webnews29号 ハウスみかんの花の咲き時を診断する

掲載日:2018年5月11日
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ハウスみかんの花の咲き時を診断する
根府川試験場
図 硝酸態窒素濃度と花の咲く程度  ハウスみかんは、温州みかんを温室の中で加温栽培し、夏に収穫するみかんです。露地栽培のみかんの樹は、収穫後に冬を越して、5月中旬頃の開花期まで約5から6ヶ月の期間を要します。しかし、ハウス栽培では夏に収穫した後、秋から冬にかけて加温してハウス内の温度を上げ、みかんを急に春から初夏の状態にしますので、収穫後、開花までが3から4ヶ月間となります。

温州みかんは、ある程度の低温にあわないと花つきが悪くなることが知られています。冬の寒さに樹をあてる期間が短くなるため、ハウスの温度を上げるタイミングが難しく、みかんが花を咲かせる準備をする前に温度を上げてしまうと、花が少ししか咲かずに収穫量が下がってしまいます。


みかんの樹が花を咲かせる状態にあることを診断する方法として、花がつく枝先を取り、これを水にさして温度をかけることで、強制的に発芽させ、花が咲くかどうかを判定する方法があります。ところがこの方法では、枝を切り取った日から判定できるまでに10日ほどの日数がかかり、温度を上げるタイミングが遅れてしまいます。

最近では、枝内の硝酸態窒素といった栄養成分の濃度を指標にする方法が各県で検討されています。枝をハサミで刻み、水に一定時間つけておくことで栄養成分が水に溶け出し、この濃度を簡易測定器で測ります。この濃度は、秋から徐々に低下し、検出限界以下になった頃が、花を咲かせる準備ができた時期との判定ができます。

この方法は、診断をリアルタイムに行える点が優れており、神奈川県でも湘南地域の普及センター、ハウスみかん生産者とともに数年前からこの方法を工夫し、今では診断指標として活用されています。さらに、樹の栄養状態や収穫量を、診断・予測できるような栄養診断も研究しています。
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