第19回「黒岩知事との“対話の広場”Live神奈川」開催結果

掲載日:2018年4月20日

概要

第19回対話の広場Live神奈川の様子

テーマ

人生100歳時代の設計図

第3弾:スマイルハッピーシティ☆-みんなで支えあう地域社会の将来像-

日時 平成28年12月21日(水曜) 18時30分から20時
会場 かながわ県民センター 2階ホール
参加者数 132名

実施結果(動画版)

※参加者配布資料はこちらからダウンロードできます。
1 次第[PDFファイル/195KB]
2 事例発表資料 小澤 温氏[PDFファイル/1.49MB]
3 事例発表資料 鈴木 治郎氏[PDFファイル/172KB]

第一部

第二部

第三部

実施結果(テキスト版)

司会

皆様こんばんは。本日はお忙しい中ご来場いただきまして誠にありがとうございます。ただ今から、第19回黒岩知事との“対話の広場”Live神奈川を開催いたします。

本日は、知事のご挨拶とゲストのプレゼンテーションに続き、会場の皆様との意見交換を進めてまいります。まず、本日のゲストをご紹介いたします。筑波大学人間系教授、小澤温様です。特定非営利活動法人神奈川県障害者自立生活支援センター理事長、鈴木治郎様です。

それでは、黒岩知事からご挨拶を申し上げます。

知事

こんばんは。神奈川県知事の黒岩祐治です。本日は、年末のたいへんお忙しい中、ともに生きる社会かながわ憲章県民との対話の広場へお越しいただきまして、誠にありがとうございます。皆さん、始まる前に見ていただいたと思いますが、ともに生きる社会かながわ憲章というものをまとめました。今年一年を振り返ってみて、やはりなんと言っても衝撃的だったのは、相模原の津久井やまゆり園で起きた、あの惨劇であります。障がい者はいなくなった方がいいんだという、とんでもない間違えた考えによる凶行が行われてしまったということであります。こういうことによって我々は、今まで積み重ねてきた、ともに生きる社会を目指す、こういったものを後戻りさせるわけにいかないということで、議会の皆さんともご相談しながら、障がい者の皆さんともご相談しながら、先ほどご紹介した文章をとりまとめたところでありまして、こういった精神を来年も、県民に広く浸透させながら、全国に向けてしっかり発信していきたいと思います。どうぞよろしくお願いしたいと思います。

そういう流れの中で、この県民との対話の広場、私はこれが大好きなんですね。直接皆さんとお話ができます。生の声をここで聞きながら、どんどん県政に反映できるものは反映していきたい。今までもそういうことをずいぶんやってまいりました。
19回と書いてありますが、これはLive版というのが19回でありまして、それ以外にも地域をずっと回っているんですね。毎年5地域を回っていますから、全部入れるともっと回数が多くなるんですけども、こうやってインターネットで中継するスタイルが19回目ということであります。

今年は、統一テーマを設けております。それは1970年と2050年の人口ピラミッド、「人生100歳時代の設計図」ということであります。これについてちょっとご説明したいと思います。スライドから見ていただきましょう。これは、神奈川県の人口構成ですけれども、1970年はこんな形だったんですね。85歳以上の方はこれだけしかいらっしゃらなかったんですね。まさにピラミッドの形。ところが2050年になりますと、全く逆の形になります。なんと一番多いところが85歳以上という、この劇的な変化。今この途中にあります。

これを見ていてわかることは、今までのやり方でいけば、医療体制は全部崩壊するおそれがあるということですね。高齢者になると、みんな病気になりがちだとか、身体が不調になりがちということになれば、みんなが病院へ行ってしまうと、病院は機能できなくなりますね。だから変えなくてはいけない。

その中で我々のキーワードは未病という言葉です。健康ですか、病気ですか。世の中このように考えがちですけれども、我々の実感とはちょっと違いますね。未病というのは、健康と病気の間をグラデーションで変化するということです。我々は、このグラデーションの間を行ったり来たりしているということですね。
未病コンセプト赤白モデル未病コンセプト グラデーションモデル
これからの超高齢社会は、病気になってから治すのではなくて、この未病の状態のどこにいても、少しでも白い方に持ってこようとすること、これが大事。未病を改善しながら、健康な時代を長くしていくことが一番大事なこと。このコンセプトを今、一生懸命神奈川県内で広げているところであります。

そして、この未病を改善するために大事なことは何かといったら、食、運動、社会参加、こういったものが大事だということですね。社会参加が大事だというのはなぜかなと思うかもしれませんが、これは東京大学の辻哲夫先生という方がいらっしゃる。この人は元々厚生労働省のトップだった人ですけども、千葉県柏市で、高齢者についていろいろと研究をされた。その中にフレイルという言葉があって、フレイルというのは虚弱というか、足腰が弱くなってきて歩行が困難になってくる。そういう状態になると、家に閉じこもりがちになってしまうんですね。そうすると、どんどん具合が悪くなってしまうということなので、フレイルにならないようにしましょうとおっしゃっていたんですね。フレイルにならないためには、やはり外へ出ることが大事。ただ単に外へ出るだけではなくて、社会に参加しているということが大事。特に社会のためになっているとか、役立っているとか、そういう感覚がすごく大事。社会参加によってグラデーションの悪い方に行かないようにする。だから社会参加が入っているということですね。こういうとらえ方というのは、白か赤かというモデルでは出てこない発想だと思いますね。

今まで我々は、各地を回りながら、たとえば食に焦点を当てて議論しましょうとか、あるところでは運動に焦点を当てて議論しましょうとか、そういったことをずっとやってまいりました。社会参加に焦点を当てたときもありました。その中で、未病を改善するような社会をつくっていったら、結局どうなっていくのかということですね。

1963年、全国で100歳以上の人は153人だけでした。それが今年2016年は、およそ6万5000人いらっしゃいます。2050年になると、約70万人になると推計されています。2050年には全体の人口が減っていますから、割り算をすると、なんと142人に1人が100歳以上、こんな時代がやってまいります。未病を改善し、健康な人をどんどん増やしていこうとしているわけですから、こういう時代に向かっていくのはとってもすばらしいことだと思いますけれども、その中で人生の生き方は、今までどおりでいいんでしょうかということを考えているんですね。今までだったら、若いときには勉強して、そしてお勤めして、だいたい60歳で定年退職して、あとは老後という感じでいたけれども、100歳まで元気でいるならば、定年退職した後、まだ40年間もあるわけですね。

これをどうやって生きていくのだろうと。いろんな生き方をしていかなければいけないのかなというのと同時に、個人の生き方というものも考えていかなければいけない。今日は若い人にも来ていただいていますけど、若い人も100歳まであるんだということをイメージしながら考えていくということ、これはとっても大事なことだと思いますね。

そして、社会としても、どういう100歳時代の受け皿をつくっていけばいいのかということにもつながってくるわけでありまして、今我々が目指しているのはどういうことかというと、みんなが笑っているというイメージですね。超高齢社会になって100歳の人がいっぱいいても、みんなが笑っているという社会。ともに生きる社会を目指す、ともにどうやって生きていけるのか、みんなが笑っているような、スマイルということを一つのキーワードにした社会をつくっていきたい。

ということで、今日のテーマは、人生100歳時代の中で、スマイルがあふれる地域社会はどんな感じなのかということを、まずはお二人の先生にお話しいただいて、あとは皆さんとともに議論していきたいと思います。それではよろしくお願いします。ありがとうございました。

