第9期第4回神奈川県男女共同参画審議会議事録(その1)

掲載日:2019年12月18日

[日時]令和元年11月19日(火曜日)9時30分〜11時15分
[場所]横浜市開港記念会館 7号室

〇事務局より、12名の委員中8名の委員に出席いただいており、会が成立する旨を確認。

<岩田会長>
皆様おはようございます。本日も皆様の活発なご意見を頂戴したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ではまず次第をご覧いただきますと、議事が二つございます。二つとも大事な議題なのですが、一つ目が神奈川県男女共同参画推進条例の見直しについて、二つ目がかながわDV防止・被害者支援プランの進捗評価についてです。それぞれ十分時間をかけて審議を行いたいと考えておりますので、本日も皆様活発なご発言をお願いいたします。
それではまず議事1ですが、「神奈川県男女共同参画推進条例の見直しについて」に入りたいと思います。事務局からのご説明をお願いいたします。

<事務局>
資料1-1から資料1-4に基づき説明。

<岩田会長>
前回の審議会で皆様からご意見いただいたのですが、そのご意見に対して、事務局の方で検討していただいて、その結果についてのご説明でした。時間的には、今から50分くらい時間を取ってこの議題について審議をしていきたいと思います。
審議の進め方については、資料1-2の委員意見一覧を中心に、資料1-4の条例の修正イメージを一緒に見ながら議論を進めていきたいと思います。資料1-2に掲載されている意見について、上から順に議論を進めていきまして、最後に、前回意見が出なかった他の条文について、何か追加してご意見がありましたら頂戴する形で進めさせていただきたいと思います。進め方はそれでよろしいでしょうか。
ではまず総論、意見番号1について、委員の皆様のご意見を伺います。

<松田副会長>
性的マイノリティについて、この条例には反映しないということに賛同します。特に、人権指針への具体的な盛り込みを検討すると記載しているので、ぜひそちらの充実を図ってほしいと思います。例えば県内ですと、横須賀市と小田原市がすでにパートナーシップ条例を定めています。横浜市も来月からやります。来年度は相模原市、逗子市、鎌倉市、葉山町の4市町、併せて7市町が、来年度に神奈川県内でこういったパートナーシップ宣言制度をもちます。
その中で市町村によって制度は様々でして、実は横浜市と横須賀市では事実婚もパートナーシップに含めるのですが、小田原市は、事実婚は含めておりません。市町村の対応でも、携帯電話の家族割が使えるとか、市営住宅に入れるとか、病院での家族説明をパートナーシップ宣言している方は受けられるとか、色々とあるのですが、それもバラバラなのですね。ですので何か、県が、市町村との融合をはかれるとよいかなと思っております。
実は県も、今年度から小田原市、横須賀市、横浜市内にある県営住宅に、この宣言をされた方は入居できるという取組みをされていて、それはとても素晴らしいと思います。
県庁が先月、国の重要指定文化財に認定されましたので、あの県庁の中でパートナーシップの宣言式をできるとか、県にそういった対応をしてもらえるとうれしいと思います。
特に今年の夏休みには、高校生が県議会に集まって、高校生の議会というのがあったのですが、その8個の委員会のうちの一つで、高校生たちが多様性を認める条例を作ってほしいと提案していたので、ぜひ人権指針への盛り込みは尊重していただきたいと思います。せっかく「ともに生きる社会かながわ憲章」啓発用のクリアファイルも作られたので、これをきっかけにしていただきたいと思います。
今年の8月14日には、確かミス・ワールドの日本の予選を県庁でされていたようでしたが、共生社会のイベントでも使ってほしいと思っています。私からは以上です。

