審議結果(第4回)

掲載日:2018年2月27日
様式3-2

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称第4回 神奈川県公共的施設における禁煙条例(仮称)検討委員会
開催日時平成20年4月15日(火曜日)  18時00分~20時00分
開催場所神奈川県庁舎 12A会議室
(役職名)出席者

(会長)津金 昌一郎、 (副会長)増沢 成幸

金井 正志郎、川上 彰久、古座野 茂夫、崎本 真由美、玉巻 弘光、

中田 ゆり、三橋 澄夫(代理)、守屋 京子、安田 修

次回開催予定日平成20年 夏
問い合わせ先

保健福祉部 健康増進課 がん・健康対策班、  担当者名  吉川

電話番号         045-210-4780

ファックス番号  045-210-8874

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下欄に掲載するもの
  • 議事録全文
要約した理由
審議経過 (津金会長) それでは、第4回神奈川県公共的施設における禁煙条例(仮称)検討委員会を開催したいと思います。
審議を始める前に、傍聴を希望されている方が7名いらっしゃいます。傍聴していただこうと思いますが、いかがでしょうか。

(全員了解)

まず協議事項として、施設管理者からの意見聴取についてです。これに関しましては、前回の検討委員会で、当委員会においては施設管理者から意見聴取する必要があるかどうかについては、意見交換会の結果を踏まえて、場合によっては意見聴取するということで、前回の委員会で決めましたので、まず事務局から意見交換会の結果についてご報告いただきたいと思います。

健康増進課 吉川副主幹より、知事と施設管理者との意見交換会の参加者発言要旨について説明

(津金会長) ただいまの説明でご質問はありますか。
今後意見をさらに聞くかということですが、傾向としては発表のあった意見とそれほど相違ないことが予想されることや時間的な制約もあるので、ご意見の傾向はつかめたということで、委員会としてさらに特定の事業者とか団体から意見聴取するということはしないという方向で考えたいと思いますが、よろしいでしょうか。

(異議なし)

では、ご覧いただいた文書を皆様方お読みいただいて、いろいろなご意見を承ったということで、次に進みたいと思います。
続いて知事が、たばこ販売事業者及びたばこ製造事業者などと懇談を行ったようです。この結果について事務局からご報告をお願いいたします。

健康増進課 吉川副主幹より、知事とたばこ販売事業者及びたばこ製造事業者との懇談の概要について説明

(津金会長) この内容についてご質問はありますか。
知事は、前提として受動喫煙の健康被害がある、だから健康被害から県民を守るのだ。経済、いわゆる税収とか売上よりはやはり県民の健康が大事である、WHOの枠組条約に従うべきであるというふうに発言されています。一方、たばこ事業者側は、前提として受動喫煙の健康被害は、疫学調査とか統計上の話であって、健康被害は基本的にない、確定してないのだと主張されている。ただ、外資の一社に関してはさすがに健康被害に関しては認めた発言をされていますけれども。それから、経済、要するに税収とか売上とか雇用とか、そういうものを守るというような立場で発言されています。前提において、健康被害が"ある"か"なし"かというようなところで、スタートが食い違っているのかなと、客観的にそういうふうに感じました。
これは会長からとしてではなく医学、公衆衛生の専門家としてコメントさせていただくと、健康被害については、基本的には疫学とか統計の話じゃなくて、科学的に因果関係ありということで決着がついていて、2004年から2006年に各種の報告書が出ております。それから日本学術会議も、科学的根拠に基づいて職場、公共の場所での喫煙を禁止する提言を含む要望を平成20年3月4日にまとめています。
それから、科学的にはもちろん決着しているのですが、政治的にも日本政府も批准しているWHOの枠組条約が2005年2月27日に発効したことで、決着しているというのが基本的な認識ではないかと考えます。
ほかに何かご質問ありますか。なければ、議題に入ります。
神奈川県公共的施設における禁煙条例(仮称)の制定にかかる検討について、事務局から説明をお願いします。

健康増進課 吉川副主幹より、前回委員会までの主な意見について説明

(津金会長) これまでの議論で主な意見をまとめいただきましたが、1枚目は前回確認しましたので、3枚目の論点3から6についての主な意見はこの内容でよろしいでしょうか。

(異議なし)

それでは、これまでの議論を踏まえて、条例に関する県としての基本的考え方についてご説明願います。

健康増進課 加藤特任副主幹より、「神奈川県公共的施設における禁煙条例(仮称)についての基本的考え方[案]」について説明

(津金会長) これまでの検討委員会での議論や、いろいろな意見聴取の結果など踏まえて、県が基本的な考え方の案を提示されたということです。
これから約1時間かけてこれについてご意見を承るということですが、資料3に記載された論点と対応しながら、今聞いただけではすぐには咀嚼できない部分もあるかと思いますので、検討していきたいと思います。
まず、対象施設の範囲として、規制対象の範囲をどこまでにすべきかということに関しては、基本的に公共的施設を対象にして、事務所などを対象外とすること。
それから、個々の施設の中でも休憩室、更衣室、倉庫、事務室などの部分は適用除外とすること。
いわゆる事務室とか職場に関しては条例の対象外である、それから公共的施設の中でも事務所部分などは適用除外であると整理したということでしょうか。

(堀江課長代理) そのとおりでございます。

(津金会長) 禁煙のほか、完全分煙を認めるのかどうかという規制の方法に関しては、基本的には原則禁煙としてまとめたということですね。

(堀江課長代理) そのとおりでございます。

(津金会長) 対象施設における禁煙の義務は、当該施設管理者に課すのか、利用者に課すのか、それとも両者に課すのかという点については、両者に課すということでよろしいですね。

(堀江課長代理) はい、そのとおりでございます。

(津金会長) 対象施設における禁煙の義務を担保するためにどのような措置が考えられるかという点について、段階がありますけれども、最終的には罰則が科されるということでよいでしょうか。

(堀江課長代理) はい、そのとおりでございます。

(津金会長) 県民、施設管理者、県の責務を規定すべきかについて、ここに規定しているということですね。
それから、県が受動喫煙防止を促進するための措置を規定しているということですか。

(堀江課長代理) 具体的な中身はまだ伴っておりませんが、規定をしております。

(津金会長) はい、わかりました。皆様方ご意見をお願いいたします。
この基本的な考え方を、客観的に国際的な条例や法律と見比べると、職場が公共的施設の対象外になっていることが、国際的には遅れている。
それから、公共的施設の中でも、いわゆるバックヤードの部分が適用除外になっているという点が、先進国・地域の禁煙条例に比べると少し緩くなっている。
ただし、公共的施設の原則屋内禁煙ということを、罰則を伴う条例によって禁止するという基本的な考え方は、国際的には周回遅れではないのではないか。
私はこの基本的な考え方に関してそういうふうにとらえたのですけれども、皆様方いかがでしょうか。