司会

続きまして、ゲストの方々にプレゼンテーションをしていただきます。初めに、筑波大学人間系教授、小澤温様をご紹介いたします。小澤様は2011年より筑波大学人間系教授を務めていらっしゃいます。障害福祉学をご専門とされており、厚生労働省社会保障審議会、障害者部会委員など、多数の行政委員を歴任されていらっしゃいます。本日は地域社会の中で障がい者を含めた人々が生活していくためのヒントをお話しいただきたいと思います。それでは小澤様よろしくお願いいたします。

小澤 温氏(筑波大学人間系教授)

ただ今紹介に与かりました、筑波大学の小澤と申します。この神奈川県は、今年の3月まで、障害者施策審議会の会長をしておりましたので、久しぶりに神奈川の仕事で来ることができまして、たいへん嬉しく思っています。

今日は、私の方から、障がいのある方が生き生きと働くにはというテーマでお話ししたいと思います。皆さんのお手元の資料とスライドを使って、10分ということなのでかなり端折って、お話しさせていただきたいと思います。
障害者総合支援法の改正について
メインテーマが100歳まで生き生きと、そしてスマイル。非常になるほどと思いました。それでは、早速本題に入ります。今日、高校生がいらっしゃると思わなかったので、場合によっては最近の制度はどのようになっているのかという話があるかもしれないと思って、1枚だけスライドを用意したのですが、これはそんなに気にしなくてけっこうです。今年5月に、障がい者の法律が変わっておりまして、1点だけ申し上げると、上から2番目。

実は、障がいのある方々がお勤めをしてもすぐにやめてしまうという問題があるんですね。だから、就職を高めるという話と、そこで継続させるという2つの話があるんですね。そこで、継続するというのを、平成30年度からですが、制度化したというのが今日のテーマに関係すると思います。
障害のある人の働き方とディーセントワークについて
次に、障害者権利条約という条約がございます。これは2014年に日本政府が批准しておりまして、条約批准しておりますので、この話は日本国内でもたいへん大事な話かなと思ってスライドに入れておきました。ところで、カタカナの言葉で、ディーセントワークというと、一般的にわからないと思いますので、ちょっとここに付けておきました。一言で言いますと、国際労働機関で決めた考え方で、働きがいのある、人間らしい仕事。障がいのある方々が働くというと、一般的なイメージは、作業、あるいは下請けの仕事というイメージが強いですよね。でも、それではやっぱり違うということがこの趣旨でして、働きがいのある、そしてその人に相応しい仕事をいかに産み出すか。既にあるものという以上に、いかに産み出すかというのがポイントになると思います。それをディーセントワークといいます。この言葉は知っておいて損はないですから覚えてくださいね。以下、権利条約絡みの話を付けておきました。

一般の方と同じ権利で働くということとか、差別の禁止とか、福祉的就労という世界ではなくて、それが普通の就労にもつながっていくという話です。次をちょっと見てみましょう。就労継続支援A型における平均賃金の状況

これは厚生労働省がまとめたデータをスライドにしました。就労継続支援A型、これは、障がいのある方々が、普通の雇用とはちょっと違うけれど、少なくとも雇用の契約を結んで働かれているという事業所です。これをA型事業所といいます。

これの平均工賃、いわゆる月給は、月7万円程度というのが平成25年の状況です。7万円、果たしてこれをどう見るかですね。高校生の皆さんがアルバイトをして、月どのぐらいになるでしょう。

次のスライドも見ますと、就労継続支援B型というのがあるんですね。就労支援B型における平均工賃の状況これはいったい何かというと、福祉的就労で、昔作業所と言っていたんです。障がいのある方々が通われて、そこで作業をする。1カ月いくらもらえるのか。平成25年ですと、1万4437円というデータが出ておりまして、さすがに高校生の皆さんでも、1カ月、1万4000円というのは、どういうことなんだと思いますよね。実は、就労継続支援B型が日本の障がい者の方々が一番多く利用されている事業です。これで1万4000円程度いただいて通っているという、これが実態です。

ですから、このことをどう変えていくのかということは非常に大きな課題で、今法律や制度を変えていますけれど、一つは、このような低い賃金を変えていかなければならない。

もう一つ。ただ高くすればいいという問題ではなくて、いかに生きがいのある仕事を産み出さなければいけないか。具体的なお話をしようと思います。

実は私、社会人大学院といいまして、昼間は普通の会社とか、あるいは役所などで働いて、夜間などに勉強をしにくる大学院をメインに教えています。

そこで勉強したり、論文を書かれた方の中で、お二人の話をしようと思います。船谷さんと中尾さんのテミルプロジェクトという話です。たまたま最近の神奈川新聞に取り上げられていまして、非常にタイムリーでした。そんな話をしたいと思います。

もともとは何のプロジェクトかというと、こういう意識を持っていたんですね。先ほども言いましたが、いわゆる作業所の給料です。障がいのある方々が一番利用されている、通われる場所。ここの工賃が、先ほどの話では1万4400円くらいでしたけれど、平成24年度でも1万4000円ちょっと。今だって1万5000円はいってないと思います。これで給料ですか、これをなんとか変えられないか。

しかし、ただお金をあげるというだけではなくて、もう一つ、イメージを変えられないか、これが非常に大きいと思います。どうしてこういうことが生まれてくるんだろうということを大学院で研究してくださって、実践に生かそうとしたわけです。

仕組みを変えましょうといっても、たとえば、施設でつくられたクッキーとかパンが売られていますよね。みんなでつくったから買ってくださいというものです。私もよく買いますが、中にはおいしいのもありますけれど、あまりおいしいとは思えないこともありますね。だけど、最初から普通のパンよりは多少のことがあっても買わせていただきます。

そういった考え方でいいのだろうかということ。たくさん売れるわけでもないし、なんとかできないだろうか。その仕組みを変えようというのが、このプロジェクトの考え方で、今まではどちらかというと善意のある方がかかわってくださる。それを一般の方々が普通に買っていただく。しかし、その普通というのがとても大事で、イメージも、何ら障がいというイメージを持たないで買っていただく、こういうことに取り組もうとしたわけです。

そういう流れがありまして、まず一つのイメージというのは、従来作業所でつくるケーキとかクッキーは、私もある社会福祉法人の理事をしておりますのでわかりますが、素人が見よう見まねでつくっています。指導される方も福祉職なので、プロフェッショナルではありません。

したがって、まずプロがつくらないとだめですね、ということでパティシエがレシピをつくる。それから、料理学校やお菓子学校のような丁寧な指導と、そこで習うのと同じように丁寧につくらなければならない。それからもう一つ、これは僕もびっくりですよ。単においしいケーキやクッキーまでならいいのですが、絵本作家の方にお願いをして、パッケージにすてきなイラストを描いていただく。

商品ラインナップこの研究をしたお二人は、大学院を出入りしていましたから、しょっちゅうお菓子を持ってきてくれまして、本当にすてきなイラストなんですね。それでイメージを変える。さらに言うならば、普通に売っていただく。福祉ショップではない、百貨店とかデパートとか、そういったところで売っていただく。あと、賃金を目標値以上支払う、こういったプロジェクトです。

実は、このプロジェクトは、いろいろな方々のご協力でつくられておりますので、様々なパティシエ、あるいは絵本作家、そしてそれを売る方々、流通される方々、そういった形で取り組んでおります。

この取組みで、社会貢献活動のデザインにおいて、2011年度グッドデザイン賞をいただいています。写真を載せておきましたがこのようなもので、私の研究室にはいつもこのお菓子がありますね、いつも持ってきてくださるから。味もいいんですけど、すてきですね。

