ワンポイントアドバイス(本文)

掲載日:2020年5月14日

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冬期の家畜の飼養管理のポイント

   冬本番をむかえ、寒さが厳しい時期となりました。この時期の家畜の飼養管理のポイントをもう一度確認してみましょう。

【全家畜共通の対策】

 1 通風、換気の促進

   冬期間は寒さのあまり畜舎を閉め切りにしがちですが、閉め切られた畜舎の中は汚れた空気がこもるため、家畜は想像以上にストレスを感じます。このようなことのないよう、日中の比較的暖かい時間を見計らって窓や扉、カーテンを開け畜体に風が直接あたらないように、ゆっくりと全体の空気を入れ換えましょう。また、ウインドレス畜舎等で換気扇が設置されている場合には、必要な換気量が保たれているか点検してみましょう。

 2 給水、飼料対策

 給水器を掃除したり、給水量を点検するとともに、給水設備の凍結防止対策を講じ、きれいな水を飲みたい時に充分飲めるようにしましょう。閉め切った畜舎では畜舎内が湿っぽくなり、窓や天井が結露し、カビが生えやすくなります。畜舎で保管している袋体の飼料がカビ等で変敗していないかチェックしてみましょう。

【乳 牛】

 一般的に牛は寒さに強いと言われていますが、低温時には飼料を乾物として10〜20%増給することが推奨されています。また、子牛は低温に弱いため、子牛には防寒対策が必要となります。隙間風や冷たい床・敷料は、子牛の体感温度の低下や下痢を招きます。隙間風が子牛にあたらないようベニヤ板やカーテンを用いて防ぐとよいでしょう。ふんや尿で濡れた敷料は、衛生的でなく、子牛の体温を低下させます。子牛の体が乾いた状態を維持するために、汚れた敷料を早めに交換したり、乾いた敷料を厚く敷く等の管理を行いましょう。

【肉用牛】

 乳牛と同様に子牛の防寒対策を行う他に、次のことに注意しましょう。肉用牛は、寒さとともに飲水量が減少するため、尿石症が発生しやすくなります。このため、予防として塩化アンモニウムや肉質に影響しない程度のビタミンAの給与が必要です。タンパク質含有が高い飼料の給与を避け、粗飼料の増加、カルシウムを飼料添加しましょう。また、飲水を温めたり、給水器の清掃点検を徹底し、飲水量の増加を図るなどの対策に努めましょう。

【養 豚】

 豚の飼養管理を行う場合には、豚がどのような状態で過ごしているかよく観察し、豚の視線に立って温度や換気等の環境を調整しましょう。冬の寒さは、母豚の哺乳能力の低下や子豚の発育不良の原因になります。このため、豚舎内に複数の温湿度計を設置し、定期的に温湿度を確認してみましょう。子豚の管理温度は、離乳後最初の1週間は28~30℃、その後1週間に2℃ずつ下げ、最終的に20~22℃になるよう維持しましょう。湿度の適正範囲は65~75%です。ガスブルーダーの使用はコルツに比べ、湿度保持には有効ですが、使用する際には定期的な点検・清掃を行い事故防止に努め、余計なコストを下げるようにしましょう。

【養 鶏】

 鶏は寒さに比較的強いと言われていますが、防寒対策が不十分だと産卵低下や呼吸器病が発生します。産卵率の低下や飼料費の節減を図るために、寒さに対する対策は冬期飼養管理の最も重要なポイントとなります。カーテン等を用いることにより、鶏体熱の放散や冷たい風が舎内に吹き込むのを防ぐ必要があります。しかし、鶏ふんを堆積した状態で鶏舎内が密閉されれば、アンモニアガス等の発生により、呼吸器病の発生を誘発し、産卵低下を引き起こしますので、鶏舎内のふんの搬出はこまめに行うようにしましょう。寒さに負けず産卵率が低下しないように、良質飼料を十分に与えることも重要です。また、雛を飼育している場合には、温度による飼料の摂取量の増減に注意するようにしましょう。

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