘に一理も二理もあるかと存じますが、この当時の審議会で認めていただいたのは、基本的には同じ条項であり、それはもはや審議会に付議するに及ばずということで、認めていただきまして変えております。
 つまり、もともと9条10条が概ねセットで考えられており、それはもはや審議会に議する問題ではないという整理がされておりますので、その意味において、例えば9条を変えてまた制限を厳しくするような改正を考えているのだろうかという御質問については、先ほど課長の新井がお答えしましたとおり考えてはおりません。
 この後、この場に臨むに当たって確認したのですけれども、例えば事故を起こしてしまった、緩くしてしまったがために事故が確認されているかとか、あるいはオンラインの方で事故が確認されているかということはございませんでした。ということですので、今のところ、9条は変える予定はないということで御承知おきいただきたいと思います。

(森田委員)
 そうすると、この説明にある9条に基づいて、目的外利用・提供ということで厳しくチェックというのは実際どういう意味なのでしょうか。

(情報公開広聴課)
 もともと9条で審議しなければならないようなものは10条でも審議せざるを得ないもの、先ほど申し上げましたように制限の規定がパラレルになっておりますので、だとすると10条で読み込めないようなものはそもそも9条にも来る可能性が非常に高いということになります。例えば、平成29年3月に審議していただきました、ハンドブック137ページの類型2番です。この時には森田委員も、かなりの数の現行メンバーの先生方もいらしたので思い出していただけるかと思います。
 情報公開請求されれば明らかに全部公開されるようなものについても、当時やはり読み込みが浅かったらしくそれをいちいち審議会に付議せざるを得ないという極めて不合理な条件がございました。これについて議論していただきまして、この際に、9条と10条を一緒に議論していただいております。
 何を申し上げたかったかと言いますと、結局9条と10条の規定ぶりが似ているということは、10条でそもそも審議会に持っていかなければならないものは、やはり9条でも付議して審議会の先生方にお伺いを立てなければいけないことが多いということでございます。もちろんこの類型2番の一例だけをとって断言することはできないかもしれませんが、基本的な条例の建て付けから考えますとそのようになることが非常に多くなると考えてございます。
 よって9条の中で先生方に審議をしていただく、そして審議をしていただく際には当然どのような形で提供するのかという形式の形、伝達の形、こういったものも当然のことながら審議していただくことになりますので、ここで見ていただけることになるのではないか、そのように考えてございます。以上です。

(森田委員)
 そうしますと、従来というか現行のオンライン結合に当たるからということで、その後9条でやるということではないわけですね。
 つまり10条をなくしても、オンライン結合に当たるようなものについては9条の方で審議しますということではないわけですよね。

(情報公開広聴課)
 そこはおっしゃるとおりです。オンライン結合そのもの、10条を見直すという考え方に立っておりますので。ただ、一方で通信手段・伝達手段・利用提供手段も含めて、9条の方で御審議いただくということです。オンライン結合が原則禁止という考え方からは外れるという意味です。

(森田委員)
 趣旨は分かりましたが、それで十分にカバーできるのかという疑問はやはり残ることは残るのですけれども、私もまあ絶対反対というわけではないのですけれどね。そうですね、9条なら9条の方も少しいじって、何らかカバーできるやり方はないか考えているのですが。

(友岡委員)
 私は相模原市でさんざんオンライン結合について議論したことがあるのですが、ここでいうオンライン結合の意味でちょっと皆様方の審議についていけないところがあるので確認したいのですが、この10条の対象となるというのは、今回の案件では特にホームページの掲載に関してと、それからもう一つは例えば租税情報とか、あるいは社会福祉情報に関してそれを別の機関のパソコンないしネットワークに、LG-WANも含めですね、これと結合する。これもオンライン結合ですので、本県で言っているのはこの両方に関し、両方とも審議会の諮問をなくしてしまうと、こういう趣旨として考えてよいのでしょうか。

(情報公開広聴課)
 今の御質問というのは、友岡委員がおっしゃったのはまずそのホームページ云々という部分についてはおっしゃるとおり、そこには不合理な点があるのでないかと考えております。
 もうひとつは我々のオンライン結合の定義ということになると思うのですが、10条そのものということなのですけれども、我々のオンライン結合の定義というのは実施機関である県当局が、他の機関の持っている電子計算機に電気通信技術を通じて結合すること、これが私どもの定義であるということでございます。

(友岡委員)
 先ほど言った後者に関しては、そこに含まれるということですね。

(情報公開広聴課)
 後者と申しますと。

(友岡委員)
 自分が持っている例えば租税情報とか社会福祉情報に関して、他でアクセスをして、それについて別のネットワークにアクセスをすることで、既存の持っている個人情報を利活用する。これに関しては審議会を通さなければならない。そういうことになりますよね。

(情報公開広聴課)
 そういうことになります。

(友岡委員)
 相模原方式ですね。そうなった場合に一つ考えられるのは、利活用という視点ともう一つ、例えば個人情報のホームページの掲載というのは利活用というよりはむしろ公表かなと思ったのです。
 そうなった場合に、他で勝手に利用されるから困るという性質のものは、では審議会でしっかり客観的な意見を聴いて、むしろ今後ともそういった変な活用をさせないという意味でのストッパーになるという意味で、審議会の存在というのはあるのかなというのが一つの考え方。
 他方で、事前に個人情報をどれくらい取捨選択するかという問題はあるけれど、ホームページのようによりオープンにして、自治体として実はこんな情報も持っている、このような活用、というか公表をするのですが、そういった趣旨でオープンにするという意味ではこういう審議会でわざわざ諮問する必要はないのではないかという趣旨で今回切り分けて議論しているのかなというようなところを確認したかったのですが。

(情報公開広聴課)
 ホームページの掲載これ自体をオンライン結合に含めるのはどうかという御意見なのだとは思いますが、ただ、我々もこれまでそのようにして運用してきた部分でちょっとひずみが出ているところも間違いないかなと。もう一つは先ほど事務局から説明させていただいたように、やはりオンライン結合はホームページでの提供から離れて、そもそもこれ自体が、例えば、5月24日にいわゆるデジタルファースト法案が可決されたという中でその社会の有り様が変わってきているのではないかと。そういった問題意識もございます。
 そういった点でやはり、ホームページでの提供をオンライン結合とするかどうかは置いておいてですね、やはりオンライン結合自体をちょっと御審議いただきたいなというのが私どもの思いです。