テミカフェ事業について実は、こういったノウハウを使って、カフェをつくろうということで、埼玉県ふじみ野市の東武東上線ふじみ野駅のそばでカフェをつくりました。そして、1月に所沢市に障がい者福祉センターができるんですね。私も少しかかわっているんですが、そこにカフェをつくってくださる。障がい者センターとカフェがセットされるということなので、こんな取組みをしているというところです。

いろいろと特徴点を最後にまとめましたけれども、このようなカフェで、誰が見ても障がい者の施設ではない。こういった取組みを進めている次第です。

後で皆さんからいろいろなご意見やご感想があれば、また対応したいと思います。私からの発言は以上です。どうもありがとうございました。

司会

小澤様、ありがとうございました。続きまして、特定非営利活動法人神奈川県障害者自立生活支援センター理事長鈴木治郎様をご紹介いたします。神奈川県障害者自立生活支援センターはキルクという愛称で親しまれており、鈴木様は理事長として、身体障害者ケアマネージャー養成指導者、障害程度区分認定調査者などの資格を活用し、障がい当事者の立場から自立生活の総合的な支援をされていらっしゃいます。それでは鈴木様よろしくお願いいたします。

鈴木 治郎氏(特定非営利活動法人神奈川県障害者自立生活支援センター理事長)

皆さんこんばんは。ただ今ご紹介を受けました、神奈川県障害者自立生活支援センターの鈴木です。10分ということで、本当はパワーポイントを使ってやってみようかなと思ったんですけれどもやめました。10分ではパワーポイントの操作だけで時間がなくなってしまいます。ですから今日は、皆さんに、みんなが暮らす地域社会を目指してというレジュメを2枚ほど付けさせていただきました。

私はとってもおしゃべりなので、これだけで多分1時間くらいかかってしまう。おしゃべりすると止まらないんですよ。ですから今日は、ポイントだけ、最初の3行くらいしかお話しできないと思っています。

先ほど知事と小澤先生からお話があったこと、まさにそのとおりだなと思っています。でも、障がい当事者の立場から、やはり言わなければいけない、言いたいことはたくさんあります。たくさんあるけれど切りがないので、私はここで一つだけ言いたいのは、「声を聞いてよ。」と。今、グローバル社会の中で、“まさか”が多くなっている。たとえば東日本大震災、それから福島原発。“まさか”ですよね。あんなことは起きるとは思わなかった。その前にもアメリカの9.11。高層ビルに飛行機が突っ込んでいく。あんなことは誰も想像しなかった。“まさか”が今、福祉にも起きているわけです。

たとえば神奈川県で言うならば、川崎市の老人ホームで、職員がそこに住んでいる高齢者をベランダから投げ落としてしまったとか、津久井やまゆり園の、19名もの命が失われてしまった、26名もの負傷者が出てしまった。その次に起きたのが、大口病院の点滴の中に何か異物を入れて死に陥れた。

私は、なぜ神奈川県にこんなに不可解な事件が起きるんだろうと思っています。でも、神奈川県は、そういったことをちゃんと表に出そうよということで、虐待防止だとか、そういったことをきちんと報告しようよと言ってきた中で、またしてもこんな事件が起きた。やっぱりとても不可解ですよ。

やはりそういったことが起きること自体がどうなのかと思っています。これをきっかけに情報公開とか、黒岩知事のスローガンである命の問題、そこにきちんとターゲットを置いてほしいなと思っています。一人の命とよく言いますよね。地球の重さと一人の命は同等なんだと、命はもっと重いんだと。やっぱりこれをしっかりと考えてほしいな。

障がい者の人たちがいらない命と言われて60年、肩身の狭い思いをしてきました。やっと今、声が挙げられる環境になってきたと思った矢先に、こういった事件が起きました。やっぱりいらない命といる命なんてないんですよ。

私は、ここに書いてあるとおり、自己決定、自己選択を我々に与えてほしいし、そこをきちっと確立してほしいなと思っています。命というものはとっても大切なものだと思っていますし、そういったことをこれから残り少ない時間ですけれども、お話ししたいと思っています。知事は、命についてとてもいろんなことをやってきた経過があると思っています。そこには、いらない命といる命なんていうものはないんですよ。そのことについて、これから皆さんと対話ができればいいなと思っています。

私は、障がい者として生まれてきて、不幸ではないけれども、やっぱり不便ですよ。とっても不便です。やっとこの頃、不便さがなくなってきた。たとえば、駅のバリアフリーだとか、多目的トイレができたこととか、そういったことでとっても便利になってきました。そういうことがとっても大切だと思っています。

ただ、皆さんにぜひ言いたいのは、自分でできる環境であれば、できるだけ多目的トイレだとか、エレベーターだとか、そういったものを空けておいてほしいんです。あれは緊急事態に使いたい施設なんですよ。ときどきね、高校生の方々があそこから出てくるとちょっとね、むっとするわけですよ。誰もが使えることはいいんですよ、誰もが使えることは正しいです。でも、使える環境を考えていただきたいなと思っています。このことは、みんなで支える、バリアフリー社会を目指していくという中では、一番大切なことなのかなと思っています。後でまた、いろいろとお話しさせていただきたいなと思っていますが、そこはぜひよろしくお願いしたいなと。

10分という短い時間で、何をお話ししていいのかわからなかったんですけれど、思ったことをお話ししましたので、また後ほどよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

司会

鈴木様、ありがとうございました。それでは、皆様との意見交換に移ります。

知事

お二人の先生ありがとうございました。今日は100歳時代と言いながら、障がいということが一つのテーマに浮び上がってきていますけれども、私は基本的には同じ構図の問題だな、と思っているんですね。さっきのグラデーションのモデルを見てもらえますか。

未病コンセプト グラデーションモデル健康か病気か、これはグラデーションでつながっていますよとさきほど話をしましたよね。実は、冒頭で紹介した、ともに生きる社会かながわ憲章というものをとりまとめるときに、いろいろな議論があったんです。最初にあった原案は、「障がいのある人も、ない人も、ともに生きていきましょう」という表現になっていました。障がいのある人と、ない人を分けているんですね。これはさきほどの白赤モデルによく似ていますよね。でも、障がいってそういうものですかね。障がいが全くない人はいるんですかね。(メガネを掛けている参加者に向かって)あなたはメガネを掛けていますよね。視力が弱いことも障がいといえば障がいですよね。

高齢者になってくると、やっぱり足腰が弱ってくるというのは普通に起きてきますよね。それも障がいじゃないですかね。障がいのある人とない人という、そのこと自体がやっぱり、ある種の差別につながるのではないのかなということになって。私は、なんだか違和感があるなと思っていたんですよ。そうしたら、皆さんと議論していく中で、その言葉が消えました。そして、「私たちは」と、すべての人という表現に変わったわけでありますね。

まさにこれですよね。障がいというものも、ある種のグラデーション。これは行ったり来たりしているということもあるし、鈴木さんのように生まれながらにしてという方もいる。でも、これを少しずつ、さきほどのバリアフリーとか、地域の力によって、グラデーションの白い方に持ってくるということができるわけですね。

だから、みんな自らの障がいというものを見つめるという中で、つながってくるのではないのかな、こういう発想も大事なことじゃないのかな。

この発想に立つと、100歳時代におじいちゃん、おばあちゃんがいっぱいいて、その人たちをどうするのかというと、みんなで支えることによって、グラデーションの白い方に持ってこれるのではないか、そうすれば、みんなが同じように暮らせるのではないか、そういうことにもつながってくると私は見ているんですけれど、いかがでしょうか、小澤先生。

小澤 温氏(筑波大学人間系教授)

健康と病気の話を聞きまして、私が先ほどふれた話もいわゆる、普通に働くが、従来、福祉的就労と一般就労が二極論で来ていましたので、その間をグラデーションでだんだん変わっていくということは、当てはまる話かなと思って聞いていました。

