神奈川県事務事業温室効果ガス排出抑制計画(概要)

掲載日:2019年3月4日

1 基本的事項

(1)計画の位置づけ

ア 神奈川県地球温暖化対策推進条例の位置づけ

神奈川県地球温暖化対策推進条例(平成21年7月17日条例第57号)第9条に基づき、県の事務及び事業に係る温室効果ガスの排出の抑制に関する計画(事務事業温室効果ガス排出抑制計画)として、知事が定める。

イ 地球温暖化対策の推進に関する法律の位置づけ

地球温暖化対策の推進に関する法律(平成10年10月9日法律第117号)第20条の3第1項において、都道府県等が定めることとされている地方公共団体実行計画(事務事業編)としても位置づける。

ウ 現行計画との関係

本計画は、2003年(平成15年)10月に策定した「神奈川県地球温暖化防止実行計画」を受け継ぎ、新たに温室効果ガス排出量の削減に向けた基本的な方針や主な対策等を示すものである。

(2)計画の期間

「神奈川県地球温暖化対策計画」の目標年次と合わせて、2010年度(平成22年度)から2020年度(平成32年度)までの11年間とする。

(3)計画の範囲

知事部局、企業庁、議会局、教育委員会、人事委員会事務局、監査事務局、労働委員会事務局、選挙管理委員会事務局、収用委員会事務局、神奈川海区漁場調整委員会事務局、内水面漁場管理委員会事務局並びに警察本部及び警察署(以下「警察」という。)が行う事務・事業を対象とする。

なお、現行計画では、業務委託施設及び指定管理施設の事務・事業は含めていないが、エネルギーの使用の合理化に関する法律(昭和54年6月22日法律第49号、以下「省エネ法」という。)の改正に伴い、本計画では含めることとする。


2 神奈川県の温室効果ガスの排出状況

(1)神奈川県地球温暖化防止実行計画に基づく取組実績

 温室効果ガス削減の取組

「神奈川県地球温暖化防止実行計画」において、県の事務・事業の実施に伴う温室効果ガス排出量を、2010年度(平成22年度)に2000年度(平成12年度)比で10.6%削減することを目指して取り組んでおり、2008年度(平成20年度)には2000年度(平成12年度)比で7.2%の削減を達成した。

表1 温室効果ガス排出量の推移(単位:t-CO2)
2000年度 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度
195,981.1 190,583.6 196,094.9 184,842.1 188,992.9 195,873.3 184,629.1
(100.0%) (97.2%) (100.1%) (94.3%) (96.4%) (99.9%) (94.2%)
2007年度 2008年度
184,629.1 181,953.7
(94.2%) (92.8%)

(2)温室効果ガス排出量の現状

本計画の対象とする事務・事業の実施に伴う温室効果ガス排出量の2008年度(平成20年度)の状況は、2010年度(平成22年度)から地方独立行政法人へ移行する病院事業庁を除き、業務委託施設及び指定管理施設等を加えると、次のとおりである。

 

表2 2008年度(平成20年度)の温室効果ガス排出量
エネルギー管理を行う者 排出量(単位:t-CO2) 割合 (管理者別)
知事部局 203,976 58.1% (100.0%)
(庁舎) 33,865 (注) 9.6% (16.6%)
(道路照明) 9,771 2.8% (4.8%)
(庁用車等) 2,606 0.7% (1.3%)
(業務委託施設(下水道施設)) 135,175 38.5% (66.3%)
(指定管理施設) 22,559 6.4% (11.1%)
企業庁 49,532 14.1% (100.0%)
(庁舎(出先機関)) 2,069 0.6% (4.2%)
(浄水場) 47,169 13.4% (95.2%)
(庁用車等) 293 0.1% (0.6%)
教育委員会 33,344 9.5% (100.0%)
(庁舎) 30,625 8.7% (91.8%)
(庁用車等) 1,616 0.5% (4.8%)
(業務委託施設、指定管理施設) 1,103 0.3% (3.3%)
警察 64,408 18.3% (100.0%)
(庁舎) 29,570 8.4% (45.9%)
(信号機) 19,689 5.6% (30.6%)
(庁用車) 15,149 4.3% (23.5%)
合計 351,260 100.0%  

注:企業庁の本庁舎並びに合同庁舎に入っている企業庁の水道営業所及び教育委員会の教育事務所等の排出量を含む。

(3)温室効果ガスの排出の抑制に関する目標

 ア 検討の主な視点

削減目標については、今後、措置する対策の予測効果を積み上げるフォアキャスティングにより定めることを基本とする。また、削減目標を設定する際の基準年度については、直近の2008年度(平成20年度)とする。

