答申第135号

掲載日:2017年12月1日


 答申第135号

                         平成15年3月18日

 神奈川県知事 岡崎 洋 殿

            神奈川県情報公開審査会 会長 堀部 政男

   行政文書公開請求拒否処分に関する不服申立てについて(答申)
 平成14年3月26日付けで諮問された予防治山事業設計書等不存在の件(諮
問第221号)について、次のとおり答申します。



1 審査会の結論
  実施機関が、平成6年度予防治山事業設計書(原本)等を作成、取得又は
 保存していないため、存在しないとして、公開を拒んだことは、相当である。

2 不服申立てに至る経過

(1)不服申立人は、神奈川県情報公開条例(以下「条例」という。)第9条
  の規定に基づき、平成13年11月9日付けで、神奈川県知事(以下「知事」
  という。)に対して、次に掲げる文書(以下「本件行政文書」という。)に
  ついて、行政文書公開請求をした。
  ア 平成6年度予防治山事業(以下「本件工事」という。)設計書(原本)
   (以下「本件設計書」という。)
  イ 本件工事に係る現場説明会に呈示した文書(原本)(以下「現場説明
   会資料」という。)
  ウ 本件工事に係る工事請負契約(以下「本件契約」という。)に基づき
   作成又は取得される次に掲げる文書
  (ア)本件工事に係る工事請負業者(以下「本件業者」という。)が実施
    機関に提出した一部下請の承認関係文書(以下「本件業者からの下請
    承認申請書」という。)
  (イ)県の監督員の本件業者に対する指示、承諾等の文書(以下「県から
    の指示等文書」という。)
  (ウ)本件業者が県の監督員に通知した条件変更等の文書(以下「本件業
    者からの条件変更等通知」という。)
  (エ)実施機関が本件業者に通知した工事の変更、中止等の文書(以下「県
    からの工事変更等通知」という。)

  (オ)第三者との紛争解決のための実施機関と本件業者との協議文書(以
    下「紛争解決のための協議文書」という。)
  (カ)契約金額の増額に代える工事内容の変更に係る実施機関と本件業者
    との協議文書(以下「金額増に代える工事内容変更に係る協議文書」
    という。)
  (キ)契約に定めのない事項に係る実施機関と本件業者との協議文書(以
    下「契約に定めのない事項に係る協議文書」という。)
  エ 契約締結時に使用した図面目録(以下「図面目録」という。)
(2)これに対し、知事は、平成13年11月21日付けで、本件行政文書を作成、
  取得又は保存していないとして、公開を拒む決定(以下「本件処分」とい
  う。)をした。
(3)不服申立人は、平成14年1月15日付けで知事に対して、行政不服審査
  法第4条の規定に基づき、本件処分の取消しを求めるという趣旨の不服申
  立てをした。

3 不服申立人の主張要旨
  不服申立人の主張を総合すると、次のとおりである。
(1)本件行政文書は、本件工事が正しく行われているかどうかを判断するた
  めの基本的な文書であり、いずれも法令等により作成又は保存しなければ
  ならないものである。この作成、保存を怠ったのは違法かつ不当である。
   これでは、条例の目的を達成することはできない。
   本件行政文書は、本件工事に関連する訴訟(以下「別件訴訟」という。)
  の関係で保存期間経過後も保存されており、また、保存期間が経過した文
  書として公文書館へ送り込む手続もなされていないので、現に実施機関に
  おいて保存されているはずである。
(2)本件設計書について
   当初設計書の法枠面積の根拠が不明である。本件工事の出来形の面積は、
  それとは異なっている。法面整形後の面績は、出来形面積に変更し、当初
  設計書の一部を差し替えるのが当然である。そこで、実施機関が現在保管
  している設計書が、契約時の本件設計書と考える。
   一般の家屋等の工事でも請負業者が図面等を示し、修正があれば説明等
  をするのが当然である。実施機関がそのようなことすら行わず、保存期間
  が経過したから不存在というのは、県民として非常に疑問に思う。図面等
  を汚損し、破棄したなど、保存すべきものを保存していないことは、県民
  に対する不正行為である。
(3)現場説明会資料について
  ア 当該文書は、本件設計書中の必要な設計図書をコピーして使用したも
   ので、工事入札が公正妥当に行われたどうかを知るために必要なもので
   あり、廃棄し、存在しないこと自体が問題である。入札後に不正行為が
   行われた可能性が考えられる。現場説明会に参加した業者に配布したコ
   ピーそのものが存在しないことはやむを得ないとしても、その原本は保
   存すべきで、実施機関が説明する行政文書管理規則の規定は原本には適
   用されないと考える。
  イ 別の情報公開請求に対する一部公開決定通知書に、本件処分において
   不存在とされた文書に係る詳細な記載があるのは理解できない。