知事

ありがとうございます。鈴木さん、いかがですか。たとえばこういう、電動のテクノロジー、車椅子があることによって自由に動けるわけですよね。これも障がいをカバーする大きな力になっていますよね。

鈴木 治郎氏(特定非営利活動法人神奈川県障害者自立生活支援センター理事長)

やはり障がいというものは、あるものなんですよ。よく言うんですけれど、私は障がいは持つものではないと思っているんですよ。障がいは好きで持ったわけではないですが、やっぱりあるものだと、なくならないものだということを知っていただきたい。

それと、障害という漢字が今、害の字を平仮名に替えていっていますよね。私はそこにこだわりたいなと思っているんです。要するに、障害の害の字が害虫の害だとか害するの害だとか、障害の障という字も差し障りという意味なんですよね。同じなんですよ。だから、言葉を変えて、考え方が変わるならば、いくらでも変えていただいてけっこうだと思っています。知事、その辺どうでしょうかね。

知事

まさにそのとおりですね。漢字の問題が出ていますけれど、障害の害という字、障害という字は、差し障りがあって害があるという字ですよね。それはあまりにもひどい表現ですよね。だからもう害は平仮名にしようということで今、障がいという平仮名を使っていますよね。

さあ、こういうことを受けて、皆さんとともに議論をしていきたいと思いますけれども、ここから先はシナリオはありません。質問でもけっこうですし、ご意見でもけっこうですし、先生方に対する質問、ご意見でもけっこうですし、提案でもいいし、私はこんなことをやっているんだというご報告でもいいですし、こういう大きなテーマの中で、自由に発言いただきたいと思います。

参加者1

横浜市神奈川区に住んでおります、イシカワと申します。私の顔を見ますと、どなたから見ても健康そのものだと思います。しかし、私は中途障がい者でございます。 その障がいたるものは、心臓機能障がいと申しまして今、ICD(植込み型除細動器)という機械を体内に植えつけて、健康そのものに見えますけれども、突然発作が起きます。その時のために、自分の送り先のこと、要するに、病院などのことを首に掛けているカードで救急隊に知らせる仕組みを取っております。

私の一番心配していることは、やはり機械を備えつけたことによる電波障害なんですね。これは、総務省だとかいろんなところではかなり緩和されてきていて、バスの中でも、混雑時には携帯電話のスイッチを切ってくれというふうに、かなり私たちも楽になってきております。ですので、医療機械が発達したことによって、便利なこと、先ほどの知事の話ではないですけれども、100歳まで生きようと、そういう意気込みで来ておりますので、やはりこういうふうに救われた命ですから、これからスマイル、楽しみながら生きていきたいと思っております。

ただ、私たちの障がいとなるものは電波なんです。それだけが非常に怖いです。ですから、このように今マイクから電波が出ております。たぶんこれはレコーダーに記録されていると思います。こういったもので電波障害を受けないようにといっても非常に無理かと思います。ですから、優先席にあのような放送をしていただいたことは、内部障がい者、心臓機能障がい者にとっては非常に心強い処置だったかと思います。

ただ一つ、シールのようなもので表示していただかないと、何で放送されているのか意味がわからない方が多いです。そんなところで、よろしくお願いいたします。

知事

ありがとうございます。実はこの問題、今、我々県も取り組んでいるところです。 内部障がいというのは、今まさにおっしゃったとおり、外から見たらわからないですね。車椅子に乗っていらっしゃると、あ、この人足腰が不自由なんだろうなとわかりますけれど、そうじゃない方は、今のように心臓に障がい持っていらして、機械が埋め込まれていることは、見てもわからないですよね。それをわかるようにしようということで、へルプマークというものがあります。今、ヘルプマークというものをつけていこうとしているんですよね。

保健福祉局福祉部長

福祉部長の小島といいます。このヘルプマークは、赤いプラスとハートのマークなのですが、東京都が提唱いたしました。目的は、内部障がいは外から見てもわからないということで、おっしゃるとおり、こうしたマークをまず普及して、鉄道であるとか、バス、タクシー、こういった公共の乗り物にもマークの表示をして、かつ優先的にお譲りいただきたいと、こんな運動を繰り広げたいと思っております。

今年度、補正予算をいただいて、12月の議会で議決いただきましたので、これから県としてもそうしたものを、皆さんに配布したり、または駅にポスターを提示したりしたいと思っています。以上です。

知事

まずはね、そういう方がいらっしゃるということ、ヘルプマークとは何かといったことを知っていただく。内部障がい者の方がいらっしゃる、ああ、そうなのかということをまずは、皆さんが理解していくということ。これが大事なことですよね。

参加者2

寒川町に住んでいます、ミズハシと申します。私は知的障がい者です。ときどき言われていることがわからなくなることあります。理解ができなくなって。

今私は、居酒屋に勤めていて丸4年になります。東京全体で120人の障がい者を雇っている会社です。仕事内容は居酒屋さんなんだけれど、障がい者をあちこちの店舗に入れて、関西にも10人くらいいます。そういうふうに、今後、知的障がい者で働く人たちが、長く続けられるようになればいいかなと思います。以上です。

知事

ありがとうございます。障がい者雇用というものは、法定雇用率があって、今どんどん広めていこうとしているところなんですよね。残念ながら、神奈川県は、国の平均をまだ少し下回っているんですね。法定雇用率が2パーセントでしたね。それが今、神奈川県は1.8パーセントぐらいです。ちょっと到達してないので、私も経済団体に、障がい者雇用を進めてくださいということをずっとお願いをして回っているところです。ご発言ありがとうございました。非常に重く受け止めたいと思います。

参加者3

相模原市から来ました、知的障がい者サッカー推進連盟のタケザワと申します。先ほどおっしゃられたとおり、悲惨な事件が起こりまして、知的障がい者がヘルプマークをつけるかどうかというところです。障がい者というマークをつけることによって、いじめにあったり、恐怖感にさらされるという状況が、相模原の事件が起きてしまったことで、ヘルプマークをつけることを、素直につけられない、表示できないという少年たちがたくさんいます。

私は、彼らは目に見えない障がいなので、ヘルプマークをぜひつけて社会に進出してもらいたいと思っているんですが、残念ながら相模原であのような事件が起こったことによって、消極的になっているのが今、知的障がい者の状況であると思っております。

私はサッカーというスポーツを通して、彼らが持つ能力をたくさんの人に見ていただいて、彼らが社会の有力な能力のある一員として表現していけたらという場を広げてまいりたいと思いますので、どうぞ安心してそういうマークがつけられる社会に、神奈川から発信して全国に広げていけたらと思っています。

知事

ありがとうございます。内部障がいでも、そのヘルプマークをつけることに対して、抵抗があるということですね。これは必ずしも強制するものじゃありませんからね。自分で知ってほしいなという、自分の意志でつけることができるというものですけれども、おっしゃったようにね、それをつけることによっていじめられるなんていうことはとんでもないことですからね、それは克服していかなきゃいけない重要なテーマだと思いますね。

それには、これをすれば本当に解決するとか、あれをすれば何とかなるという話ではなくて、やっぱりみんなで粘り強く、まさに鈴木さんがさきほどおっしゃったような、いらない命なんかないということをみんなで共有していくということを、粘り強くやっていくということが必要だと思いますね。神奈川県は、まさにそういう社会を目指していきたいと思います。ありがとうございました。

