第4回地域医療構想調整部会 会議結果

掲載日:2018年3月17日

様式3

会議結果

次の会議等を下記のとおり開催した。

会議等名称

第4回三浦半島地区地域医療構想調整専門部会

開催日時

平成28年3月23日(水曜日) 19時30分から21時05分

開催場所

横須賀市保健所 第一研修室

出席者(部会長、副部会長)

遠藤千洋(部会長)

横須賀市医師会長

井口和幸(副部会長)

鎌倉市医師会長

池上晃子

逗葉医師会長

飯島康司

三浦市医師会副会長(矢島委員代理)

増沢成幸

神奈川県医師会理事

松本好史

横須賀市歯科医師会長

沼田裕一

三浦半島病院会長

峰野元明

鎌倉市医師会病院会長

長堀薫

神奈川県病院協会常任理事

小澤幸弘

三浦市立病院総病院長

高橋達也

横須賀市薬剤師会長

中村長三郎

逗葉薬剤師会長

佐藤周一

三浦市薬剤師会長

山下秀樹

全国健康保険協会神奈川支部
業務改革・サービス推進グループ長

田中克彦

健康保険組合連合会神奈川連合会常任理事

宇治橋俊美

神奈川県看護協会横須賀支部長

後藤一也

横須賀市健康部長

磯崎勇次

鎌倉市健康福祉部長

中嶋謙一

三浦市保健福祉部長

仲野美幸

葉山町福祉部長

小林利彰

横須賀市保健所長

八ッ橋良三

鎌倉保健福祉事務所長

大久保久美子

鎌倉保健福祉事務所三崎センター所長

次回開催予定日

未定

問い合わせ先

企画調整課、担当者名 佐々木
電話番号 0467-24-3900ファックス番号 0467-24-4379
鎌倉保健福祉事務所フォームメール(問い合わせフォームがご利用いただけます。)
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議事概要

議事概要とした理由

部会での了解事項

会議経過

<議事経過>

出席状況(小澤委員の紹介を含む)及び会議公開の確認を行った。(傍聴者入場)

議題1「三浦半島地区地域医療構想の策定について」

(1)県内構想区域及び平成37年(2025年)の必要病床数について

事務局より資料に基づき、県内構想区域(9区域)、地域医療構想における平成37年(2025年)の必要病床数、地域医療構想と医療法における県の対応等について説明し、質疑応答・意見交換(経過は以下のとおり)を行った。

(長堀委員)

どこの区域でも、機能分化としての必要病床数と病床機能報告制度の数との間にかい離があるのが問題だと思う。今後、定量的な基準を導入していくということだが、それはどのような計算式になるのか。

(医療課萩原副課長)

国の検討会で病床機能報告制度について検討を進めているが、具体的な基準は、まだ詰められていないと聞いている。

(長堀委員)

必要病床数の算定式をつくられた松田先生によると、もともとアバウトな計算式であり、4つの病床機能をどの位の割合でという目安に過ぎないと述べている。特に高度急性期と急性期は明確な区分けは難しい、必要病床数が目標値になっていることは本意ではないとのことである。それが具体的な基準を(導入)となることを県ではどう考えているのか。

(医療課萩原副課長)

定量的な基準が導入されても(問題は)変わらないのではというご意見だと承知したが、病床機能報告制度の現状の数値と必要病床数(推計数)を地域医療構想に記載することについては地域医療構想策定ガイドラインで定められている。双方の数値の関係がどうなるかは明確でない点もあり、(県の考えを)コメントし難いということがある。

(長堀委員)

新しい定量基準ができたとしても、恐らく高度急性期、急性期が過剰で、回復期が少ないという状況は変わらないと予想する。それを転換させるための動機づけやツールについてはどう考えているのか。それは病院間で話し合えばいいとの考えか。

(医療課萩原副課長)

必要病床数はあくまでも推計であるが、実際10年後その時にどうしようかということでは間に合わない。そのために基金を活用して推計されているものに近づくよう、県でも回復期病床へ転換する場合の支援を始めているところである。

(田中委員)

