第9期第3回神奈川県男女共同参画審議会議事録(その1)

掲載日:2019年8月16日

〔日時〕令和元年7月24日(水曜日) 10時15分~12時25分
〔場所〕横浜情報文化センター7階 小会議室

〇事務局より、12名の委員中10名の委員に出席いただいており、会が成立する旨を確認。
○参事監(共生担当)の挨拶、新任である窪田委員の紹介後、議事を行った。

<岩田会長>
本日も皆様の活発なご意見を頂戴したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ではまず次第をご覧ください。今日は審議すべきことが二つありまして、最初の議事である、第4次男女共同参画推進プランの進捗状況の評価は、当審議会としては初めて実施します。今回まだ数字が出ていないものもありますが、まずはしっかり議論していただいて、審議会としての評価をどういうプロセスでやっていくかという道筋を作りたいと考えています。
二つ目の議事である、男女共同参画推進条例の見直しについてですが、これは5年に一回の見直しであり、私自身は、改正時点において全国で最もよい条例になるように議論していきたいと思います。もちろん県の事情をよく踏まえたものでないといけませんが。こちらは今日で結論を出すというよりも、どういう見直しの論点があるのか、どういう方向性で行うかについてご意見をいただきたいと思います。
そして、最後の時間を使って、かなテラスでたくさんの事業をやっていられますので、その状況のご報告をいただく予定です。このような流れで本日は2時間を予定しておりますのでどうぞよろしくお願いいたします。
 それではまず、最初の議事についてですが、事務局より資料の説明をお願いします。

<事務局>
資料1-1から1-3に基づき説明。

<岩田会長>
ご説明ありがとうございました。
それではさっそく審議に入りたいと思うのですが、重点目標が1から5までありますので、一つにつき10分くらいかけながら議論をし、最後に横断的に全体の評価をしたいと考えております。そういう進め方でよろしいでしょうか。

<神尾委員>
一つひとつ議論をする前に、全体の評価を先にするとよいのではと思います。一つの目標についての意見を出す前に、全体としての在り方についての意見を聞いていただけるとよいと思います。

<岩田会長>
ではこのようにいたしましょうか。
私は、一つひとつの議論に入る前に、評価の視点や評価の在り方について、全体を通じてご意見があれば、そこから議論しようかと思っておりました。しかし神尾委員がおっしゃったことも大切なことだと思いますので、全体の議論を最初と最後の二回やりたいと思います。全体を通じて感じたことをまず10分くらいお話ししていただいて、重点目標ごとに議論を行い、最後にもう一回、全体について議論するという風にしたいと思いますがよろしいでしょうか。
それではまず全体について感じておられることからお願いいたします。

<神尾委員>
本日は、色々と資料をご用意していただいてありがとうございます。時間も30分延ばしたことはとても良かったと思います。
またこのような形で、県レベルで事業評価をすると決断し、実際にしたということはとても高く評価しております。全体的なことを見て申し上げたいことは三つあります。
第一点目は、今回の案を見たところこの事業評価は何のためにするのかちょっと見えないという点です。これは(案)なので、このような形だということは理解しているのですが、評価のスペースがこれしかないというのはいかがなものかと思いました。

