厚木市森の里東土地区画整理事業に係る環境影響予測評価書案の概要

掲載日:2020年4月3日

対象事業の名称等

対象事業の名称

厚木市森の里東土地区画整理事業

事業者等の名称

厚木市長 小林常良(都市計画決定権者)

事業の種類

土地区画整理事業

対象事業の目的

厚木市森の里東土地区画整理事業は、良好な自然環境に配慮した産業用地を整備することを目的としている。本地区は、多極分散型国土形成促進法に基づき国の承認を受けた「厚木業務核都市基本構想」において「業務施設集積地区」の1つに位置付けられており、東名高速道路や小田原厚木道路などのほか、現在建設中のさがみ縦貫道路や今後建設が予定されている都市計画道路厚木環状3号線による交通アクセスの優位性を活かし、隣接する森の里地区と一体となって業務施設集積地区としての役割を担っていくことを目指している。

また厚木市の総合計画「あつぎ元気プラン」では、市の特性である恵まれた自然環境や交通アクセスの優位性を活かし、さがみ縦貫道路をはじめとする高規格幹線道路等の開通に伴って生じる開発需要を的確にとらえ、産業の集積を進めることとする重点戦略の重点目標として本地区の整備を推進することとしている。

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対象事業の位置等

実施区域

厚木市大字上古沢、下古沢および愛名

実施区域及び周辺地域の環境の特性

実施区域の属する厚木市は、神奈川県のほぼ中央部に位置し、豊かな自然環境に恵まれるとともに、首都機能分担を目的とした業務核都市に位置づけられている。その中でも実施区域は、積極的に業務機能の集積を進める業務施設集積地区として、基盤整備を進める地域となっている。

実施区域の西側には工場、南西から南側にかけては教育機関及び民間の研究機関が隣接している。また、北側には山林や農地が広がっており、東側及び西側には住宅地が立地している。

実施区域は、丹沢山地から緑の連続性を保ちながら丘陵部へと張り出した大きな緑地で、クヌギ、コナラ、エノキ等が優占する落葉広葉樹林等が見られ、実施区域内に水源を有する複数の谷戸が存在している。また、実施区域周辺では希少猛禽類、ホトケドジョウやアブラハヤ等の貴重な動植物の生息・生育が確認されている。

手続等を行う前に、対象事業の実施に関し環境に配慮した内容

樹木等の伐採は最小限に抑えるとともに、尾根部の改変を避け、連続した緑地を残すことにより、実施区域及びその周辺の豊かな自然環境の保全を図った。

工事工程は、実施区域周辺の生活環境や貴重な動物の生息環境に配慮した。

工事中の濁水は、沈砂池等を経由させる計画とし、周辺河川への影響を及ぼさないよう配慮した。

建設土砂や伐採樹木は、できる限り再利用して廃棄物量を削減することとした。

汚水排水は公共下水道へ放流する計画とし、周辺河川への影響を及ぼさないよう配慮した。

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対象事業の概要

対象事業の規模等

実施区域面積約68.0ヘクタール

区分

面積(平方メートル)

割合(%)

都市計画道路

17,800

2.6

区画道路

4,600

0.7

特殊道路

1,600

0.2

調整池

14,800

2.2

緑地

389,500

57.3

産業用地

251,100

36.9

墓地

100

0.0

鉄塔用地

100

0.0

合 計

679,600

100.0

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環境影響予測評価の結果

選定した評価項目

13項目(大気汚染、水質汚濁、騒音・低周波空気振動、振動、地盤沈下、廃棄物・発生土、水象、地象、植物・動物・生態系、文化財、景観、レクリエーション資源、安全)

環境影響評価結果の概要

評価項目

評価細目

予測評価結果の概要

大気汚染

大気汚染(二酸化窒素、浮遊粒子状物質、粉じん)

(1) 造成工事等、工事車両の走行及び建設機械の稼働に伴う大気汚染の予測結果は、評価目標を満足する。

(2) 供用時の関係車両の走行に伴う大気汚染の予測結果は、評価目標を満足する。

(3) 空ぶかしを避けるなどの運行方法に対する指導や裸地等に散水を行う等の対策を実施する。

 

したがって、大気汚染については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

水質汚濁

水質汚濁(浮遊物質量)

造成工事等に伴う水質汚濁の予測結果(浮遊物質量)は、予測地点4地点中2地点で現況濃度を7~12mg/ℓ上回るが、裸地の早期緑化の実施、土砂流出防止の板柵工及び沈砂池の設置等の保全対策の実施により、濁水による影響は軽減されると予測する。

 

したがって、水質汚濁については、実行可能な範囲内で低減が図られ、現状の公共用水域の外観に著しい変化を及ぼさないと評価する。

 

