webnews12 ハナモモを桃の節句に咲かせるには

掲載日:2018年5月14日
タイトルロゴ画像
★ モモはやっぱり3月3日に咲かせましょう!!

ハナモモ「照手姫」は当所が育成した緑化用樹木です。竹ぼうきを逆さまにしたような樹形で、場所をとりません。花は八重咲きの大輪で花付も良いので、鉢物としても充分楽しめます。
ところが、「照手姫」の開花は4月上旬で、鉢物として販売が期待できる3月の桃の節句に間に合いません。そこで、冬の間に加温して開花の時期を早める必要があります。
桃の節句に咲かせるためには、ただ加温すれば開花が早まるというほど簡単な問題ではありません。「休眠」という問題があるからです。
落葉花木は秋に落葉し、冬芽を作った後に休眠に入ります。
ハナモモ1

 

この休眠期間には温度が高くなっても覚醒しない自発休眠と温度が上がると覚醒する他発休眠、さらに自発休眠から多発休眠への移行期間があります(図1)。
それでは、自発休眠中に加温(a点)してみましょう。この間はいくら加温しても花は咲きません。
次に、移行期間中に加温(b点)してみると花は咲きますが、他発休眠中のc点に比べて花が咲くのが遅いうえ、咲く花の数も少なく、また花が咲く時期もばらばらで、揃って咲きません。

 

 

すなわち、確実に開花させるためには、加温を他発休眠中(c点)に開始しなければなりません。ところが、自発休眠中も、移行期間中も、他発休眠中のいずれの状態も外から見て、まったく見分けがつきません。
現在までに、低温に遭遇する(冬を経験する)と自発休眠から他発休眠へ移行することが分かっています。そこで、この他発休眠への移行に必要な低温の条件を、温度とその期間について解明しました(図2(グラフ)、表1)。
このことによって、加温を開始する適切な時期、すなわち他発休眠への移行時期を正確に予測することができるようになりました。

ハナモモ2

図2 グラフの説明

横軸は温度、縦軸は生育量を表しています。
3℃(摂氏3度)から9℃(摂氏9度)がもっとも効果的です。
15℃(摂氏3度)より高い温度では多発休眠への移行はおこりません。

 

 

 

 実際に予測する場合には1時間毎に気温を観測し、その観測データを表1の表中のxに代入し、得られたy値(生育量)を算出します。次にそのy値をたし、その合計した値が1になる時が加温開始の適期(他発休眠への移行時期)であると予測します。

ハナモモ3

表1 説明定温度が5℃(摂氏5度)の場合は、上から3番目の式を使います。

各温度毎に生育量の算出式が異なります。
たとえば、測

 

 

 

 

(生産技術部)

前の記事へ 次の記事へ
12号のタイトル一覧へ
本文ここまで
県の重点施策
  • 未病の改善
  • ヘルスケア・ニューフロンティア
  • さがみロボット産業特区
  • 県西地域活性化プロジェクト
  • かながわスマートエネルギー計画
  • 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会
  • 神奈川県発、アート・カルチャーメディア「マグカル」
  • ともに生きる社会かながわ憲章
  • SDGs未来都市 神奈川県 SDGs FutureCity Kanagawa