<岩田会長>
ありがとうございました。色々と情報提供もいただきました。
他の方はいかがでしょうか。

<吉田委員>
かながわ女性会議でも、今は理事にセクシャルマイノリティの人もおりまして、そもそも「神奈川県男女共同参画推進条例」そのものがどうなのかという意見も出たりします。私も以前、条例の最初の議論の頃にLGBTの話はどうなのですかと言ったところ、これは趣旨が違うからと言われてしまうという経過があり、今回はやめたのですが。
女性会議の中でも意見が割れておりまして、女性会議の中でも私達よりも上の人たちは、男女共同参画が案外実現していないという話をしており、特にM字カーブの底が深い話については、どうしてだろうと考えています。さらには若い方たちは、その問題になると案外保守的なのです。大変だから専業主婦でよい女子学生も結構いて、それは悩ましいところです。
逆に、こういうことに意識がある若い方たちは、男女共同参画という言葉自体がもう違うのではないかという考え方があるようですが、私はそちらの意見を今の段階では修正は難しいかと思い、その意見を取り入れず、この条例に対して意見を出さなかったのです。だから少し悩んでおります。
この人権指針に盛り込むという話は、本当に取り組んでいただきたくて、具体的には、日本の戸籍を変えようと思ったら、実際に身体的な手術もしないといけないとか、具体的な問題を抱えている者もおり結構悩ましいです。大学の男女共同参画推進室の方にも色々な学生たちが来るようになって、どうしたらよいのか分からないことも多々あって、私も悩ましいのですが、人権問題として幅広い人々のことを考えることは、県としてもぜひ取り組んでいただきたいと思います。
最近、そういう人たちだけではないいろいろな人が考える集まりを持つようになってきていて、ぜひ県の方たちにもそういう機会に来ていただき、話を聞いていただけるとよいと思います。


<岩田会長>
ありがとうございました。他にはよろしいでしょうか。

<菅原委員>
松田副会長からパートナーシップの関係でお話がありましたので、私どもの取組みも含めてお話ししたいと思います。
実は明日横須賀市と逗子市と、パートナーシップ制度の連携について、打合せを持つことになっています。この制度自体が、法令に根拠がない中で、市町村単独の取組みですが、先程話があった事実婚をどうするかとか、養子縁組をされている方は、民法上婚姻ができないため、パートナーシップも対象にしないなど。鎌倉市としましては、養子縁組については、性的マイノリティの方については、法的な保護がない中で、相続等の問題でやむを得ず養子縁組を選択せざるを得ないということがありますので、認める、というのが鎌倉市の考え方です。
市町村でいうと、先程話があった市民病院や市営住宅については、市町村が取り組んでいくことだと思います。横須賀市は市民病院がありますが、鎌倉市にはありません。そういう意味で連携を取ることで、例えば鎌倉市でパートナーシップ宣言をされた方は横須賀市の市民病院でも対象とするようなことを、おそらく明日話し合うと思います。
いずれにしても多様性という中で、性的マイノリティの問題はクローズアップされていますので、条例に入れる、入れないということではなくて、今後何らか、神奈川県の助言もいただきながら我々も必要な見直しをしたいと思っています。


<岩田会長>
情報提供いただきありがとうございました。それでは、総論の性的マイノリティに関する意見については、県の方針どおり、この条例には反映しないということでいきたいと思います。多くの委員が言われましたとおり、この問題は人権問題としてしっかり位置付けて、人権指針に反映していただきたいと思います。
それでは次の第3条「理念」、意見番号2と3とを一緒に議論したいと思います。何かご発言がございましたらお願いいたします。
私の方から一つありますのは、意見番号2の諸橋委員の意見について、ここでは性的マイノリティが家族を構成することを想定し、それに対して反映しないという答えになっています。もちろん男性同士や女性同士で家族を作るということがあると思いますが、それ以外に、例えばひとり親が家族を作るとか、友人同士で家族を作るとか、家族の在り方が非常に多様になってきているのが現実と思います。そのような家族を否定するという意味でここに書いてあるわけではないと思うのですが、「家族を構成する男女が」というところを、できれば、資料1-2の右側の参考情報欄にある、第4次男女共同参画基本計画の「家庭生活」という言葉を使えば、「家族を構成する」という表現を使わなくてもよいのではないかと私は思います。
「家族を構成する男女が」というと、伝統的な、婚姻して形成する家族だけを念頭に置くような書き方になっているので、男女共同参画の推進は「家庭生活において男女が」というような表記にできないかと思っていますが、その点はいかがでしょうか。

