かながわ青少年支援・指導者育成指針  神奈川県青少年指導者養成協議会(平成16年3月)

掲載日:2018年3月12日

「かながわ青少年支援・指導者育成指針」

第1章 青少年支援・指導者育成の基本的考え方

1 青少年育成の視点

2 青少年支援・指導者育成の視点

第2章 青少年支援・指導者育成への取り組みと役割分担

1 取り組みの方向

2 役割分担

参考資料

「かながわ青少年支援・指導者育成指針」の概要にもどる

「かながわ青少年指導者養成総合計画」の改定にあたって

昭和52年度以降、県と市町村は「青少年指導者研修協議会」を設立し、連携して青少年指導者養成に取り組んできました。
昭和63年度には、「神奈川県青少年指導者養成総合計画」の策定により、県・市町村に青少年団体を加えて、三者が共通理解のもとに、役割や連携のあり方を明確にし、総合的な取り組みを進めてきました。協議会の名称も「神奈川県青少年指導者養成協議会」に改めました。
平成10年度には、時代や施策の変化に対応して、「神奈川県青少年指導者養成総合計画」を「かながわ青少年指導者養成総合計画(指針)」に改定しました。
この改定後5年が経過し、社会状況の変化などによる青少年自身と青少年をめぐる状況の変化に伴い、指導的関わり方だけでは現代の青少年への対応は不十分であり、青少年の社会的自立を促進するためには支援する形での関わり方ができる大人・若者の育成も必要になってきました。そういった青少年指導者養成をめぐる環境の変化に、より効果的に対応するために「かながわ青少年指導者養成総合計画(指針)」を改定することにしました。
また改定するにあたって、地方分権推進の趣旨などを踏まえ、県・市町村・青少年関係団体のそれぞれに相応しい役割分担となることを目指しました。
さらに、時代のニーズに応えられる役割を盛り込み、三者の役割をできるだけ明確にすることで、連携組織である神奈川県青少年指導者養成協議会の機能をより充実させ、活性化させることもねらいとしています。

「かながわ青少年支援・指導者育成指針」

この「指針」は、青少年が自立した大人になることを願って、その支援にあたる青少年支援・指導者の育成を推進するために、県・市町村及び青少年関係団体が役割分担のもとに実施する青少年支援・指導者育成施策の指針とするものです。

  • 第1章 青少年支援・指導者育成の基本的考え方
  • 1 青少年育成の視点
    青少年の育成にあたり、「多様な体験学習の促進」「主体的な参画の促進」「社会的自立の支援」の3本柱を視点とした。
  • (1)多様な体験学習の促進
    社会環境の変化、ライフスタイルの多様化・高度情報化など、社会の変化が激しい現代から未来を生きていくためには、「生きぬく力」と「共感する心」を青少年自らが育む必要がある。そのためには、青少年に対して地域社会の中で、情報化社会の中で、自然の中で、発達段階に応じた多様な「体験活動」を提供することが必要である。さらに重要なことはその体験をもとに気づき、考える力を養い、自ら行動することができるようになる学習方法としての「体験学習」を促進していくことである。
    青少年は体験学習によって、現代社会で生きていくための問題解決能力、自己決定能力、情報の取捨選択能力を身につけていくことができ、また合わせて、他者や自分と異なったものを尊重する心、美しいものや自然を見て感動する心や感性、そして生命を大切にする心を養うこともできる。
  • (2)主体的な参画の促進
    青少年は自らの意見を表明する権利を持ち、その発達段階に応じて参画する能力があり、参画の意思を持っている。この「子どもの参画」という考え方に基づいて、社会を担う一員として青少年を捉え、地域活動などへの青少年の主体的な参画を促進していくことが重要になる。
    青少年の主体的な参画を促進することで、地域社会で自分が大切にされているという意識が青少年に芽生え、地域社会を居場所と感じるようになる。また、自ら問題を見つけ出し、それを解決する力を身につけることができるようになる。そして最も大切なことは、地域社会で民主主義のプロセスを実践し学ぶことができるということである。
  • (3)社会的自立の支援
    青少年が今を充実して生きると同時に、未来を見据えることができるようにし、将来に向けての社会的自立を支援する取り組みが求められている。
    青少年は、日常生活に支障のない環境にある者から家庭や心身の状況などによりスタートラインにおいて既に不利な状況下にある者まで、様々な環境に置かれている。これらすべての青少年を受け身でなく自ら積極的に他に働きかけることができる存在として捉えることによって、主体性・社会性を持ち自己実現を図れる大人へと成長できるように支援していく必要がある。

