第13回かながわ食育推進県民会議「会議結果」

掲載日:2018年5月21日

審議(会議)結果

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称

第13回かながわ食育推進県民会議

開催日時

平成27年1月27日(火曜日)10時から12時

開催場所

神奈川県総合医療会館2階 A会議室

出席者【会長・副会長等】

秋山理砂 石上信彦 遠藤泰子 門倉麻紀子 小泉政幸 小山正武 志澤勝 鈴木邦之 鈴木益江 手塚洋子 豊浦友子 中村丁次 丸山善弘 吉浜慎一(敬称略)

所属名、担当者名

健康増進課、担当者名 吉田

掲載形式

  • 議事録

審議(会議)経過

議題1「第2次神奈川県食育推進計画」に基づく平成26年度の県の取組状況について

<資料に基づいて事務局から説明>
資料1-1、1-2、参考資料1から3

<質疑>
丸山委員
20代、30代及び全ての世代の健康づくりを心がけている県民の割合が伸びていないという報告があったが、県として、何が課題と認識しているのか。
また、本県においては、食育は、行政だけが頑張るのではなく、県民、企業、団体の共同事業として取り組んでいこうという方向だと認識している。
例えば、資料1-1の20ページのような生産者との体験であれば、様々な団体が取り組んでいる同様な取組について、県のHPでリンクすれば、協働が進んでいることも理解できるし、参加者も広がるのではないか。

川名課長
課題として、健康的な生活を実践している人の割合は、徐々に増えているが、「食」のところが変わっていない。委員の御意見のとおり、県民運動として、皆様と協働で発信していくなど、工夫をしていきたい。

秋山委員
若い世代の方への食育を課題とし、様々な取組みがあることが理解できた。
ただ、私が取材をしていく中で、関心を持っているのが、高齢者の方の低栄養である。私の両親も高齢者だが、菓子パンで済ませてしまったり、毎日同じ献立だったりする。そういう両親をもつ方が、親の低栄養についてどうしようか悩んでいる、ということも課題になっているのではないか。高齢者に対する施策について今後どうしていくのか。

川名課長
健康寿命日本一を目指すなかで、高齢者の低栄養についても、たんぱく質を摂取しないと虚弱化が進行していくということで、課題として認識しているところである。まずは、高齢者の方に必要性をしっかりと周知し、虚弱化対策の取組みを進めるよう検討を進めていく。
第2次神奈川県食育推進計画においては、若い世代への食育、生活習慣病予防と重点目標として挙げさせていただいているが、その先の高齢者の虚弱化予防についても大きな問題として捉えている。

中村丁次委員
国でも政策上大きな問題を提起している。「日本人の食事摂取基準」において、18歳から49歳までの日本人の健康的なBMIは18.5から24.9としているが、70歳以上の高齢者は、BMI21.5から24.9にした方がよいとしている。つまり、高齢者は若いころより、少々太り気味の方がよいということである。
複雑なのは、団塊の世代はメタボ対策を経験した世代のため、食べ過ぎない方がいいということがインプットされていることである。ある年齢層に差し掛かった段階でギアチェンジしなければならないのだが、どのタイミングでギアチェンジをすべきか、というのは、学問的に答えがでていない。今、その研究がしきりに行われているので、1、2年の内には、結論が出ると思う。ただ、総論的には、高齢者はしっかり食べた方がいいということはまず間違いない。

門倉委員
若い世代は、食育について興味がない、ということだったが、私の農園に来ている学生を見てきた経験では、栄養学という観点からは興味がないかもしれないが、体験活動には非常に興味がある様子だったので、食育のすべてに興味がないわけではないと感じている。学生とコラボレーションすると、購買部で販売していただいたり、情報発信していただいたりする。自分達が参加したものについては、興味があるのではないか。

志澤委員
神奈川県は、医食農同源ということで、「農」まで含めて取り組んでいることを、もっと県民にPRをするべき。
例えば、参考資料2にある県民ニーズ調査についても、1,500程度の件数だが、900万の県民に対しては少なすぎるのではないか。
以前、食育推進条例を作った方がいいという提案をしたこともあるが、地産地消の中で、学校給食の献立などに、どこの生産農場の豚肉を使っているかを記載し、知ってもらうということも重要なのではないか。都市化の中で畜産は厳しい。生産農場を知ってもらうことで、今まで、鼻をつまんで通っていたものが、苦労を理解してもらい、応援団になってもらえる。