<岩田会長>
それは多分イメージとして受け取っていただいてよいかと思います。スペースは、私たちの意見がどのくらい出るかによって変わると思うので。

<神尾委員>
もちろんそうだとは思いますが、最初からこれだけ小さなスペースというのはいかがなものかと思いまして。
そして前も申し上げたのですが、今回意見を申し上げたことが、来年度ではなく再来年度に反映されるのかということを確認したいです。
二つ目は、評価の方法のことを十分に考えなくてはいけないと思いました。例えば、重点目標1のところを見ても目標4は評価できないわけですね、実績値が出ていないので。毎年評価するのですが、実績値が出ていないことについての評価をどのようにするのかということを考えなければいけないと思います。
それから既に目標に到達してしまっている、特に2ページ目の重点目標2は既に達成しており、もうこれでよいということになってしまうものについて、どうするのかを考えないといけないですね。また、基本的には評価の視点として事業の実施状況を評価するのか、それとももっと成果も含めて評価するのかということも、重点目標ごとに確認が必要かと思いました。
三つ目が、評価の表現の仕方について、少し細かい話なのですが、例えば今回の2018年度の事業実績報告は、2019年版として表紙になっているのですが、実際これは、2018年度の事業実績報告であるという表記がどこかにあるべきだと思います。
またこれは、当然県民も見ることが前提ですので、例えば資料1-2の11ページ、重点目標1のところの「2018年度の県の主な取組み」欄に、数字の2や6や9がありますが、これが16ページからの事業番号だということが分かりづらいです。この報告書を県民の人が見るということを前提とした表記が必要かと思いました。
それから、この参考数値の扱いをどうするのかも考えないといけないと思いました。県の方で出していただいた目標達成状況の評価は、この重点目標の目標だけについての評価で、参考数値の数字を含めないのだとすると、報告書を見開きにして、右側に参考数値を簡単に載せて、左側だけは重点目標についてだけ載せるとか、そういう扱いが必要かと思います。

<岩田会長>
ありがとうございます。たくさん大きな問題を提起していただいたのですが、今の神尾委員のご意見について皆さん賛同するとか、自分は違う意見があるとか、そういったご意見ございますか。

<白河委員>
白河と申します。あまり去年参加できず申し訳ございませんでした。
神尾委員がおっしゃったとおり、評価とは事業の評価のことなのかというところです。私も色々と内閣府の事業等に関わっており地方に行くことが多くございます。その際に、予算は100人向けの事業なのに実際は26人しか来なかったというようなことがよくあります。どこの自治体委員でも集客には苦労や努力をされているのはよく分かるのですが、その事業はいったい目標の何%充足されたのかを、次の予算請求の時に事業評価として出してほしいということをいつもお願いしています。
事業を評価すると言っても、事業がありました、何人参加しました、ということだけではなくて、目標としてはこういう事業で、こういう年代をターゲットとして、何人を対象として予算を組んだけれども、実際はそれの達成は何%だったのかを出していただきたいです。そして多分やっていらっしゃると思うのですが、アンケートのようなものを取って、その事業の目標にかなった内容をちゃんと伝えられているかということを確認する必要もあると思います。
事業の評価は、委員がおっしゃるとおり、何で計るかはすごく難しいと思います。恐らく政府の予算から出ているものは今事業評価が厳しいので、既に評価の方法が決まっているもの、決まっていないものがあると思います。
また目標数値の見直しですね、既に達成されているものもあるなら、次なる目標はやはりあったほうがよいのかなと思っています。今年はG20もありましたし、そこにW20という女性の政策提言グループが提言をして、女性に関しては項目がたくさん入っております。それを各国首脳が承認して、その進捗をずっと報告しなければいけないということになっています。G7でもG20でも、ジェンダー平等についてかなり言及されていますので、それらが反映されるとさらに目標が高くなるのではないかと思います。
それからもう一つは、男女共同参画重点方針の委員をやっていますが、そこに今年は、特徴的なものとして、ジェンダー統計というものが言葉としてたくさん入りました。去年も入っていましたが、今年はG20の関係もありまして、国際的に男女の差というものを見ていかないと、どういう政策を打っても効果が限定されるのではないかと考えられます。男女の差というのをそのままにしておくとせっかく予算を投入しても意味がありません。例えばどんなに教育にお金をかけて女性の大学進学率50%になっても、男女の賃金格差は他の先進国に比べると未だに高いままです。どのくらい男女の差があるのかを各都道府県が明確に見極めて、そこに向けて施策を行うというのは非常に重要なことです。
今回、その評価をするということや、神尾委員もおっしゃっていたように数字を出してもらうというのもとても意味があることで、これをぜひ神奈川県版ジェンダー統計という形で昇華出来たらすごくよいのかなと思います。
おそらく今後、ジェンダー統計を取るといった話はどこでも出てくるのではないかと思います。