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  • 2 青少年支援・指導者育成の視点
    青少年支援・指導者の育成にあたり、「指導から支援・指導へ」「若者の特性を活かす」「多様な支援・指導の関わり」の3本柱を視点とした。
  • (1)指導から支援・指導へ
    青少年をめぐる社会環境の変化の中で、青少年の社会的自立を促進するためには、指導的な関わり方だけではなく、子ども・若者の持っている能力を引き出すための支援も必要になってきている。ここでいう「支援」とは、例えば青少年の主体性を引き出すファシリテーター役、青少年の悩みを聞いたり、相談を受けたりするカウンセラー役、青少年活動を運営していく際に必要な関係機関等との調整役等を演じたり、青少年に寄り添い一緒に考えるような関わり方のことである。
    この「支援」を鮮明にし、指導から支援・指導の方向を明確に位置づけていくことが重要である。なお、「指導」とは方向性を指し示し、教え導くような関わり方のことで、例えば指導者とは登山などの野外活動においてグループをまとめ、安全に目的を遂行できるように導くような役割のことをいう。
  • (2)若者の特性を活かす
    子どもたちにとって身近な世代の若者、すなわち小学生に対する中学生・高校生の年齢、中学生・高校生に対する大学生の年齢の若者は、子どもと無理のない関わりを保つことができる。若者はこの特性を活かし、子どもの考え、意見、能力を引き出す役割を担うのに相応しい存在になり得るとともに、子どもと大人の架け橋の役割を果たしていける。
    また、グループで活動している場合などに、子どもたちでは判断できない場面で、若者がリーダーとしての役割を果たすことも必要であり、こうしたリーダー的な体験を重ねることで、社会へ出たときに組織や団体の中でリーダーとして主体的に関わっていくための基礎ができる。
    こうしたことから多くの若者を青少年支援・指導者として人材育成していくことが望まれる。
  • (3)多様な支援・指導の関わり
    様々な状況下に置かれている青少年への関わり方は一様ではなく、青少年それぞれの個性にも対応していく必要がある。そのためには、青少年支援・指導者も多様な関わり方を身につけなければならない。
    また、子ども・若者に関わる活動、若者自身が主体的に展開している活動、子ども・若者の参画による地域活動などで、関わっている大人・若者が一人ですべての役割を果たすのではなく、関わっている大人・若者それぞれの得意な分野・能力を活かして役割を分担し、支援・指導をしていく方が、多様な子ども・若者の活動に対応することが可能となる。
    このような視点で、大人・若者が、多様な関わり方を学び、得意な分野を磨き、さらに活動分野を広げることで、青少年の社会的自立をより望ましい形で支援することができる。

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  • 第2章 青少年支援・指導者育成への取り組みと役割分担
  • 1 取り組みの方向
  • (1)人材育成
    様々な状況下にある青少年を、社会的に自立させるための支援・指導を行う多様な人材を育成していかなければならない。そのための研修方法、内容を考え実施していく。
    • ア 技術・能力の向上を図る研修体系の充実
      入門的講座やフォローアップ研修等、青少年支援・指導者の経験年数や実績に応じた研修体系を組み、実施することにより、それぞれの青少年支援・指導者に必要な知識・技能を習得できるようにする。
    • イ 効果的な青少年支援・指導者育成研修の開発と普及
      青少年支援・指導者が活動を展開していく上で、必要な知識の習得や技術・能力を向上させるための研修を充実させるために、研修プログラム・展開方法を研究し開発普及を図る。
  • (2)活動支援
    青少年支援・指導者(団体及び個人)に対し、青少年活動を展開する上で必要な活動支援を行う。
    • ア 情報収集・提供等
      青少年支援・指導者(団体及び個人)が、青少年活動を展開する上で必要な情報の収集・提供、青少年活動の場の提供等を行う。
    • イ 活動しやすい環境づくり
      青少年支援・指導者が、青少年活動を活発に展開できるように社会の理解を深めることが必要である。そのために重要なのは、「青少年活動が青少年の社会的自立を促進している」ということが社会的に認知されることである。こうした青少年活動に対し理解と協力が得られるような広報、啓発に積極的に取り組む。
  • (3)連携・調整
    (1)人材育成、(2)活動支援を円滑に進めるために、県・市町村・青少年関係団体等が連携・調整を図る。
    • ア 人材育成の面
      (ア)裾野の拡大