<諸橋委員>
「資料1-4」の第3条を見てもそうですが、「家族を構成する男女」と断言してしまうのはどうなのか。僕の念頭にあったのはおひとり様で、男であれ女であれ、死ぬときは大体一人で死にますし。シングルの人たちも家族、あるいは家庭生活を営んでいるということです。
第4次男女共同参画基本計画に「家族」という言葉がないという説明がありましたが、僕も家族という言葉を使わず、第4次男女共同参画基本計画の文言がうまく使えるとよいと思います。できればその辺りを少し直していただけるとよいと思いました。

<鈴木委員>
私どもの大学でも、昨年度アンケートを実施するにあたって、「家族」という言葉を質問紙に入れようとしたことがありました。その時に、やはり「家族」という言葉は今とても多様な意味を持っていて、例えば、先程「おひとり様」という言葉が出てきましたが、現在は「ペット」を家族と捉えている方も増えてきているので、家族という言葉の使い方はすごく慎重にすべきという意見がありました。よって、私も「家庭生活」という言葉の方が、違和感なく皆さんに受け入れていただけると思います。

<神尾先生>
私も賛成します。ぜひそうしていただきたいと思います。

<岩田会長>
それでは、「家族」という用語ではなく「家庭生活」に変えるという方向で検討してもらいたい、と審議会として意見が一致したということでよろしいでしょうか。それではぜひ、その方向で検討してもらいたいと思います。
それでは次の第4条「県の責務」の、意見番号4と5に進みたいと思いますが、これについてはいかがでしょうか。

<神尾委員>
私の意見としては、確かにこれは、条例に基づいて何か実施するという条例の方針とは少し反するのかもしれませんが、一般的にそういうことを推進していくといった責務として条例に記載してはどうかと思います。新たに第4条の3項として、おそらく男女共同参画推進に関する施策の中にも書かれていると思いますが、ポジティブ・アクションについて力を入れていくという記載があるとよいと思っています。

<岩田委員>
他の委員の方はいかがでしょうか。

<諸橋委員>
賛成です。

<岩田会長>
私も賛成です。事務局案として「反映しない」理由が書かれていますが、少し神尾委員のご意見と噛み合っていないように思います。
確かに県には、事業主としての側面と、政策を推進する側面との両方があります。県庁の中に職員をたくさん雇用していますから、事業主としての責務についてはここに書かれている「反映しない」理由のとおりと思います。しかし施策を推進する県としての立場として、ポジティブ・アクションを重視してやっていくということについて、現にたくさんのことをやっているので、ここに記載したから具体的に何かをやらなくてはならないということにすぐに結びつくわけではないと思いますが、ポジティブ・アクションを推進する原動力になるのであればよいと思いました。
例えば、第4条の第1項の後にポジティブ・アクションのことを続けて書くとか、今の第2項は一番最後の方がよいと思いますが、新しい第2項としてポジティブ・アクションについて書くなどの工夫ができればと思います。
ポジティブ・アクションについて、ここに記載することの障害になるようなことはないように思います。

<事務局>
私どもは、「県の責務」第4条第1項の方で、読み込めると考えていたのですが、それはどうなのかというご意見でしょうか。

<岩田会長>
書いてあるのはそのとおりですが、そこを強調していただきたいというのが委員の皆様の意見です。

<事務局>
少し検討させていただきたいと思います。

<岩田会長>
意見5は私の意見ですが、反映していただくということは感謝しております。しかしこの修文に「市町村、NPOや教育機関を含む事業者」と書かれており、この教育機関、例えば大学や高等学校は、教職員を採用しているので事業者の側面はもちろんありますが、ここではそうではなく、高校や大学の教育や研究内容ということを言いたいので、教育機関は事業者の一例とは別にしていただきたいと思います。

<事務局>
元々、条例を作った時の「事業者」という言葉がかなり幅広く、いわゆる一般的な事業活動を行うものということで、民間団体や教育機関など全てを含め規定していたと、制定当時の資料に見受けられました。ただ、そこのところを列挙しないと読みづらいと思いましたので、具体的に書き加える案を作成しました。また、今後の法令審査での議論もございますので、そこも含めて検討させていただければと思います。

