たまねぎの種採りについて

掲載日:2019年1月31日

 当所では昭和36年に育成した赤たまねぎ品種「湘南レッド」(図1)や、平成5年に品種登録した「早生湘南レッド」等の原種維持を行っています。今回はたまねぎの種採りについてご紹介します。

たまねぎの種子(図2)は、採るまでに丸2年間(足かけ3年)かかります。

 まず1年目の9月に種まきを行い、翌年6月に種子生産用の親たまねぎを収穫します(図3、図4及び図5)。この親たまねぎは風通しのよい貯蔵庫内に吊し、夏越しさせたあと(図6)、その年の11月頃にビニールハウス内に定植します。冬を越した翌年(3年目)の5~6月になると、ネギ坊主が上がってきて、無数の小さな花を咲かせますので、ハウス内にミツバチをいれて受粉させます(図9)。このときに、他の品種との交雑を避けるため、ビニールハウスの周囲にはミツバチを閉じ込める網(寒冷紗)を張り隔離状態にします(図7及び図8)。

 7月も終わりになると、種子は十分熟しますので(図10及び図11)、種子の収穫作業に入ります(図12)。熟した種子は十分乾燥させた後、原種(種子の基)として、保存します。
種採り(種子の増殖)は地味な仕事ですが、多大な労力と時間が必要です。うまく種子が採れなかった時には、大きな問題になりますので、担当者はその間、気の抜けない日々を過ごします。

湘南レッド

図1 湘南レッド

たまねぎの種

図2 たまねぎの種 物差しの目盛は1cm

1月の畑

図3 1月の畑(定植2か月後)

5月の畑

図4 5月の畑(親たまねぎの収穫間近)

親たまねぎの収穫

図5 種生産用の親たまねぎの収穫

親たまねぎの夏越し

図6 種生産用親たまねぎの夏越し

ビニールハウス

図7 種採り用ビニールハウス

ハウスの内側

図8 ハウスの内側(網で隔離)

開花したネギ坊主とミツバチ

図9 開花したネギ坊主とミツバチ

登熟中の種子

図10 登熟中の種子の状況

熟した種子

図11 種子が熟した状況

種子の収穫風景

図12 熟した種子の収穫風景