      県・市町村・青少年関係団体の役割分担及び連携による青少年支援・指導者の育成を行う。また青少年支援・指導者の裾野の拡大を行う。
      (イ)学校教育機関への情報提供
      より有効な青少年育成が行われるようにするため、学校教育機関に対して、県・市町村・青少年関係団体の行っている青少年支援・指導者の育成体系及びこれらで把握している青少年支援・指導者に関する情報提供を行う。
    • イ 活動支援の面
      県・市町村・青少年関係団体は、研修修了者や実際に活動している青少年支援・指導者から活動の場や講師などについて情報を求められた場合、相互に連携・調整することで、青少年活動の場の紹介・提供等について積極的に支援していく。
      研修修了者の活動の場としては、従来の地域活動に加え、地域の学校と連携を図ることで活動の場として学校を活用する方法も考える。

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  • 2 役割分担
    地方分権の趣旨などを踏まえ、県・市町村・青少年関係団体の役割分担は、次表(青少年支援・指導者育成の役割分担)とする。

青少年支援・指導者育成の役割分担

 
実施主体
(特性)

(広域性)
市町村
(地域性)
青少年関係団体
(独自性)
役割の概要 市町村・青少年関係団体の取り組みを支える視点で、広域性を活かした青少年支援・指導者の人材育成事業を主に展開する。 青少年関係団体や支援・指導者の活動を支える視点で、地域性を活かし地域の特性やニーズに応えられるようなより身近な要素を取り入れた人材育成事業を主に展開する。 団体固有の独自性を活かした人材育成事業を主に展開する。
人材育成の取り組み 県域や行政センター単位で実施する青少年支援・指導者の人材育成
市町村域や青少年団体で中心的な存在となる青少年支援・指導者向けの研修
青少年行政関係職員等の研修

青少年支援・指導のための実践的調査研究
青少年支援・指導者育成のための研修プログラム・展開方法の開発普及

県域の青少年支援・指導者育成のための啓発
大人・若者対象の青少年支援・指導者育成のための啓発

青少年支援・指導者の育成への支援
市町村が行う青少年支援・指導者の育成事業への助成
市町村域で実施する青少年支援・指導者の人材育成
地域において中心的に活動している青少年支援・指導者の研修
初心者向けの内容の研修
青少年指導員への研修
青少年補導員・相談員への研修
健全育成会会員への研修
ジュニアリーダー等の研修

市町村域の青少年支援・指導者育成のための啓発
大人・若者対象の青少年支援・指導者育成のための啓発
団体内の青少年支援・指導者のための人材育成
団体の独自性を活かし、団体内で体系化された研修

団体の特性を活かした青少年支援・指導者育成のための啓発
大人・若者対象の青少年支援・指導者育成のための啓発
活動支援の取り組み 県域を対象とした青少年関係情報の収集・提供
県域の青少年支援・指導者(団体・個人)に対する青少年活動に必要な情報収集・提供
市町村・青少年関係団体等に対する青少年支援・指導者育成に関する情報収集・提供

青少年支援・指導者育成及び青少年活動のための講師に関する支援
青少年支援・指導者育成及び青少年活動に関する講師リストの作成
市町村・青少年関係団体等の実施する青少年支援・指導者育成事業への講師紹介
県域の青少年支援・指導者(団体・個人)の行う青少年活動への講師紹介

県域における青少年活動の場の紹介
青少年支援・指導者(団体・個人)への青少年活動の場の紹介
市町村域内の青少年関係情報の収集・提供
市町村域の青少年支援・指導者(団体・個人)への青少年活動に必要な情報収集・提供
青少年支援・指導者(団体・個人)への県で実施している研修・講座の情報収集・提供
県・青少年関係団体等への青少年支援・指導者育成に関する情報収集・提供