(中田委員) 2月11日の市民公開シンポジウムで、知事のスピーチをお聞きしたのですが、知事は、県民を受動喫煙の害から守るために、職場と飲食店を含めて、そこを入れるかどうかというのを検討中であるとおっしゃっていました。当初から事務局の方は職場は対象外であるとおっしゃっていましたので、ここでもう一度議論をしていただけたらと思いまして、意見を述べさせていただきます。
職場といいますのは、人生の中で一番長い時間を過ごす場所ではないかと思います。
2月から3月にかけまして少し時間がありましたので、県内の職場それから飲食店がどのような空気環境になっているかということを調査してみました。
いくつかの企業を回って調べたところ、職場に喫煙所があるところでも、ないところでも、たばこを吸う人がいれば、必ず煙が漏れるということがわかりました。
そして、喫煙者の方が多ければ多いほどやはり声が大きくなるものですから、たばこを吸わない人たちは我慢をしていて、就業中にたばこの煙によってやっぱり被害を受けているということもわかってきました。
職場を対象外とするのは、いかがなものでしょうか。皆さまにもう一回お考えいただきたいと私は思います。今日提示している私の資料の中で、受動喫煙被害に関する相談事例というのがございます。これは、受動喫煙の相談に応じている岡本光樹弁護士から提出していただいた資料です。
メールでの相談件数は、1年4か月で40件ありまして、その半数は職場での分煙による健康被害であり、30人以上が職場での被害体験です。
建物内に喫煙所を設けている場合には、たとえフロア別の分煙でも、空調ダクトが共有されていることから、また、人の出入りによって喫煙所から煙が漏れるために体調を崩して苦しむ方がいるということを、この事例でおわかりいただけると思います。また、一つの建物の中にたばこを吸える施設(職場)が存在するということは、建物内に喫煙所があることと同じで、必ず煙は漏れますので、非喫煙者は受動喫煙の害を免れることはできません。
年間の受動喫煙による被害者数が、アスベストによる被害よりもはるかに多いということを考えますと、職場もやはりきちんと条例によって規制するべきなのではないかと思います。
条例の目的は、県民を受動喫煙の被害から守るということですので、アスベストと全く同じ有害ランクであり、そしてアスベストよりも犠牲者数が多い受動喫煙、これをやはりもう一度考えていただき、職場を対象の中に入れるべきなのではないかと私は考えます。

(川上委員) 当社は中小企業ですが、社内は禁煙です。屋外で吸わせています。それもいけませんか。条例がそういう場合も全部をやめなさいって規定した場合に、デザインをやっている社員は、1時間根詰めていて、たばこのこの一服が頭の回転よくするんですよと言われたら、やめろとは言えない。ただ、部屋の中では吸わせていません。
全部会社内、敷地内禁煙になるとした場合に、どのように考えるべきでしょうか。

(中田委員) 建物内禁煙ということにしますと、受動喫煙の被害は最小限になると思います。たばこを吸うなということではなくて、吸いたい方は外で吸ってくださいということです。できる限り受動喫煙の被害者を少なくすると、これが条例の考え方ではないでしょうか。

(川上委員) 営業社員が車の中で吸うんです。私非常に辛いのですね、同行すると。ほかの同業者の営業車の中のたばこの煙が臭いんで、取引停止にしたっていう方もいらっしゃるんです。
逆に言うと、きちっと法律で定めていただければ、会社としても浸透しやすいかなとは思うんですが。
突然このような考え方が出てきたので、もう禁煙に決まったのでしょうか。分煙という考え方はなくなったのでしょうか。

(津金会長) いや、基本的な考え方の案を県が提示しており、これから皆様方の意見を踏まえて、これを練っていくということです。
県が提示した基本的考え方の案は、室内またはこれに準ずる環境が対象で、敷地内禁煙ということではないということです。

(金井委員) 県民の健康を守るために、この種の条例をつくることについては、最初から賛成です。
ただ、いろいろな論点を勉強させていただきました。国には国のもっと格調の高いところでの論点もあります。それぞれの論点がある中で、個人的な論点で判断をするというよりは、多くの県民の合意形成というところを大事にしなければいけないのかなと思っているわけです。
また、施設に対するアンケートについては、飲食店などは回収率そのものが低いですよね。低い中で賛成何パーセントというのはいかがなものなのかなと感じております。 
まるっきり無知だったんですけど、この勉強会でおかげさまで非常に認識も少し上がりました。
そういうことの中で、たとえば、これは答えなくて結構ですけども、販売されている方たちの意見というのは当然対抗的になると思うんです。しかし、飲食店や多くの吸われておられる方たちの立場というのを私は責任を持って考えなければいけないのではないか。条例の内容はこうあるべきだというのは個人の意見であって、やっぱり県民の立場に立つ判断というのは最も求められているのではないか。
飲食店の声は、アンケートでも話し合いでも明確ですよね。反対というよりは、拙速なので慎重にやってほしいと、こういうことだと思います。
不特定多数という、この多数という分母のとらえ方を、県としてどうとらえているのか。多数あって小数なのか、それとも施設の人数でなく、そういう内容的に不特定多数というような言葉できているのか、お聞きしたいのですが。
私個人としては条例をつくることは賛成ですが、委員としては、県民全体の合意形成という点でちょっとどうなのかな、この表の中全部を禁煙にするということではちょっとどうなのかなという感じをもっております。

(堀江課長代理) 不特定多数ということでございますが、木で鼻をくくったような法律論で言えば、多数というのは二人以上そこにいれば受動喫煙が起こり得るわけですので、二人以上ということになります。
ただ、受動喫煙を防止するという性格をとらえれば、単純に二人以上いれば受動喫煙の影響を受けるかというと、必ずしもそうではございませんで、そのへんの線引きについては具体的にまだ詰めていないところでございます。
私どもとしては、公衆衛生の観点からはできるだけ広く対象としていきたいと考えておりますが、施設の性質によっては、今おっしゃられたこともございますので、対象施設の線引きについて是非ご議論いただきたいところでございます。