<岩田会長>
よろしくお願いいたします。第4条については、それ以外はよろしいでしょうか。
それでは、次の第7条「性別による権利侵害行為の禁止」についてです。意見番号6です。

<太田委員>
経済的、社会的暴力について記載することについて、私は全く賛成です。弁護士業務の中で、生活費を出さないとか、または友人関係の中から隔離といった、家庭内暴力の温床になっているという実態があります。そして、被害者自身が「これは暴力だ」と認知するのに時間がかかりやすい領域だと思います。
殴られたりすると分かりやすいと思うのですが、「夫が稼いだお金だから夫が使うのはしょうがない」などと本人が思いこんでいることがあるので、この温床化という側面で強調は大切と思いました。
かながわDV防止・被害者支援プランを見ても、これらの暴力の認知度はすごく低いと思います。また、話が戻ってしまい大変恐縮なのですが、先程の第3条「家族を構成する男女」という部分について「家族」の構成を男女に固定してしまうような表現の見直し自体については賛成です。しかし先程はうまく言語化できなかったのですが、社会の中の性差別構造が家庭内にもあって、そこで問題が起きていることを問題視していないということがあります。性的マイノリティの排除などをするつもりは全くなく、色々なことを配慮するのはやはり大事ですが、家庭内での固定的な性別役割分担にとらわれているとか、男女共同参画が実現していないという課題がぼやけてしまうことは、少しおかしいという気がしています。

<岩田会長>
今の修文としては「家庭生活における男女が」となると思うのですが、それではやはり伝統的な役割分担意識に基づく問題意識が分かりにくいというようにお思いでしょうか。

<太田委員>
いえ、それでもよいのかもしれません。
吉田委員がおっしゃっていたような、性的マイノリティの方への配慮はもちろん大事ですが、そちらの方が皆受け入れやすいようで、性差別はまだあるのに、それがもう終わった問題のように感じられかねないということがあります。もちろんそのようなことはなく、原点にいつも立ち返るようであればと思いました。

<事務局>
先程意見番号2で「男女」の部分についてのお話が出たときに、事務局の方でもこれを変えることでどのような変化が考えられるかということについて、担当者同士で話をしていましたが、ここで「男女が」ではなくて、「家庭生活を構成するひとり親や同性同士や友人同士」など、対象を広くしてしまうと、男女共同参画というよりもワーク・ライフ・バランスのことになってしまうかなと思います。
家庭生活とそれ以外の生活との両立という点において、今固定的な性別役割分担に捉われ男女で不均衡があるという問題があり、その趣旨が男女共同参画推進条例に盛り込まれていると思うのですが、そこが「あらゆる家庭が」という意味になってしまうと、それは例えば家庭と仕事の両立とか、別の課題になってしまうように思われます。

<岩田会長>
でも、「男女」は残るのです。「家庭生活において男女が」というように「男女」は残りますよ。

<事務局>
先程ひとり親の話題が出ていたので、男女がなくなるかと思ったのですが。

<岩田会長>
そうではなくて、「家族を構成する男女が」というふうに書くと、ここでは男女以外の家族を否定するつもりはないのに、そのように捉える人もいるので、そのような誤解がないよう「家族」という言葉ではなくて「家庭生活」という言葉に変えるということです。「男女」という言葉は残します。

<事務局>
「家庭生活をおくる男女」ということですね。

<岩田会長>
用語はよく考えていただきたいと思いますが、「男女」が残ればよろしいですか。
誤解が色々とありましたので、議論していただいてよかったです。
それでは、次は第8条について、意見番号7と8ですが、いかがでしょうか。
ここは私も意見を言ったところで、やはりよくよく考えてみても、この第8条に関する委員意見に対して、事務局案が「何も反映しない」とされているのはどうも違和感があります。
先程事務局から、この条例は、理念や目的を掲げるのではなくて、施策を推進するための根拠となるものを中心に作られており、第8条は施策を推進するための具体的な根拠である、という説明がありました。しかし条例を読み直すと、この第1条から第8条までは、やはり理念や原則が書かれていると思うのです。第9条以降からは具体的な施策の根拠が書かれていますが、第8条は理念的な条文と思います。
そうすると、今回の男女雇用機会均等法の改正により、事業主は、第三者に対してセクシュアル・ハラスメントが行われないように、この第三者というのは営業先や取引先などの方に対してということですが、そのことについて必要な配慮に努めるというレベルではなく、禁止すべきこととして、整理をされました。よって法律と同じ内容は書かないという趣旨であれば、この第8条第2項は非常に違和感があります。
この第1項が非常に特徴的なのは、職場だけの問題ではなくて「何人も」となっており、例えば病院で医者が患者に対してセクハラを行ってはならないとか、家主が借り手に対して行ってはいけないとか、ここは男女雇用機会均等法よりも広く規定しているので、第1項は大変意味があると思います。しかし、これは理念的な規定ですね。
第2項は、私の中でうまく整理ができないのですが、そこについてはいかがでしょうか。

