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更新日:2023年6月29日

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タマネギの2月収穫をめざして

タマネギは貯蔵性が高く、家庭でも一年を通して利用される野菜ですが、春先の葉つきの新タマネギは、季節感のある食材として需要が高まっています。そこで農業技術センターでは、この新タマネギを2月から収穫できる技術の開発に取り組んでいます。昨年度は用いる品種と保温用ビニルトンネルの設置時期について検討しました。

タマネギトンネル栽培トンネル内の様子

 タマネギは貯蔵性が高く、家庭でも一年を通して利用される野菜ですが、春先の葉つきの新タマネギは、季節感のある食材として需要が高まっています。そこで、農業技術センターでは、この新タマネギを2月から収穫できる技術の開発に取り組んでいます。昨年度は用いる品種と保温用ビニルトンネルの設置時期について検討しました。

 品種には図1に示した5品種を用いました。平成18年9月5日に播種し、10月16日に黒マルチを用いて、株間、条間とも15cm定植しました。トンネルには換気用に小さな穴が2条で開いたフィルム(ユーラックカンキ2号)を用い、12月28日、平成19年1月5日、1月15日及び1月25日の4期に分け、設置時期の影響を調べました。その結果、品種別にみると、「浜笑」および「貴錦」、続いて「早生丸秀玉」、「MK-A19」および「プレスト3」の順に収穫開始期を迎え、特に「浜笑」、「貴錦」は、2月中旬には収穫できました(図2)。トンネルの設置時期については、品種にかかわらず、早く被覆を開始した試験区ほど収穫開始が早まりました(図3)。

図1 タマネギのトンネル栽培時の生育における品種間差異

図1 タマネギのトンネル栽培時の生育における品種間差異
(注)トンネル:ユーラック換気2号を平成18年12月28日に設置
調査日:平成19年2月22日

図2 タマネギの生育に及ぼすトンネル設置時期の影響

図2 タマネギの生育に及ぼすトンネル設置時期の影響
(注)品種:浜笑、トンネル資材:ユーラックカンキ2号、8cm以上で収穫
調査日:平成19年2月22日

図3 タマネギの収穫に及ぼすトンネル設置時期の影響

図3 タマネギの収穫に及ぼすトンネル設置時期の影響

 このことから、「浜笑」、「貴錦」などの極早生品種を用いて、12月下旬からトンネル被覆することにより、2月中旬から収穫できることが明らかになりました。ただし、昨年度は暖冬でしたので、本年度も品種とトンネル設置時期について継続して検討しています。いよいよ2月、今年はいつごろから収穫することができるでしょうか。タマネギの様子をうかがう毎日です。なお、使用したマルチやトンネル等の資材は、次のカボチャの栽培に使うことができます。資材の有効活用法については後日報告します。

 

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