浄水場沈殿土(浄水ケーキ)のイチゴ培養土の利用

掲載日:2018年2月27日

上水道の水はダムに貯えられた水が、各地の浄水場に送られ浮遊土の沈殿、殺菌を経て家庭に送られています。浄水場では多くの沈殿土が生じ、火力脱水・造粒の工程を経て「さがみ粒土」と呼ばれる粒状の土を生産してきました。この土は粒の状態が崩れにくいので水はけがよく、熱で雑菌や雑草の種が死んでいます。このため苗を育てる土(育苗土)に向いており、堆肥などの有機物と混ぜておもにイチゴの育苗に使われてきました。
しかし、浄水場の処理法が加圧・脱水方式に変更されることになり、生じる土も性質が変化することになりました。粒状が崩れ、粉状の割合が多くなり、雑菌や雑草の混入の心配もあります。そこで、すでに加圧・脱水方式で生産されている土(「新さがみ粒土」と呼ぶ)を用いてイチゴに同様に使えるかを試験しました。

新さがみ粒土

新さがみ粒土

試験は「さがみ粒土」、「新さがみ粒土」のみと、与作(有機物資材)を1/4混ぜる区を設け育苗土に使用してみました。その結果、「新さがみ粒土」も単体では生育・収量に問題がありましたが、有機物を混ぜればイチゴ育苗用に十分使えることが分かりました。また、小型ポットでの育苗で親株をプランターへ植えるケースがあろうかと思いますが、かん水で土がしまり、過湿になりやすいので注意が必要です。そして「さがみ粒土」も同様なことが言えるのですが、マンガンが多く含まれているので十分に雨にさらして使用する必要があります。雑菌や雑草の混入も問題なさそうです。トマト、キュウリなどの野菜の育苗にも使えます。

栽培中のイチゴ栽培中のイチゴ

栽培中のいちご