(4)本件業者からの下請承認申請書について
   平成6年10月頃に行われた不服申立人宅における工事打合せの際に、
  本件業者以外の業者が出席していた理由が不明である。本件業者が他の業
  者に下請けをさせていたのであるとすれば、本件業者からの下請承認申請
  書が実施機関に提出されているはずである。
(5)県からの指示等文書について
   県の監督員は、本件業者の現場代理人に会っていない旨別件訴訟におい
  て証言しており、工事期間中に監督員が本件業者に対する指示等を口頭で
  行うことは不可能であるから、文書で行ったはずである。
(6)本件業者からの条件変更等通知について
   本件業者は、契約後、設計図書の照査を行わず、形状寸法の違い等があ
  ったのに県に通知せず、工事を行い、完成したのはなぜか。それを県の監
  督員も確認していないのはなぜか。条件に変更があったのだから、本件業
  者からの条件変更等通知が実施機関に提出されているはずである。
(7)県からの工事変更等通知について
  ア 実施機関が説明する工事方法の変更に伴って使用数量を減らした部
   品は、斜面崩落防止等を目的とした重要なものであり、その数量を減ら
   すという変更の指示は、口頭ではできないはずである。不服申立人は、
   実施機関が本件業者に工事の変更を口頭で指示していないと判断する。
    また、当該変更を県又は本件業者のどちらが申し出たのか不明である。
  イ 本件工事が中止されたことは事実である。当時の本件工事の所管機関
   の長(以下「所長」という。)が、後々に問題が発生するので口頭で行
   った行為は、職務怠慢である。そもそも工事の監督権限は監督員にあり、
   所長のこの行為は違法である。
(8)紛争解決のための協議文書について
   本件工事で隣接地権者に損失を与えたことは事実であり、その責任が実
  施機関と本件業者のいずれにあるか実施機関が記録を作成し、責任関係を
  明らかにするのは当然である。また、こうした記録を作成していないこと
  は、契約不履行に当たる。
(9)金額増に代える工事内容変更に係る協議文書について
   前記(7)で述べた部品の使用目的からして、その数量減は構造物を不安
  定にするものであり、その変更に係る協議内容を文書として作成し、保存
  することは当然のことである。当該文書が存在しないのは、実施機関と本
  件業者が工事内容の協議をしていないためと不服申立人は判断する。
(10)契約に定めのない事項に係る協議文書について
   本件工事が一時中止された後、本件業者は、県の保健保安林等に指定さ
  れている山林斜面に作業通路を設置し工事を再開したが、実施機関と協議
  をした上で再開するのが当然である。このことに関する協議が行われてい
  ないとすれば、実施機関は、これを見て見ぬ振りをしていたことになる。
(11)図面目録について
   当該文書が存在しないと、本件工事が正しく行われたかどうか判断でき
  ない。なぜ実施機関は当該文書を保管しなかったのか。
   現在、実施機関が保管しているものが、契約締結時に使用された正規の
  図面目録であると考える。
(12)その他
  ア 存在しないとされた文書のコピーが入手できるのは不思議である。虚
   偽の記載があるのではないか。
  イ 県の監督員がその責務を果たしていない。監督員に対する調査をし、
   適切な処分を求める。
  ウ 不服申立人は、実施機関が工事変更理由の一つとしている住民からの
   要望内容について、何度も実施機関に説明を求めたが明解な回答がない。
  エ 実施機関は、工事の変更が軽微だったため文書によらず口頭で指示等
   した旨説明するが、当該部品の数量減に係る額は100万円近くになると
   思われる。それが軽微な変更とは庶民の感覚では考えられない。
  オ 実施機関は、契約金額の変更がなかった旨説明しているが、不服申立
   人は、契約金額の変更があったはずだと考える。法枠面積や部品の数量
   等変更部分を積算し、契約金額との差額を公開すべきである。
  カ 設計図書の照査を行わないような業者を入札業者に選定したのは問
   題である。今後、慎重な選定を求める。
  キ 諸般の事実から、不服申立人は、当初から実施機関が現在保管してい
   る文書で本件工事が行われたと判断する。
  ク 別件訴訟で不服申立人が証拠として提出した本件工事に係る施工計
   画書等(平成6年10月頃、県の監督員が持参したもの)が県になかっ
   たため、県は、監督員に確認の上、当該施工計画書等により、本件契約
   を締結した旨認めた。本件処分は、監督員の報告を鵜呑みにした結果で
   ある。
  ケ 県の監督員、所長等実施機関に対する、専門家による徹底的な調査等
   を審査会に求める。