(友岡委員)
 広いから議論が錯綜しているというわけですね。

(塩入副会長)
 例えば川崎市などでは、「ホームページに掲載」というのはオンライン結合の概念にそもそも入ってないのですけれど、神奈川県の場合は「実施機関以外のものが常時入手し得る状態にする」ということで、「例えばインターネットのホームページに個人情報を掲載する場合が典型的な事例である。」とハンドブックに書いてしまっているので、ホームページ掲載はオンライン結合の概念に含まれるという前提で運用してきています。ですから最初の議論というのは、やはり今どきのホームページの掲載は、むしろ情報公開制度より一歩進んだ「公表」ですね、ということで、これ自体ここに含まれているのはおかしいという議論から始まったのですけれども、ちょっと突き進めて考えると、デジタルガバメントの推進に伴ってそもそも総務省の方からはそうした通知も出ているし、オンライン結合の規定自体どうなのか、という議論でここまで進んできました。

(友岡委員)
 実は利活用の面では、審議会が逆に障害になっているとの話をよく聞くのです。そのような会合によく出ているものですから。
 他方でこの審議会の存在をどう考えたらいいか。多分ここは意見が分かれるとは思うのですが、一つの考え方としては、パッケージで全部入れるというのは確かにデジタルファーストとか、今後の利活用の側面からすると障害になるかもしれないということで、ちょっと考えないといけませんね。だからそのあたりをここで議論しているのかなと。今日の限りではちょっと限定的な、と言うのは具体例が思い浮かんでおられないので分からないというのが一つですね。
 もう一つはやっぱり他方で審議会に携わっていた経験からすると、やや紛争解決的な処理というのがここで可能だというのがありますね。個人情報保護の世界からすると。とりあえずここで文句を言っておいて、委員さんが言うこと聞いてくれそうだと。そして後で、そこで第三者機関がしっかり議論していたのだったらまあ大丈夫だろうと。そんな感じになるかもしれない。そんな紛争解決的な審議会の求め方というのは自治体オリジナルだと考えたら、ここでオンライン結合に関しては、諮問して討議するというのは一つの意義がありますよね。既存の制度が、何がどこまで不都合かというのがちょっと分かりにくいなと思ったので、すみません長々と伺ったというか。

(人見会長)
 今の議論の経緯からすると、審議会が邪魔しているというよりは、10条2項で、審議会の意見を聴かなければならないのが原則だが、例外として1号から5号で、法令の規定があれば聴かなくていいし、それから国・独立行政法人と他の地方公共団体等とのものも、もう聴かなくていいと適用除外しているわけですよ。今度ホームページも適用除外にしたら、ほとんど対象はないでしょうと。ないのだから、もう原則禁止というこの条文の建て付けをなしにしてもいいのではないかというのが今の議論の状況だと思います。
 それで、森田委員がおっしゃった9条との関係、これがやっぱりちょっと、条例の規定ぶりとして、要検討事項かなと思うのですけれど、先ほど事務局からもありましたが、9条の目的外利用と目的外の外部提供、10条のオンライン結合というのはまさに外部提供で9条と被るわけですよね。
 9条2項で1号から8号までの例外規定があって、9号で審議会に意見を聴いたら、やはり目的外の外部提供をしてもいい。こういう9条の規定があって、10条のオンライン結合でも10条2項で、1号から5号の適用除外規定があって、これに当てはまらなかったら審議会の意見を聴いていきますよと。ここの適用除外の規定を見ると、ほとんど、法令の規定があるとか、本人が同意しているとか、あるいは、生命・身体・財産を守るために緊急の必要があるとか、出版・報道等で公になっているとか、10条だと3項もありますので、犯罪の予防・鎮圧・犯罪捜査等々もできる。これも9条2項にあるのでほとんど重なる。なので、一番重ならない部分とは9条2項で目的外の外部提供する場合、今の適用除外に当たらない場合に、審議会にかかるという建て付けで、10条の方は目的の内外を問わず、オンライン結合することについて一定の適用除外以外の場合、審議会の意見を通すと。
 こういうことなので一番重ならないのは、目的内で外部提供する場合には9条2項にひっかからないのです。目的内に外部提供する場合は、審議会の意見を聴く必要はないのです。ところが、それがオンライン結合だと10条2項で、審議会の意見を聴けというようになっていると。すなわち、オンライン結合だと外部の機関が随時入手し得る状態になって危ないじゃないかと。だからここは要検討だと。
 ここは9条と10条を比べた場合の一番のポイントだと思うのですね。前回の審議会の場でも将来どういうオンライン結合が出てくるか分からないから、そのことを考えると、ホームページ掲載も適用除外にすると、除外することはもう大体意思統一できているわけですけれど、対象はほとんどないと言ってしまって大丈夫ですかというのが森田委員の御懸念だったのかなと。

(森田委員)
 ですから私も、もうあまり問題になる案件はないじゃないですか、だからやめましょうという議論であればそれはそれで分かるのですよ。でも9条があるのでそこで厳しくチェックしますという理由付けをされてしまうとね、それはどうなのかということがあるので、そんなことはむしろ言わないほうが、分かりやすいのではないかとの趣旨なのです。

(人見会長)
 目的内だから9条で基本的にはいいのではないかと考えるか、いやいや目的内であってもオンラインで結ぶと、いろいろ個人情報の漏えいの危険等が増加するからというのが今ある10条の意義だとは思うのですよ。今はないのでしょうが、国とか地方公共団体でない私的な団体とオンライン結合でどんどんネットワークを張り巡らせていくという時にどうかと。いやもう技術的なチェックが効いていればいいのではないかと言った場合に小向委員が言われたとおり、そこの技術的な安全性の確保というのが、今普通に神奈川県がやっているのが非常に厳しいので、オンライン結合だから特に厳しい措置というわけではないとなったら意味がないのではないですかというのが前回の小向委員の御意見だったと思うのですが。

(小向委員)
 人見会長がおっしゃったように、9条と10条の違いというのは、9条は目的内の利用であれば、審議会にかける必要はないということになっている。それは大きな違いなのだと思うのですけれども、実際にはこれは実施機関が行うことなので、目的内利用と言っても民間の個人情報と違って、利用目的をつくればできるというものではないのですよね。前提ですが、実施機関が権限を持ってやることですので、権限がないものは目的内利用もできないので、それはもともと限定的なものであって、色々例外規定を設けてきたので、10条から9条を引いて残るものは現実的にはなくなっているというのはそういうことだと思うのです。ないというのはそういうことなのだと。もともとそれほど目的内利用で問題となるものはないということなのだと思うのです。
 私はむしろ、「ほとんどないからいいよね」と言われると、「本当にないのか」という反応がこうやって起きてくるので、両方言わざるを得ないのかなと。むしろポジティブな理由を言わないと、おそらくこの議論は進まないのではないかなという気がします。
 これはもうむしろ、10条でカバーするべきものというのはあったとしても問題がないのだというくらいポジティブに言わないと、話としては進まないのではないかとは思っています、本件に関しては。