 イ 削減目標

2020年度(平成32年度)に2008年度(平成20年度)比で、温室効果ガス排出量を13%削減することを目標とする。

なお、本計画の対策の検討時点では、国の温室効果ガス削減に向けた中期目標(2020年(平成32年)に1990年(平成2年)比で25%削減)について、産業部門、業務部門、運輸部門及び廃棄物部門等の部門別の削減内訳などが明らかにされていないので、今後、それらが示された後に、その内容を県の温室効果ガス排出量の状況に当てはめて、削減目標や対策について必要な見直しを行う。


3 温室効果ガスの排出の抑制に関する基本方針

(1)重点的・効率的な対策の実施

エネルギー効率が低く温室効果ガス排出量の削減余地が大きい庁舎を中心に、施設の新築・増改築、大規模改修及び設備更新の時期に合わせて、施設や設備の省エネルギー仕様への転換を図るとともに、新エネルギー等の導入を進めることにより、重点的・効率的に対策を講じる。

(2)エネルギー管理を行う者単位の取組の強化

省エネ法に基づきエネルギー管理を行う者(知事部局、企業庁、教育委員会及び警察)は、環境マネジメントシステムの環境管理統括者と連携しながら、全庁共通的な取組と併せて、事務・事業の特性や実態に応じたきめ細かな対策を講じる。

(3)波及効果のある対策の実施

率先実行の観点から、県民、事業者及び他の自治体等に波及効果のある対策の導入に努める。


4 削減目標の達成に向けた対策(一例)

(1)全庁的な取組

ア 庁舎

(ア)施設の新築・増改築

施設の新築・増改築に際しては、建築環境総合性能評価システム(CASBEEかながわ)のAランク以上が取得できるように設計する。

(イ)重点施設における施設・設備の省エネ改修等

エネルギーを大量に使用している県有施設を「重点施設」として位置づけ、計画的に施設・設備の省エネ改修等を実施する。

(省エネ改修等を実施する際の検討事項)

 a 照明設備

発光ダイオード(LED)を試行的に導入してその成果を検証し、技術が安定したことを見極めた上で、施設改修時に合わせて効率的に導入を進める。

b 新エネルギーの導入

太陽光発電については、すべての施設において、改修等の機会を捉えて必ず導入を検討するとともに、普及啓発の視点も踏まえ、県民利用が多い施設から、順次、導入を進める。

(ウ)施設・設備の運用改善等

エネルギー使用量の多い施設については、施設の改修等に合わせてビル・エネルギー管理システム(BEMS)を導入し、エネルギー設備全体の省エネ監視・省エネ制御を自動化・一元化する。

 イ 庁用車

更新時期が到来したものから、順次、電気自動車へ転換する。

 ウ その他の取組

県庁エコ化プロジェクトとして、全職員が日常業務においてCO2削減の観点から取り組むために、全所属等(本庁では部、出先機関では所属)で取り組む項目を具体的に定めて推進する。

(2)各エネルギー管理を行う者の主な取組

 ア 知事部局

(ア)道路照明

水銀灯を順次ナトリウム灯に転換するとともに、LED灯を試験的に設置し、技術面等その効果を検証した上で、導入を検討する。

(イ)業務委託施設(下水道施設)

下水汚泥焼却施設で発生する温室効果ガスの抑制を図るため、先進的な実施例の効果等を検証した上で、計画的に抑制効果の高い施設を導入する。

 イ 企業庁

浄水場からの温室効果ガス排出量を抑制するため、ポンプ設備等の省エネ改修をはじめ、総合的な対策に取り組む。

 ウ 教育委員会

県立学校においては、生徒による主体的な省エネ活動を推進することが効果的であるため、ITを活用した電力監視システムの導入を検討する。

 エ 警察

信号機については、すでに電球式からLED式への転換を進めているところであるが、今後も残りの電球式をLED式に順次転換し、すべての信号機をLED式に転換する。

(3)対策の実施による温室効果ガス排出量削減

本計画期間中に温室効果ガス排出量を約46,000t-CO2削減することを目指す。

 ・庁舎の省エネルギー等 約△20,000t-CO2

 ・庁用車の省エネルギー等 約△4,000t-CO2

 ・各エネルギー管理を行う者の事務事業に応じた対策の推進 約△22,000t-CO2


5 推進・点検体制

ISO14001に基づく環境マネジメントシステムの体制を活用するとともに、環境基本計画推進会議を通じて対策等に関する全庁的な調整を行う。

 

このページの先頭へもどる