参加者4

横浜市西区に住んでいます、ササガワといいます。僕が話したいことは、自転車のことについてですが、自転車事故と聞いて、たぶんみんなが想像するのは、自転車と車が衝突して、自転車が被害者となる事故と、自転車と歩行者が衝突して、自転車が加害者となる事故。このような、自転車だと加害者にもなり得るし、被害者にもなり得る、僕が一番危ないと思っている乗り物なのですが、その自転車のことで、そうなり得る可能性があるからこそ、もっと学習するべき。小学校や中学校などで、もっと早い段階から教育するべきだと思っています。

それで、免許制などという考えも出ていると思うんですけど、さきほど黒岩さんがおっしゃっていたグラデーションとこの自転車がまさにそうかなと思っていて、歩行者と車だと極端ですけど、自転車という間の乗り物があるから、免許制というのもちょっと難しいんじゃないかなと思っています。その自転車のことについて、黒岩さんはどのようにお考えなのかを知りたいです。

知事

ありがとうございます。自転車を免許制にするといってもね、これもなかなか現実問題としては難しいんじゃないでしょうかね。子どもたちでも自転車に乗っていますからね。自転車の乗り方によっては、凶器にもなり得るんだということをしっかりと学習していくということが、一番大事なことじゃないのかなと思いますよね。

私の友人でも、突然自転車にどんとぶつけられて、大けがを負った人がいましたが、ぶつかっても、そのまま自転車は走り去っていった。その自転車に乗っている人は、暴走族みたいな人ではなくて、子どもを乗せたお母さんだった。子どもを乗せて運転することに必死で、ぶつかっても知らん顔をして行っちゃったといって怒っている。そんなことにもなり得るということですからね。本当にそういう社会をなくしていきたいと思うけれども、自転車の免許制というのは、ちょっとハードルが高いのかな。

それで、警察が主催で、自転車の正しい乗り方を教える、チリリン・スクールということをずっとやっていますから、そういったことを地道にやっていくことがまず大事なことではないかな。特に高齢社会がどんどん進んでくると、高齢者の皆さんが歩いているときに、自転車がびゅんびゅん走ると本当に恐ろしいですもんね。それも大事な指摘だと思います。ありがとうございました。

参加者5

今日は第19回の黒岩知事との対話の広場ということで、ともに生きる社会を実現しますということを知りまして、参加させていただいています。

黒岩知事にこの場を借りて、お礼とお願いを述べさせていただきたいと思います。 昨日、神奈川県本会議にて、福島原発の住宅支援の無償提供の継続意見書、請願書を採択していただき、誠にありがとうございました。私は神奈川県にお世話になって6年目になります。私は娘と2人で今、民賃を借りています。

ここに来たのは、ぜひ神奈川県で生活をしていきたいということを知事にお願いというか、この住宅支援で無償提供の継続を採択されたんですけれども、公営住宅に今住まわれている方が、引っ越しなどをしないで、そのまま神奈川県に住み続けられるように、ぜひ知事にお願いしたいということです。

私たちは、福島原発事故で、神奈川県に本当にお世話になり、娘と民間借り上げの住宅支援を受けています。神奈川県は、60パーセント以上が民間借り上げなんですね。 だいたい母子避難者が多いんですけれども、私は神奈川県に貢献できるように、これを期にやはり住み続けたいので、ぜひ民間借り上げに住み続けられるように、補助もお願いしたいと思います。

知事

ありがとうございます。福島県から神奈川県に来られているわけですね。そういう生の声、ちゃんと我々は受け止めます。しっかり対応していきたいと思います。

参加者6

海老名市から参りましたムラヤマと申します。よろしくお願いいたします。今日は黒岩知事のお話が伺えるということで楽しみに参りました。私からお願いがございます。

神奈川県は今、老人ホームがたくさんありますね。施設はたくさんできております。しかしながら、私たちのようなろう者が入れる老人ホームがないんです。耳の聞こえる方々の中で、ひとりぼっちで入居しているという状態がおきています。職員とのコミュニケーションもままなりません。高齢になった聴覚障がい者、ろう者の皆さんは今、不満に思っております。

たとえば、介護度3、4と重くなっても、耳の聞こえる人だけのホームには入りたくないと言っている方もたくさんいます。神奈川県の中で、聴覚障がい者が安心して話せる、憩える、そういうホーム、施設はないのでしょうか。たとえば100人入所の施設の中に、5人から10人の聴覚障がい者のスペースを設けるとかというふうにしていただければ、私たちも入りやすいと思います。その中で手話での憩いができるからです。

今川崎市幸区では、ミナミというホームがございまして、聴覚障がい者が4人入所しております。でも、ろう者が何人かいれば、その中でコミュニケーション、憩いができるんですね。とてもうらやましく思っております。県域にはそういう施設がないことをとても悔しく思っております。

高齢者も増えておりますので、できるだけ早く、神奈川全体の中で何カ所か、ろう者が憩える、生活できるホームができればと思います。たとえば、北に1カ所、南に1カ所、中央に1カ所というふうに、保健区というんでしょうか、そういうところに1つでもあれば入りやすいと思います。ぜひ県としてそのような支援をしていただきたいと思います。ぜひともお願いいたします。早くしていただかないと私たちももう年を取ってきています。

もう一つですが、私はいつも、まちの中で筆談をしております。コミュニケーションは筆談の方法になります。耳が聞こえないから、書いてくださいと相手に頼みますね。相手は、その文字を見て、筆談というのはわかっている。筆談をお願いしても、わかったと言いながら、途中から口でしゃべってくるんですね。私にはわかりません。何度筆談をお願いしますと言っても、なかなか受け止めてもらえないんですね。どうも頭の中で理解がやはりできていないようです。そういうところでとても悔しい思いもします。もうその人には聞かないで、他の人に聞くようにしてしまうこともあるわけなんですね。そういう世の中というのも少しおかしいなと思います。

筆談さえしていただければ、耳が聞こえなくても、コミュニケーションが取れるんです。そういった、聴覚障がい者に対する理解ですね、コミュニケーションの方法とかも、ぜひ小中学校等で、また高校等で進めていただけたらと思います。それも県の責務としてやっていただけたらと思います。以上でございます。よろしくお願いいたします。

知事

ありがとうございました。本当に貴重なご意見ありがとうございました。福祉部長、ろう者の方の老人ホームについてはどう応えましょうか。

保健福祉局福祉部長

ろう者の方専用老人ホームというのはなかなか難しいんですが、今おっしゃったように、コミュニケーションは大事でございますので、たとえば平塚ろう学校の卒業生が介護福祉士の資格を取って、老人ホームで働けるようになると、そこのホームにはろう者の方も入れるというようなことがございますので、今老人ホームのいろいろな団体と協力し合いながら、ろう者の方がヘルパーになって、そこで働けるような環境づくりをさせていただいて、先ほどのお話にもあったような、ろう者の方が入れるホームを1つでも多く増やしていきたいと思っております。以上でございます。

知事

これはここでお約束します。ろう者の方が入れる老人ホームを我々はちゃんとつくっていきますから。きちんとと実行していきましょう。

それと、まちの中で筆談をお願いするといっても、途中から筆談じゃなくなっちゃうというね。これはやっぱり理解が十分ではないということなんでしょうね。神奈川県は手話言語条例をつくりました。このことによって、手話をどんどん広めていこうとやっておりますので、そういう中で、そういった皆さんの抱えていらっしゃるハンディキャップをみんなで理解していくことを、これからもどんどん広げていきたいと思います。少しでも改善するように我々も努力しますから、よろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。

参加者7

知事さんに本当は3分ではなくて、たっぷりお話をしたいところですが。葉山から出てまいりました、フルカワと申します。うちの奥さんが認知症で、私も老々介護でたいへんです、足が痛くて。