(人見会長)
 オンライン結合する場合にそれが目的外だったら9条に引っかかるためコントロールが効く。それで、目的内だった場合は…

(小向委員)
 オンライン結合で問題はないのだと。

(人見会長)
 いやだからそこが、結合する相手が全く私的な団体であったときに、まだ意味があるだろうと。

(小向委員)
 それをどう考えるかであって、例外にも当たらないけれども実施機関が目的内で行うことであれば、9条に当たるところだけを審議すれば十分なのだと言い切ってしまわないと多分これは改正できないですよ。

(友岡委員)
 今の話からすると、人見会長がおっしゃったように、やっぱり気になるのは相手先ですよね。結合する相手先。相模原市でもそれをかなり議論したのだけれども、他方で気になったのは、提供する相手方とそれから実際に提供する元とですね、例えば私的な協定を結んで、その中で個人情報をしっかり保護してもらういわば民事契約的なものを一応締結する。契約の拘束力があるかどうか別ですけれどね。
 そのような観点からすると、結果的に審議会のことを批判するつもりはないのだけれども、「もうこのようにしますからよろしく」という感じで、やや事後承諾的に審議会にかかっているような気がします。これも実務的な対応の違いだとは思うのだけれども、事前に承諾するときに「すみませんちょっと急いでこういう同意をください」こんな感じになるのですね。この運用がどうかという問題もあるのだけれども、他方で、ここは割り切り方だと思うのだけれども、その相手がどのような人かということをここで審議できるかという問題がありますよね。
 民間の会社でこれまでこんなことをやってきた素晴らしい人ですとか、今回入札でかなり安いところと契約しますとか、いくらでも説明は付きますよね。だからそれをここの審議会でストップできるかどうか、ないしはそういったところを適性化できるかどうか。
 そこまでの権限が審議会にあるのかというのが私にはちょっと疑問なのですけれども、もし、ポジティブにこのような諮問という案件を考えるならば、ちょっとここでお小言ではないですがややストッパー的な、抑制的にきっちりとしたところを選びなさいという形での抑制が働くかもしれない。そういった意味では、依然として10条のオンライン結合にかかる審議の意味はあるのかなと思いました。

(人見会長)
 今おっしゃった安全確保措置として、前回小向委員が出されたものについて、もっぱら問題にしていたのは、神奈川県の安全確保措置だったのですが、今、友岡委員が言ってくださったのは、オンライン結合して外部提供した相手先の方の安全性の問題だと思うのですよね。
 今回いただいた資料で例えば、26ページですか、関東各都県におけるオンライン結合規定で、従前の東京都などの必要な保護措置が講じられている場合に限ってオンライン結合を認めますというのが紹介されているわけですが、埼玉県はちょっと毛色が違っていて、2項のところですがアンダーラインが引いてある「保有個人情報の提供を受ける者が、個人情報の適切な管理のために必要な措置を講じていると認められるときを除き」ということで、今友岡委員がおっしゃった、相手の方がちゃんとやっているということを安全確保措置として挙げている。川崎市のオンライン結合のアンダーラインが引いてない2項のところでも、「接続先において十分な個人情報の保護が図られていることを確認する」ということになっている。
 ちょっとこの先のことはよく分からないのですが、神奈川県がしっかりしていれば、結合先がどんなに不用心でも一応は大丈夫なのだということですかね。

(情報公開広聴課)
 ICTの方の話になりますので私どもで断言する話ではないのですけれども、そういった外部侵入などについては当然のことながら考えます。
 それから先ほど友岡委員がまとめてくださって非常に感銘を受けたので印象を申し上げさせていただきますと、ホームページの議論のような、情報を提供する、公表するというのがある。それと、この情報を渡していいのかどうなのかということで、まさにそれが9条の話でございまして、確かに例外措置は平成27年にたくさん認めていただきました。これは別に神奈川県が勝手に緩めたわけではなく、行政機関法等を参考にして、他県条例等も十分勘案して比較衡量の上で、定めたものでございます。それでもやはり、出していいのかどうか迷うものは出ます。
 小向委員がおっしゃったとおりにやっていいことは権限として与えられています。立法措置の中で与えられている。ただ、にもかかわらずそれはないけれどもやはり出さなければいけないと考える場合がある。しかし条例を見たときに、9条の中で、これだという規定がなかった場合、やはり誰かに聴いてみたい。その意見で十分に吟味し自分たちが気が付かなかったことについて突いていただき、それで弱点を見つけて、そこを潰す形で最終的にこれであったら大丈夫だという形を模索する。これが9条でございます。友岡委員は今回我々の条例のことは特に意識されなかったかもしれませんが、まさに9条の目的ということをおっしゃっていただいたなということで、そちらの方で議論ができるのではないかということで、私どもとしては、9条は今のまま続けていきたい、運用は続けていきたいと考えてございます。

(小向委員)
 今の説明ですと、9条にかからないで10条だけにかかるものというのはやはりほとんどないという認識でいらっしゃるのですよね。目的内は基本的に何らかの権限があるので、ほとんど例外規定に当たるようなものだと。
 それで、私の意見に対する、事務局の考え方のところで10条に安全管理措置的な規定を残すのはどうかということについて、この最初の総務省の技術的助言という御説明はちょっと意味が分からなかったのですが、そこは御説明いただけるのであればお願いしたいと思いますが、相手先の審査とかそういうことを入れるのであれば、それは10条として残しておくのがいいかもしれないかなと思います。
 廃棄があるかとかそういう問題では多分なくて、安全管理措置に特殊性があるからこの規定を設けているということであれば、別に私は全部11条の安全管理措置義務に何がなんでもまとめるべきだと言っているのではなくて、無意味に複雑にするのはやめたほうがいいと。条文もだんだん複雑で分かりにくいものになるので、なくていいものだったらまとめた方がいいという趣旨ですので、明確にその規定を置く趣旨というのを明らかにするのであれば、別規定にするのはよろしいのではないかと思います。

(人見会長)
 前回の小向委員の発言だと、それだけであったら意味がないからオンライン結合に関する規定をなくしてもいいのではないかという話に結びつきやすかったわけですが、今日、友岡委員の発言もありその相手方のことも出てきて、そこを配慮したオンライン結合に固有の特別な安全確保措置として、資料1のBi案というものですね、保護措置を講じることを条件に、原則可能とするという方向というのか、いや今の発言は我田引水的に持ってきてしまったかもしれませんが。