(玉巻委員) もう議論が煮詰まっていく方向に行かんといかんのに、若干また逆戻しになっているのかなという印象を持ちます。先ほどの中田委員のお話については、委員のご持論ですので、ご発言の趣旨は非常によくわかるし、私も同じような思いを持っているんだけれども、1回目か2回目で議論があったように、労働安全衛生法等に関係する部分はそちらに任せ、本県条例の検討の守備範囲というのは、その労働安全衛生法の守備範囲外のところを検討するんだという土俵設定を既にしているので、一般論として規制対象を広く職場まで含めて考えるべきだという、べき論で言うと全くそのとおりだろうとは思うんだけれども、そこの範囲までは我々の今回の守備範囲には入ってないんじゃないかなというふうに私は認識しているんですね。
そこを今もう一回やり始めてしまうと、議論が全部振り出しに戻ってしまいかねないので、やはり公共的施設における禁煙の問題であって、県民の健康を守るための禁煙の問題というよりは、守備範囲を限定しているんだという形で議論を進めないと、まとまらないだろうと私は思います。
それから、今までの皆さんのご議論をレビューする形で私の意見申し上げたいんですけれども、労働安全衛生法との絡みで言うと、上乗せ条例の限界の問題が出てきてしまうので、今回はやっぱりこれは切っておかないとまずいだろう、条例と法令との守備範囲の問題という法律論として非常に難しい問題出てきてしまうというようなことがあるので、検討期間が限定されている今回はやめた方がいいでしょうということ。
また、分煙はあり得ないんだ、だから禁煙だというこういう議論は私も非常によくわかるのですが、これも前に発言したことですが、あらゆる汚染物質、あらゆる有害物質について基本的に許容限度を定めて、その許容限度を越えないように対応を取るというのが世界のまともな議論であろうと思います。
ところが、特定の有害物質を取り出して、それは一切存在を許さない形を実現すべく努力しないといけないとしてしまうと、たとえばこの空間、今のこの部屋の中にだって、それこそ極々微量のダイオキシンが入っているかもしれないわけですよね。
そうすると、ダイオキシンの危険性については、医学者の間でまた最近見解の対立があるみたいですが、あれは明らかに非常に危険な物質だということであれば、ダイオキシンの発生は一切排除する社会をつくらなければいけないということになるけれど、そんなことをしたら我々の現在のような社会が成立しない。そうすると、ダイオキシンの発生を承認せざるを得ない中で、どこまで少なくするかという議論をせざるを得ない。
そういう世界で動かざるを得ないとするのであれば、たばこから出てくる有害物質についても、受動喫煙はもちろんなくすべきだし、副流煙被害はなくすべきだし、禁煙にした方がいいし、分煙では手ぬるいということではあるんだけれども、他の有害物質同様に、許容限度内の副流煙の流入というのは受忍しつつ完全分煙を図る方向で進まざるを得ないのではないか。それを許さないという議論をすると、それこそ禁酒法じゃないですけれども、禁煙法をつくって、たばこの製造、販売、輸入、所持、利用を全部違法とするという、そういう社会にしないと成立しないのではないか。
ところが、たばこというのは、適法合法な嗜好品として、しかも税源としても非常に大きな存在であるということからすると、そういうわけにはいかんでしょうと思うんですね。
そういう観点から、吸う人と吸わない人、吸わない人の健康を守るために吸う人にどこまで遠慮していただくのかと、こういう議論でこの公共的施設における禁煙条例の議論も進めていかざるを得ないと私は思うんですね。
ちょっと長引いて恐縮ですが、ほかの論点にも触れると、禁煙対象施設であってもバックヤードの部分はその対象エリアに含めませんよ、というアイディアが今回公式に県当局から明らかにされました。そうなると、同じ禁煙対象施設のバックヤードの部分と禁煙部分というのはこれ実は分煙なんですよね。
そうすると、たとえば、なぜ、飲食店で分煙はだめなのかと言われたときに、説明に窮するんではないかなという気がするんですよ。たとえば銀行の1階のカウンターのある部分は公共的施設で、不特定多数が入るから禁煙ですと。ところが2階の事務室部分は、あるいは1階の同じフロアの奥の事務室部分は対象外で、そこで吸うかどうかは銀行の管理者の管理の問題である。ところが、中田委員のご説によると、完全分煙はあり得ず、煙は流出しますと。流出するんだけれども、条例の制度論としてはそういう形でいくのです、として規定したら破綻しないかどうかちょっと心配になる点があります。
それから、順不同でちょっと、言いたいことだけ全部まとめて申し上げますが、不特定多数の者が利用する公共的施設という点です。これは2回目にも申し上げたことなんですが、学校関係者この中に私一人しかいないということもあるんですけれども、たとえば県教委が、学校は不特定多数の者が自由に出入りする場所だなんていうような議論をここでやっているというのを聞いたら、目を剥いてびっくりするというか、怒るだろうと思うんですよ。
今、小中学校、高校もそうですけれども、外部の人間が学校敷地内に立ち入るということに非常に厳格に規制をかけています。開かれた学校という姿勢は持ちつつ、管理するという形で規制をかけている。不特定多数の者が入っていい場所という意識は県教委には全くないはずなんですね。私立の大学においてももちろんそうであります。この対象施設として考えられる一覧表には、筆頭に学校が入っていますが、これが不特定多数の者が利用する施設であって公共的施設だって言われちゃうと、違和感を学校関係者としては感じざるを得ない。
そうすると制度設計論になりますが、条例の目的から言って、第一に、不特定多数の者が利用する施設をコントロールするんだけれども、第二に、不特定多数の者が利用する施設ではないけれども、この条例の目的に照らしてコントロールすべき部分もこの条例の適用対象としますよという、もう一本の柱を付け加える形で制度を整えることとしてもいいのかなという気がするんですね。
要するに、例えば、条例による規制の対象となる「公共的施設」の定義について、「その他受動喫煙の防止の必要性が高い施設であって、知事が別に定めるもの」とか、こういうような書きぶりのものを追加して、学校はそこに当たるんだよというふうにすれば、さらに社会の情勢の変化によって、不特定多数の者が利用する施設ではない、一般的にそうとは認められないんだけれども、学校と同じようにさらにコントロールする必要性が認められる施設が新たに出てくれば、知事の定める規則の改正でさらに盛り込んでいけるというフレキシビリティが出てくるのかなという気がするわけです。

