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初期公開日:2022年3月30日更新日:2025年12月3日

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神奈川県民俗芸能記録保存調査

神奈川県民俗芸能記録保存調査に関するページです。

民俗芸能とは、地域の祭礼や行事などで、人々が演じる舞や踊、歌、演劇などの芸能のことをいいます。これらは、地域の人々の信仰や風俗、習慣と密接に結びつきながら、受け継がれてきました。

しかし、少子高齢化による担い手不足や指導者の高齢化の進展などによって、継承が危ぶまれる芸能も生じています。

神奈川県教育委員会では、こうした県内の貴重な民俗芸能が失われないよう、現状等を記録して民俗芸能の保存・継承の基礎資料とするとともに、当該芸能の特色を明らかにすることで、神奈川の歴史や文化に対する関心を高め、県民の皆さんに郷土への愛着を感じていただけるよう、「民俗芸能記録保存調査」を行っています。

調査は、民俗芸能等に精通する有識者などで構成する「現地調査委員会」が実施し、先行調査を収集する文献調査、伝承地での聞き取りや祭礼等の取材などを通じて、各伝承地の歴史的背景や芸能の詳細(由来、伝承組織、演目、衣装、音楽等)を記録しています。

調査報告書

鹿島踊(かしまおどり)

吉浜の鹿島踊り

吉浜の鹿島踊(湯河原町)

どんな芸能?

江戸時代初期から伝わる芸能で、悪疫退散、大漁豊作のまじないとして、小田原から静岡県の東出町の相模湾沿岸部に伝えられています。

黄金柄杓・日形・月形という三役を中心とした踊りで編成されており、歌と太鼓、鉦を奏でながら踊ります。円舞(円形)と方舞(列形)に隊形変化する芸態が特徴的です。

報告書「かながわの鹿島踊(吉浜の鹿島踊)」(別ウインドウで開きます)

調査期間 平成30年度から令和3年度
調査対象 神奈川県下の鹿島踊り伝承地計10箇所(小田原市、真鶴町、湯河原町)※休止・廃絶した事例含む
発行年月日 令和4年3月11日
概要

総論

  • 鹿島踊の歴史的考察や類似の民俗芸能との対比、更に本報告書で明らかになった調査成果

第1章 鹿島踊の諸相

  • 地域の特性から祭礼全体の概要、鹿島踊の位置づけ、鹿島踊の芸態と時代変化等

第2章 休止・廃止の鹿島踊

  • 休止・廃絶となった各伝承地の鹿島踊の特徴や休止・廃絶となった背景等

第3章 鹿島踊の音楽

  • 演じられている音楽、楽器、掛け声等を分析し、音楽の観点から比較・考察

第4章 各論

  • 外部公演が継承に与えた影響、研究史的側面から見た鹿島踊、鹿島踊の芸態の比較、静岡県東伊豆地方と神奈川県西湘地域を中心とした文化・社会的背景など、各視点からの分析

第5章 鹿島踊関係文献資料

  • 調査した文献資料の引用紹介
本文ダウンロード

(調査報告書追加資料)

飴屋踊り、万作踊り(あめやおどり、まんさくおどり)

菊名のあめや踊り

菊名の飴屋踊り(三浦市)

どんな芸能?

江戸時代末期ころから、村々を回っていた街頭の飴売りが、客寄せのために歌舞を演じたのがはじまりと言われており、地域によっては「粉屋踊り」とも呼ばれています。

明治期から大正期には、地域の祝いの席や祭礼などの際に、盛んに踊られていました。

手踊りと段物(だんもの)と呼ばれるストーリー性のある芝居で構成されるのが特徴となっており、地域の若い衆によって演じられていた芸能です。

報告書「かながわの飴屋踊り、万作踊り」(別ウインドウで開きます)

調査期間 令和4年度から令和6年度
調査対象 神奈川県下の飴屋踊り、万作踊り伝承地計16箇所(横浜市、川崎市、横須賀市、三浦市、秦野市)※休止・廃絶した事例含む
発行年月日 令和7年3月31日
概要

総論 かながわの飴屋踊り、万作踊り

  • 飴屋踊り、万作踊りの歴史的考察や類似の民俗芸能との対比など

第1章 飴屋踊り、万作踊りの現行事例

  • 地域ごとの特徴や演目の特徴、時代による変遷など

第2章 飴屋踊り、万作踊りの伝承

  • 休止・廃絶となった飴屋踊り、万作踊りの調査結果、休止に至った背景等

第3章 飴屋踊り、万作踊りの衣装

  • 衣装類の写真等を掲載し、染織分野の観点から技法や素材等

第4章 飴屋踊り、万作踊り関係資料

  • 各地域に残る台本・記録類を中心とした文献資料や、古写真等の画像類
本文ダウンロード

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