(小向委員)
 そういう残し方だったら説明もつきやすいかもしれないと思います。おっしゃるとおりだと思います。

(脇屋委員)
 一言よろしいでしょうか。個人情報を渡す側に問題があるとの認識があれば、それは審議のしようがない、渡してはいけないのです。
 私どもは印刷会社なのでどちらかというと受け取る側なのですけれども、それでもやっぱり個人情報保護法に基づいて、個人情報を受け取ったときにどう取り扱うかという契約書をきちんと結んでなおかつ、やはり大量の個人情報を取り扱う場合は、年間1回視察がちゃんと入ってどういう取扱いをしていますかということを審査されます。先ほどのお話で、渡した相手先が不安になる場合というのは問題外かなと思うのです。条例とかその規則とかそういうところに到達する前に排除すべき問題だと認識しています。

(沼野委員)
 今の議論を聞いて、私も今まであまり考えてなかったことをいろいろ教えていただいたような気がして少し頭がすっきりしました。相手先がやっぱり心配な先とかそういう問題があるのですけれども、それはオンライン結合でも手渡しの提供でもこれは全く一緒の世界の話ですよね。
 今ここで議論しようとしているのは私の理解では、そういう中で特にオンライン結合というものを特別に取り上げて制限をする、制限してきたということを、これからも続けていくべきなのですか、という議論だと思うのです。
 相手先が心配かどうかというのは、オンライン結合であろうが、手渡しの提供であろうが同じことだとすれば、もう一度原点に立ち返ってオンライン結合が従来の、立ち上がりのころのように特別に注意を要する時代なのかということですね。
 国の動きも先ほどありましたようにデジタルファースト法案が先週参議院で可決されて成立したわけで、我々のこの審議会の中でも議案の中で住基ネットワークの話であるとか、つい最近であれば情報提供ネットワークの話が色々議論されていて、これらは法令に基づくものということで問題なしとなっているわけですが、そもそも特別にオンライン結合を注意しなければならないということであれば、法令で定められているから云々ではなくそうした見方をしなければいけないと思いますので、相手先がどうかというのは今回の議論とは本質的な部分で少し違うのかなと思います。私は情報に関わった仕事をやってきたのでこう思うのかもしれませんが、やっぱりITの利活用というのはもっともっと進んでいってしまうのだろうと思うのですね。
 私が審議会に関与させていただいて、最初に教えていただいたのは個人情報保護というのは保護だけではなく利活用の視点も重要だということを啓発していきましょうという話でしたが、それと似通ったような議論で、当初の少しシュリンクをした形で「大丈夫か大丈夫か」という時代から今はもう、どんどん先へ先へと使っていく時代ですから。あまり難しい議論ではなく、技術の利便性を享有してもいいかなというのが私の個人的な考えです。

(塩入副会長)
 その紙での手渡しと、システムを使ってのオンラインでのやりとりはちょっと同じには議論できないと思うのですね。システムでの、オンライン結合でのやりとりとなると大量な個人情報が流れ出るということがありますので、だからこそオンライン結合について10条で別に規定を設けてきたという経緯があるのだと思います。
 私や森田委員がちょっと慎重な意見を出したのは、もともと私はホームページに掲載することは、反対というわけではないのですけれど、要は「ほとんど死文化している」「ほとんどない」。この「ほとんど」というところに引っかかっているのですよ。
 だから前回も、「今後デジタル化が進んでいくにあたって、国等との結合に関しては大体法令の根拠ができるので、そもそも諮問がかかってこないものであると言えるのでしょうが、独自事業でデジタル化されるようなものが出てきた場合はどうなのか、独自事業はないのか」という意見を出したのは、そこなのです。それが先ほどの「目的内」のものであったら、独自事業での目的内提供で、今はオンライン結合してないが、今後オンライン結合するという場合に、ここでの審議にかからないことになる。その場合に、「必要な保護措置が講じられている場合に」という、この「必要な保護措置」について、当事者間では十分納得がいったかもしれないけれども、本当に必要な保護措置が採られているかどうか、という第三者のチェックは必要ではないのですか。当事者だけに任せていいのですか。契約上は、当然その辺は「十分な保護措置を講じてください」ということで契約書にも書かれていて、合意に至っているのだと思います。けれども、それを審議会がちゃんとどういった保護措置が採られているかをチェックしなくてよいのですか、ということが引っかかっていて。だから、いきなりなくしてしまうのはどうなのかと。
 もう一つは、国はデジタル化を進めているから、自治体もそうしてください、オンライン結合制限については再考してください、と言っているのかもしれませんが、国はシステム構築にかけられるそれなりの予算があるわけです。だから今の文書管理システムなど、基礎からまた新たなシステムを作り上げていますけれども、国はかなりの予算をかけて、万全な保護措置で作り上げることができます。しかし、自治体はそこまで万全な保護措置が講じられるのか。
 要は、確かにITの利活用が進めば技術も進んでいきます。それなりの安全保護措置が講じられたシステムも構築されます。一方で、いわゆるサイバー攻撃だったり、ハッカーだったりの技術も向上していくわけです。常にそういったより高度化していくリスクに備えて、常に保護措置の安全性を保てるか。そうした意味では、国とはちょっと同列には論じられないのではないかということで、若干の懸念を残しているのですね。
 私の意見に対して福岡県の例を挙げていただきましたけど、最終的に福岡県はこのオンライン結合の規定自体は残しているわけですよね。審議会には諮問しないことにしたけれども、残している。最終的に残すに当たってはどのような議論が出たのか。「要らないね」、という話にはならなかったわけです。そういった意味でも、「ほとんどない」ではなく「絶対ない」という確信を得られないと、「今はないかもしれない、でも今後出てくるかもしれない」というところで、ちょっと慎重な意見を出しているわけです。