(津金会長) この条例の基本的考え方は、目的の一番最初にあるように、基本的に受動喫煙による健康影響を未然に防止し、県民の健康の確保を図るために、県としてできることをやっていこうということだと思います。
だから、そういう意味で0パーセントにするということではなくて、なるべく下げるというようなことを考えて、室内またはこれに準ずる環境においては、原則、禁煙として、たばこを吸うのであれば、敷地内を含めた外で吸うようにしましょうということだと思います。
公衆衛生の専門家として言えば、受動喫煙の健康影響が一番大きいのは自宅ですが、ここは当然規制できない。2番目として職場です。長い時間過ごすので、本来は職場を何らか規制しないと、健康影響を未然に防ぐということでは、大きな部分が欠けてしまうということではあるのですね。ただ、これが県として、条例の対象とするにはなじまないということだと思います。
そうなると、皆さんたぶん飲食店や娯楽施設で圧倒的に曝露しているのだと思います。だから、それをもちろん完全に分煙するというようなことも一つの考えかと思いますけれども、単純に言えば、屋内は禁煙するというのは基本的な流れであって、屋内を禁煙すると、たとえばPM2.5というような粒子状物質-これはがんや呼吸器などへの影響があります-は、屋内禁煙することによって以前よりも90パーセントぐらい落ちるのですね。分煙では90パーセントも落ちないで、60パーセントやあるいは50パーセントとか、あまり落ちない。そういう意味で、条例でできることとして、こういう形で室内またはこれに準ずる環境に関して禁煙を果たしていくというのがシンプルな考え方ではないか。分煙を認めると、お金がかかるという問題とか、飲食店などでいろいろ差が出てくる、分煙することによっていろんな意味でたぶん差が出てくるのだと思うのですね。
今、国際的な流れとしては、基本的に禁煙です。分煙を定めるようなところは基本的にはないのだと思います、今の時代においては。
日本政府もたばこ規制枠組条約に批准しているわけですから、そういう意味でもWHOのガイドラインに従って禁煙という手段を取るのが当然行政としてやるべきことで、日本政府が何でやらないのだということにもちろんなるかと思いますけれども、まずできる県の方からやろうということだと思います。
県から何かありますか。

(堀江課長代理) 県民の合意形成の中で実現していくというお話がございました。
公衆衛生、県民の健康を守るという目的からすれば、中田委員がおっしゃったように、幅広くということはありつつも、現在日本の社会の中で、地方自治体が罰則を持って介入して、公権力の公使として禁煙を定める範囲がどこまでできるのかということを考えまして、私どもは不特定多数の者が出入りできる空間のみが限界であろうと考えております。ただし、そこは一律禁煙という考えでございます。不特定多数の者が利用し、そこで何らかの事業が営まれていたり、あるいはそこに人が出入りすることによって、そこを管理する人は一定の社会的責任が生ずるのではないか。であるならば公共の福祉に沿った規制はできるだろうと考えてございます。
したがいまして、玉巻先生生からご指摘いただいたバックヤード部分は、限界事例だと思っております。事実上建物内分煙のようにも見えます。
ただ、やはり誰に規制をかけて、どのように実現していくかという実効性を考えた場合に、やはりこういうふうに分けていくしかないのではないかということで案を提示させていただいております。
また、学校につきましても、もう一本の柱を立てたらどうかという貴重なご提案をいただきました。今後検討させていただくとは思いますが、公権力で喫煙を規制するのはなるべく抑制的であるべきだという考えからすれば、できるだけ明解に範囲が決まっていないと、規定の仕方にもよりますが、後で広げられるような規定をはじめから設けることの是非というのは一つ論点として浮び上がってこようかと思います。現状では不特定多数の者が利用する施設で一定の社会的な責任が生ずるものだという範囲で考えております。
ただ、ご指摘のように学校がそれに入るというと、確かに論理的に難しいということはございます。職場が対象から外れて、学校が何故入るのかということはございます。これは整理が必要かと思いますが、私ども今までの内部の議論といたしましては、何故ここに学校を入れたかといいますと、確かに基本的には誰でも入れる形になっていない、特に事件があって以来、小中学校を中心に門を堅く閉ざしているというような現状ではございますが、やはりPTAの方、保護者の方が訪れる、あるいは学校によっては地域開放をしていらっしゃるということで、不特定多数の方が入る余地もあるということと、私どもがこういう禁煙にすべきだという理由としては、やはり県民の健康影響を未然に防止ということからすると、職場の場合は労働者が、現実の力関係は別として、声を挙げて、労使関係の中で問題を解決していく可能性がないとは言えないのに対しまして、やはり児童生徒を中心に、やはりそこは行政として保護していく必要性はあるのではないかということを考えまして、限界事例でありますが、学校を一番に入れさせていただきました。
なお、それでも非常に厳しいというご意見がございましたので、この点につきましてはどういう形がいいのか、引き続き検討させていただきたいと思います。

(津金会長) 玉巻委員から、基準を設けてというお話がありました。労働環境などではある程度測定するなどしていろいろできると思うのですけれども、室内環境基準を定めて、絶えず測定してということになると、かなり煩雑になりますよね。すると、現実問題としてはとてもそういう形で監視するということは難しく、禁煙が単純なやり方だと思います。
基本的には、国際社会の中においては禁煙が当たり前であって、それから禁煙にするというのがWHOの枠組条約においても示されていて、日本政府としてもその方向でいくべき状況にあります。また、日本学術会議からも基本的には禁煙を求めており、公衆衛生上もやはり禁煙していくということは一番単純明快で、たぶんやりやすい、それから売上などについても店によって差がつきにくいという面があると思います。
だから、複雑になると実際問題としては実効性がなくなるという面があると思います。仮に、職場において測定をしていかなければいけないとなったとすると、大企業などはそれなりのお金をかけて測ったりしていくかと思いますが。

(安田委員) 執務スペースの問題についてはある程度ご意見が出たと思うんですけども、私自身は今回の考え方にまとめていただいた執務スペースを条例の適用外にするという事務局案を支持したいと思っております。
当然、津金会長からもご指摘あったように、先進国の条例から比べれば遅れている面もありますし、それは労働安全衛生上の問題も含めて、今後何らかの対策というものを考えていかなければいけない余地は残されているとは思いますが、おそらくこの条例は他県に先駆けて施行になると思いますので、そういった特性を考えてみても、そのスタートポイントとしては、執務スペースというものは今後の課題として残しておくことが必要なんではないかなと思います。
今回の条例の目的は、受動喫煙の健康影響を防止して、県民の健康を保つためということが第一義的な目的ですけれども、実はここは割り引いて考えなければいけなくて、津金会長からもご指摘があったように、受動喫煙の曝露が一番問題になっているのは、やはり家庭と職場など固定的かつ継続的な関係が主にあるところの方が曝露の度合いが大きいわけですね。
ただ、そうではなくて、何故我々は公共的な施設を対象に議論しなければならないのか。それは法律的な限界だけではなくて、実は固定的、継続的な関係というものの中であれば、ある程度利害関係が一致したり、あるいは継続的な関係があるので、その中でルールをつくったりして、自ずと解決できる問題なのですね。あるいは、そこで同じように健康影響の問題があっても、それを不快だと感じる程度というのはおそらく割り引いて考えることもある。
しかしながら、公共の場所というものは、普段何の接点もない人たちが、何らかの接点が生れて、そこで健康影響の問題が起きるということで、これは非常に問題ですし、特定の関係ない中でそういったものを強いられる、またそれがトラブルになる可能性もある。ここを条例できちっと謳えるということは、非常に合理的な論理形成ではないかなと考えております。
それから学校の問題ですが、もちろん不特定多数ということは非常に厳しいと思いますが、学校というのは公共サービスを実施している機関ですから、公立がその開設者になっているということは、公共サービスを実施している機関ということで、やはりこれは対象とすべきではないかなということと、それから未成年者の喫煙の誘因は、実は家庭などよりも、友人等の影響が大きいんですね。友人が吸っていて、自分も吸うとか、あるいは喫煙が格好いいというイメージがありますので、そういう喫煙の身近な環境でその誘因を未然に防止するという観点からも、不特定多数に当てはまらないとしても、学校は対象にすべきではないかなと考えております。