<事務局>
第8条の第2項については、制定当時の考え方として「事業主が事業活動を行うに当たり」とありますが、企業における雇用主と労働者ということだけではなく、例えば学校の教師と生徒、福祉施設の指導員と利用者、医療機関の医師と患者など、セクハラが起こる場面を幅広に想定し規定しています。

<岩田会長>
ただし、この書き方では、「事業者」が学校だとすると、学校が「使用する者」とは教員のことで、それが「当該事業の執行に際し」例えば、教育を行うということに際し、「第三者に対して」とはどういうことでしょうか。

<事務局>
その場合は、学校の「使用する者」つまり教師による「第三者」の生徒に対してのセクハラ、ということを想定しています。男女雇用機会均等法上では、あくまでも事業主が労働者へのセクハラについて、責任を負うという形で規定していると思います。それよりも幅広に規定しています。

<岩田会長>
例えば、病院を経営する「事業者」は、「その使用する者」、つまり医師が、患者に対してセクハラを行うことを禁じているということですね。
そうであれば残す意味があると思いますが、なかなかそのようには読めないので、もう少し分かるように書いていただくか、解説のパンフレットでそういうことを強調していただきたいと思います。
この条文は企業の従業員同士の関係や、大学においては先生同士の関係など、雇用関係にあるものに限定しているように私には読めました。

<諸橋委員>
二者間については、第1項で規定しているということですね。

<事務局>
第1項については本当に幅広に、ということですが、意味を読みとることが難しいということにつきましては申し訳ありません。

<岩田会長>
では、内容的には対象を広く捉えた規定だと思いますので、残す方向でお願いします。しかし、今事務局が説明されたことがもう少し分かりやすくなるように、文言を工夫していただきたく、よろしくお願いします。
それでは、次は第10条「事業者の届出制度について」意見番号9、10です。

<神尾委員>
届出制度により企業への働き掛けを行う意義は制定当時と比べて薄れたという意見は、私が言ったのかもしれませんが、制度を残すことは賛成で、県として独自の情報が収集できる、その辺りの基本情報の進捗状況を評価する上で不可欠なので、残していただきたいという思いです。

<岩田会長>
届出制度について、神尾委員が反対されるはずがないと思っております。他の方はいかがでしょうか。
委員の皆様、先程の資料1-4に載っている条例第10条と、5ページ目と6ページ目にある届出書の様式とを見てください。
私が気になる点として、第10条の(1)から(9)までに届出事項が規定されていますが、(1)(2)は、会社の属性に関する事項ですね。(3)(4)(5)は、役員や管理職についての男女別の具体的な人数です。そして(6)(7)(8)の規定は具体的な措置の状況です。(6)と(8)については、届出書の様式も確かにそのとおりとなっており、様式の2枚目では「教育訓練の実施状況」で実施状況や参加状況を報告してもらうようになっています。(8)のセクシュアル・ハラスメントの状況についても、様式2枚目の下方に、「セクシュアル・ハラスメントを防止するための措置の状況」欄があります。
問題は(7)「仕事と家庭の両立を支援するための措置の状況」について、様式には該当する項目が全くなくて、反対に男女別の育児休業の取得者の人数や日数など、育児休業に限らず、介護休業や看護休暇の利用の人数を書いています。(7)で求めていることと、届出書の様式の記載がずれています。もしも措置の状況を聞く必要はないというのであれば、ここの様式に書いてあるような具体的なことを聞くように、条例第10条の(7)を直していただきたいです。
逆に措置の状況も聞くというのであれば、それも様式に追加したらよいと思います。前回、白河委員がおっしゃっていたと思いますが、男性の育児休業の取得促進のために、企業には特別な努力をしてもらいたいです。そのために県、特にかなテラスは、一生懸命色々なことをやっていますから、この「両立を支援するための措置の状況」を聞くのであれば、特に男性の育児休業の取得促進、その他、男性が育児にかかわることを支援するために、会社としてどのようなことをしているかを聞いてほしいです。
そして第10条の(7)に、男性の育児参加促進のための措置、という項目を規定していただきたいです。