(沼野委員)
 塩入副会長の意見、非常に理解できます。ちょっと付け加えさせていただくと、まずITはやっぱり高速で大量に一気に処理できるということもありますし、目に見えないということもあるので、確かに、人よりは、ちょっとリスクがあるかもしれないというように思われると思うのですが、私などの感覚からするとITの方が、極めてこう、感情も入らずに、しっかりしたコントロールのもとでプログラムも作られるので、人が絡むよりはよっぽど安全かもしれないという考え方も意見として申し上げておきたい。
 国と自治体は予算の規模も違うし管理のレベルも違うかもしれないという話についても、私はやっぱり議論があるかもしれないという感じがします。やはり県の情報システムというのも私はそれなりにしっかりされていると思っています。少なくとも民間と各段に違うと思っているわけですけれど。私は実は国のシステムの評価にも関わっていて、定期的に会議に出ていますが、国のシステムも非常に心配なものも実はあったりするので、そう一概に国と自治体に差があるかなというのは見方によっては違うかなと思っています。繰り返しになってもなんですが、申し上げたいのはやはりパーフェクトというのは、いずれにしてもないのだと思うので、ただ、今そのレベルがどのレベルになっているのかとの見方、判断で、やっぱり従来の20年近く続けてきたこういうプロセスを続けていったほうがいいのかどうなのか考える時期なのかと。

(和久委員)
 正直なところなかなか難しい問題だと感じております。
 僕の感覚では県の条例は、非常に、とりわけ県下の市町村に与える影響が大きい。こういう観点も僕自身は持ちたいと思っております。
 森田委員の意見に対する県の考え方ですね、手段による危険性に変わりがないならば、というところがありますが、こういう状況でずっとありながら、こうした定め方になっていたわけですよね。あえて変更するという確信を持つような状況があるのかという点では、今までの議論では僕自身はそうした確信は残念ながら持てないという感じがいたします。そういう点で利便性とか、社会状況がそのように変わってきているかということから、この問題を捉えるということが果たして妥当かという心配があることを私は申し上げておいた方がよいかなと思うところです。

(脇屋委員)
 今そのオンライン結合することが、何らかの障害があるのではないかというようなことも議論されていると思うのですけれども、先ほど沼野委員が言われたようにシステムは今かなり安全です。
 何が大変かと言ったらそれを取り扱う人がどれだけちゃんとした教育をされていて、個人情報をどう取り扱うかということが今問題になっている方が大きいです。私たち民間の中では、ライン上にアクセスするというのはよほど必要な情報が、まあ売れるとかそういうことがなければ、ライン上は結合してもそれほど私は問題ないと思います。もうこれから先の時代これは絶対に必要な時代がやってきていて、そうするとこれを結合したときにどういうリスクがあるのかということが問題になっていくべきだと思うのですね。ライン上ではなくて、やはりその結合する先をどう取捨選択していくかとか、それをどう管理していくかとか。そういうことを検討してく必要があると思うのですね。今10条と9条と言われていると思うのですけれども、でもそこは必ずどこかで、聴いてみなければならない、これはいいのか悪いのか聴いてみる機関、それから条例は残しておいた方が私はいいと思いますね。全てがパーフェクトということありませんから、やはりどこかで聴いてみたいということが必ず起き得ると思います。今いろんなビジネスとか、いろんな状況が刻々と変わってきて、5年前と今、これから先5年というのは考えもしないことが起きる時代だと思います。ですから無くすのはいつでも無くせるので、だから今9条10条って言われたらやはりそこは残しておきながら、IT化はぜひ進めていった方がいいと思います。

(伊部委員)
 皆さんのお話を伺っても、私はやっぱりちょっとよく分からないとしか言いようがないように思います。
 先ほどの事務局の御説明でも他県の状況について御説明がありましたけれども、実際、他県で何かこう、この条例の関係で大きな問題を起こしていたり、行政が責任を負うような事態があったのかどうか、そういうことがあるのであればこれはまずしっかり定めなければいけないと思うのですけれども、抽象的な今出てきている話というのは今後起こり得るというような話でそれを具体的にどういうことが起こり得るから防ぎたいのだという具体例がちょっと出ていないので、私は何とも、皆様のおっしゃることそれぞれごもっともとしか思えない。やはり何とも判断できないというのが正直なところです。
 この審議会で今私が申し上げましたような抽象的な話をどこまで議論できるかとなると、問題を起こしたくないというのは審議会委員の皆さんも一緒かもしれないですけれども、もうここで議論を1時間近くしていますけれども、これは本当にまとまるのかどうかというのが私はよく分からないというのが正直なところです。そして、もし条例で9条、10条の部分、どちらかを簡略化するとしても、この審議会が個人情報の保護の効果について議論する場であれば、条例云々は別にしても、いろんな意味で審議会の意見を聴くことがもし可能なのであれば、ここは柔軟に対応するということも可能なのかと思います。
 整理してみると私が一番欲しい情報というのは、今差し迫って、どういうリスクがあるのか、これを変えた場合に、具体例が他県で起きていたり、また神奈川でも想定ができるものがあれば、ぜひ御紹介いただきたいと思っております。
 それ以外のことは、ちょっと言いようがないです。皆さんの御意見、それぞれ理にかなっているとの印象しか持ち得ていません。

(人見会長)
 何か他自治体の情報などはありますか。

(情報公開広聴課)
 うちの県のもので申し上げます。先ほど脇屋委員がおっしゃっていたかと思いますがやはり人間のリスクが高いです。我々の組織が痛恨のミスとして引きずっているのは、過去に委託先の従業員がデータを大量に抜き取るということをやってしまったものです。
 当時とは技術的なものが全く違いますので、今と同じ条件での話はできませんが、その後も、いわゆるシステムでミスが起きたのか、システムに繋いだがために相手に情報が漏れしてしまったとかいったことがあったのかを、情報システムの管轄に確認しましたが、ございませんでした。やはり人間です。
 この中には3年前から委員をやっていただいている方も多数いらっしゃいますので、3年前こんな議論をしたことを御記憶かもしれません。
 県庁とそれから山下町の庁舎の、両方に税務部局がありまして、その間を平成27年までは職員がUSBメモリをポケットに入れて歩くか地下鉄に一駅乗って持っていっていました。それを回線で繋ぎたいと審議をお願いしたときに、先生方の反応は「まだそんなことをやっていたのですか」ということで、回線の方が安全だということでございました。
 ただ、塩入副会長が心配してくださったように、地方の場合は予算がかけられないというのはもっともでございまして、それがために、前回説明しましたセキュリティポリシーに基づくものを構想段階でやっています。相手はどんな人ですか、身元は大丈夫ですか、渡す情報に余分なものはありませんか、と全部やります。個人情報だけではなくて色々なことをやります。そして予算を立てるときに、これしか立てられませんがセキュリティは大丈夫かとなり、駄目となったらそこで終わりということで、そこから先は脇屋委員が説明してくださったとおりになります。
 ということですので本当に心配していただいてありがとうございます。国に比べてどうしても予算がかけられないということについてはやはり全国の自治体の共通の悩みで、それも市町村、小規模になればさらに深刻な問題がございますが、そこはやはり危ないものには手を出さない、ということで伊部委員の質問に直接的に答えるものではないのですけれども、技術的なもので喫緊に危険なものというよりも人間系の教育の方が大事であるということになります。