4 実施機関(横須賀三浦地区農政事務所)の説明要旨
  実施機関の説明を総合すると、次のとおりである。
(1)本件設計書について
   本件工事は、契約締結時の当初設計書(差替前のもの)に基づき発注し、
  進められていたが、工事途中に、現場の状況が明らかになったことによる
  技術的視点からの問題や住民要望があったことから、本件業者と協議の上、
  本件契約における工事請負金額の中でそれらに添うよう工法の一部変更を
  行った。その結果、差替前より法枠面積は減少した。
   この変更は、部分的で軽微なものであり、契約金額の変更もなかったた
  め、当初設計書の一部を差し替えて処理した。
   この差替前の図面が、本件設計書であり、本件工事の経過を示す文書と
  して差替後の設計書とは別に保管していたが、平成8年度以降、文書を整
  理する過程で1年保存の書類等として処分されたものと思われる。
   しかし、この廃棄は適当でなかったと考えている。
(2)現場説明会資料について
   現場説明会で使用される資料は、参加業者が見積りをする際の参考図書
  であり、通常、説明会後に回収されるが、当該資料は、その後、行政文書
  管理規則第10条第3項に基づき、主たる保存対象ではない行政文書として
  廃棄されたものと考えられる。
   なお、前記3(3)イにおける不服申立人の主張については、公共工事の
  見積りに必要な書類は、工事内容に応じ経験上容易に分かるので、当該記
  載は、現物があるから記述できたという性質のものではない。
(3)本件業者からの下請承認申請書について
   本件契約上、本件業者が工事の一部を第三者に請け負わせるときは、書
  面により県の承諾を得なければならないが、当該文書は、本件業者が下請
  けを使う場合に県の承認を求めるために提出する書面である。
   本件工事においては、本件業者からの下請承認の申請がなかったため、
  当該文書を取得していない。
(4)県からの指示等文書について
   本件契約上、県の監督員が、本件業者に指示又は承諾を行う場合は、原
  則として書面によらなければならないが、本件工事では、地元要望のある
  中、現場で直接、本件業者の現場責任者と随時打合せをしながら進めたた
  め、文書は作成せず、口頭で指示等を行った。当時、軽易なものについて
  は、口頭で指示等を行っていた。
(5)本件業者からの条件変更等通知について
   本件契約上、設計図書と工事現場の状態が一致せず、請け負ったものが
  作れる状況にないなどの事実を本件業者が発見した場合は、直ちに県の監
  督員に通知しなければならないが、現場において出来形が設計図書と若干
  位置がずれる程度で、請け負ったもの自体がほとんど変わらない場合は、
  当該条項の適用はない。
   本件は、当該条項に該当しない場合であったため、当該文書の提出はな
  かった。
(6)県からの工事変更等通知について
   本件工事の変更については、軽微なものとして、口頭による指示等によ
  り現場を進めたので、文書は作成していない。
   また、本件契約上、県が必要と認めるときは、工事の変更、中止を書面
  で本件業者に通知できるが、本件工事が一時中止されたことについては、
  工事自体の欠陥で県からその中止を指示したのではなく、本件業者の工事
  の実施に伴う隣接者とのトラブルで中止になったものであるので、この条
  項の適用はない。基本的には本件業者と被害者との間で解決すべき問題で
  あって、当時、県ではこのことに関する工事変更通知書を作成していない。
(7)紛争解決のための協議文書について
   本件契約上、工事の実施について、第三者との間に紛争を生じた場合等
  には、県と本件業者が協力して解決に当たるとされているが、本件工事に
  伴う紛争は、本件業者の工事実施上の第三者とのものであり、県の工事自
  体には問題がなく、直接、発注者である県がその責めを負うものではない
  ため、特に記録は作成しなかった。
   当時、県は、早期の紛争解決、竣工のために努力はしたが、本件業者と
  第三者との紛争に関わる書類を作成しなければならないとまでは考えなか
  った。なお、現在は詳細な記録を残すことになっている。
(8)金額増に代える工事内容変更に係る協議文書について
   本件契約上、特別の理由があるときは、協議の上、契約金額の増額に代
  え、工事内容を変更できるが、本件工事では、地元要望による変更等があ
  ったため、本件業者に現場でその都度口頭により指示し、工事を進めた。
(9)契約に定めのない事項に係る協議文書について
   本件契約に定めのない事項については、必要に応じ協議して定めるとさ
  れているが、本件工事では、この規定に基づく協議は行われず、現場で直
  に指導等を口頭で行い工事を進めたので、当該文書は存在しない。
(10)図面目録について
   当該文書は、前記(1)の本件設計書の一部であり、本件工事の経過を示
  す文書として一時保管されていたが、平成8年度以降、文書を整理する過
  程で1年保存の書類等として本件設計書と一緒に処分されたものと思われ
  る。