川名課長
PRという部分がまずは第1歩であり、知っていただく活動が重要だと考えている。御意見のあったアンケートも周知の一つの手法といえる。
医食農同源ということで、地産地消を含めて、スーパーや学校給食において、取組みを進めているところであるが、我々のPRがまだまだ届いていないことが、先ほどの数値にも関連していると考える。


議題2 市町村及び関係団体等の食育取組事例について

<資料に基づいて事務局から説明>
資料2

<質疑>
豊浦委員
食生活改善推進団体は、県内30の市町村に会があり、それぞれが、行政と一緒になって食育の取組みを行っている。ある会の事業では、JAの施設を借りるとともに、地場産物を提供していただいた。私達は、生産者ではないので、JAと連携できると、収穫体験と合わせたイキイキとした講座ができるので、大変嬉しい。私達、食生活改善推進員は、調理の実習、伝承料理については、自信をもっているので、ぜひ活用していただきたい。
日ごろから、子どもから高齢者まで、調理実習を通じて食育を推進しており、高齢者の低栄養をどうするかという調理実習も行った。また生活習慣病対策としての調理実習も開催するのだが、20代、30代を集める方法がなく、課題と感じている。

小泉委員
神奈川県歯科医師会は、約4,000人の会員がおり、地域において歯科保健の推進を行っている。どんなおいしいもの、すばらしい食材も、口からしっかり食べないといけない、ということで、資料にもあるとおり、講習会を年に1回開催している。対象は、学校の先生や地域の行政の方、つまりは指導する立場の方としている。
また、県の健康増進課と一緒に8020運動推進員の養成を行っている。8020運動とは、80歳で最低20本の歯を残そうという運動である。
今、県は健康寿命日本一を目指して取組みを進めているが、重要とされている食、運動、社会参加、3つの取組みそれぞれに、歯科は深く関わっている。栄養摂取においては、歯が悪い人は、肉が少ない、野菜が少ない、炭水化物の過剰摂取となっているなど、バランスの悪い食生活になっていることが多い。そこで、神奈川県歯科医師会では、今年から後期高齢者の健診事業を始めることが決まったが、80歳のとき20本、歯があるようにするためには、赤ちゃんのころからのケアが必要である。
12歳児の虫歯の数はこの20年間で4分の1になった。歯科疾患は予防ができる。30年近く前は、80歳以上の方はほとんどが総入れ歯だったのが、十数年前は10数%、直近の資料では34.6%の人が80歳で20本歯があるといった状況で、かながわ健康プラン21において、次の目標は、65%と設定している。そのために条例もできて、口の健康を維持するために、8020運動推進員を育成している。これは地域で活動している方に、歯科疾患の成り立ちを教え、口の周りの筋肉を鍛える体操、唾液腺のマッサージなどを県民に対して教えられるよう、育成している。
こういったことを通じて、口から神奈川県のすばらしい食材を食べられるように活動している。

小山委員
神奈川県調理師連合会では、今までは調理師を相手に研修会をやっていたが、裾野をひろげて、一般の方を含めて、市場の中の調理室で、ホテルの料理長に講師をお願いし、55歳以上の方をターゲットに調理実習をやっている。
また、小学校5、6年生、野菜を食べる習慣が少なくなってきていることから、子どもたちにも包丁を使わせて勉強をさせている。

鈴木邦之委員
横浜市場活性化協議会についてだが、この「市場」というのは、横浜に2つある中央市場の市場であり、この中央市場を活性化しようというのがこの協議会の趣旨であり、食育のみならず様々な事業を行っている。
資料にもあるとおり、中央市場のある神奈川区と金沢区の小学校を対象に、出前授業を行っている。内容であるが、水産物についてはおさかなマイスター、青果物については野菜ソムリエといった資格を、卸売会社、関係会社の意欲をもっている社員が勉強して取得しており、その社員が、小学校に行き、魚の種類、旬、野菜や果物の話をしている。ただし、我々の役目は知ってもらうというところであり、ここから、食生活改善という結果に学校の先生方につなげていってもらいたいと考えている。
高齢者の低栄養について、やせ過ぎはいけないというお話もあった。私も高齢者の部類だが、これは自己責任で、何をしたらいいのかは自分が一生懸命勉強して、吸収するというのが基本的な姿勢なのではないか。
家計的に苦しくて実践できない、というような場合は、援助するのは行政の責任であるが、自分で気をつけることで防げる、高齢者の健康管理、栄養管理というのは自己責任なのかな、と思う。