(人見会長)
 ありがとうございました。他にも案件がありますので、今日御参加の委員全員の意見も伺いましたし、議論もそれなりに収れんの方向に向かっているかなというところでしょうか。

(森田委員)
 よろしいでしょうか。もう後ろが切られての議論という感じになってきましたので、私の当初申し上げた問題意識であった、本当にオンライン結合をなくさないといけないかという疑問は疑問としてあるのですが、もし全く手を付けないわけにはいかないよ、ということでしたら、9条の中に従来オンライン結合として扱われていたものについて、一定の場合この審議会が関与できるような余地を設けていくことを考えています。
 今、審議会の手を全く放してしまうということについては、少なくとも抵抗が強いわけで、オンライン結合するに当たっていちいち審議会の了解を得る必要まではないけれども、場合によっては審議会に諮ることができるというような規定ですね。安全性の問題は、今議論されていたようにシステムそのものというよりはむしろ人為的な問題という要素が大きいと、そうするとシステムの評価とは別にどのようなシステムであっても一定存在するようなリスク、例えば極めて多数の個人情報を含むものであるとか、極めてセンシティブな個人情報を扱うような場合に、このような処理の仕方をしてよいのかとかいう場合に、そうした観点から議論する余地というのがあるのではないかと思うのですね。
 そういう場合に、いやそれはもう県当局が自分の責任で進めるよというのか、いやでも第三者機関にちょっと意見を聴いてみたいよということになった場合に審議会に諮れるような規定を置くと。そういったやり方が一つはできないかということです。
 あともう一つは、結合すること自体について了解を得る必要はないけれども、事後的な報告をしてもらうというやり方は考えられないか。そうした規定を、目的外利用・提供の一つの変則的な場合という形で9条の中で規定すると。こういったやり方で一定程度審議会が関与する余地を残しておいてはどうかと考えているのですが。

(塩入副会長)
 そのあたりは宇賀前会長が書かれていますけれども、東京都のように他の自治体の条例の中には「審議会に意見を聴く」という規定がないところが意外とあります。そのような場合、規定を実施機関の判断で読み込んでもどう解してよいか分からないという場合でも、まあ良しとして収集し、あるいは提供する。その結果何か問題が起こってしまうこともあり得るから、やはり最終的な手段として「審議会の意見を聴く」という規定を設けておくことによって正当性を担保するというか、最終的な判断の場を残すことが有用なのではないか、といったことを書かれています。
 私もちょっと慎重な意見を出したのは、東京都の例ばかりでなんですが、本当に実施機関の判断で収集し提供し、オンライン結合することができる建て付けなのですね、東京都の条例は。だけど神奈川県は最初から、事あるごとに審議会に意見を聴く。最終的に審議会に意見を聴く、という条文が多いわけです。そのように個人情報保護に手厚くやってきたというところがあるから、そこでこの規定を取ってしまうのはちょっと抵抗を感じただけなのですね。だから、規定を残しておくことにどんな弊害があるのか、残しておく分にはいいのではないか、実際諮問する手間は実施機関にはかけていないわけです。ほとんどないとしても何かあった場合のために残しておくことにどんな弊害があるのかと思ったのですけれども。ただ、前回のお話かな、「ほとんど死文化、空文化しているものを残しておくのはどうなのか」ということで、この規定を削るという検討をされたので、このような議論になっているわけですよね。
 いずれにしても今日はもう時間もありませんので、今日出た意見を総合してということでしょうか。この10条の案件は急ぐのでしたか。

(情報公開広聴課)
 今回につきましては、議論が終わったものから、まとまった一定の方向性を得たものから諮問をさせていただきたいと考えております。

(人見会長)
 次回諮問に入るのですね。

(情報公開広聴課)
 大学の先生方が多いので、例え話としましては単位の揃った学生さんから先に卒業させて欲しいと思っております。

(人見会長)
 ではこのテーマはまだちょっと、単位は完全には揃っていないかな。

(情報公開広聴課)
 そんなことはおっしゃらずに、御検討いただきたいのですが、イメージとしてはそういう形でございまして、議論するのがこれだけ、今10条と7条を早めに議論していただいていますが、これで終わりかどうかもちょっと分かりません。1年間をかけて見直していくということでございまして、そういうことで、ちょっと問題意識を早く持ったものですから、昨年の11月から御意見をいただいてきました。従前であれば、4月から始まって1年間かけて議論し議会に報告し、対応を図っていくということでございます。よってもって先ほど課長の新井が申し上げたとおり来年9月の議会に上程するというのが、通常の条例改正であればその流れでいくことが多いかと思います。
 今回については早めに意見を頂戴いたしまして、このあとまだもちろん具体に今すぐ、例えば9月になったら何を出したいとか11月は何を出したいとかそういったものはございません。今の手持ちはないのですが、この後まだ議論を庁内でも行って参りますので、その時に何か出たときに、片付くものが片付いていないと日程的にさらに厳しくなってしまうと思います。

(人見会長)
 分かりました。時間も考えますと、AとBi、Biiという3案ですけれども、ここまでの議論を踏まえますと、Biiはないかなと。AとBi、他の可能性もちょっとあるかもしれませんが、規定を完全になくすというのは今までの議論からするとないかなというところですね。事務局の方で本日の議論を踏まえて整理していただいて、次回、このオンライン結合について答申をしてくださいという諮問を受けるということですね。

(情報公開広聴課)
 はい。させていただきます。今会長はA案の方にも含みを持たせていただきましたがA案は既に初回の11月や3月の段階で先生方から、ホームページに一般的な個人情報として出すものまでそれを審議会に諮ることはないのではないかという御意見いただきましたので、事務局ではA案は考えておりませんので、今の会長のおまとめはB案の線で考えるべきではないかということで受けとめさせていただきたいと考えますが、よろしいでしょうか。

(人見会長)
 A案というのは適用除外をふやすというもので、ホームページに載せるのも適用除外にしますという案で、それに反対の意見はないですよ。

(情報公開広聴課)
 失礼しました。

(塩入副会長)
 そう、ですからA案は、審議会に意見を聴くという部分は残しておく、B案は、オンライン結合の規定自体は残すけれども審議会には諮らず、保護措置を講じていることを条件に結合できます、という建て付けですよね。