(玉巻委員) 誤解はないと思うんですけれども、学校を私は外せとは全く言っておりませんので、それどころか、学校はそれこそ建物内どころか、敷地全部禁煙にすべきかなというふうに私は考えています。

(古座野委員) 前も申し上げましたが、私はたばこを吸っております。小さい子どもがおりますし、絶対家の中では吸わないようにと言われていますので、たばこを吸うのは外です。車の中でも吸わないし、電車のなかも禁煙ですし、吸えるとすれば、横浜駅の西口にある喫煙施設でしょうかね。2つぐらい横浜市さんがつくられましたけれども。こういう時代なのかなというようなことを思っております。
ですから、県で示されたこの基本的な考え方に基づいた取組をされていくことがよいのかなというふうにも思います。
それから、積極的な取組に対する表彰というのはどうなのかなというふうに申し上げたような記憶があるんですが。これはあくまで個人的な意見です。

(堀江課長代理) 私どもとしては、不特定多数の者が利用する公共的施設以外も含めて、家庭、職場で受動喫煙を受けないようにいろんなやり方で普及啓発を行っていこうと思っております。その中で必要が出てくれば表彰という形も考えております。表彰に限ったわけではなくて、いろんなものを実施していく中で、こういうアイディアもあるのではないかと考えております。

(津金会長) 唾液中のニコチン濃度については、屋内禁煙が徹底されると明らかに下がります。非喫煙家庭の子どもが、いろいろな飲食店や公共的な施設で曝露しているという現実があって、規制することによってそれが下がるというようなことが証明されています。

(崎本委員) 外に喫煙コーナーをつくって、それが職場であれ、どんなところであれ施設内を禁煙にするといいのではないでしょうか。外で吸うと、受動喫煙は多少あるかもしれませんが、空気の流れで薄くなってくるので、施設内では禁煙にして、外に喫煙コーナーを設けるのがいいのではないかと考えています。また、段階を追ってやることも必要ではないか思います。
あと、中田委員がいろいろ資料を出してくださっていますけど、私はこの委員になって、こういうことがあったんだなという事例から受動喫煙によるリスクの高さを知りましたので、こういう事例をどんどん県から県民へアピールしていくべきではないかと思います。

(津金会長) 普及啓発については今日示された基本的考え方[案]の中に入っていると思います。条例で果たせなかった部分は普及啓発により補っていくということが盛り込まれているのだろうと思います。
確かに外はそれなりに薄まるのですね。実際に、たとえばトラックドライバーがディーゼル排ガスに曝露するよりも、家の中での受動喫煙による曝露の方が肺がんの危険度が高く出る傾向にあります。やっぱり外だとそれが薄まる。ディーゼル排ガスというのは家の中で出しているわけではなく、外にいつも出しているから、それがやっぱり薄まるのですね。薄まるだけ肺がんの危険度も、家の中や職場での曝露に比べれば低いということが示されています。
ですから、現実的な対応として、やっぱり室内というのはすごく濃度が高くなりますので規制しなければならない。ダイオキシンにしろPM2.5にしろ、それなりの濃度が高くなっている。屋内を禁煙にするとそれがかなり下がるということが証明されています。
敷地内禁煙というのはちょっと現実的ではなくて、なるべく飲食店などでも外である程度吸える場所というのをつくるということは現実的な対応だというふうに思います。そういう意味で規制対象を室内またはこれに準ずる環境と定義されているのだと思います。

(崎本委員) 禁煙対象を敷地内もするというのは、施設の種類にもよると思うんですね。病院や学校でしたら、やはり敷地内禁煙も考えるべきではないでしょうか。
一方、飲食店や娯楽施設などについては、施設内は禁煙にしても、外に一歩出れば吸えるという形を取ってあげないと、ストレスがたまったりすると思います。また、段階的に実施することも考えてはどうかと思います。

(津金会長) それが喫煙者と非喫煙者が共存する一つの道であろうということですね。
現実問題として喫煙者がいる。たばこは合法的であるし、たばこを吸うことは別に法律違反でも何でもなく嗜好の問題であるという現状がある。健康影響があるにしても、それを認識して、ご自分の意思で吸われるというところに関しては規制しないと。

(崎本委員) あと、掲示というのが少ないと思います。こちらで吸えるとか、吸えないとか。そういうものもどんどん作っていくべきではないかと思います。
現在は、禁煙の表示は多くあると思います。しかし、喫煙の表示はあまり見かけないので、喫煙所の表示も設ける必要があると思います。

(玉巻委員) そうすると、屋外であれば敷地内であっても構わないというご議論があったかと思います。そうすると、たとえば飲食店やカフェのテラス部分に飲食可能なテーブルが置かれているけれども、あれは認められるのかどうかという議論が出てきますよね。
ところが、今回までの議論でいうと、要するにサービスを提供するスペースの部分については禁煙という議論をしていたように思うんだけれども、そのあたりはこの条例案としてはどういう切り分けをしていく前提で事務局は検討されておられるのか、ちょっと伺いたいんですが。

(堀江課長代理) たとえばカフェのテラス席は、屋外だからいいというのか、それとも室内に準じる環境で不特定多数が入るから規制対象なのかということでございます。
結論から言いますと、まだはっきり決めておりません。基本的には不特定多数の者が利用し、そこで受動喫煙のリスクがあるという意味では規制すべきだと考えられます。
ただ、形状などによるのではないかと思います。諸外国の例を拝見しますと、たとえば3方向が壁の場合は規制対象だとか、いろいろな決め方をしているようですが、屋外でも両方が壁になっている場合はどうかなど、これから詰めていかなければいけないと思います。
一歩外に出れば対象外だとしても、実はそこも建物の一部として建築確認の対象になっていたりするわけでございますので、このあたりは引き続き精緻にしていく過程で決めていきたいと考えております。
決めていく際の観点としましては、やはり受動喫煙のリスクがどのぐらいあるのかということと、一方でそこを規制することが本当に適切かどうか、罰則を設けて禁煙することが適切だろうかということのバランスで考えていきたいと考えております。