吉浜委員
資料2の52ページのところで寒川小学校の例があがっているが、食育については、県内の小学校でも温度差はあるし、また、地域によって取り組みやすい取組みとそうではない取組みがある。
例えば、私の学校は、近隣に田畑はなく、近くで採れたものを食べるというようなことはできないが、給食だよりを発行し、神奈川県産の食材ということで紹介している。「食育」という言葉の認識度はあがっていると感じている。ただ、川崎市内でも北部は畑もあり、月1回の自校献立という日には、近くの農家の方と連携したりしている。
現場としては、どの時間を使って授業をするかというのを悩んでいる。1年生、2年生などは生活科の時間で対応できるが、特別活動、という時間をつかって、年1回、2回という形で実施している。先日、4年生が、神奈川県の学習をするなかで、三浦だいこんが手に入ったので、青首だいこんと違う点を学んでいた。
食育に取り組むうえで、栄養教諭との連携が大切だと感じている。ただ、栄養教諭は1校に一人いるわけではないので、週に一度の勤務となる巡回校だと、給食事務で手一杯といった状況もある。

手塚委員
お魚を小さいときから食べていない子が多くなってきて、日本人のお母さんの母乳に含DHAが少なくなっているといったことを耳にしたことがある。30代、40代の意識レベルが低いということもあるが、もともと好きでなく、日ごろから食べる機会がなかったものを大人になってから食べることは難しい。やはり小さいころからの食の教育が大事だと感じている。
スポーツについても、ジュニアの育成、部活動の活動レベルがあがっており、それに伴い貧血などの体調不良、怪我が昔より多いという指導者の話もある。
小さいときからの食の習慣は、色々なところに影響がでてくる。保健体育、家庭科の内容も適宜見直しをしながら、子ども達がしっかりとした食の習慣を身につける環境を整えていってもらいたい。

小山委員
PRにもなってしまうが、今度、上田勝彦先生を招いて、魚離れを防ぐために、簡単に魚を食べられるやり方を教える調理実習を行う予定だ。

中村丁次委員
県立保健福祉大学の取組も紹介させていただきたい。
資料2の59ページに「学生の立場からの多様な食生活を推進」とあるが、本大学には、シーラボ☆という食育サークルがある。活動内容は、集約すると3点になる。
1番目は、学生食堂で栄養的に優れたメニューの提案。これが、大変人気がある。若者が考えるので、既存の概念にとらわれない奇想天外なメニューで、食べるのが楽しくなる。もちろん栄養学科の学生なので、栄養学的、健康的に考えたメニューなのであるが、大人がもっている感覚とは異なる斬新なメニューとなっている。
2番目が、「神奈川・食育をすすめる会」という団体、これはスーパーを食育の場にということで作られた会だが、こちらと連携して、バランスアップメニューを作成し、レシピカードを年間6万3000枚程度無料配布している。このメニューは学生達が考えるのだが、一つのメニューを考えるのに1か月かかる。学生達がトライアンドエラーを繰り返し、行っている。
3番目が、事業者との共同で、県庁の食堂、市役所の食堂でメニューを提案しており、これも好評を得ている。
大学のサークル活動がこういった社会的な活動をしているということで、一時、ラジオ、テレビにひっぱりだこになった状況であった。当大学を選んだ動機に「シーラボ☆に入りたいから」と答える学生もいたくらいである。
本資料において、相模女子大学、日本大学、小田原短期大学といった他大学の取組みも取り上げられているが、教育基本法に定める大学の目的として、教育と研究に「地域貢献」が加わっている。食育も地域貢献の一つとしていい活動だと考えている。

鈴木益江委員
資料2の76ページに「地魚を使った学校給食のメニュー化」とあり、実施団体である小田原の魚ブランド化・消費拡大協議会に、小田原蒲鉾組合も加わっている。小田原市の水産海浜課と共同で、また、県の水産課のご指導もいただき、学校給食との連携を図った活動を行っている。
丸山委員の意見にもあったが、神奈川県の事業の中で、各市町村の計画、企画も紹介したらどうか。3月末に小田原かまぼこ桜まつり、4月に小田原おでんサミットなどを毎年やっている。
未病を治す取組みについて説明があった。県は、県西地域で未病を治そうということで、取り組んでいるようだが、知られていない。周知が行き届いていないのではないか。健康寿命を延ばすのは、食が基本だと考えている。食育も未病のチームと連携して取り組むべきではないだろうか。もっと県民にPRをしてほしい。

