花き植物の窒素形態の最適濃度比率について

掲載日:2018年3月6日

1.窒素形態と生育

土壌の溶液中に溶存する窒素の形態としてはアンモニア態窒素、硝酸態窒素、アミノ酸、尿素など多数の形態があります。植物の根はこれらのどの形態の窒素に対しても吸収利用することができますが、これらのうち、植物への窒素の供給源として主なものは、アンモニア態窒素と硝酸態窒素です。植物がアンモニア態窒素と硝酸態窒素のどちらをより有効に吸収利用するかは植物の種類によって異なっており、アンモニア態窒素が窒素源である場合、硝酸態窒素が窒素源である場合より生育が良好な植物を好アンモニア性植物、硝酸態窒素が窒素源である場合に生育が良好な植物を好硝酸性植物と呼んでいます。

花きでの好適窒素形態をグループに分けると以下の通りになります。

1型

アンモニア態窒素のみで生育が最良となり、硝酸態窒素の比率が増すにつれて不良となるもの。

 サツキ

2型

アンモニア態窒素に硝酸態窒素が2~4割共存した場合に生育が最良となり、それ以上硝酸態窒素の比率が増すと不良となるもの。

グロキシニア、ツツジ

3型

硝酸態窒素のみで生育がすぐれ、アンモニア態窒素の比率が増すにつれて不良となるもの。

アサガオ、コスモス、コリウス、ジニア、ゼラニウム、ポインセチア

4型

硝酸態窒素にアンモニア態窒素が2~4割共存した場合に生育が最良となり、それ以上アンモニア態窒素の比率が増すと不良になるもの。

カトレア、カーネーション、ガーベラ、キク、サルビア、シクラメン、スイートピー

ストック、バラ、ユリ

5型

硝酸態窒素とアンモニア態窒素の比率に関係なくよく生育するもの。

 グラジオラス

農業環境部では、花きの品質(葉数、葉色、開花期など)にも注目して、施肥窒素形態の試験を行っていますが、ベゴニア・センパフローレンスでは、アンモニア態窒素に硝酸態窒素が2.5~5割共存した場合、パンジーでは1時01分の場合に葉数が多く、株が大きく、葉色が濃くなり、プリムラ・ポリアンサでは、アンモニア態窒素に硝酸態窒素が2.5~5割共存した場合に生育・品質がよくなることがわかりました。

2.土壌中での窒素形態の変化

高品質な花きを生産するには、窒素の施肥を行う場合、アンモニア態窒素と硝酸態窒素の割合を考えることが必要です。

しかし、一般の土壌(用土)では、硝酸化成菌の働きにより、アンモニアは硝酸に変化してしまい、思い通りの窒素の比率にすることは難しいことです。アンモニア態窒素を好む植物には、硝化抑制剤入りの化成肥料や、うすい液肥を数多くやる事が必要となってきます。

今後、農業環境部では、土壌(用土)において最適なアンモニア態窒素と硝酸態窒素の比率にする方法の研究に取り組んでいきます。

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