(古座野委員) 旅館やホテルの屋外で、テントのバーベキュー場があります。そういう場所でお父さんが子どもさんのそばでたばこを吸っていることがあります。

(津金会長) 室内またはこれに準ずる環境という、きょう提示された定義の問題ですね。今後、具体例を挙げながら、事務局に詰めていただきたいと思います。

(増沢副会長) 公共的施設という定義について、他の条例で公共的施設を対象としたときに、この定義が全部当てはまると困るので、禁煙条例における公共施設というふうに書いた方がいいのではないかと思います。そうでないと公共的施設という定義がほかのときに全部入ってきてしまうような気がするのですが。
それと、公共的施設の規制対象について、休憩室、更衣室、倉庫などは除外と読めるのですが、それでいいということですよね。たとえば病院などは、休憩室も倉庫も全部禁煙のはずですね、施設内ですから。ですので、どうしてもこの規定を県が入れたいのならば、ここについては適用除外をする、ほかは全部だめですという方がいいのだと思います。
ですから、たとえば学校ですとか病院では、職場部分はいいとなると困っちゃうんですよね、現実的には。だから、全部意味が当てはまらない方がいいんだと思うんです。
それともう一つ、共同住宅は対象外となっています。社会福祉施設のところで、有料老人ホームは共同住宅なんですよね、分類としては。
有料老人ホームはこれ自費です。自費のため、契約書の中に、喫煙ができるホームと、できないホームがあるはずなんです。ですので、段階的にやっていかれるんだと思うんですけども、これだけの施設に対する禁煙条例ですから、当然有料老人ホームも入ると思うんですが、あくまで契約によりたばこを吸えるとなっています。自費のところですから、そこで禁止してしまうとトラブルが起きると思うんですよ。ですから、有料老人ホームなどは何年か後に禁煙にするとしないとトラブルになるんだと思います。ちょっとほかのところはわかりませんけど、たぶん有料老人ホームはそうなる、契約書がありますからね。
共同住宅は除外だけど、有料老人ホームが入ってしまうことは、ちょっと筋が合わないですよね。そのへんの議論をしておいた方がいいと思います。

(堀江課長代理) 罰則をもって規制をかける以上は、その範囲は明確に、ほかと混同しないように、今後名称も含めて検討させていただきたいと思います。
2点目のご指摘につきまして、この条例で規制するのはどこかということと、現状既にほかの理由で禁煙にしているところを、後で制定された条例の対象外となっていないからといって、たばこを吸っても構わないということではないと思います。たとえばホテルの禁煙ルームや学校は既に禁煙になっているところは、条例によらなくても既に禁煙になっていると理解しておりますので、そういうことで整理できるのかと思います。条例ができたから、今まで禁煙だったのが喫煙になるということではないと理解しております。
3点目のご指摘、共同住宅と有料老人ホームについてです。契約等の問題もあるというご指摘をいただきました。解決策として、段階的施行というご提案をいただきました。 そういうことを含めて、トラブルないように、またこの条例の目的が損なわれないようにいろいろ考えていきたいと思います。

(増沢副会長) 適用除外のことは気になるんですよね。だから、全部の適用除外というのは、こことここは適用除外もしませんよというという考え方でいいのではないかと思うんです。適用除外として県の考え方で入れられたんですけども、全部というのはちょっと、病院などの医療機関からすると違和感ありますよ。だから、当直室でたばこ吸っていいんですかってなっちゃいます。

(津金会長) 今の件、おおもとには健康増進法という国の法律による禁煙の努力義務があります。対象施設が敷地内禁煙であったりとか、既に、そういうところに対しては当然それを優先するのであって、ここでは、条例としては、少なくとも室内はだめですよということだと思います。

(玉巻委員) 会長がおっしゃったことを私は言おうとしただけで、要するに条例で罰則を持って規制をかけていくエリアがそのエリアに限定されますよということで、当該施設の管理者が管理権限に基づいて現に禁煙をやっているという部分について条例が云々するものではないので、そこは役割分担の話だと、こういうふうに理解すればいいのだと私は把握していました。

(増沢副会長) 考え方として、飲食店の更衣室ですから、どうぞ吸ってくださいっていうとどうなりますか。抜け道の話ですよ。

(玉巻委員) それは構わないですよね、経営者がそういう判断をしたのであれば、条例上は。

(津金会長) あくまでも、適用除外は、不特定多数の者が利用することを目的としていない部分ですので、例えば、利用客にバックヤードの更衣室を利用させるような場合は、その更衣室は適用除外でなくなると考えられます。

(中田委員) またぶり返すようで申し訳なかったのですが、なぜ職場も含めて欲しいのかと申しますと、もちろん労働者の健康のこともありますが、もう一つの理由は、1つのビルの中に職場を含めさまざまな施設が雑居しているからです。建物の中にいろいろな施設が雑居している場合には、禁煙の施設へも煙が漏れますので、そこでどうしても受動喫煙被害者がそこで出てきてしまいます。煙が漏れないように喫煙室を作るのはコスト的にもとても大変ですし、例外や抜け道があるといろいろが複雑化してしまいます。ほかの国を見ますと、やはりシンプルに建物内禁煙にして、罰則をつけて統制しています。絶対に喫煙するなということではなく、屋外に喫煙所を設け、『吸える場所はここですよ』と決めているわけですね。
ですから、カナダなど禁煙マークよりは喫煙マークの方が目立っているような国がすでにあります。神奈川県も日本に先駆けて、禁煙マークでなく喫煙マークをはやらせるような、そんな県にしたらいかがかなと思います。