(人見会長)
 今挙がっている案から言えばA案かBi案、どちらかということ、さらにその中間もあるかもしれませんが、本日の議論を踏まえてもう1回、整理をしていただいて、ただ諮問自体は答案付きで諮問されるわけではないですよね。これについて意見をくださいということでいただいて。少しずつですが進捗していると思いますので、何とか9月に答申を出す。それに向けて頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

2 個人情報保護制度に係る検討について【個人情報取扱事務の登録(個人情報保護条例第7条)関係】

(人見会長)
 続いて、議題2「個人情報保護制度に係る検討について 個人情報取扱事務の登録(個人情報保護条例第7条)」について報告を受けます。
 こちらも、3回目の報告となります。前回の報告内容の補足をしたいとのことです。

【情報公開広聴課が資料2に基づき説明】

(人見会長)
 どうもありがとうございます。ただいまの御報告について、御意見、御質問ございますでしょうか。

(沼野委員)
 今回説明いただいて、冒頭で登録簿の様式の変更と、それから登録簿が不要となる行政文書の追加というのがあり、この後段の方は、いろいろ検討したら問題がありそうなので、基本は1の様式の変更が中心になるという御説明だと思ったのですが、まずそういう理解でよろしいですか。

(情報公開広聴課)
 はい。そのとおりでございます。

(沼野委員)
 分かりました。これを改めて見せていただいて、平成2年から始まった事務で平成9年くらいに一度様式の改定をして現在に至っているということで、かれこれ30年この形でずっと続けてきているということですが、今回のこの見直しの目的は、件数も非常に増えてきたので、体力をかけてやるだけの価値があるかどうかということで、見直しが必要じゃないかというように冒頭は御説明いただいたような気がするのですけれども、そういう理解でよろしいですか。

(情報公開広聴課)
 はい、当初はそのとおりの報告をさせていただいたのですが、御指摘の中で、個人情報を扱っている限りは、その中で増加しているのであれば致し方ないのではないか、またそもそも業務のやり方の中で吸収すべき話ではないかとの御指摘をいただきましたので、その上で改正できるところはどこだろうということで、分かりやすさを改善させていくという方向があるのではないかということでまとめております。

(沼野委員)
 それで、今回の資料の3ページ目の3番の「前回報告内容と異なる点」のところの2行目の後半からあるように、現在の状況にそぐわない登録簿の様式を改めるということが最終的にこの見直しの目的になったと。要するに様式の変更なのですと。こういうことの理解でよいのですか。

(情報公開広聴課)
 はい。様式の中に入っている言葉、条例に書かれております、登録簿に記載しなければいけない事項を改めるということで、その内容をこの際、「規則に定める項目」等で丸めてしまうということも考えていたのですが、よくよく考えれば、正しく条例を直せばいいのではないかと、そのような考えに至ったという説明でございます。

(沼野委員)
 それを確認した上でなのですが、私これを最初にお聞きしたときに、ずっと続いて来たこの事務の大変さですね、事務方の大変さとその利用度みたいなことから考えたときに、どこかで見直しをというお話かなと思ったのです。今回の話ですと、1番の方、様式の変更を簡単にしてすませると。そのぐらいでよろしいのですか、正直私はそのように思っているのですね。
 30年間この事務をやってきて、既に3,000から4,000件の事務、類型数にすると4,000を超えるものをこうやって作っていただいているのですけれど、実際にはどれだけ使われているのかというのを前回調べていただき御説明いただくと、大体一日6件ぐらい、検索の前のページにアクセスがあるとの説明でした。多分、検索の方には入ってないですよね。そのぐらいの利用度のものを、どこまで体力をかけてやるのかということは、やはり結構大きな問題という感じがします。
 ただこれは、自分の個人情報が、どこにあるのかとちゃんと確認できる仕組みとして提供しなければいけないものということですから、これは制度的には非常に意味があるわけです。
 繰り返しになりますけれども、その様式変更というものにかなり焦点を絞って、この場で議論するというのであればそれは結構だと思いますし、そもそも30年続いてきたこの事務のコストと効果を考えたときに5年の見直しを機に少し見直しをやるのだというのであれば、私は、他県が他の自治体はどうなっているかとこういうことも調べて、情報をいただいた方がよいと思います。
 私は登録簿とはこういうものだと受け入れていたのですけれども、川崎市さんとはちょっと違うかもしれないですし、他の自治体も結構いろんなやり方があって、要するにかなり丁寧にやる県のやり方と、照会があれば答えます窓口はここですという、それだけで終わっているところもひょっとしたらあるのかもしれない。繰り返しになりますけれど、様式の変更ということであれば、それはそれで結構だと思いますし、そうでないのであれば、少し他の自治体の状況も情報提供いただいた方がいいかなと。

(人見会長)
 まず、事務局の方から。

(情報公開広聴課)
 はい。ちょっと他の都道府県、他の自治体のというところでは、今すぐお示しするものがちょっとございません。

(塩入副会長)
 今の沼野委員の御意見は、その様式、まあ神奈川県は結構しっかり細かく記入させて提出させるということですけれども、そうではなくてもうちょっと簡素なやり方を考えていいのではないかという趣旨ですか。それでは多分最初の議論に戻ってしまうと思うのです。
 もしかしたら沼野委員が御欠席のときだったかもしれないですが。川崎市の方は非常に簡素なのですね。ただ実際、国の個人情報保護法の改正を受けて要配慮個人情報の規定を条例に組み込む時に、川崎市ではこれまで個人情報の「収集」に関して審議会は関与していなかったけれども、審議会への諮問を要するのではないか、ということで議論になり、仮に諮問を要するとするとどのくらい諮問が上がってきそうかという洗い出しをしようと思って、事務局に聞いたことがありました。そうしたら、そもそも実施機関の方が、要配慮個人情報を扱っているか否かを認識していない。そこから精査しないと、ということで把握ができない状態だったんですね。それにかなりショックを受けまして。だから、どのような個人情報を取り扱っているかを認識させる上では、やっぱりこういったものを記入させて、実施機関が要配慮個人情報を扱っているのであったらそれを認識させるという意味で、すごく重要な意義を持っているのではないかといった議論があったのですよね。そういった意味では、この様式はやっぱり維持すべきであると。

(沼野委員)
 そうですか、すみません、私はちょっとそこが欠落していたかもしれません。でも、これ30年以上やっている事務ですよね。それで情報がないというのはどういうことなのでしょうか。ここに要配慮個人情報がないというのは。

