浄水ケーキの育苗用土への適用性 ―新しい浄水ケーキの交換性Mnの低減対策―

掲載日:2018年3月9日

浄水ケーキの一つである「さがみ粒土」はイチゴの育苗用土を中心に広く利用され、生産者にとっては不可欠な資材となっています。しかし、浄水場の脱水処理工程の変更等に伴って、従来のものとは性質の異なるケーキが産出されるようになってきたため、新しい資材の特性を検討しました。

ここで使用した浄水ケーキは、脱水工程で「さがみ粒土」とは異なり、ポリマーや水ガラス等の薬品を使用していません。また、育苗用土の製法は、浄水ケーキとバーク堆肥を容量比で3時01分の割合で混合して、切り返しを行いながら堆積発酵したものです。

新しい用土の配合割合

浄水ケーキは水中に長く留まるため、交換性マンガン含有量が高くなり、マンガン過剰症を引き起こす場合があります。しかし、ここで示したように、20日以上の堆積発酵により資材中の交換性マンガン含有量は著しく低下します。一方資材中の硝酸態窒素含有量は増加する傾向を示します。

図1 資材中の交換性Mn、無機態窒素の推移

バーク堆肥との混合直後の資材で育苗したトマト、キュウリのマンガン含有量は増加します。しかし、40日間の堆積期間を経過すると、植物体のマンガン含有量はトマトでは対照区と同等、キュウリでもその2倍程度まで低下することが明らかとなりました。

図2 植物体中のMn含有量

堆積期間の異なる資材で育苗したトマト苗はマンガン過剰等の生理障害も認められず順調な生育を示し、資材の違いは明確ではありません。しかし、浄水ケーキの有効利用で問題となる交換性マンガンの低減化に堆積発酵処理が有効であるといえます。また、資材中の窒素含有量が多く対照区に比較して生育が旺盛となったことから、育苗時の施肥量については検討が必要と考えられます。

表1 トマト生育調査結果
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