市町村域内の青少年活動の場の提供
青少年支援・指導者(団体・個人)への青少年活動の場の提供

市町村域内の青少年活動への支援
青少年支援・指導者(団体・個人)が行う青少年活動への人的支援
青少年支援・指導者(団体)が行う青少年活動への資金的援助

市町村域内の青少年活動への公的資源(物品、施設等)の貸し出し
青少年支援・指導者(団体・個人)が行う青少年活動への物品、施設等の貸し出し
団体独自の情報網を使った青少年活動に必要な情報収集・提供
青少年支援・指導者(団体・個人)への各団体独自の情報収集及びその提供

講師派遣
県・市町村・青少年関係団体等の実施する青少年支援・指導者育成への講師派遣
青少年支援・指導者(団体・個人)の行う青少年活動への講師派遣

団体が独自に保有する青少年活動の場の提供
青少年支援・指導者(団体・個人)への青少年活動の場の提供
連携・調整の取り組み 青少年支援・指導者育成機能を有効に発揮できるようにするための市町村・青少年関係団体等との連携・調整
青少年指導者養成協議会の運営及び参加とその積極的活用
県・市町村・青少年関係団体等と連絡会議や検討会議の開催
県・市町村・青少年関係団体等の青少年支援・指導者育成に関する実施事業のとりまとめ
県・市町村・青少年関係団体等で活動している青少年支援・指導者の実態把握に関するとりまとめ

県域における青少年支援・指導者の人材の掘り起こし
高等学校・大学・専門学校のボランティア関連のセクションや行政の生涯学習の機関・施設、NPO、企業との連携による人材の掘り起こし

学校教育機関への情報提供
青少年指導者養成協議会の事業(人材育成)内容についての周知
県が把握している支援・指導者や研修修了者を学校支援ボランティアとして紹介
青少年支援・指導者育成機能を有効に発揮できるようにするための県・青少年関係団体等との連携・調整
青少年指導者養成協議会への参加とその積極的活用
市町村域内の青少年関係団体や他市町村等との情報交換、事業の協働開催による人材育成機能の充実

市町村域内の青少年支援・指導者の裾野の拡大
大人・若者向けに市町村で実施している公民館の講座等を利用した青少年活動に関心を持ってもらうための入門的講座
中学校・高等学校・大学・専門学校のボランティア関連のセクションや行政の生涯学習の機関・施設、NPO、企業との連携による人材の掘り起こし

学校教育機関への情報提供
市町村が把握している支援・指導者や研修修了者を学校支援ボランティアとして紹介

児童・生徒の受け入れ先として地域で活動している青少年関係団体等の活動の紹介
青少年支援・指導者育成機能を有効に発揮できるようにするための県・市町村等との連携・調整
青少年指導者養成協議会への参加とその積極的活用
自らの団体の主催事業について県・市町村・他の青少年関係団体等と協働・連携・調整することによる人材育成機能の充実

青少年支援・指導者の裾野の拡大
大人・若者向けに団体が実施している講座等を利用した青少年活動に関心を持ってもらうための入門的講座
中学校・高等学校・大学・専門学校のボランティア関連のセクションや行政の生涯学習の機関・施設、NPO、企業との連携による人材の掘り起こし

学校教育機関への情報提供
団体が把握している支援・指導者や研修修了者を学校支援ボランティアとして紹介

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参考資料

参考資料-1

青少年支援・指導者育成の今後の方向性について

1 青少年を取り巻く社会状況

2 青少年育成をめぐる今日的課題

3 青少年育成の方向

4 青少年指導者養成推進にあたっての課題

5 「かながわ青少年指導者養成総合計画」の見直し

参考資料-2

県・市町村・青少年関係団体の役割、支援・指導者の役割について

1 県・市町村・青少年関係団体の役割関連図

2 青少年活動・地域活動における支援・指導者の様々な役割について

  • 人材育成

    活動支援

    連携・調整

参考資料-3

1 体験学習について

2 子ども・若者の参画について

子どもの参画

参画のはしご

子ども・若者の参画の意義、参考になるホームページ

3 「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」について

子どもの権利保障に関するおもな成果

条約の名称について

条約の位置づけ

条約の基本

意見表明権について

「子どもの参画」という考え方へ

資料 「児童の権利に関する条約」 政府訳(前文、第12条)

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本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
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  • ラグビーワールドカップ2019
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa