ワンポイントアドバイス(本文)

掲載日:2021年3月26日

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夏真っ盛り!「まだ間に合う簡便な暑熱対策」

   牛は食べたものを第一胃内で発酵させているので、じっとしていても体温が上ってしまいます。また、体の大きさの割に表面積が小さく放熱性が悪いので、改良で体格が大きくなった乳牛は、昔より暑さに弱いと言えます。

1. 牛舎の環境改善

 地球温暖化で人間も熱中症の危険性が高まっています。作業する人が過ごしやすく、牛も過ごしやすい環境作りから始めましょう。

(1)お金がかからない対策

・牛舎周囲の不要物の片付けや草刈りにより、牛舎周辺の風通しを良くしましょう。                                                    

・送風機は、ホコリを落とすことで、風量が回復し、送風効果が上がります。

・窓枠から窓を外せば開口面積が倍増します。

(2)労力と多少のお金はかかりますが

・直射日光の遮断:寒冷紗やヨシズは風通しを考慮し、壁から少し離して設置しましょう。

・屋根の断熱:屋根の表面温度は、日中は50℃以上になりますが、石灰や白色ペンキを塗ると気温と同じ程度に抑えられます。1回の塗布作業だけで済み、省力的です。

・屋根への散水:夕方に一度散水し、日が落ちてから、もう一度散水することで、効果が長時間持続します。日中の暑さは、ある程度仕方ないとしても、せめて夜の間は過ごしやすくしてあげましょう。

2.牛の暑さ対策

牛の状態を把握し、早めに対処して下さい。

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(1)飼料と新鮮な水の給与

・良質な粗飼料の給与を基本とし、残餌は長く置かない等、飼槽を清潔に保ちましょう。

・新鮮な水の給与:ウォーターカップを掃除して水の出具合を確認しましょう。水の出が悪いと、搾乳後などは水を飲めない牛が居る可能性もあります。状況によっては、配管の見直しも検討するべきです。

(2)予防的措置・対処

・過肥の牛や、乳量の多い牛は、暑熱の影響を受けやすいので、牛舎の中でも涼しい場所に移動しましょう。

・食欲の廃絶してしまった牛は、なかなか回復しません。調子の安定しない牛には健胃剤を使用するなど、早めに対処しましょう。

・食欲が低下した牛には嗜好性の良い乾草や青刈りで摂食量を維持する工夫も有効です。

・特に暑さの影響を受けている牛には後躯だけでも水をかけてやると餌食いが安定します。