ともかく、今戦後71年と言いますけれど、戦争も入れて75年ですよね。戦後の民主主義というものは、うわべだけは立派に見えますけど、政治家行政その他がうわべだけのもので、中身の見えない部分がある。今日は100歳時代というテーマなので、絞りますね。

老人が若者と対話できるとか、障がい者や高齢者が、たとえば有償ボランティアで月3万円くらいの手当が出る。それは障がい者だけではなくて、高齢者へも手当を出すくらい。つまりみんなが助け合うというか。これは江戸文化ですよね。鎌倉の仏教から始まって、江戸で花が咲いているものですよね。日本人らしい支え合いとか、貧しくても支え合うという文化。それを戦後75年かけてきれいに払拭しているような懸念を僕らは持っております。僕は禅宗の僧侶ですけども、坊さんも信用されないけど、政治家や官僚組織も、うわべは合法的にやっている。

葉山は覚醒剤を利用していた人が議員になって、それで法律的に許されるから罰せられないという、こういう妙な状況があると思うんです。ですから、神奈川は鎌倉文化があるんですから、それから江戸文化。田中裕子氏が言うように、本当に世界をリードできる文化の種があるんですから。

知事さんというのは、昔はみんな宗教家が政治のアドバイザーになっていたんですね。今は宗教を排除してしまったことで、本当に倫理道徳とか、心の教育ができていない現状があると思うんですけど、知事さん、葉山は小さなまちですから、なんとか教育文化特区をつくっていただいて、小さなまちから鎌倉文化を発信できるように。堀口大學(葉山町名誉町民)という立派な文学資産があるんですよね。レガシーをぜひ生かしていただきたいと思いますが、本音の話を聞かせていただきたいと思います。

知事

ありがとうございます。確かに、日本の支え合う文化、これは非常に大事なものであった。それがどんどんなくなってきているということは本当にあると思いますね。たとえば今、大規模な災害がきたときにどう対応するのかという中で、自助、共助、公助という言い方をしていますけれども、地震が起きました、その瞬間はまず自分の体は自分で守るしかない。それで命が守れたら、次は共助、隣にいる人たちを助けようということ。それと公助、これは行政がやる仕事ですよね。

実は、私は神戸出身です。阪神大震災を親がまさに経験しました。私は東京にいたから、被災しなかったですけれども、当時はキャスターでしたから、あのとき私もすぐに現場へ行って取材をしましたけれども、崩れたアパートとかがあったわけですね。そのとき一番問題になったのは、誰が住んでいるのかを知らないということ。

だから、自助は自分で守る。共助といったとき、隣の人を助けようというときに、あ、隣のおばあちゃんは大丈夫かなとか、あそこに住んでいるあのおじいちゃんは大丈夫かなということを、本来ならばそういう形で探して、助けようと思うけれど、誰が住んでいるか知らないから、共助そのものが動かないということ。

だから、いわゆる地域のコミュニティということがすごく、大都市であればあるほど希薄になってきているという。こういうことがやっぱり災害が来たときには一番弱いということですよね。

これからは、圧倒的な超高齢社会がどんどん進んでくるというと、高齢者がいっぱいいらっしゃる中で、まちの人がみんな、あのおじいちゃん、おばあちゃんどうしたかな、今日は顔が見えないね、どうしたのかな、ちょっと覗いてみようかなという、これがないと、みんなで支え合うということができない。みんなの命が輝くということがなかなかできない。そういう意味での地域の支え合いというのは、私は本当に一番大事なことだなと思いますね。

もともと、そういう文化の根があったんだから、それを大事にするべきだということは、まさにそのとおりだと私も思います。

参加者7

本当に、優秀な人材を貼り付けて、特別プロジェクトを葉山に、文化特別特区をつくってくださいよ。

知事

じゃあ、それは葉山町長に言っておきましょうかね。

参加者8

相模原市南区から来ました、ヤマミチと申します。ちょっと質問というか、二つ考えてきていたのですが、実は一つ、発表しようかなと思っていたことが、鈴木先生に先に言われてしまいまして。害の字の件ですけれども、それはぜひ、神奈川県はすべて障害の害は平仮名に変えるくらいの勢いでやってもらいたいと思います。

もう一つの件ですが、インクルーシブ教育のことで、ちょっとお話しさせてください。ちょうど今、目の前に高校生がいっぱいいるので、ちょうどいい機会だと思って話します。

神奈川県に限らず、日本国内は、小学校6年間、中学校3年間で義務教育が終わります。義務教育の中では、支援級というものがあって、障がい者もそこで一緒に教育を受けていると思うのですが、高校へ行くと、養護学校があるので、はっきり区別されていきます。これは県議会でも出たと思いますが、早目に神奈川県立高校内に支援級をつくり、ともに暮らすということがそこからスタートしないと、障がいというものはいつまでも置いていかれると思います。そこをよろしくお願いします。

知事

ありがとうございます。これはまさに神奈川県が今取り組んでいるところですね。障がいのある子どもたちは、特別支援学級が設置されている小・中学校までは一緒に学ぶけれども、高校には設置されていないといったときにどうするかという中で、今、インクルーシブ教育を県立高校でやろうとしています。パイロット校として3校。もう準備を始めています。

さきほど冒頭で申し上げたように、障がいのある人と、ない人とを分けるのではなくて、インクルーシブ、共に学んでいただこうと。共に学ぶ中で、障がいのあるなしにかかわらず、一人ひとりの教育的ニーズに応じて、個別指導なども受けていただきますけれど、基本的には一緒。そういう教育を今、県立高校でやろうと準備をしているところです。

まず、3校で始めますけれども、そこでの取組を見ていきながら、どんどんこれから広げていこうとしていますから、我々もどうなるのか注目をしているところであります。

参加者9

こんばんは。神奈川県の川崎市から来ました、フルヤです。いくつか質問があるんですけれども、私は以前、駅で視覚障がい者の人にぶつかってしまったんですね。目が見えなくてすごく不安だと思うのですが、そのときすごく大声で怒鳴られてしまって、それが今でもちょっと怖いです。今私はアルバイトしていて、そこには障がい者の方がきたことがあるんですけれども、そういう人にどうやって接していけばいいのかがよくわからなくて。気を遣いすぎたら、またそれで何か。 

以前ペルーの話を学校で習ったんですけど、ペルーでは、障がい者は神に近い存在であるように話されていて、日本では障がい者は、ずっと害の字が使われていたくらいなので、あまりよい存在ではなかったと思われているんですけども、日本でそうなっていることはどうしてなのかということをまず聞きたいです。

もう一つは、障がい者の人にどうやって接すればいいのかなということを、障がい者の方の中で代表して鈴木先生に答えていただきたいなと。

もう一つが、障がい者の方がつくったお菓子を普通のものとして売りたいのに、そういうものにはたくさん障がい者がつくりましたとついていることは、どうなっているんだろうなということを小澤先生にお聞きしたいです。

あと、どうやって障がい者の人と接していけばいいのかということと、私は少しだけ外国に住んでいた期間があって、そのときは、近所のおばあちゃんやおばさんとかがすごくお節介なんですね。何でも言ってくるんですよ。何で今日こんな時間に外にいるのとか。そういう感じで人とのつながりがけっこうあったんですけど、それが日本に帰ってきたときに、ちょっと薄いんじゃないかなと思って。

そういうことについて、障がい者の人はどれくらい周りの人に話しかけてもらいたいのかなというか、どのくらいかかわっていけばいいのかなということをお伺いしたいと思います。

知事

どうもありがとうございます。障がい者とどのように接すればいいのか。率直な疑問が出てきましたね。これはとってもいい質問だと思います。鈴木さん、ぜひお答えいただきたいです。

