更新日:2023年10月20日

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現在および今後の取組

世界遺産登録をめざす「鎌倉」についてのページです。

現在までの取組

「鎌倉」は、12世紀末に源頼朝が初めての全国的な武家政権(鎌倉幕府)を樹立したことにより、以後約700年にわたって継続した武家の社会・時代が切り開かれるとともに、現在まで続く日本文化に大きな影響を与えた武家文化が創出された地です。

「鎌倉」は、平成4年に「古都鎌倉の寺院・神社ほか」という名称で、ユネスコ(国際連合教育科学機関)世界遺産暫定リストに登載されました。

「鎌倉」の世界遺産登録については、鎌倉市が平成16年度に「武家の古都・鎌倉」のコンセプトをまとめ、平成19年度からは神奈川県、鎌倉市、横浜市及び逗子市の4県市による推進体制を整備し、登録に向けた本格的な準備を開始しました。以来、4県市が中心となって、登録候補となる歴史的遺産の文化財指定、それらの保存管理計画の策定、世界遺産本体を護るための緩衝地帯(バッファゾーン)の確保など、登録のための基礎的条件の整備を進め、これらの作業はこれまでに終了しました。

また、平成23年6月に世界文化遺産に登録された「平泉」は、一度は「登録延期」とされる(平成20年)など世界遺産委員会での審査が年々厳しさを増す中、「武家の古都・鎌倉」の確実な世界遺産登録を実現できるよう、よりレベルの高い「推薦書案」の作成を進めてきたところです。この作業の中で、国際的コンセンサスの形成を目的とした国際会議についても、これまでに文化庁との共催で4回開催しました。

一方、県民の皆さんに、「武家の古都・鎌倉」の顕著な普遍的価値や世界遺産登録の意義について、正しくご理解いただくための活動として、文化財保護ポスター事業、国際会議に併せたフォーラムの開催、遺跡展「発掘された武家の古都・鎌倉」などを実施しました。

こうした取り組みの結果、国の「世界文化遺産特別委員会」などの審議会や「世界遺産条約関係省庁連絡会議」での審議を経て、「武家の古都・鎌倉」の世界文化遺産への推薦が決定されました。 そして、平成23年9月に推薦書(暫定版)が、平成24年1月に推薦書(正式版)が、政府からユネスコに提出され、同年9月に世界遺産委員会諮問機関である、イコモス(国際記念物遺跡会議)による現地調査が行われました。

平成25年4月30日、イコモスによる審査結果(イコモス勧告)が公表され、「不記載(登録不可)」が勧告されました。

「武家の古都・鎌倉」のイコモス勧告結果について(第1報)[PDFファイル/38KB]

「武家の古都・鎌倉」のイコモス勧告結果について(第2報)[PDFファイル/361KB]

平成25年5月27日、世界遺産の推薦を取り下げる4県市の方針を決定しました。

また、平成25年6月4日、国が「武家の古都・鎌倉」の推薦取り下げを決定しました。

4県市が取り下げの方針を決定した理由は主に下記の点になります。

イコモス勧告の内容が、「武家の古都・鎌倉」は、日本側の主張する世界遺産の登録基準には適合せず、顕著な普遍的価値が証明されていないとする非常に厳しいものであったこと。

イコモス勧告の内容に、一部の資産を特に高く評価するなどの、記載延期決議や情報照会決議に向けての議論を深められるような要素がないこと。 

平成25年度は、再推薦・登録に向けてコンセプトや構成資産を検討するため、まずは、イコモス勧告を詳細に分析することが重要であるという認識のもと、国等の協力を得ながら、イコモス勧告の分析を行うとともに、関連情報の整理、検討を行いました。

「武家の古都・鎌倉」に対するイコモス勧告の検証の結果概要[PDFファイル/150KB]

今後の取組

4県市では、文化庁や国土交通省などのご支援をいただきながら、再推薦、世界遺産への登録を目指し、調査・研究を進めていきます。

4県市が進めている「鎌倉」の世界遺産登録の取組は、次の4県市ホームページで紹介しています。

「鎌倉」世界遺産への登録を目指して ※4県市ホームページ

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