(玉巻委員) おっしゃることはよくわかるんだけど、そうなると、「雑居ビルにおいては個々の施設ごとに条例を適用する」という制度設計がまた破綻してしまうんですよ。
要するに雑居ビルの中でその適用対象施設と適用対象外施設が混在していることを認める前提で条例の制度設計を事務局サイドはしていますので、雑居ビルは全部ビル一棟ごとアウトにしなきゃいけないという、今中田委員がおっしゃった形を取るとすると、その部分は削除だと、こういう話にならざるを得ないんですね。それはそういう選択もあり得るとは思うんだけれども、現実の我が国の雑居ビルの状況を見ていると非現実的だろうと言わざるを得ないです。
もう一つは、これちょっと私の単なる一つの個人的経験ですけれども、先日午後に裁判があって、夜審査会があって、その二つの時間の間に2時間ぐらい間があったために、横浜駅前近辺でちょっと時間を有効に使えるところないかいなと思って、地下街やなんかうろうろしたんですね。ところが私、たばこの煙吸うともうたちまち咳き込んじゃう喉の弱い人間なので、たばこの煙にさらされない場所ないかいなと思って探したんですけど、全然ないんですよ。喫茶店でも、ちょっとした飲食店でも。そこでもうやむを得ず、くたびれたから、あるところへ入ったら途端に隣に吸う人来ちゃって、すぐに早々に退散したという状況なんですね。
もしもこの飲食店について、完全分煙型の選択すらも許さず、完全禁煙ということを徹底しちゃうと、今度喫煙者がその逆の状況になっちゃうんだろうと思うんですよ。それって果たしてほんとにいいのかな。
要するにたとえばJTや何かが横浜駅前やなんかに喫煙ブースみたいなちょっとした掘っ建て小屋みたいなのを建ててサービスしてくれていますけれども、あそこで喫煙者が喫煙してくつろぐ場所かというと、単にヤニを補給するだけの場所でしょう。くつろぐ場所ではないですよね。
そうすると、私がくつろぐ場所を確保できなかったのと同じ状況が、現実には勤労成人男子の喫煙率は、まだ日本では労働人口の5割近い。その人たちが街中でくつろげる場所は確保されないとまずいんじゃないかなというふうに私は思うんですよ。
また、健康の観点から禁煙ということを徹底していくべきだ、それはもちろんそうだし、喫煙率が0になることが望ましいし、その努力はしていくべきだけれども、現実に喫煙する労働人口、成人男子が半分近くいるというもとで、彼らの文字どおり一服する場所ってどこなんですかということも、この条例の検討のときにちょっと考えておくべきかなと思うんです。

(津金会長) そういう意味で敷地内禁煙まではしないということでしょう。
玉巻先生の場合、そういうところへ行ってしまうと健康被害を受けてしまうのですね。でも、喫煙者の場合は意味が違いますよね。外のそういう場所でたばこを吸うことによって受動喫煙による危害を第三者に加えないということはやっぱり大事だと思うのですね。
受動喫煙の健康被害に関しても、必ずしも皆さんは、正しく認識されてないと思うのですね。そこで条例によって、知らないうちに健康被害を第三者に与える、あるいは受けるというようなことを少なくとも公共の場所では防ごうということが目的ですよね。健康を守るということは、やはり大前提だと思うのですね。知事もさんざんそこを前提として話されていますから。

(中田委員) やはり命の存続に必要な空気ですので、今の世界の潮流としては、安全できれいな空気を吸うことは人権であるということで、受動喫煙防止対策が進んでいるわけですね。
ですから、玉巻先生のような方が一人でも少なくなるように、安全でおいしい空気が吸える神奈川県に、というのがこの条例の目的ではないかと思います。

(宮代委員(代理)) 資料を拝見して、事務所は何で除外なのかが気になりました。私も10年ぐらい前まではたばこを吸っていまして、その当時はまだ自分の机でたばこが吸えて、灰皿一日山盛りになるくらい吸っていたのですが、あることがきっかけでやめまして、そうすると今まで手についていたヤニの臭いが、気持ちいいなと思っていたものが、他人の吸っている煙というのは漂ってくるだけでもいやなんですね。
先程来話がありましたけれども、事務所はたびたび席を空けるわけにはいきませんし、そんな形で真っ先に規制になるものだと思っていたら、ほかの法律の適用があるから、この条例では外すんだと、その点では納得をしたんですけれども、学校についても一種の事務室、先生にとっては事務になりますので、そういう意味で対象となっているのかと思ったら、それもちょっと違うということで、一から勉強させていただいております。 
基本的に、先ほどちょっと言いましたけれども、たばこを吸わない者にとっては煙が漂ってくるだけでもいやなんですね。そうした思いをしなくてすむような神奈川になってくれることをこの条例に期待したいと思います。

(守屋委員) 今まで保健センターという場所におりまして、館内は禁煙でした。既に職場内も、役場も禁煙をだいぶ前からやっております。先ほど崎本様から発言がありましたが、実際に吸われる立場の方のことも考えた上でのものであったらよいのかしらと思います。
たばこは吸ったことはないのですが、たばこを吸われる方の気持ちもあろうかと思いますので、建物内、館内は禁煙ということであっても、外に実際に吸える場所をつくっていただくと、両方がうまくいくのかなと思います。
ただ禁煙にしていくということでなく、歩み寄りも必要かと思いますので、その辺を今後視野に入れていただくとよろしいかと思います。 

(金井委員) 参考資料のすべて、特に飲食店や娯楽施設をすべて禁煙にするというようなことなのかどうか、ここで結論出すわけじゃないと思いますけども、現時点の考え方として、そういう考え方なのかちょっとお聞きしたいんですよ。その点をはっきりした方がいいと思うんです。
それと同時に、喫煙者や飲食店を経営している人たちの合意形成は取れているのかどうか。そのへんさえ示されれば私はいいんだろうと思いますけれど、今後の論議の中でその点についてどうお考えなのかちょっとお聞きしたいと思います。

(安田委員) このペーパーは基本的な考え方をまとめたものに過ぎないと冒頭ご説明ございましたけれども、ちょっと確認させていただきたいのは、まずこのペーパーというのは県の職員がまとめられた事務局案として出されるのか、もしくはこの会で議論を経たものとして、合意形成を経たものとして公表なさるのかどうかという点。
それから公表のタイミングについてなんですが、この資料5を見ますと、今回第4回検討会と第5回検討会の間に基本的考え方の公表というのがありまして、もし次回第5回の前に本日の議論だけの結果だけを踏まえて基本的考え方ということを発表なさる、そしてかつこれが審議会で合意形成されたものというふうに出されるのであれば、かなりこれはミスリードになると思うんですね。
対象施設についてはある程度合意形成はなされていますけれども、特に飲食店や旅館、ホテルなどについては、事業者団体のヒアリングでは廃業を余儀なくされるのではないかという結構痛みを伴う発言が出てきているところです。そうしたその中で、ここは慎重に議論をすべきところですので、その部分がきちんと合意形成されていないまま、これが基本的な考え方として出てしまうと、何の脚注もありませんので、すべて公共的施設として明示されているところは禁煙だとこの委員会で合意形成されたものというミスリードになりかねません。
したがって、事務局にお願いしたいところですけれども、第5回委員会の前にも何らかの形で公表なさるのであれば、あくまでもこれは公共的施設の定義に基づいた一覧であって、飲食店とかそういったもの含めて、禁煙の対象になるかどうかの議論の整理はついてないという脚注を是非入れていただきたいと思います。
その点をきちんとしないと、おそらく本日の時点でそこまでの合意形成がなされたとは言えず、事業者の方々の痛みというものもやはりご認識いただいた上で、しかるべき合意形成の中で公表という形式をとっていただくようよろしくお願いいたします。