鈴木 治郎氏(特定非営利活動法人神奈川県障害者自立生活支援センター理事長)

ありがとうございます。今の質問は、障がいへの理解ということで、とても大切だと思っています。さきほど視覚障がいの人にぶつかってしまって、とっても怒られてしまったということは、視覚障がい者にとって駅のホームは橋に欄干がない、そんな感じなんですよ。欄干のない橋を渡っているような感じ。

だから今、ホームドアとかそういったものをたくさんつけようということで安心できるようになってきた。視覚障がいの人たちは、一人で通勤とかのとき、たいてい二人に一人が駅のホームから落ちたという経験があるそうです。

だから、視覚障がい者も身体障がい者も車椅子もみんな同じですけれど、「何かお手伝いすることはありませんか。」と、一声掛けていただきたいなと思っています。黙ってやらないことが大切です。「何かお手伝いすることはありますか。」、「何か困ったことはありませんか。」と。日本人はやっぱりやさしいからね、気遣いで、だまって後ろから車椅子押してくれたり、黙って白杖を持っていってしまったりということがある。

でも、いったいどこに行くのかもわかっていないのにそうされたら、皆さん方とっても不安でしょう。ですから、そういったことを聞くこと、傾聴すること。コミュニケーションが大切だろうと思っています。まずは聞いてください。その人は何を困っているのか、何を必要としているのか。それを積極的に、勇気を持って聞いてほしい。たとえ断わられてもいいんですよ。断わられたときには、その人に断わりたかった理由があるんですよ。たとえば彼女と一緒にいるとき。やっぱり2人でいるときに第三者に聞かれたら嫌じゃないですか。そういうときには大丈夫ですよと断ります。

ただ、やっぱり障がいの受容ということがあるんですよ。障がいを受容していない人はやっぱり、俺は助けてもらわなくたって自分でできるんだということを主張したいという思いもあるんですよ。でもね、そこにやはり積極的に声をかけていただきたいなと思っています。

障がい者自身が助けてほしくて声を掛けるときの声の掛け方とか、声を掛ける人というのは、私今、県の委託事業で障害の理解促進という事業をやっていて、そのときによく言うんですけど、声をかけても絶対に断わられない人がいるんですよ。どういう人だと思いますか。知事、誰だと思います?声を掛けても断わらない人。

知事

断らない人?誰でしょうね。

鈴木 治郎氏(特定非営利活動法人神奈川県障害者自立生活支援センター理事長)

カップルですよ。絶対に断わらないですよ。逆に、声を掛けてもらっても、余計なお世話という場合もあるんですよ。それは誰だと思いますか。

知事

わからないですね。

鈴木 治郎氏(特定非営利活動法人神奈川県障害者自立生活支援センター理事長)

酔っ払いのおじさんですよ。酔ったおじさん方は、とても手伝ってくれたがるんですよ。でもね、我々、命がかかっていますから。やっぱり危いわけですよ。ですからそういった意味で丁重にお断りするんですけど。やはりそういった声を掛けるということはとっても大切です。コミュニケーションはやっぱりそういうことなんだろうなと。だからね、前にいる若い高校生の皆さん方に彼氏がいたら、ぜひ積極的にやっていただきたいなと思っています。

知事

ありがとうございます。生の声ですからね。なるほどなって、やっぱりすごく説得力がありますね。小澤先生、さきほど障がい者がつくったパンだといって売るのはどうなんでしょうかという話がありましたが。

小澤 温氏(筑波大学人間系教授)

まず接し方の話で、私のところのゼミ生で車椅子を使われている方も、聴覚障がいの方も社会人大学院生として入学しています。基本的には普段、通常のお仕事をされていますね。ゼミコンパというのもやるんですよ。やきとり屋にも行きます。そのときお願いするのが、普通の客にしてくださいという。要するに、誰にでも普通に接することが一番大事ということ。だから私も、その車椅子のゼミ生が、アルコールをちょっと飲み過ぎて、店の人に迷惑かけることがあるので、そのときは叱ってくださいとお願いします。それが一番いいかなと思っています。要するに、いかに普通に接しながら、一部配慮しなくてはいけないかということ。それが今求められている社会かな。

障がいのある方々が売りにくる。私は知的障がいのある方が利用されている、いわゆる作業所の法人の理事をしているものですから、それは重々わかります。以前の私でしたら、売りに行って、買ってくださる方は、がんばったんだよねという気持ちで買ってくださる、それでよしとしていました。私も買う側ですから、それも心情的にはわかります。だけどやっぱり、新しい時代がむしろそれを越えなきゃいけないという。つまり、がんばったじゃだめだという。私たちもがんばっているけれど、褒められませんよね。そうではなくて、普通に買っていただくような商品にしなければいけない。

たとえば、これはよく新聞が取り上げるんですが、国産ワインで一番おいしい評価受けているのが足利のワイナリーですけど、実はあれは、障がい者の作業所で作っているワインなんですよ。でも、新聞は普通に評価をしているんです。私たちは、先ほどの取組みもそうですけど、いかに評価を普通に受けていくか。もちろん努力はしますけれども、やはりそこに支援は必要ですね。だけど、評価は普通にしていただきたいという。これを信条にやっておりますので、従来のような、かわいそうだし、なんとか買ってあげようということでは、絶対に広まっていかないですね。変えなきゃいけないということ。

一点だけ、先ほどのスライドで所沢の児童福祉、子どもさんの福祉センターにカフェをつくる話をしましたが、私はその運営をしている法人の理事ですけれど、このカフェスタッフである利用者さんとの面識はあまりありません。したがって、1月にオープンの日は、私はお客として行って、コーヒーを注文し、接客態度をチェックしようと思っています。これは法人の人には言ってあります。そういう気持ちでどんどん変えていきたいなという、そういう気持ちです。以上です。

知事

ありがとうございます。高校生もいっぱい来てくださっているので、発言どうですか。

参加者10

藤沢市に住んでいます、ナラといいます。私は今、高校1年生ですけれども、2歳年下の中学2年生の弟がいて、知的障がいを持っています。藤沢の養護学校に通っているんですけれども、さきほど、健常者と言うと差別発言になってしまうかもしれないですが、健常者と障がい者の共存という意見が出ていたと思いますが、私はそれは難しいのではないかと、知的障がい者の姉として思っています。

弟は、健常者からいじめられてというか、特別視をされていて、距離を置かれていたり、あまり話してもらえなかったりします。私も、弟と一緒に出かけたりすることもありますが、弟はしゃべることができない障がいを持っているので、障がい者だとすぐにわかります。

私も、障がい者の姉弟と言われたりして、嫌な思いをしてきたので、障がい者への理解の低下を防ぐためには、やっぱり高校生になってからではなくて、小学校や中学校、幼稚園のときから、養護学校へ訪問したりして、障がいを持っている方と接して、本当にいるんだよというか、福祉の本だけの話ではなくて、現実に障がいを持っている方がいて、差別をしてはいけないということ、当たり前のことだと教えてあげないと、障がいを持った方が私たち健常者と同じように生活をしていけないと思うので、もう少し障がい者への理解を深めるための対策があったらいいなと思っています。ありがとうございました。

知事

ありがとうございます。とってもいい発言だったと思いますね。まさにそのとおりですよね。障がいのある人とない人、私は健常者です、あなた障がい者でしょうというようなことは、小さいときに障がいのある人と接していない人はわからないから、思わずいつの間にかそう思ってしまっている。ところが、小さいときから一緒にいれば、個性が違うだけの話。ただ、そういうことはなるべく小さいときから普通に交わっているということが大事だなということ。