(11)その他
  ア 本件工事は、神奈川県農政部工事執行の手引(平成5年9月)に基づき
   行われたが、当該手引には、変更等の手続に係る詳細規定はなかった。
    そこで、これを改め、現在では、県と工事請負業者とのやり取りにつ
   いては、工事打合簿という文書を作成して、これを取り交わすこととし
   ている。また、工事に関する細かな変更等についても権限のある者の決
   裁を経ることとし、重要なものについては、所属長の伺いを取った上で、
   最終的に契約変更するという手続に改めた。
    このため、現在では本件のような問題は発生しないと考えている。
  イ 前記3(12)エ及びオにおける不服申立人の主張について
    当初設計から差替後に法枠面積が減少したことによる減額分は、法枠
   全体の緑化復元工事に充てたため、契約金額の変更はなかった。

5 審査会の判断理由
(1)審査会における審査方法
   当審査会は、本諮問案件を審査するに当たり、神奈川県情報公開審査会
  審議要領第8条の規定に基づき委員を指名し、指名委員は、不服申立人か
  ら口頭による意見を、また、実施機関の職員から口頭による説明を聴取し
  た。それらの結果も踏まえて次のとおり判断する。
(2)本件行政文書の存否について
  ア 本件設計書について
    本件設計書は、本件工事を行うために実施機関において作成された、
   当初の設計書であり、現場説明会及び本件契約の締結もこれに基づき行
   われた。その後、工事途中の事情変更による工事内容の一部変更に伴い、
   本件設計書の一部が新たなものに差し替えられ、新たな設計書と別に一
   時保存されていたものと認められる。
    しかし、平成8年度以降に、実施機関は、差替済となった本件設計書
   を廃棄したため、現にこれを管理していない状況にあると考えられる。
    なお、新たな設計書は、保存期間経過後も別件訴訟のために実施機関
   において保存されていたものと認められる。
  イ 現場説明会資料及び図面目録について
    現場説明会資料は、本件工事の入札参加業者が工事内容を把握できる
   よう作成されたものであり、本件設計書に含まれていた情報であると考
   えられる。
    また、図面目録は、本件設計書に含まれていた同一の文書であると認
   められる。
  ウ 本件契約に基づき作成又は取得される文書について
  (ア)本件契約に基づき作成又は取得される文書は、それぞれ次のような
    性質を有するものと認められる。
    a 本件業者からの下請承認申請書は、本件業者が工事の一部をさら
     に第三者に請け負わせる場合に、県の承諾を得るために提出される
     ものである。
    b 県からの指示等文書は、県の監督員が本件業者に指示又は承諾を
     行う場合に、原則として作成されるものである。
    c 本件業者からの条件変更等通知は、本件業者が設計図書と工事現
     場の状態が一致しないなど設計図書による工事の実施が困難な事実
     を発見した場合に、直ちに県の監督員に通知しなければならないと
     されているものである。
    d 県からの工事変更等通知は、県が必要と認める場合に行う工事の
     変更、中止を本件業者に通知する際に作成されるものである。
    e 紛争解決のための協議文書は、工事の実施に伴う第三者との間の
     紛争等を県と本件業者が協力して解決に当たる際に、必要に応じ作
     成されるものである。
    f 金額増に代える工事内容変更に係る協議文書は、契約金額を増額
     すべき場合において、特別の理由があるときにその増額に代え、工
     事内容を変更する場合に行われる県と本件業者の協議に伴い、作成
     されるものである。
    g 契約に定めのない事項に係る協議文書は、約定外の重要事項に関
     する県と本件業者の協議に伴い、必要に応じ作成されるものである。
      以下、これらの文書の存否について検討する。
  (イ)前記(ア)aに係る文書について、実施機関は、本件業者から下請承
    認申請がなかったため取得していない旨説明しており、本件業者から
    当該文書が提出されたと推測すべき事情も認められないことから、実
    施機関は当該文書を取得しなかったため、これを現に管理していない
    状況にあると考えられる。
  (ウ)次に、実施機関は、前記(ア)のうち、b及びdに係る文書について
    は、軽易な変更として口頭で指示等を行ったため作成しなかった旨説
    明している。また、eに係る文書については、県の工事に直接起因す
    る第三者との紛争には当たらず県が責めを負うものではなかったため
    作成しなかった旨説明している。さらに、gに係る文書については契
    約に定めのない事項に係る協議が行われなかったため作成しなかった
    旨説明している。
     これらの文書の作成について規定した本件契約の各条項は、主とし
    て契約当事者間の紛争を未然に防ぐためのものであり、実施機関の契
    約の相手方である本件業者からの求めがあればともかく、そうでない
    限り、これらを作成すべき明確な義務が実施機関にあるとまでは考え
    られない。
     以上のことからすると、これらの文書が作成されたと推測すべき事
    情も認められないことから、実施機関は、これらを現に管理していな
    い状況にあると考えられる。
  (エ) 前記(ア)c及びfに係る文書については、本件工事の過程において、
    本件契約の各条項に規定する場合に該当する事実がなかったことから、
    これらの文書を作成又は取得していないため、これらを管理していな
    いという実施機関の説明は首肯できる。
(3)その他
   当審査会は、行政文書公開請求に対する決定の当否について、実施機関
  から意見を求められているのであり、前記3(12)の不服申立人の主張等に
  ついて意見を述べる立場にない。