機能別の病床数が必要以上に強調されすぎている一方で、基金の活用に触れなさすぎている印象がある。日本医師会が記者会見で、地域医療構想の本来の目的は病床削減ではなく、人口・疾病構造、患者数の将来推計を基に各地域の医療のあり方を考えることと述べている。各医療機関の自主的な取組みを誘導するために基金を活用するならば、基金の活用ができない場合を含め説明が必要であると感じている。

資料によると、神奈川県は全国平均と比較して医療資源が、ハード、ソフトを含めて劣っていると感じる。県民として、今も、2025年もしっかりした医療を受けられるのかがポイントで、そのために基金が創設されたと思っている。基金の使い方の説明が重要だ。特に三浦半島地区は県内でも高齢化率が高く、4人に1人以上が65歳以上という厳しい状況である。

(医療課萩原副課長)

推計される将来の医療需要に対応できるように基金を活用するというのはそのとおりである。国からは、基金活用の3本柱、(1).病床の機能分化・連携、(2).在宅医療の推進、(3).医療従事者の確保養成が示されている。医療需要や課題に対応するには、こんな取組みが必要だといったアイデアやご意見があればいただきたい。

(田中委員)

3本柱、医療人材についても基金を活用できるということを聞いて安心した。

(増沢委員)

資料に、都道府県知事による対応として「地域医療構想の実現に向けて」と記載があるが、この文言はどこからの引用か。

(医療課中松主任主事)

地域医療構想策定ガイドラインからの引用である。

(増沢委員)

県としては地域医療構想を「実現」させると思っているのか。

(医療課萩原副課長)

将来の医療需要の推計があって、それに対応できるようにという意味で実現と表現したところである。

(井口委員)

確認だが、2025年医療需要推計は、(データを基に計算された)地域ごとに必要な4つの病床機能の病床数であり、病院が今出している病床機能報告の内容とは異なるものであり、病床機能報告の評価の仕方は今後別の方法、定量化などが検討されて変わっていくということでよいか。

(医療課萩原副課長)

そのとおりである。

(井口委員)

そうであれば、病床機能評価の定量化の内容が分からないままに、病床数が多い、少ないといってもあまり意味がないし、意見もいえない。ここに齟齬や乖離があるのに、10月に無理やり決めるのか。

(医療課萩原副課長)

地域医療構想には必要病床数と病床機能報告による病床の数を記載することとされているので、どう記載するかは検討している。病床機能報告に係る国が検討している「定量的」の内容については、県でも把握していないのでお伝えができない。

(井口委員)

保険点数で病床機能を分けるというやり方はしないということか。

(長堀委員)

4つの(病床)機能をどう分けるかルールが明示されていないという根本的な問題がある。これは共通の理解でよいか。

(医療課萩原副課長)

4つの機能区分だが、必要病床数は300点とか175点という診療報酬の点数のデータなどから推計しているのに対し、病床機能報告の機能は定性的、「ICU」とかなどの言葉で書かれているため区切りが分かりにくいということは確かにあると思う。また、病床機能報告は病棟ごとになっているが一病棟には様々な患者がいるので、(数字的に)乖離がある。

(長堀委員)

ルールがないのに、4つに分けろといわれることが根本的な問題である 病棟には全て高度急性期の重症患者が入院しているというのは、現実的に矛盾を抱えている。ルールが明示されなくて自己申告のままでは変わらない。必要病床数と報告数に乖離があるから何とかしなくてはならないといわれることが現場としては判断に困る。

(医療課萩原副課長)

国で必要な検討をしているところであり、それ以上、県としてコメントしかねる。

(井口委員)

病床機能区分が第一の疑問点であり、もうひとつ在宅医療の問題がある。病床機能別の必要病床数が決まらないと、在宅医療の必要数も出ないということは何度かお話している。(介護保険では)平成30年度には地域包括ケアシステムとして在宅医療の事業をやっていかなくてはいけない。地域包括ケアシステムにおける必要量の評価と地域医療構想の在宅医療の必要量の評価は同じ基準でなければいけないのではないか。

(医療課萩原副課長)

今回の必要病床数に関連した在宅医療が必要な数には、特養や老健などの施設の入所者も含めた数だということはご承知いただきたい。

(井口委員)