<岩田会長>
ありがとうございます。他にはございますか。

<松田副会長>
一点だけ。資料1-2の表紙にある通り、今年の9月に出そうとされている点は評価します。以前は年度の終わり、つまり年が明けた1月や2月に出すことが多かったのですが、今回はこの評価を入れて9月に年次報告書として出されるのは素晴らしいと思います。

<岩田会長>
ありがとうございます。では事務局にお答えいただく前に、全体的な評価があれば、引き続きお願いいたします。また最後にも議論いたしますけれども、これから評価するにあたって、ここでまず方向性を決めていきたいというお話があったらお願いいたします。
(特になし)
よろしいでしょうか。それでは、事務局のほうにお答えいただく前に、私のほうからも意見を言いたいと思います。
評価するという作業自体を神尾委員に評価していただき、松田委員からは9月にやるということについて評価していただいたのはとても良かったと思います。
しかしここでの評価が政策にどういうタイムスパンで生かされるのかということについては、例えば今年の事業計画で今年既に予定していることであっても、そういう事業レベルの話はすぐにでもどんどん生かしていただきたいと思います。9月に評価をまとめるということはぎりぎり来年度の予算に反映していただけると思うので、そのために9月に向けて頑張ってもらおうと思っています。そういうことで、ぜひ予算が必要なものに関しては、再来年度ではなく来年度の予算に盛り込むという前提でやっていただきたいと思っています。
また、目標を既に達成したものをどうするかという点については、県のお考えも聞きたいと思いますが、私もこのまま重大な目標の領域で目標なく行政を推進するというのは少し残念な気がします。そうはいっても毎年毎年達成した目標はその都度新しく作り替えるというのもなかなか難しいと思うので、せめて途中で一回くらい目標の見直しをして、追加をしたり修正したりしてもよいと思います。でもこれは一個人の意見ですから、達成した目標をどうするかということは、ぜひ県のほうから意見を聞きたいと思っています。
それから何を評価するかについてですが、重点目標数値を評価するのは当然ですが、その後ろにある資料1-2の何をやってきたかという事業について、また参考数値についてももちろん評価の対象になると思います。ですから本日提出していただいた資料全体が評価の対象になると思います。ただ評価の中心は、この重点目標で掲げた数値結果がどのように出てきているかというところにフォーカスしていくことになるのかと思います。
そして、白河委員がおっしゃったように、こういうことをやりましたという情報をいただいても、それだけでは評価ができないのですね。予算では何人の計画であったところが、実際は何人であったとか、それぞれの領域に計画があり、計画に照らして、どうだったかということがなければ評価ができないと思います。また資料1-2は、数字が入っているところもありますが、ほとんどが何をやったかという体裁的な情報なので、これだけでは評価ができないかなと思います。230というものすごい数の施策すべてを事業ごとに評価するのがこの審議会の役目ではなくて、それはそれぞれの担当の部でやっていただくことだと思います。私たちはやはり全体として各部の施策はちゃんと推進されていて、効果が出ているのかということを見たいと思います。白河委員がおっしゃったことに対しても事務局はどういう風にされていくかということもぜひお聞かせいただきたいと思います。
私からの意見はそのくらいで、県の方からご説明頂きたいと思います。

<事務局>
ご意見色々ありがとうございました。
まずは、色々な県民の方が見られるときの視点、仕様の問題につきましては、改善を図ってまいります。
評価の結果をどのように反映していくのかということについて、前回の審議会の時にどういうやり方をするかを審議していただいた際、予算が必要なものについてはそれに反映できるようなタイミングでやっていかないといけませんよねというご意見がありました。それを受けて、事業について色々と調査を行いまして、なるべくご意見いただいたものについて庁内にて受け止めて検討していただきたいということがありましたので、評価のとりまとめ時期を9月に設定をしました。

何をもって評価するのかという点は一番根本の問題だと思います。前回の時にどういった形で評価をするかというご相談をさせて頂いた中で、横浜市などを見ながらこう言った形でどうでしょうかとご相談させていただきました。まずは一番大事な目標数値についてご評価をいただきたいと考えておりますが、お話のように目標数値も毎年毎年数値が出ているものばかりではないということが事実としてございます。こういった中で、5年ごとに数値が出てくるということもございますので、それにつきましては、どんな事業を進めているのかということも含めてのご評価を頂戴したいと思っているところです。
また、重点目標2のように既に実績値が目標値を超えてしまっているものについては、会長のお話のように、どこかの時点で見直しの議論をということにつきましては、県の他の総合計画やプランの数値などの動きを踏まえた中で、検討をしてまいりたいと考えています。

<岩田会長>
ぜひお願いいたします。民間企業では達成した目標をそのままにするというのはありえないですので。ぜひよろしくお願いいたします。
男女参画プランで、ジェンダー統計についてどこかで盛り込みましたよね。

<事務局>
盛り込んでございます。男女プラン50ページの重点目標5の施策の基本方向2「男女別統計の促進」が、お話の部分でございます。

<岩田会長>
ですから、問題意識はもう持っているということですから、今我々のやっている評価の対象というのは、ジェンダー統計の充実への課題に対するものだという考えでやりましょうね。

<事務局>
色々とありがとうございます。まず、目標を達成したものにつきましては、他の計画でも、例えば5年での見直しというものがあったとしても、途中での見直しは行いますし、見直さない場合にも、計画自体は変えないけれども次の目標を明示した上でそれを公表してやる、という方法もあります。どのような形がよいのかというのは、他の条件も見ながらという形になると思います。目標は次に何を目指すのかというものであって、そこから次の施策が生まれてくるという形になると思います。その辺は今後、検討させていただきます。
あと、評価の方法について、前回の審議会でもご議論いただいたきましたが、今回初めてということでこういう形で出させていただいております。事務局側でも議論したのですが、通常プロセスの評価など色々な評価の上で、最終的な数字の評価をどうするかというのが通常の形です。今回は初めてであり、ご意見は受け止めさせていただきながら、今回どのような形がとれるのかということと、次に向けて実際の見直しに向けての評価とかどういうような形でできるのかについては、時間も必要かと思いますが、ご意見をいただきながら考えさせていただければと思います。

<岩田会長>
ありがとうございました。できればそれぞれの重点目標ごとに数字がありますから、その数字に対する評価を中心的に議論したいと思うのですが、数字がないところや目標が達成されてしまったところは、それに関連する参考数値を見たり、この資料1-2を見て、この1年で何をしてきたのかを補足的に見たりしていきたいと思います。
それでは、とても大切な議論だったので時間を取りましたが、今から重点目標1の議論に入りますがよろしいでしょうか。
では、重点目標1についての評価を皆さまご発言ください。

<神尾委員>
資料として出していただいた、女性委員の登用状況というのは、とても重要な資料だと思うので、ぜひ年次報告書に掲載してほしいと思います。また、やはり総合して見ると40%に若干近づいているといえますが、40%目標に達していない審議会については、プッシュが必要かと思います。特に健康医療局が目立って低いようです。これはやはりどうしても女性人材がいないことが原因なのか、どういう原因で専門家がいないのか、解明してほしいと思います。政府も少なくとも30%と言っていますし、ひとまず今年度30%未満の審議会について、これは改選のときにしかチャンスはないのですが、改選の時に心がけてほしいです。また教育局を見ると、学校支援課の「神奈川県いじめ防止対策調査会」に女性が一人もいないというのは衝撃です。これははっきりと指摘して、やはりいじめ問題というのは男性だけで議論してよいのかなというのがありますので、0人のところはしっかりと取組みを進めてほしいと思います。

<岩田会長>
0人は他にありますか。

<神尾委員>
ざっと見たところ、一つだけでした。

<岩田会長>
非常に、女性が入るべき審議会ですよね。

<神尾委員>
多分ふさわしい人がいると思います。細かな対策をしてほしいと思います。

<吉田委員>
神尾委員に続けてなのですが、私はやはり県土整備局の辺りも気になります。これからは新しく物を作る時代ではなくて、今の県土をどうするかというところで、女性の意見も大切なところだと思いますので、この辺りの女性比率が高くないのは気になります。

<松尾委員>
私は目標1「県職員(教員・警察官を除く)の幹部職員(課長級以上)に占める女性の割合」と目標3「民間事業所の女性管理職(課長相当職以上)の割合」の数値が微増はしているけれども、目標値を期間内に達成できるかというのが課題だと思うので、どういった政策で達成していくかというところをこれから載せていただきたいと思います。
また中身の部分で、資料1-2の1ページ目のグラフ2「県職員における役職別総数における女性の割合」を見ると、課長職が大きく上がっていますが、部長職や局長クラスになると上がり方が鈍化又は変わらないというのが、民間も同じだと思います。あとは、管理職の中でも営業部門や制作部門では女性比率が上がらず、部門間で大きくばらつきが出ていますので、これは県職員も含めて同じかもしれないと思います。

<岩田会長>
皆委員からとても大事なご指摘をいただいております。他の方はいかがでしょうか。

<諸橋委員>
今日出してもらった資料を基に、2017年度の審議会の登用率ベースが35.1%となっておりますが、各局別に1人ずつ出すと36.1%、2人ずつ出すと37.1%で、各部局3人ずつ出しても38%にしかならない。2020年までに40%というのはかなり無理な話であるという印象がありますので、どういう方策を取るのかを示してほしいと思います。例えば各局5人はいきますとか、先ほど神尾委員がおっしゃったように改選時にしか入れられませんから、対策を書いていただきたいと思います。かなり40%というのは無理だという気がいたします。30人出してもまだ無理で、40人出してもまだ足りないので。

<白河委員>
先ほど0%とおっしゃっていましたが、最初の局別でみても、教育局が40%に達せず34.2%となっています。委員でしたら外から登用するわけですよね。教育分野に関しては50%でよいくらいではないかと思います。
愛知の芸術祭で津田大輔さんが委員長になって初めて、採用するアーティストを男女50%対50%にするということをやりました。それはすごく物議をかもしてはいるのですが、なぜそのようになったのかというと、芸術分野って実は大学に行く人とか女性のほうが圧倒的に多いのに、女性アーティストがなぜ採用されないのかということを統計から疑問に思って、50%対50%でやりますと決めて実行したんですね。また、例えば女性の映画監督もなかなか採用されないので、そちらも50%対50%にしたりしています。
本来は人口が男女半々なので、50%対50%という視点で見ると色々とおかしいことが見えてきます。私も津田さんに教えていただいて新鮮な眼で物事を見るようにしています。県主催など、ある程度県に裁量があるものに関しては、そう言った視点で見るというのはよいことかなと思います。

<岩田会長>
他の方はいかがでしょうか。今ご発言頂いたことは、事務局が記録をしていますが、もし発言なさった方と違う意見があれば必ず手を挙げてくださいね。そうでなければ、一人の発言が全体の意見として記録してもらいますので。違う意見もぜひおっしゃってください。

<窪田委員>
今拝見していて、重点目標1の目標1「県職員(教員・警察官を除く)の幹部職員(課長級以上)に占める女性の割合」や目標3「民間事業所の女性管理職(課長相当職以上)の割合」がなかなか目標に対して厳しく、横ばいが続いていると思います。それに対する対応策として「女性管理職の育成セミナー」や「女性を部下に持つ男性向けのセミナー」とか、そういった当事者向けの取組みをやられています。当事者のモチベーションはもちろん大切だと思いますが、受け入れている事業者に対する働きかけを行い、働きやすい環境を作るために、ワーク・ライフ・バランスの仕組みやフレックスタイムを取り入れるとか、そういうことを考えながら働き掛けないと、この辺りの数字が上がってこないかなと思います。

<吉田委員>
今の話の続きですが、全く賛成です。大きな企業ですと、上から女性の活躍ということで、女性管理職の登用を中間管理職の人たちが言われたりします。ところがいざ女性たちに管理職にならないかと言った時に、やはりワーク・ライフ・バランスの関係で、管理職になりたくないと思ってしまい、なかなか引き受けてくれないという悩みがあります。その大企業の方とお話ししたときに、事業者の中で、今と同じような登用ではなくて、専門職としての地位を上げて給料も上げるとか、違う仕組みを考えないとなかなか女性が管理職を引き受けますとはならないのではないかと思います。これはぜひ県にも言いたいのですが、県庁でも同じところがあると思います。一生懸命やる部署ほど残業でしたり、議会対策など大変で、そういう対応を考えていかないといけないと思います。ぜひ県庁の中でモデル的に施策を考えて、こうしたらうまくいったことなど民間に発信したり、そんな施策を取ってほしいと思います。ただ管理職を増やすことだけを目指すのではなく、重点目標1と重点目標2とか全部に絡んでくるので、私たちは全体を見渡してその辺の評価をしていくべきで、数字だけ見て上がったからよいねと思ってはいけないのではないかと思います。

<岩田会長>
ありがとうございます。時間の配分が想定通りにはいかないのですが、大切なことなので、このペースで時間をかけてよろしいでしょうか。条例見直しの議論は今日でなくてもよいでしょうか。それでは引き続きご意見をお願いいたします。

<政金委員>
重点目標4のところで申し上げようと思ったのですが、男性の育児休業取得と、女性の活躍というところで、男性の育児休業取得の率が、若干伸びてはいるがなかなかそこから上に行かない状況というのは、民間も県の職員も同じような状況が続いているのだと思います。その中で、すべてがそうではないかもしれませんが、少し聞こえてきたのは、男性が育児休業を取得して復職をした後に、制度上は不利益があってはいけないことになっていますが、実際はどうなのかという声です。そうすると男性が育児休業をますますとりにくいというループがあるのではないか。すると女性が育児休業を主にとるという状況になり、これはやはり女性の一部参画を妨げている原因なのではないかと思う。そうは言いつつ、男性の育児休業に対する社会の意識はまだまだ十分に受け入れられる状況になっていないと思っていますので、ここも意識改革が当然必要だと思っています。
もう一点が、県が様々進めている男女共同参画に対する県民の受け止めはどういう状況なのかと疑問に思っています。計画を作って、様々PRや広告アナウンスをしてもらっていると思いますが、なかなか県民の中にこの趣旨が浸透していかない、理解が進まないという、ここの問題をどうやって解決していくのかというのが大きな課題だと思いました。

<鈴木委員>
先ほど、事業者の方でも仕組みを作ったほうがというお話がありましたが、そこに補足したいと思います。どこの職場でも、自分の仕事ぶりについて自己評価をして提出し、それを上司が検討して、という流れがあると思います。もしかすると男性に比べて女性は自己評価が低い所があるかもしれないので、その評価書の書き方とかその辺りに工夫ができるとよいかもしれません。もう少し自分も上の管理職にチャレンジしてみようとか、自分は自分のことについてすごいと思っていなかったが、他人の目から見ると評価されることだったのかと気づくこともあると思います。この辺をもう少し書きやすい自己評価書を作るのも案だと思いました。
二点目は、資料1-2の2ページのグラフ5「県内大学の理学部・工学部の女性割合」において、女子学生の割合が増えているというのがありますが、理工系に子どもが進むというのは、親の意見なども色々と入ってきます。ここは色々な部局との連携とか調整の下でやっていかないとなかなか難しいので、その辺を来年度もしっかりとフォローできるような事業ができるとよいなと個人的には思いました。

<白河委員>
男性育休について一点よろしいでしょうか。

<岩田会長>
男性の育児休業については後で出てきますので、そちらでよろしくお願いいたします。
私からの意見としましては、重点目標1というのはこのプランの1丁目1番地です。全体を通じて1番核になるところ、推進力になるべきところで、なおかつ県庁の努力でできるところが多いです。民間の管理職については、県の努力だけでは難しいですが、県の職員や審議会とかは、県のやる気だけでできることです。そこの数字があまり伸びていないのはとても残念なことだと思います。特に県庁職員の女性の登用に関する話なのですが、知事がこういうことについて本気で庁内外に発信しているかどうか。民間企業であれば社長が本気でなければ事は進みません。なので、知事が何度もこの問題について庁内外で発信するように、これを自発的にやっていただけないのであれば、発信していただけるように県庁の皆委員が準備をして持っていくことが大事だと思います。

審議会の女性委員の比率について諸橋委員がおっしゃいましたが、目標1「県職員(教員・警察官を除く)の幹部職員(課長級以上)に占める女性の割合」について2020年までに20%にするというのは、あと何人増やさないといけないのかという数字があると思います。そして、毎年管理職に新たに登用する人が何人かというのも、過去のデータを見たら出てくると思います。そうすると2020年までに20%にするというのは、この期間中に毎年新規に登用する人の女性比率を何%にしないと間に合わない数字なのかというのをよく自覚してほしいのです。ひょっとすると50%かもしれないし、それよりももっと高いかもしれない。そのくらい難しい課題を皆委員コミットしているわけですから、知事以下が本気になっていただければやれる。
ただ、優遇してほしいとは決して思いません。管理職には向かない、管理職になるための経験を積んでいない、実力がまだ足りないという方を登用してほしいという風には思いませんので、何よりも急いで育成してほしいと思います。どんな仕事、部署を体験させるかというのは育成の基本だと思いますので、時間はかかると思いますが、そのような覚悟でやっていただきたいと思います。
それでは、重点目標2のワーク・ライフ・バランスについて、議論を始めたいと思います。ここで、先ほど出た男性の育児休業についてもお話ししたいと思いますので、白河委員どうぞ。

<白河委員>
いま政府の方でも、男性の育休を義務化しようという議連ができておりまして、私は民間アドバイザーとして議論に関わっています。なぜそれをやるのかというと、少子化という点が一つありますが、もう一つは、女性の活躍を推進するには、女性だけを両立するのではなくて、男女がペアで子育てするということが一番重要であるためです。先ほど男性が育休を取ったらその後の評価が下がるというお話がありましたが、もしかすると女性も評価を低く下げられているのではと思います。これは実際に研究などに見られまして、評価が下げられると言うよりも、将来の管理職として上司が見なくなるという研究結果がしっかりと出ています。
皆委員がおっしゃる通り、職場の働きやすさ、リモートワークやテレワークといったことも非常に重要です。まだ日本ではテレワーク採用企業は15%ぐらいです。男性の育休取得をすると何がよいかというと、既に義務化を1か月など取り入れている企業にヒアリングしたところ、やはり文化が変わるといいます。文化を変えるために強制的にやりましたというところが多いです。
岩田会長がおっしゃった通り、男性育休の取得を上げることは県の努力でできるので、県庁内の男性の育児時休業取得率だけでも上げようと思えば実は上げられます。民間が6.16%ですが、実は国家公務員については、民間よりも高いです。これはやはり国家公務員に対して政府が一生懸命旗を振ったから数字が上がったということで、県庁でもできないことはないかと思います。
同じ職場で働いていなくても、所管の中で女性のライバルは男性なわけで、その人たちが、育児があっても全く働き方を変えないでいくということであれば、なかなか平等感や、先の目指すところが達成されません。長く育休を取れということではありませんが、男性にも育児に対して自分事感を持ってもらうため、育児のスタートアップ休暇のような位置づけで、2週間か1か月か導入しようという話が出ています。もしかするとそういう話がいきなり降ってくるかもしれません。せっかくこういった評価をしているので、数字だけがすべてではありませんが、先駆けて数字を上げていただけたらよいと思います。

<政金委員>
資料1-2の8ページのグラフ18「事業所における男性の育児休業利用率」についてですけれども、この結果を見ていただくと、男性の育児休業の取得率は増加しております。ただ、残念なのは期間なんですね。女性が9割くらい取り、男性が数週間ですが、これでも数字としては育休を取ったことになっています。このことを改善できないかなと思います。

<岩田会長>
長さ、期間ですね。他にございますか。

<神尾委員>
先ほど申し上げましたが、目標を達成しているので、「目標達成状況」は「目標年度の目標を上回る数値となっております」という評価になっています。それは客観的に見てその通りなのですが、では審議会としては、どこを見て評価するのかということを明確に議論した方がよいのかなと思います。一つは、白河委員がおっしゃる通り、ここの参考数値8「県職員の部分休業、育児休業及び介護休業の取得状況(知事部局)」を見るということでしょうか。

<白河委員>
そうですね。そこの男性の値を。

<岩田会長>
見るというのはどういう意味でしょうか。評価の対象とするという意味でしょうか。

<神尾委員>
結局達成してしまったものですから、もう達成しているけれどもまだ足りないと言う形でしょうか。

<岩田会長>
やはり今の議論では、達成しているけれどもその背景にある問題で、まだ足りないものがたくさんあるという、皆さんそういう議論だったかなと思います。

<神尾委員>
では参考数値のところの評価はしないということでしょうか。

<岩田会長>
いえそうではなく、必要であればしたらよいと思います。参考数値8「県職員の部分休業、育児休業及び介護休業の取得状況(知事部局)」や参考数値10「事業所における介護休業利用状況の男女比」とか見ますと、やはり男性の育児休業取得や介護休業取得は増えています。これで十分かという問題はありますが、やはり増えてきているということは評価してよいのかなと思います。

<神尾委員>
参考数値8の場合に、母数が分からないのですが、何割が取っているのかが問題だと思います。取得率が大切だと思いますので。

<白河委員>
県職員の取得率は、4.2%ですね。資料1-1の1ページ目の参考数値12「県職員の男性の育児休業取得率」に2017年の実績値が出ています。

<岩田会長>
水準としては低いけれども2%が4.2%になったということですね。
女性の方も数値をいただきたいということでお願いいたします。またこれは育児休業ですが、部分休業とか、介護休暇とかについて男女別の取得率があればよいと思います。

<吉田委員>
参考数字8「県職員の部分休業、育児休業及び介護休業の取得状況(知事部局)」も気になっています。介護休暇を取る男性が増えてくると、実は育児休暇に対する理解も増えるのではないかと思っています。つまり、介護休業は管理職の人が取る可能性が高いわけです。
個人的に聞いた話なので、数が分かる訳ではないのですが、やっと育児休業の意味合いが分かったという管理職が多い。今の管理職の統計を調べたわけではないが、段々と意識が変わってきて、自分の親は自分で見るという夫婦が団塊の世代は多いです。そこで初めて家庭のことを奥さん任せにするのは良くなかったと反省する管理職が多く、彼らが変わると大分この辺が変わってくると思います。戦略的には、この介護休業をとりましょうという話を進めると、育児休業に理解がない管理職も少し変わってくる気がします。
それと参考数値9「介護、看護を理由とする離職者数」が実は絡んでいます。辞める人の話を聞くと、介護だけが原因ではなくて、仕事もきつくなって厳しいから辞めるという人が多くて、その後どうなっているかというと、「5-8問題」や「6-9問題」に実は絡んでいます。少し質的なデータを見ていったほうがよいかなと思います。ここは男性が変わると女性も変わってくると思われます。

<松尾委員>
育児休暇や介護休業の取得率が上がらないということで、そういう制度があるのに上がらないということは、やはり休む人が0、働く人が100みたいな感じになってしまっていることが原因と思います。週に1回でも働くことができれば、だいぶ違うと思います。例えば、県でリモートワークの推進とかをしているのかをお聞きしたいです。事業所にいないと働いたことにならないという意識を持っている会社の組織の長が多いので、そういう人たちが、会社にいなくても働けるという体験を自らされることが大事だと思います。子育てをしている人は、リモートワークをかなり推進してやっていますが、それを評価する人たちがそのリモートワークを使ってもらわないとなかなか進まないという現実もありますので、ぜひ県のほうでも推進状況等がどうなっているのかを聞かせていただきたいなと思います。

<岩田会長>
ありがとうございます。今そのことに対する事務局のお答えはなくてよろしいですか。今のは評価ということで、今後の方向性としてお話しいただいたということで。

<事務局>
今のお話でいうと、テレワークについて神奈川県も推進はしています。ただ、実際どの程度やっているかということについては、これはまだまだです。やはり対人業務もありますが、そうではないところについては正におっしゃられた通りだと思います。

 

 

第9期第3回神奈川県男女共同参画審議会(その2)へ続きます。