<神尾委員>
おそらくその育児休業に書かれていることは、あえて聞く必要がないと思ったのかもしれない、という気がします。

<岩田会長>
そうであれば、この第10条の(3)(4)(5)に全体の数と男女別の数と具体的に書かれていますが、その部分と記載が統一されていないことに違和感があります。整理をどうするかという問題です。

<神尾委員>
県としては、その措置の状況を知りたいのか、それとも実態を知りたいのか、それとも両方知りたいのか、そのことによってどういう計画、施策推進に意味があるのかということを整理する必要があると思います。
措置についても、色々と努力義務などがありますが、それらを上回った措置について聞くのは意味があると思います。育児休業は当然取り組まなければならないし、これはむしろ実態で、男性の育児参加や、介護に参加するための取組みを何かしているか、ということを聞くのもよいかもしれません。その他の項目は実態把握であろうと思われます。

<事務局>
現在、県のプランなどで、育児休業取得状況を数値目標等で掲げており、今後も把握する必要があると思っています。前回の審議会でお諮りしましたが、今調べている育児休業取得状況が、あくまでも育児休業を取得した人の男女割合であり、実態を表す数値とは言い難いということで、条例施行規則を改正し、届出様式を変更することを考えております。
その他取得の日数も含めて確認するという方向で様式変更を考えておりますので、実態も調査していきたいと考えています。

<岩田会長>
今の説明に基づけば、届出様式と第10条の(7)はあっていないということですね。

<事務局>
第10条の(7)では措置の状況を届出事項に規定しているが、届出書では人数を聞いているという点について整合性がとれていない、というご指摘ですね。

<岩田会長>
第10条は理念ではなく事業者が知事に届け出なければならない事項を規定していますが、男性に対する育児や介護の支援の措置について、(7)に具体的に規定すれば、県としてはそちらの方向へ進めたいというものが結果として現れるため、理念的なものを届出書項目として書くのもよいと思いました。
よって、第10条(7)の書き方は、検討していただくということでよろしいでしょうか。
細かいことですが、第10条の関係で、届出書の様式に「セクシュアル・ハラスメントを防止するための措置の状況」という項目があります。その一番下の欄で「懲戒規定以外の措置を就業規則の内部規則で定めている」という項目がありますが、これは何を想定していますか。
その上に「方針の周知・啓発」という項目があり、「就業規則等による周知」と書かれているため、方針についてはそこで答える形となっています。
そうすると、方針でも懲戒でもなく、それ以外で就業規則等の内部規則で定めているということはどのようなことを想定されていますか。
これも事務局にお任せしますが、あまり重要でなく、必要ではないということでしたら、事業者の負担を考えて項目から削除すべきと思います。


<事務局>
就業規則ではなく、内部規則が他にあるかどうかを確認するための項目と思います。

<岩田会長>
しかし「就業規則等の内部規則」と書かれており、就業規則も内部規則に含まれています。
それでは後程検討をお願いします。
最後に、「施行規則」の関係で、意見番号11の調査対象の規模についてです。
私が意見を出しましたが、行政の負担、事業主の負担を考えると、残念ですが、対象規模の拡大は難しいと思いますので、また将来ご検討ください。
以上で、前回出された意見に対してもう一度議論をしましたが、前回出なかった意見で、今回何かお気づきのことがありましたら、ご発言をお願いします。

第9期第4回神奈川県男女共同参画審議会(その2)へ続きます。