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更新日:2023年12月22日

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横須賀三浦地域の国指定・県指定無形民俗文化財

神奈川県内の国指定及び県指定民俗文化財について紹介します

横須賀三浦地域で国・県によって指定された無形民俗文化財をご紹介します。

虎踊

  • 所在地:横須賀市西浦賀
  • 開催時期:6月第3土曜日
  • 県指定無形民俗文化財
  • 指定年月日:昭和51年10月19日

浦賀虎踊の写真

浦賀に伝わる虎踊りは、享保5年(1720年)に伊豆下田にあった幕府の奉行所が浦賀に移されたとき、商人達と一緒に下田から伝えられたと伝承されています。

以前は9月の叶神社の祭礼の宵宮で披露されていましたが、現在は、6月の為朝神社の祭礼の宵宮で披露されます。

浦賀の虎踊りは、親子2頭の虎、男児の和藤内(わとうない)、唐服を着用しヒゲをたくわえた成人男性の大唐人、唐子(からこ)の名でよばれる、揃いの唐服を着た女児10人ほどにより演じられます。その他、歌い手と三味線、笛、太鼓、鉦の囃子仲間が加わります。

虎の体は、現在は縫いぐるみ式になっています。1頭の虎の体の中に2人はいって前足と後ろ脚となり芸を行う技は、虎返し、1本杉など7種類あり、最後は和藤内が叶神社の札で虎をおさえて幕となります。

御霊神社の面掛行列

  • 所在地:鎌倉市坂ノ下(御霊神社境内)
  • 開催時期:9月18日
  • 県指定無形民俗文化財
  • 指定年月日:昭和51年10月19日

9月18日、鎌倉坂ノ下にある御霊神社の祭礼に行われる面行列です。
奈良時代に盛んであった仏教布教のための仮面劇、「伎楽(ぎがく)」の面を用いて演じられます。伎楽はその後衰退したため、現在伎楽の面を祭礼に用いる例は全国的にほとんどなく、全国的に希少となった「伎楽面風流」を今に伝えるという意味で貴重な文化遺産となっています。
祭礼は同心・金棒を先頭に、囃子連、幟、神宝類、猿田彦、獅子頭、面をつけた10人、神輿とつづきます。面の名称は、いずれも俗の呼び方ですが、その行列の順番は、爺、鬼、異形、鼻長、翁、烏天狗、福禄寿、火吹男(ひょっとこ)、阿亀(おかめ)、女(さんば)とならびます。妊婦役のおかめのお腹は、豊年・豊漁のシンボルとされます。
もとは、鶴岡八幡宮の祭礼にも面行列は加わっていたといわれ、同じような行列は鎌倉市山ノ内の八雲神社にもあります。明治以後、鶴岡八幡宮では面掛行列を行わなくなり、八雲神社の祭礼でも面の展示のみが行われるようになったため、現在面掛行列を伝えるのは御霊神社のみです。祭り当日は、境内で鎌倉神楽(湯花神楽)がなされます。

三戸のオショロ流し

  • 所在地:三浦市初声町三戸(三戸海岸)
  • 開催時期:8月16日
  • 国指定無形民俗文化財
  • 指定年月日:平成23年3月9日

三戸のオショロ流しの写真

三浦市三戸地区の三戸海岸では、8月16日の朝、お盆にお迎えした祖先の霊を送るため、5mほどのお精霊船を作り、お精霊様やお供物を船にのせ、子ども達が泳いで沖へ曳いて行く盆行事が毎年行われています。早朝3時ごろ、子どもたちは墓地をまわり墓前の供物を集めて、砂浜へと運びます。また、6時ごろになると各家々からもお盆にお迎えしたお精霊様やお供物を持ってきます。その間大人たちは浜で5mほどの藁船を作ります。船は神田、北、谷戸上の3地区で、計3艘が作られ、色とりどりに飾られた見事なお精霊船に祖先の霊がのり、浜ではご詠歌を唱えながら、3艘の舟を見送ります。

チャッキラコ

  • 所在地:三浦市三崎(海南神社境内ほか)
  • 開催時期:1月15日
  • ユネスコ無形文化遺産(「風流踊」として国内40件の民俗芸能とともに記載)
  • 記載年月:平成21年9月
  • 国指定無形民俗文化財
  • 指定年月日:昭和51年5月4日

チャッキラコの写真

チャッキラコとは、毎年1月15日の小正月に三浦市三崎の仲崎・花暮地区や海南神社で、豊漁・豊作や商売繁盛などの祝福芸として、女性のみで踊られる民俗芸能の一つです。踊りには2つの伝説が伝えられています。1つは、海南神社の祭神藤原資盈の奥方盈渡姫が、庶民の娘に教えたというもの。もう1つは、源頼朝が三崎来遊の際、磯取りしていた親子に舞を所望し、母親が唄い、娘が舞ったというものです。
チャッキラコは、年配の女性10人程が唄い、5歳程から12歳までの少女20人程が踊ります。少女は赤色の晴れ着、年配の女性は、黒色の着物に羽織姿で、舞扇とチャッキラコを演目に応じて使い分けます。楽器類は伴わず、素唄と囃し言葉だけの素朴な唄と踊りです。踊りには、「はついせ」、「チャッキラコ」、「二本踊り」、「よささ節」、「鎌倉節」、「お伊勢参り」の6種類があります。当日、午前10時頃本宮の祠前で踊りを奉納、午前10時30分頃海南神社境内の社殿前で踊りを奉納します。午後からは仲崎・花暮両地区の「竜神様」と呼ばれる祠前で踊りを奉納し、旧家や老舗商店等を祝福して回ります。

ちゃっきらこ保存会のホームページ

菊名の飴屋踊り

  • 所在地:三浦市南下浦町菊名(白山神社前広場)
  • 開催時期:10月23日
  • 県指定無形民俗文化財
  • 指定年月日:昭和51年10月19日

菊名の飴屋踊りの写真

菊名の飴屋踊りは、粉屋踊、豊年踊、万作踊などの呼名がありますが、本県では「飴屋踊り」の名称が一般的です。この踊りは、江戸時代に村々を回っていた街頭の飴売りが客寄せのために歌舞を演じたのがはじまりで、歌舞伎末期の演芸が農漁村に流入して形成されたといわれています。手踊り系(ストーリー性のない舞踊的な純手踊り)の白松粉屋、新川や段物(だんもの)系(ストーリー性のある芝居もの)の笠松峠・五段目等数種の演目が菊名で語り継がれています。毎年10月23日白山神社の境内・農協出荷所に舞台や楽屋が作られ、祭礼で奉納され、地元公開を行います。

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