(人見会長)
 条例にもともとなかったのです。

(森田委員)
 改正法と違った形だったので、改正法に応じて新たに要配慮個人情報という概念を設けたのですね条例で。

(塩入副会長)
 神奈川県では以前から、例えば信条だったり人種だったりのチェックの欄がありましたよね。でも川崎市の方は、そもそもそういったもの自体がなくて、だから、そもそも要配慮個人情報を扱っているのかどうかも認識していなかった。個人情報は使っている、でもそこに要配慮個人情報に該当するものが含まれているかどうかを認識していない、という状況だった。それは事務登録をする様式が非常に簡易だったから。細かく何を扱っているかを職員が認識していなかった、ということなのです。
 そういった意味では、個人情報を取り扱うようになった段階でこういったものを書かせることによって、自分たちの部署が一体どのような情報を扱っているのかを認識させることが重要なのではないかという議論が出たのです。

(人見会長)
 ということで、当初はもう少し登録事務のボリュームを減らせないかという話から始まったようですが、まあ若干は減らすと。実際、施設見学等にかかるという単発のものについては、これは、条例自体の改正で入れる方向で今、提案があった。
 あとは様式を簡素化はしないかもしれませんが、適切に、より現状に合ったものに改めると、そういう御提案です。
 先へ急いでいる感じで恐縮なのですが、これに特段、御異議はなかったように思いますが、よろしいですかね。
 これは単位もらえたみたいなので、次回諮問ということになると思います。

(情報公開広聴課)
 おそれいります。冒頭申し上げましたとおり、2番のところの行政文書の追加のところがですね、ちょっと条例改正の形がうまくできるのかどうか、法制面の課題の着手が遅れていたものですから、どのような文章で登録できるのか検討が進んでいないところもございまして、これが可能なのか、次回に諮問できるかどうかという状態で、悩んでいるところでございます。

(人見会長)
 諮問のときはこういう条文に改めたいがどうですか、という内容なのですか。

(情報公開広聴課)
 条文そのものではないです。

(人見会長)
 けれども、それの準備ができてないと、諮問はしない。

(情報公開広聴課)
 はい、どのような形で持っていけるのかが、ちょっと今の時点では。

(人見会長)
 そうですか。分かりました。それはちょっと事務局の御都合もあるでしょうし。

(情報公開広聴課)
 申し訳ございません。報告しておきながら。

(人見会長)
 ただ内容的にはこの方向でいいということで、審議会での議論はなっているということで、よろしいですね。はい、ありがとうございます。

3 住民基本台帳ネットワークシステムのセキュリティ対策の措置状況及び遵守状況について

(人見会長)
 それでは、議題3「住民基本台帳ネットワークシステムのセキュリティ対策の措置状況及び遵守状況について」であります。毎年度最初の審議会で報告を受けている事項になります。
 住基ネットに係る案件の事務局である市町村課の担当職員を入室させてください。

【情報公開広聴課が市町村課の職員を案内】

(人見会長)
 それでは早速ですが、御報告をお願いいたします。

【市町村課が資料3に基づき説明】

(人見会長)
 ありがとうございました。ただいまの御報告について何か御質問御意見等ございますでしょうか。

(小向委員)
 御報告ありがとうございます。3ページ目の軽微な指摘事項というものの一番下なのですけれども、これは管理者権限のユーザーIDが付与されていたのは何人ぐらいなのですか。

(市町村課)
 3人でございます。

(小向委員)
 なるほど。これは数によっては軽微ではないので、この指摘は、人数を書くかどうかはともかくとして少人数だったということは書いていただいた方がいいと思います。これは軽微なのかと思われる人はいると思います。

(市町村課)
 はい。分かりました。

(人見会長)
 ありがとうございます。他に御意見御質問ございませんでしょうか。
 よろしいでしょうか。この件は報告事項ですので、この程度にしたいと思います。

4 学校と警察との情報連携制度の運用状況についてについて

(人見会長)
 では続きまして、議題の4「学校と警察との情報連携制度の運用状況について」に参ります。
 こちらも毎年報告を受けている事項になります。
 御質問により的確に該当してもらうために担当の職員を呼んでおります。事務局は担当の方を入室させてください。

【情報公開広聴課が学校支援課の職員を案内】

(人見会長)
 では早速ですが、御報告をお願いいたします。

【学校支援課が資料4-1及び4-2に基づき説明】

(人見会長)
 ただいまの御報告について、御質問御意見等ございますでしょうか。

(塩入副会長)
 身柄通告が前年度19件だったのが49件に増えたその理由が、児童通告の増加であるという御説明だったのですが、この49件のうち「児童通告」が占める割合を教えてください。

(学校支援課)
 警察から学校へ提供する事案については、身柄通告が対象となっており、49件の全てが身柄通告となります。
 児童虐待や要保護少年と認めて、一時保護された人数ということになります。

(塩入副会長)
 前年度19件から49件に増えたのが、その「児童通告」が増加したからだとの御説明ですけれども、その割合です。

(学校支援課)
 一般の方などから、虐待の通告を警察が受けたものが何件かという御質問でございますか。

(塩入副会長)
 いや、この49件が「全て児童通告」ということですか。

(学校支援課)
 警察が身柄通告し、学校警察連携制度により学校が情報提供を受けた件数は、49件が全てということになります。

(人見会長)
 他にございますでしょうか。
 よろしいですか。はい。この件は報告事項ですのでこの程度にしたいと思います。本日はどうもありがとうございました。

5 個人情報取扱事務の登録簿について

(人見会長)
 では次の議題5、個人情報取扱事務の登録等について、審議に入りたいと思います。
 事務登録簿の新規登録等について事務局から御説明をお願いいたします。

【情報公開広聴課が資料5に基づき説明】

(人見会長)
 ただいまの御説明について何か御質問御意見がありましたらお願いしたいと思います。
ちなみに、今回の新規登録のNo.5の「土砂災害防止『全国の集い』事務」というのは、今議論していた集会等への参加者名簿のようなものは登録しなくてもいいと仮にした場合、これなどはもう登録しないようになるのでしょうか。

(情報公開広聴課)
 はい。参加者については、事務登録簿が必要なくなるのですが、講演をする方については事務登録簿が必要ということになりますので、事務件数自体としては減らせないということになります。

(人見会長)
 他に何かございますでしょうか。
 特に御異議がなければ、当審議会として特段の意見はない。いうことにいたします。どうもありがとうございました。

以上

会議資料

資料1(PDF:1,158KB)

資料2(PDF:614KB)

資料3(PDF:371KB)

資料3 修正版(PDF:290KB)

資料3 修正版参考資料(PDF:108KB)

資料4-1(PDF:300KB)

資料4-2(PDF:584KB)

資料5(PDF:794KB)

 

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