(堀江課長代理) 先程来、ご意見の中で飲食店、娯楽施設はどうなのかというご指摘がございました。
安田委員の御質問にお答えいたしますと、このペーパーは県のとりまとめのペーパーになります。今回県としてとりまとめたものの案を示して、これについて専門的な立場から皆さんからご意見をいただいたものです。それ以外に施設管理者やたばこ事業者等からご意見いただいております。
まだ決して合意形成というところまで行っておりません。それにつきましては、いろいろご意見を踏まえまして、県としての考え方を県議会の常任委員会に4月21日にお示しする予定でございます。
その際に合意形成が取れてない部分についての言い方、これについては注意をさせていただきたいと思います。特に飲食店、娯楽店につきましては今までいろいろご指摘がございましたので、そのことを含めまして、どういう形がいいのかということを含めまして、これは県として考えさせていただきたいと思います。
それから、たくさんご意見いただきましてありがとうございます。
一点、ほとんどの項目に沿いましてご議論いただいたんですが、罰則のことについて案を提示させていただいて、そのことについて何かご意見があれば、この際是非お伺いしたいと思っております。

(津金会長) 罰則に関して何かご意見ございますか。
罰則に関しては、このあいだの検討委員会であまりもめることはなかったので、こういう形でよろしいのじゃないかなという感じはしますけれども。対象範囲や除外規定とか、それらの点はなかなか、たぶんみんなの意見の合意を得ることはできないとは思いますけれども。

(玉巻委員) 条例案が固まっていって、法制のチェックを受けるときに当然出てくる話だろうと思いますから、ここで議論しなくてもいいのかなと思っていましたが、立入調査について、いろいろな法律で立入調査権限を行政庁に認めているものがあるんですが、そのときには立入調査に応諾する義務を、調査を受ける側に課すという形の規定を置いた上で、調査応諾拒否罪のような形の罰則規定を置くのが普通のスタイルだろうということだけは付け加えておきます。

(津金会長) 検討委員会としての合意を得た案というものは、難しいといえば難しいですよね、いろんな意味において。検討委員会ではこういういろいろな意見も出ているというようなことを含めて公表されるということになるのでしょうか。

(堀江課長代理) 検討委員会でこういう意見をいただいたということを前提として、それを踏まえまして、県としての案を県議会、県民、事業者、関係者等に提示していきたいと思います。

(玉巻委員) 補足ですが、罰則適用の流れについては、以前の検討委員会で私がこういう流れが必要ではないかという発言をしたつもりでおります。罰則、担保措置のところです。議事録に詳細に残っているかどうかは記憶にないのですが、私の発言が若干考慮されてこういうものが出てきたのだろうということで、県が一方的に考えて出てきたというとらえ方をしなくてもいいのかなとは思います。

(津金会長) この事務局案に関して、本日の検討委員会の意見を踏まえて、事務局で再検討していただき、再検討後の案としては、また皆様方にお諮りするとかなり時間がかると思いますので、会長一任で事務局と検討させていただいてよろしいでしょうか。

(異議なし)

では、そのようにさせていただきます。
なお、特に適用範囲の問題等について意見が出ていますので、それらは事務局でおまとめいただきたいと思います。
本日の議論は以上ですが、そのほか何か皆様ご意見がございますでしょうか。

(玉巻委員) ひょっとしたら各委員のお手元にも届いているか、あるいはアクセスがあるのかなと思うんですけれども、私個人としまして、特定の団体から文書が提出されたり、電話で、ちょっと一度面談したいんだけれどもというようなアプローチがあったりして、それに対してどのように対応をすべきかということを、ちょっと個人的には判断しあぐねて、事務局にこういうのがあったんだけれども、どうすべきかなと。さしあたっては、こちらの意見は全然述べずに相手方の電話での説明だけを聞き置く形でとどめたというようなことがあったんですけれど、皆さんそういう経験おありかどうか、検討委員会として一定の方針決めた方がいいのかどうなのか。
私個人としては、具体の個別の接触はあんまり好ましくないんだろう、要するに県民一般、あるいは利害関係者から見て、公正らしさ、中立の立場で検討している委員としての公正らしさ、公正かどうかは、これはもう神のみぞ知るですから、それはわかんないんで、客観的に眺めて公正らしいという行動を取ることは必要だろうと思うので、具体の個別の接触はやめた方がいいのかなと私は個人的には考えています。
ただし、出てくる文書を受け取るというのは、これはもう拒否の仕様がないし、受取拒否なんかする必要もないだろうから、受け取ってもいいのかなと考えているのですが、そのあたり皆さんいかがでしょうかということをご検討いただければと思います。

(津金会長) 私のところにも、面会まではないのですが、要望書みたいなものが禁煙推進派と反対派両方からいろいろ来ています。
そうすると、整理すると、面会を求めるというパターンがあるということですね。個別に説明したいという面会を求めるというパターン、それから書類送付されるというパターンがあるかと思いますけども、ほかに何か、たとえば事務局か何かにこういうものを委員に送ってくれとか、そういうようなもの来ますか。

(吉川副主幹) 事務局あてに、数団体から書類を各委員に送っていただきたいという要望があります。ただ今そういった扱いにつきましては留保しております。

(津金会長) やっぱり検討会、皆さん方やはり基本的に中立であるという、特にこういう公共的な検討委員会ですので、中立であるということが大事なので、面会して個別に説明したいと、そういう話は基本的にはご遠慮していただいた方がよろしいかと思います。
それから、文書を各委員に直接送付するとか、それから事務局に来て送ってくれというのは、それはそれで送っていただいて、実際皆様方が読む、読まないは別にしても、送っていただいてもいいのかなと考えますけど、そういう仕切りでいかがでしょうか。

(全員了承)

まとめますと、一応基本的には面談は遠慮する。書類送付は基本的に受け取るということで、皆様方対応していただければと思います。
そのほか皆様方、ありますか。
ないようでしたら、今後のスケジュールについてご説明ください。

吉川副主幹より、今後のスケジュールについて説明。

(津金会長) 今後の日程はわかりましたけども、検討会としては皆さんいろんな立場からいろんなご意見を出していただき、それをもととして条例案を作成されると。でも最終的にはやはり条例という方向になっていくと、政策というか、そういうところにもかかってくるのでしょうから、知事の考えとか、県の考え方とか、そういうのもある程度盛り込まなければいけないという面もあるのではないかなと思います。
皆様方、どうもご苦労様でした。なかなか活発なご意見をいただきましてありがとうございました。
もしほかになければ、これで第4回の検討委員会を閉会したいと思います。

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