ナスの新品種 「サラダ紫」

掲載日:2018年2月27日

サラダ紫

神奈川県では、200ha、5,000tのナスが栽培・生産されていますが、収穫後そのままサラダで食べられる新たなナス品種が育成できれば、需要は一気に拡大するものと期待されます。そこで、農業技術センターでは、平成15年から、株式会社サカタのタネと共同で、両親の優良形質を組み合わせて育成する一代交雑手法を用いて、ジューシーなナスの新品種育成に取り組みました。120系統を越える選抜・検定栽培の結果、現地試作でも高い評価を得た一代雑種系統を「サラダ紫」と命名し、平成19年10月10日に品種登録出願(出願番号第21565号)を行い、平成21年3月19日に登録(登録番号第18153号)されました。

[特性]
「サラダ紫」は、葉が濃い紫色で普通のナスに比べて花が4から5花と多くつきます。また、果実は特徴的な巾着型をしているだけでなく、果実を強く握ると果汁がしたたり落ちるほど多汁質です。そのため、比重は0.9(普通の品種は0.6程度)もあり、手に取るとずっしりとした重量感があります。また、一般品種に比べ糖含量も多く、果実を切った後も変色しにくいので、そのままサラダ感覚で食べても大変おいしい、全く新しいタイプのナスです。

サラダ紫の草姿

サラダ紫の果実品質

図1 サラダ紫の草姿

一般品種の花房

サラダ紫の花房

図2 一般品種の花房

図3 サラダ紫の花房

[栽培のポイントと今後の普及]
ジューシーなナスなので、土壌水分の多い畑が適します。基本的な栽培方法は普通のナスと同じですが、茎葉をしっかり成育させて力強い株に育てるのがポイントです。また、果実の色上がりを良くするために、株元まで光が届くような整枝を心がけます。試作栽培では、その食味の良さが消費者に高く評価され、試作した生産者も直売の目玉品目として経営にぜひ取り入れたいという積極的な生産希望が多数寄せられました。平成20年度からは、県内各地域で本格栽培に取り組んでいます。