6 付言
(1)前記5(2)アで述べたように、新たな設計書が保存期間経過後も別件訴
  訟のために保存されていたことを考慮すると、本件設計書は、本件工事の
  経過を示す文書として、新たな設計書同様、本来、実施機関において管理
  されていなければならないものと認められる。
   したがって、実施機関は、自らも認めるように、本件設計書の文書管理
  に適切さを欠いていたと言わざるを得ず、今後、行政文書管理規則等にの
  っとった適切な取扱いに努めるべきである。
(2)前記5(2)ウ(ウ)に係る文書は、本件契約の各条項により、実施機関に
  文書を作成すべき明確な義務があるとまでは言えないが、今後は、紛争等
  の防止のためにも、実施機関において見直した取扱要領等に基づき、適切
  な文書の作成に努めるべきである。

7 審査会の処理経過
  当審査会の処理経過は、別紙のとおりである。



別紙

                審査会の処理経過

年月日

処理経過

 平成14年3月26日

○諮問

      3月28日

○実施機関に非公開等理由説明書の提出を要求

      5月30日

○実施機関から非公開等理由説明書を受理

      6月5日

○不服申立人に非公開等理由説明書を送付

      7月12日

○不服申立人から非公開等理由説明書に対する意見書を
 受理

      7月17日

○実施機関に非公開等理由説明書に対する意見書を送付

     10月30日

○指名委員により不服申立人から意見を聴取
○指名委員により実施機関の職員から非公開等理由説明
 を聴取

      11月25日
  (第16回部会)

○審議

      12月26日
  (第17回部会)

○審議

 平成15年1月20日
   (第18回部会)

○審議

      2月3日
  (第19回部会)

○審議




              神奈川県情報公開審査会委員名簿

氏名

現職

備考

川島 志保

弁護士(横浜弁護士会)

部会員

小林 重敬

横浜国立大学教授

会長職務代理者
部会員

鈴木 敏子

横浜国立大学教授

 

田中 隆三

弁護士(横浜弁護士会)

 

玉巻 弘光

東海大学教授

 

千葉 準一

東京都立大学教授  

 

堀部 政男

中央大学教授

会長
(部会長を兼ねる)


                    (平成15年3月18日現在)(五十音順)

本文ここまで
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