石上委員
県内27校の県立特別支援学校のすべてではないが、給食を実施しており、そこで行われている食育について簡単に紹介させていただきたい。
横浜ひなたやま支援学校は、知的障害のある生徒を対象とした高等部の学校である。さきほど家で食べることを促す取組みの紹介があったが、それとは逆で、本校では、外食に行ったら、という想定の食育を行った。外食に行ったとき、どんなものを食べるか、生徒に好きなものを選ばせて、その後で、カロリーは何キロカロリーあるかな、塩分はどれくらいなのかな、とやってみると、多くの生徒が1食で1日の必要量となってしまう。それでは、健康的な食事にするためにはどうすればいいのか、生徒にまた考えさせると、普段は選ばないサラダなどを選ぶといったことがあった。
先ほど、吉浜委員の話にもあったが、学校には教育課程があり、各教科、特別活動、道徳、総合的な学習の時間、特別支援学校には、自立活動という領域もあるのだが、特別支援学校の特色として、教科を合わせて指導ができる、ということがあげられる。小学校の高学年、中学校、高校ともなると、学習指導要領で各教科の総授業時数が決まっており、さらにテキストも決まっていると授業の中で、食育の内容を盛り込んでいくのは、相当の工夫がないと難しい。今、特別支援学校を含めて、学校では、食育の全体計画を作ることとなっており、どのようにやっていくか考えなければいけないと感じているところである。
情報発信、PRに関してだが、県の情報発信は、冊子を作りましたので周知してください、というものが多く、当校にも送られてくるのだが、保護者がそれを真剣にみるかというと、なかなか難しい。生徒を見ていて思うのが、やはりSNS。知的障害のある生徒も、LINEを使って情報を交換している。効果的な情報発信のためには、今、世間で一番使われているものは何かと検討するのがいいのではないか。

小泉委員
今の子どもたちは、噛まない。これは肥満の原因になるし、味覚も発達しない。口を動かさないので、言葉もはっきりしない。
噛むといいことをすべて並べた「ひみこのはがいいぜ」という標語がある。唇を閉じて、奥歯でよく噛むということを、小学校でぜひ教えてほしい。小学校は、永久歯に生え変わる時期で非常に重要な時期。歯並びがよくなることで、虫歯も歯周病も予防できる。

志澤委員
TPPは、生産者にとって重要な問題。神奈川県内でとれている牛乳、卵は、県民が必要とする量の12~15%程度、豚肉は5%程度しかない。地産地消を進めていただくのが、唯一の防御手段である。

中国の病死した豚肉を加工していたというニュースがあった。世界の輸出余力を考えると、これ以上、食肉を外国から持ってくることは難しい。国民に食品の原産国がどこか気にしていただき、地産地消を推進することで、応援団になってもらいたい。食品表示について、生鮮食品については、原産国を表示しなければならないが、加工食品の表示義務は、限定的である。韓国では、加工食品についてもほぼ網羅的に表示を義務している。
わが国においても、原産国表示の対象を拡大し、消費者が選べるようにしてほしい。

丸山委員
食品の表示、情報については、志澤委員もお話のとおり、表示されている様々な情報を読み解く、というのが大事である。
今、食品の表示が大きく変わろうとしている。どのように変わるのか、という点や、原産国表示も含めて、表示情報をしっかり活用する点を消費者に伝えることが重要であり、これは健康の問題でもある。もちろん、嘘偽りなく表示していただくというのは大前提である。
今後の取組みについて、関係各部局の取組みが必要だと思うが、我々、生協や消費者団体は、自ら学び、広げるということで活動しているので、今後、協働連携していただきたい。

中村丁次委員
重点目標の一つである、若い世代の食育について成果があがらないと事務局から報告があった。私が、学生達と過ごすなかで、感じるところを申し上げると、40歳から50歳になってメタボが問題となってくるが、その起点は、若者世代である。しかし、彼らは、健康とか栄養、食事に興味がない。彼らの興味の優先順位は、単位、成績、サークル、もっと興味があるのは恋愛である。彼らがもっているプライオリティの高い事項と食事との関連性を説明しないと中々振り向いてもらえない。
例えば、どういう食事をすれば学校の成績がよくなるのか、ということに関する研究結果を紹介したり、スポーツと栄養の関連性や、恋愛と食事に関連して、食事のマナーを教えるなど、彼らの興味があることと食事、健康と結びつけることが重要だと考える。
今後とも、神奈川らしい食育に取り組むため、御協力いただきたい。また、県民会議のメンバーそれぞれが所属する団体で、取組みをすすめていただきたい。

本文ここまで
県の重点施策
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