だから、教育の現場でも、そういうことをやっていかなくてはいけないということをすごく思いますよね。インクルーシブ教育を県立高校でも進めるという話でありますけども、我々も、今の発言を重く受け止めながら、一緒にやっていこうと、差はないんだよというところを教育の現場でしっかりと実現していきたいと思います。

参加者11

横浜市の泉区に住むオカムラです。少し話を遡らせていただくのですが、最初の方に話していたヘルプマークの普及についてですが、最近スマートフォンが普及して、早い方ですと小学生から持っている方がいて、ポケモンGOですとか、そのようなスマートフォンアプリで、歩きながらスマートフォンをいじることが増えてきたと思うんですよ。

それで、先ほどから出ているとは思うんですけど、視覚に障がいのある方ですとか、そういう方が周りにいても、ながらスマホをしているときはたぶん気づかないと思うんですよ。それに、前に少し参加させていただいた交通安全のイベントがあったんですけど、自転車や車に乗りながらスマホを見ていることもあると知りました。そういうことで、車が小学生の集団に突っ込んでいくような交通事故も多くあったので、スマートフォンが普及してきて、どこに何があるかなど、周りが見えていなくて、故に危ない状況になっていることがある。

これは若い人に多いと思うんですが、電車内でもスマートフォンをいじっているので、やはり周りが見えていなくて、ヘルプマークも目に入ってこないと思うんです。ですからそういう場合の対処というのでしょうか、自分たちはそういう人に対してどう教えていくというか、マナーをみんなで共有するというか、していけばいいのかなと思っているんですけど。

知事

ありがとうございます。あなた自身がそういうことに気づいているということが、非常に大事なことだと思いますよね。ポケモンGOをやりながら、周りが全然見えなくなってしまうと、下手をすれば、そのときには、その人自身が凶器と化してるわけですよね。ばんとぶつかっていくと、その人自身が、非常に危険な存在になっていることがあると、みんなで確認していくことが、とっても大事なことだと思いますね。

参加者12

横浜市保土ケ谷区に住むイシカワです。二つご意見させていただきたいなと思いました。

一つは、私、夏頃から少しだけ手話の勉強を始めていて、もっとろう者の方と交流を深めたいと思って、勉強を始めているんですが、なかなか手話を勉強するツールが見つからなくて。テレビだったり、本だったりがあるんですけれど、やっぱり先生に実際に教えていただいた方がわかりやすいなと思うことが多々あって。横浜市で手話を教えてくださるサークルを探していたんですけれども、あまり数が多くないなと感じました。なので、数を増やして、ホームページなどで活動の報告をしていただくとか、授業の一環で、挨拶程度の手話や点字などを教えていただけると嬉しいなと思いました。

二つ目は、先ほどから多く意見が出ている、障がい者の方ともっと身近にふれあっていれば、何かトラブルがあったときも対処できるんじゃないかという発言に対して、私もそう思っていて、障がいのある方とも接していきたいですし、高齢者の方とか、外国人の方とか、最近地域の関係が薄まってきて、なかなかふれあう機会がないので、そういう方とももう少し意見を交換したり、実際に話すことによって理解を深めていきたいなと思います。

知事

ありがとうございます。手話の勉強を始めて、学ぶとこ少ないって、ちょっとせっかく手話のプロがいるから、聞いてみましょうかね。

手話通訳者

ろう者がいらっしゃいますから。

知事

答えてくださいますか。手話はどこで勉強すればいいか。もっとふれあいたいって。

参加者6

お答えします。今手話の勉強について、積極的に勉強したいとおっしゃってくれてとても嬉しく思っています。ありがとうございます。実際、横浜市で手話サークルというのは、いくつもありますよね。それぞれ区の中に2,3個ずつ絶対あると思います。ですから、社会福祉協議会などに聞いていただければわかります。福祉事務所に聞いていただければ教えていただけると思います。積極的に聞いてください。がんばってください。

知事

ありがとうございます。学校の授業の一環としてというのはね、これはさきほど言った手話言語条例がありますからこれからだんだん広がってくると思いますね。ぜひ先頭を切って、がんばってください。

それと今ね、非常に僕は的確に物事をとらえているなと思ったのは、高齢者も障がい、外国人でもと言いましたね。この視点てすごく大事。つまり、言葉がしゃべれない、日本語がわからない人がやってきて、まちの中にいたとき、言葉が通じないというと、障がいなんですよね。そこのところをどうしたらいいかというと、まさにグラデーションですよ。言葉の部分が足りてないわけだから、そこのところさえサポートしてあげれば、全く普通になるわけですよね。この発想が大事だ。

だから、今外国人に対してという言葉が出たというのは、僕は本質をすごく見抜いているな、よく理解して話をしてくださっているなと感激しましたね。言われてみればそうですよ。外国人が障がい者ですとは普通言わないですよね。でも、そのときは障がいと言ってもいいんじゃないですかという発言は、まさにそのとおりだと思いますね。

だからこそ、みんなでともに生きていこうという社会は、あなたは障がいがあるから、あなたかわいそうだから何とかしてあげるんだという目線でこられると、それ受ける人は、もううっとうしくてしょうがない。そうではなくて、グラデーションで、足りない分を何かの形で補ったら、みんな普通ではないですかということ。どの部分をどう補うのか。自分でも足りないところはいっぱいあるから、そのときは補ってくださいということじゃないですか。それがともに生きる社会が目指すところじゃないのかなと私は思います。

なんだかあっという間に時間が過ぎてしまいましたけれど、小澤先生、最後に一言お願いします。

小澤 温氏(筑波大学人間系教授)

知事のお言葉で、そういう発言が出るのはやっぱり嬉しいと思いますね。障がいというのは最近では環境とか、その人の生き方とか、あるいは社会参加とか、そういった状況がものすごく大きな影響を与えているというのが大きな流れです。

さきほど少し話しかけていますが、障害者権利条約というものを日本政府が批准しましたけれども、その趣旨もそれに非常に近いので、ぜひ知事の思いを神奈川県が率先して、日本をリードしていただくとたいへんありがたいなと切に思いました。私からは以上です。ありがとうございます。

知事

ありがとうございました。鈴木先生も一言最後にお願いいたします。

鈴木 治郎氏(特定非営利活動法人神奈川県障害者自立生活支援センター理事長)

今日は本当にたくさんの方々に来ていただいて、お話を聞いていただいてありがとうございます。

最後に、今小澤先生や知事がおっしゃった、自分らしい生活、地域でどう生きていくかを自分で選択していく、それを大切にしたいなと思っています。今日はあまり言えなかったんですけども、私はやはり皆さん方に、さっき小澤先生がおっしゃった障害者権利条約で、「みんな違って、みんな一緒」、それから「私たちのことを私たち抜きに決めないで」ということを、もっともっと社会に広めていきたいなと思っていますし、知事にはぜひそこをね。

やはり、私の原点は、今回の津久井やまゆり園のことにも言えるのかなと思っていますので、ぜひ、「みんな違って、みんな一緒」、それから「私たちのことを私たち抜きで決めないで」ということを実行していただきたいなと思っています。

知事

ありがとうございました。なんだかあっという間に時間が過ぎてしまいましたけれども、今日は、皆さんどんどん発言があって、高齢者の皆さんも、高校生たちも一緒に話ができる場というのをまたやりましょう。この対話の広場は、ずっとやっていますから、またぜひお越しいただきたい。

超高齢社会という中で、どのように生きていくのかということは、みんなともに生きていきましょう、みんな違って、みんな一緒、まさにこれでつながっている話だと私は思いますね。

どうも、最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。

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