2025年に向かって在宅医療がどの程度必要になるのかを考えるときに介護施設入所者についても在宅医療で考慮する考えだということはよく分かっている。ただ、目標年度が、地域包括ケアシステム構築のための(介護保険制度の)事業は平成30年度までに実施することになっているのに対し、地域医療構想の2025年とギャップがある。平成30年度地域包括ケアシステム構築のための資金は介護保険でまかなうことになっているが、地域医療介護総合確保基金はそこに投入できないなどしばりがある。

(遠藤部会長)

(地域医療構想の)スケジュールでは、今回の会議で必要病床数の目安を出し、基金を活用するための施策をこれから記載していくことだと思う。ただ、資料を見ると、横須賀・三浦地域では高度急性期病床数が課題となっていたにも関わらず、(平成27年度病床機能報告で)ますます高度急性期が増えて回復期が減っている。この理由は何か。(今後)調整できるのかどうか。

(鎌倉保健福祉事務所)

平成27年度報告の全データが出揃っていないが、一昨年の報告で高度急性期に入れていなかった病院で高度急性期に入れてきたところがあると聞いている。

(遠藤部会長)

それでは、県内構想区域と2025年の必要病床数については、資料のとおりということでよいか。

(医療課中松主任主事)

1点、湘南西部地域では第4回の会議で流出入の取扱いを決めるということなので、その結果でさらに変動する可能性はある。

(増沢委員)

必要病床数は仮の値であり、これから変えることは十分にあるということを確認させていただきたい。地域医療構想が策定されるのは10月なのだから、きちんとした理由があれば変えられるという理解でよいか。

(医療課中松主任主事)

そういうことになる。病床数の確定は、10月の地域医療構想の策定時である。

(遠藤部会長)

スケジュール上はここで確認することになっているが、まだ流動的な要素があるということか。

(医療課萩原副課長)

いったんここでまとめさせていただく。ただ、最終確定は10月ということである。

(2)神奈川県地域医療構想骨子(案)について

県の骨子(案)について事務局から資料に基づいて説明し、質疑応答・意見交換(経過は以下のとおり)を行った。

(田中委員)

推進体制についてだが、地域医療構想を策定したあとで、この地域医療構想調整会議がどのような形で関わっていくのか。

(医療課萩原副課長)

地域医療構想調整会議については、毎年の病床機能報告のデータを見ながら、必要な医療ニーズに向けてどのようにしていったらよいか意見交換を行っていただくことなどを想定している。ちなみに国では、地域医療構想調整会議は策定後に設置することとされているが、神奈川県では策定段階から前倒しのかたちをとっている。

(田中委員)

民間企業が行うPDCAのようなモニタリングをしていくことをこの会議でやっていくということか。

(医療課萩原副課長)

そのように考えている。

(井口委員)

骨子案に、平成37年(2025年)のあるべき医療提供体制を目指すための施策の方向性として、「在宅医療等の充実による地域包括ケアシステムの構築」という記載がある。地域包括ケアシステムは平成30年までに構築しなければいけないのではないか。平成30年と、37年を目指した施策、2つの施策があるということか。

(医療課萩原副課長)

2025年に向けて地域包括ケアシステムを「構築」となっているが、充実していくとことが課題としてあり、充実の方が適切かもしれない。

(井口委員)

そうであるなら、「構築」という言葉はやめたらどうか。平成30年には地域包括ケアシステムはもう動きだしている。

(医療課萩原副課長)

骨子案の記載についてはこれから素案に向けて中味を書いていくので、その中で検討していきたい。

(遠藤部会長)

骨子案の中味を修正していくということか。

(医療課萩原副課長)

ご意見をいただき、次回の素案でだせるように、これから検討する。

(増沢委員)

あくまでも案ということだから、意見を出してほしいということでよいと思う。

(3)横須賀・三浦地域の課題と施策の方向性について

事務局から素案作成に向けて、当地域の課題と施策の方向性を検討していくことを資料に基づいて説明し、質疑応答・意見交換(経過は以下のとおり)を行った。

(田中委員)

(課題の記載例は)県民あるいは患者の視点が欠落していると思う。65歳以上の人が3人に1人になり、高齢者にとっては医療機関にどうやって行くかが大きな問題としてある。葉山や横須賀など山坂が多いところでは自力で医療機関に行けないことが課題であることを認識してほしい。

