ホーム > 神奈川県記者発表資料 > ヘルスケア・ニューフロンティア・ファンドの運営者は、保有するノックオンザドアの株式をシミックホールディングスに譲渡しました

初期公開日:2022年10月11日更新日:2022年10月11日

ここから本文です。

ヘルスケア・ニューフロンティア・ファンドの運営者は、保有するノックオンザドアの株式をシミックホールディングスに譲渡しました

2022年10月11日
記者発表資料

ヘルスケア分野の社会的課題の解決につながるベンチャー企業を支援する「ヘルスケア・ニューフロンティア・ファンド」(以下、「本ファンド」という)の運営者である株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ(注記1)は、当該ファンドで投資し取得したノックオンザドア株式会社の株式をシミックホールディングス株式会社(注記2)に譲渡しましたのでお知らせします。

1 ノックオンザドア株式会社について

(1)概要

2018年7月「難病患者・家族が輝き、自分らしい人生を送れる社会の実現」を目的に設立されたベンチャー企業です。2020年4月に本ファンドから投資を行っています。

(2)取組み

難病・希少疾患を中心に患者・家族向け支援プラットフォームを軸にした事業を展開しています。2020年3月にてんかん(注記3)を持つ患者と家族が発作等の日々の記録を共有・管理ができるアプリ「nanacara(ナナカラ)」をリリースし、医師が診療時に患者のnanacaraに記録した情報を閲覧できる医師向けクラウド型サービス「nanacara for Doctor」を展開しています。

 

スマートフォンアプリ「nanacara」は21,000ダウンロード、シェア21%(注記4)を誇り、「nanacara for Doctor」は175医療機関に導入され、38.9%のシェア(注記5)を獲得しています。また2022年9月にはてんかん診療に特化したオンライン診療・服薬指導サービス「nana-medi(ナナメディ)」を開始しました。

 

今後はてんかん領域で培った技術・ノウハウを活用し、難病、希少疾患を中心に患者・家族向け支援プラットフォームの拡大を加速していく予定です。詳しくはウェブサイトを御覧ください。

https://knockonthedoor.jp

2 事業の提供価値等

てんかん症状の発作を抑えるためには、24種類の抗てんかん薬から患者の発作種類や状況に合わせた薬の組み合わせと量の調整が必要であり、nanacaraを利用することで、日々の発作の記録が正確かつ容易になり家庭内で情報共有できます。

また、医師・医療機関は、正確な患者情報の把握ができ、診療に役立てること等につながります。

(「インパクトレポート2021」より引用し、一部編集)

3 株式譲渡の背景

医薬品に関する総合的な支援事業を展開するシミックホールディングス社に譲渡することにより、より多くの患者・家族に対する課題解決が強化され、ノックオンザドアの目的達成への展開が加速することが期待されます。

本ファンドに出資している神奈川県は、今回の株式譲渡によりノックオンザドアの目的とする仕組みが、県内、そして日本全国の患者・家族、そして関わる医療機関等への展開が加速されることにより、てんかん診療の質の向上を期待するとともに、本ファンド運営者から分配金(注記6)を受け取ります。

4 ヘルスケア・ニューフロンティア・ファンド

未病産業や最先端医療産業等今後の成長が期待されるヘルスケア分野の産業創出や、社会課題の解決につながるベンチャー企業の支援を目的として、本県を含む11機関が12.5億円を出資して2018年に組成しました。(本県は1億円を出資)

ヘルスケア・ニューフロンティア・ファンド体系図

 

(注記1)株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ

起業家の伴走者として練達することでヘルスケア領域を中心とした社会問題の解決に貢献するベンチャーキャピタル。(https://capitalmedicaventures.com/

 

「キャピタルメディカ・ベンチャーズ、投資先社会インパクトの最大化を図る為のレスポンシブルイグジットを実行(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000109457.html(別ウィンドウで開きます))」

 

(注記2)シミックホールディングス株式会社

シミック(CMIC)は、1992年に日本で初めてCRO(医薬品開発支援)事業を開始し、今では開発から製造、営業・マーケティングまでの医薬品に関する総合的な支援業務を提供しています。現在、シミックグループは、日本で最大級のCROであると同時に、医薬品開発、SMO(治験施設支援)、医薬品製造、薬事コンサルティング、そして営業およびマーケティングソリューション等における包括的なサービスを提供しています。

詳しくはウェブサイトをご覧ください。(https://www.cmicgroup.com

 

(注記3)てんかん

てんかんは、突然意識を失って反応がなくなるなどの「てんかん発作」を繰り返し起こす病気ですが、その原因や症状は人により様々で、乳幼児から高齢者までどの年齢層でも発病する可能性があり、患者数も100人に1人と、誰もがかかる可能性のあるありふれた病気のひとつです。

詳細は、厚生労働省ホームページをご確認ください。

https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_epilepsy.html

 

(注記4)小児難治てんかんの推定患者数に対する割合(ノックオンザドア社調べ)

 

(注記5)てんかん専門医所属医療機関数の推定値に対する割合(ノックオンザドア社調べ)

(注記4、注記5共に、2022年10月11日現在)

 

(注記6)分配金

本ファンド運営者は、神奈川県を含む各出資者に、投資収益から当該受領に要した諸費用等を控除した残額に相当する金銭を分配。

《SDGsの推進について》

県では、SDGsの達成にもつながる取組として、あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進するためにも、ヘルスケア分野の産業創出及び社会的課題の解決につながるベンチャー企業の支援等を行っています。

3 すべての人に健康と福祉を

問合せ先

神奈川県政策局いのち・未来戦略本部室

ライフイノベーション担当課長 穂積
電話 045-285-0038

最先端医療産業グループ 高屋
電話 045-285-0187

このページの所管所属は政策局 いのち・未来戦略本部室です。