研究報告 第157号 摘要一覧

掲載日:2018年5月14日

トマト一代雑種品種‘湘南ポモロン・レッド’及び‘湘南ポモロン・ゴールド’の育成

生食・加熱調理兼用という特性に着目したトマト一代雑種(F1)品種の育成に1995年から取り組み,‘湘南ポモロン・レッド’及び‘湘南ポモロン・ゴールド’の2品種を育成した.‘湘南ポモロン・レッド’は,濃桃色で長円筒形の果実を産するF1品種で1花房当たり6から10花着生し,60から80gの果実が5から7果安定して着果する.大玉品種に比べ糖度は同等であるが,アミノ酸及びリコペンをそれぞれ1.2倍及び1.5倍程度多く含む.一方‘湘南ポモロン・ゴールド’は,橙黄色で長円筒形の果実を産するF1品種で,1花房当たり7から12花着生し,60から80gの果実が6から9果安定して着果する.大玉品種に比べ糖度は同等であるが,カロテノイド組成は異なり,未同定のカロテノイドを含む. 

三浦半島における寒玉系キャベツの新作型4から5月どり栽培技術の確立

冬季温暖な神奈川県三浦半島地域において,寒玉系キャベツをその端境期である4から5月に生産するための品種及び栽培技術について検討し,晩抽性寒玉系新品種を用いた夏まき4月どり作型と秋まき5月どり作型の組み合わせにより,安定生産が可能なことを明らかにした.夏まき4月どり作型では,晩抽性で耐裂球性の高い中晩生から晩生品種を用い,8月下旬播種,9月下旬から10月上旬定植により3月に収穫期に達した個体を在圃させることで,4月上旬から中旬に収穫できた.この場合,在圃期間中にも肥大が進むため,畝間密植(栽植密度7,047株10a-1)しても大玉(2Lから3L)になり,多収となった.一方,秋まき5月どり作型では,晩抽性で肥大性に優れる早生から中早生品種を10月上旬から中旬播種することにより,4月中旬から5月下旬にかけて連続収穫できた.本作型では,疎植(栽植密度4,761株10a-1)が大玉生産に有効で,収穫開始期も早まるが,収量の向上には結びつかず,株間密植(栽植密度7,002株10a-1)の方が多収となった.4から5月どり寒玉系キャベツの千切りカットにおける加工適性は,同時期に収穫する春系品種と比較して歩留まりが高く,葉質や機械適性等が良好で,実需者の評価が高かった.

三浦半島における無加温パイプハウスによるパプリカ栽培体系の確立

パプリカは今後も需要増が期待され,三浦半島での栽培も増加傾向にある.しかし,様々な品種が導入され,栽培技術も確立していないため,品質,収量共に安定していない.そこで,本研究では,無加温パイプハウスによる長期どり栽培体系の確立を目的とした.試験には,大果系の‘スペシャル’及び‘フェアウェイ’を供試し,3月上旬播種,5月上旬定植,7月から1月収穫で,5.7から6.0t10a-1の収穫量になることを明らかにした.低軒高ハウスでは,9月以降に主枝の先端が天井に達し,ハウス上部の高温及び強日射で上位段の日焼け果発生が増加したが,つる下ろし斜め誘引を行うことでその発生を大幅に軽減できた.また,低温期に増加する着色不良果について追熟条件を検討した結果,部分的に着色が始まった果実であれば,20から25°Cの温度条件下で3日程度追熟することによって概ね100%出荷でき,17から25%の増収効果があることを明らかにした.

三浦半島におけるニンニクの4月どり新作型の確立

 暖地系品種‘平戸’及び‘上海’,寒地系品種‘福地系純ホワイト6片種’及び‘ニューホワイト六片’を供試し,三浦半島における栽培特性について検討した.その結果,球の肥大性がよく,異常球の発生の少ない早生品種の‘平戸’が有望であった.次に,‘平戸’を供試して,香川県など暖地で行われている促成栽培と同等の4月どり作型について検討したところ,種球のりん片を植付前1ヶ月間の低温処理(5°C)を行い,9月下旬植付けのマルチ栽培により,4月上から下旬に収穫できることを明らかにした.‘平戸’の種球りん片重と収穫物の球重との関係を調べたところ,概ね3g以上の種球りん片を用いると安定収量が確保できた.また,収穫適期は外観や試し掘りにより判断することと,収穫後の乾燥期間は10日程度が適当であることを明らかにした.

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