シカの保護管理(丹沢大山保全計画の実施状況・2003年10月時点)

掲載日:2020年4月1日

 

<大型動物個体群の保全> シカの保護管理

丹沢のシカ問題

神奈川県では、主に丹沢山地の山麓部から標高1600メートル以上の山頂部までシカが生息していますが、現在、シカに関連する様々な問題が生じています。

 

図:シカの目撃情報分布図

自然植生の劣化

シカの採食による植生の劣化状況とシカの生息密度を調査したところ、標高の高い鳥獣保護区を中心に、冬期にシカが高密度化し、植生が劣化していることが明らかになりました。

写真:林床に繁茂したバイケイソウ
シカの不嗜好性植物の優占(バイケイソウ)

写真:樹皮をかじっているシカ
樹皮食いの多発

農林業被害

山麓部の畑ではシカによる農作物被害が発生しています。

写真:シカの食害にあったハクサイ
シカの食害にあったハクサイ

シカ個体群の質低下

 

山間部では、シカの栄養状態の悪化や個体群の質の低下が指摘されています。

写真:冬期に衰弱死したシカ
冬期に衰弱死したシカ

 

なぜシカ問題は発生したか?

シカは本来、平地を好む動物であり、昔は平野部や里山を中心に生息していたと考えられています。平野部の開発により、急峻な山間地に追いやられ、その後、山間地での人間活動に翻弄された結果、複雑な因果関係のもとにシカ問題が発生しました。

 

 

図:江戸時代の有害鳥獣申請地図

≪江戸時代の有害鳥獣申請地図≫
赤丸がシカの駆除申請のあった場所を示し、江戸時代は丹沢山地(網掛け部)以外にも広く分布していたことがわかります。
(丹沢大山自然ハンドブックより作成)

写真:間伐により林床に下草が生えた人工林
人工林の間伐により林床植生(餌植物)が
増加した事例

 

図:問題発生の経緯を表した関連図
≪丹沢におけるシカをとりまく問題発生の経緯≫

 

ニホンジカ保護管理計画

様々なシカ問題に対応するため、神奈川県では2002年度(平成14年度)にニホンジカ保護管理計画を策定し、2003年度(平成15年度)から事業を実施しています。

 

ニホンジカ保護管理のサイクル
 ― 順応的管理 ―

ニホンジカ保護管理は、モニタリングにより、事業の結果を検証し、軌道修正するフィードバック型管理を行なうことが前提。

 

図:モニタリング→計画→事業実施→モニタリングへと循環する関連図

写真:調査へ出発するために集まった調査員
生息密度調査風景(定期的なモニタリングの実施)

 

シカ保護管理の目標

図:標高別に管理目標を示した図

保護管理方策

◎個体群管理
植生の著しく劣化している地域、農業被害の発生している地域で計画的に個体数を調整

◎生息環境整備
人工林の森林整備推進による生息環境の改善等
保護区の連続性の確保
植生保護柵の設置

◎被害対策
被害地での防鹿柵の設置の推進等

 

本文ここまで
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