HACCP

掲載日:2018年3月27日

腸管出血性大腸菌O157などを原因とした大規模な健康障害の発生により、食品の安全性は国民の大きな関心事となっています。
このような状況の中、食品の安全性確保の切り札として注目されたのがHACCPと呼ばれる衛生管理法で、現在、食品業界で導入が進んでいます。


HACCPってなに?

HACCPとはHazard Analysis Critical Control Pointの略称で、食品の危害分析・重要管理点と訳されています。
HACCPは1960年代に宇宙開発計画(アポロ計画)の中で、安全な宇宙食を製造するための手段として米国航空宇宙局(NASA)が中心となって開発したもので、各国で様々な食品の製造に応用されています。
今までのわが国における食品の衛生管理は出来上がった最終製品の検査結果を重視してきましたが、HACCPシステムは、製造過程の要所々々で病原微生物などによる「危害」の発生を未然に防ぐもので、原料の生産から製造・流通・消費のあらゆる段階で応用できるシステムです。

牛乳製造を例にみると…

  1. 生乳の受入から製造・保管までのすべての工程で発生する恐れのある危害(たとえばサルモネラなどの病原微生物)について、あらかじめ調査、分析(HA)を行い、安全な牛乳を製造するためにどんな危害を防げばよいのかを把握する。
  2. この分析結果に基づいて、想定された危害を防ぐために最も重要な製造工程である重要管理点(CCP)を定める。
    たとえばサルモネラなどの病原微生物を牛乳中から除去するためには120度3秒などの加熱殺菌を行うが、この工程が重要管理点の1つということになる。
  3. この加熱中の温度と時間が守られているかどうかが重要になるが、これを温度計などで常時監視し、異常が発生した場合は、ただちに製造を中止する。
    また、事故が起きたときに原因究明ができやすいように、管理内容をすべて記録に残す。
  4. 工程ごとに重要管理点を設定し、適正に管理することで、危害の発生を未然に抑えることができる。

このように、HACCPは生産・製造・消費などの各段階で、食品に対して生じる様々な危害を効果的に制御することにより、食品の安全性を保証するものです。
食品衛生法には、乳、乳製品、食肉製品、魚肉練り製品等を対象にHACCP導入施設に対する承認制度が規定されています。


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