webnews23号 無農薬でお茶栽培はできる?

掲載日:2018年5月14日
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無農薬でお茶栽培はできる?
津久井試験場

写真:天敵の一例(カブリダニ)が害虫(カンザワハダニ)を捕食しているところ
天敵の一例(上:カブリダニ)が害虫
(下:カンザワハダニ)を捕食しているところ

当試験場では、お茶の無農薬栽培が可能かどうかを検討するために、昭和62年から現在まで、場内や現地において通常の農薬散布をする区(慣行区)と全く農薬散布をしない区(無農薬区)の試験区を設けて、病害虫の発生について調査してきました。
これまでの結果では、無農薬区におけるチャノキイロアザミウマ、チャノミドリヒメヨコバイ、チャノホソガといった主要害虫の発生量は、慣行区とほぼ同じであり、年間を通じてハマキムシ類の被害も少なく、炭疽病などの病害についても、大きな被害はみられませんでした。また、無農薬区では、チャノキイロアザミウマ、チャノミドリヒメヨコバイ、ハマキムシ類を捕食するクモ類が多くみられ、これが天敵として有効であることが推察されました。
しかし、一番茶(注)の摘採後、カンザワハダニが無農薬区で多く発生することがあったため、二番茶以降摘採する茶園では特にこの時期に殺ダニ剤の散布が必要であると考えられました。なお、生葉の品質については、無農薬区と慣行区ではほとんど差はみられないことも調査でわかっています。
以上のことから、お茶の無農薬栽培は、一番茶のみを摘採する場合においては、病害、カンザワハダニが発生する前であるため、立地条件にもよりますが、ほぼ可能であることがわかりました。しかし、一番茶の採摘以降は、病害虫の発生が多くなることもあるため、自然に生息する天敵を利用しながら、農薬散布を行うことが必要です。
現在は、二番茶の摘採を行うための無農薬栽培の可能性を検討するとともに、病害やダニ被害を防ぐために、さらに少農薬区を設けて研究しているところです。
(注)津久井地域では一番茶は、5月に摘採されたお茶、二番茶は7月に摘採されたお茶を示します。
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