(池上委員)

地域医療構想に関して、患者の立場からの視点が見えない。医療資源の有効活用もよいが、2025年、高齢者となり病院の世話になることを考えると、構想の中では安心して医療が受けられるという確信が持てない。今でも3か月ルールで転々としている患者がおり、病床機能分化で、病院を移りたくない患者を半強制的に移らせるような構想にみえてしまう不安がある。「効率よく」ということばかりが見えている。それをよく考えて今後の調整を進めてほしい。

(医療課萩原副課長)

患者の視点はとても重要だと思う。地域医療構想策定に向けてご指摘を踏まえて患者の皆さんに安心していただけるものにしたい。

(小澤委員)

三浦半島地区の病院事情として、大きな中核病院がいくつかあり、周囲に中小の病院が点在し、開業医の診療所がある。在宅医療の例では、ボトムアップでこれらの医療機関が地域にうまく連携を作ろうとしている。そうした中で、急性期、回復期、慢性期と数字で病床数を決めて、機能を強いることに無理があるという気がしている。既存の医療施設がガラッと変われるのかというと、簡単に変われるものではない。そういう病院がどう連携し機能させるのかが重要だ。

また、専門医制度によって、急性期病院には医師が供給されて、そうでないところには医師が供給されないという事態が起きる危惧がある。地域の中小の病院が立ち行かなくなってしまうと、地域医療構想は絵に描いたもちになる。回復期を増やさなくてはいけないといってもベッドがあっても医師がいないと動かない。病床数を決める以上に、それを担う医師をどう育てるか、しっかり考えないと取り返しのつかないことになる。地域の中小病院にも医師がやりがいをもって来てくれる環境をつくることが大事だ。

(医療課萩原副課長)

ご意見はごもっともであり、県全体で2025年の医療需要は増えていく。それを担う医療人材が必要であり、医師の確保・育成を基金を使ってやっていかないといけないと考えている。

4つの機能を強いるというご発言があったが、強いるというより、需要増あるいは減という推計需要に対応していかなければならないと考えている。

(小澤委員)

推計値を出してもらうのはありがたいが、それに病院がどう関わっていくかは、それぞれの病院が考えたほうがよい。地域の病院の関係をつくり、連携することが大事で、そうすると自然と数は収斂していくと思う。

(医療課・萩原副課長)

そういった関係を作っていくことは大事であり、それが施策、事業になるのであれば地域医療構想をつくっていく意味になる。貴重なご意見をいただいた。

(長堀委員)

2点述べたい。1点は、課題に「高度急性期の病床が過剰」という記載がされているが、この地域は救急隊が1.2回のコールで、3回以下でほぼ100%搬送先が見つかるというすばらしい地域である。回復期病床が増えないと10年後はもたないという話は分かるが、まず基本認識として、患者の救急ニーズにしっかり応えられている地域であるということが重要なことである。

また、医師には専門性が生かせる病院で働きたいという基本ニーズがあり、やはり急性期の病院に集まりやすい。回復期や地域包括ケア病棟など、例えば肺炎も、尿路感染症も大腿骨骨折も何でも診るというのが医師の基本ニーズではない。基金で人材を育てればいいといったが、質の視点が欠けている。回復期、慢性期などのベッド数を増やせば医師が集まるかは別の問題で、多くなる回復期病床に必要な医師が担保できるかというと相当疑問だというのが現場の意見である。

(池上委員)

これまでも何回か議論をしてきて、会議の場での意見が反映されたかというと、それが薄いと思う。県も、われわれの意見をしっかり受けとめていただき対応いただかないと、今後、こういう会議をもつこと自体無意味だと思う。

(遠藤会長)

医師の確保のほか、看護職員も不足している。准看護師の廃止の動きなどが、さらにそれに輪をかけている。在宅や施設での医療現場では准看護師も多い。看護職員の不足をどう解決するのかが、医師とともに重要だと思う。

「横須賀・三浦地域の課題と施策の方向性」について、委員に対し、今後の素案の策定に向けて、4月22日までにアンケート用紙による意見の提出を依頼することとし了承された。

(以上)

会議資料