騒音・低周波空気振動

騒音

(1) 造成工事等及び建設機械の稼動に伴う騒音の予測結果は、評価目標を満足する。

(2) 車両の走行による騒音は現況で環境基準を超過している地点があるが、騒音の増加分は工事用車両等の走行で最大2.4デシベル、供用時の関係車両の走行で最大1.9デシベルである。

(3) 仮囲いの設置、空ぶかしを避けるなどの運行方法に対する指導を実施する。

したがって、騒音については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

低周波空気振動

造成工事等に伴う低周波空気振動の予測結果は、評価目標を満足する。

したがって、低周波空気振動については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

振動

振動

(1) 造成工事等、工事用車両の走行及び建設機械の稼働に伴う振動の予測結果は、すべて評価目標を満足する。

(2) 供用時の関係車両の走行に伴う振動の予測結果は、評価目標を満足する。

(3) 工事区域を走行する車両への場内制限速度の設定、作業量の平準化に努めるなどの対策を実施する。

したがって、振動については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

地盤沈下

地盤沈下

(1) 盛土工事により谷戸部の浅い地下水への影響が考えられるが、緑地の確保や舗装種別の検討等による地下水の涵養を図ることにより影響を低減する。

(2) 盛土の圧密沈下を回避するため、地盤改良や転圧を実施する。

 

したがって、地盤沈下については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

廃棄物・発生土

廃棄物

造成工事等により発生する伐採樹木は、仮設材等やチップ材として実施区域内外で可能な限り有効利用を図る。また廃棄物として処理する場合は許可を受けた専門業者に委託し、適正に処理・処分する。

 

したがって、廃棄物については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

発生土

発生土は、可能な限り有効利用を図り、余剰分は許可を受けた専門業者に委託して適切に処理・処分する。運搬にあたっては、運搬車両へシートカバーをかけるとともに、泥落とし装置の設置による土砂の飛散防止対策を行う。発生土の搬出及び埋立等にあたっては、関係法令等を遵守する。

したがって、発生土については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

水象

 

河川

下流河川の流下能力を考慮した調整池の設置により、下流河川への影響は軽減される。また、調整池の設計にあたっては農業用水の確保等の検討を行う。

 

したがって、河川の流量が受ける変化については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

地下水

盛土工事により谷戸部の浅い地下水への影響が考えらるが、緑地の確保や舗装種別の検討等による地下水の涵養を図ることにより影響を低減する。

したがって、地下水位への影響については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全について適正に配慮していると評価する。

 

地象

傾斜地

造成工事等により生ずる長大のり面の安定性の予測結果は、評価目標を満足する。

したがって、傾斜地の安定性への影響については、実行可能な範囲内で低減が図られ、傾斜地の崩壊が周辺地域の居住環境に著しい影響を及ぼさないと評価する。

 

地形・地質

実施区域及びその周辺に、重要な地形・地質が存在しないことから、造成工事等による重要な地形・地質への影響はないと予測される。

したがって、地形・地質が受ける影響については回避され、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

植物・動物・生態系

植物

本事業の実施により影響があると考えられる重要な植物種については、移植により保全を図る。また、多くの樹林を残すことで個体の保全に努める。

したがって、植物の生育環境への影響については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

動物

(1) 本事業の実施により影響を受ける動物の重要な種については、工事時の配慮や生息適地への移設を行うこと及び多くの樹林を残すことで、個体の保全に努める。

(2) 建設機械の稼働や関係車両の走行に伴う騒音等の哺乳類や鳥類への影響についても、適切な対策を実施する。

したがって、動物の生息環境への影響については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

水生生物

(1) 本事業の実施により生息環境が一部消失する水生生物の重要な種は、実施区域内に残存する小細流に移設することにより、個体の保全に努める。

(2) 実施区域内に谷戸の一部は残され、実施区域周辺にも連続した河川域が確保されることから、生息地としての機能が確保されるものと考えられる。

したがって、水生生物の生息環境への影響については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

生態系

(1) 実施区域内の各生態系ユニットは事業実施により減少するが、実施区域内には残存樹林や谷戸の一部が残され、また、東側に農地が、南側は愛名緑地がそれぞれ連なることから、動植物の生育・生息地としての樹林及び谷戸の機能が確保されると考えられる。

(2) 騒音の低減等に関する適切な対策を講じることから、生態系への騒音の影響は小さいと考えられる。

(3) 各個別の重要種に対して、移植等の環境保全対策を実施する。

したがって、生態系への影響については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

文化財

文化財

(1) 実施区域内に指定文化財等及び埋蔵文化財包蔵地は存在しないことから、文化財への影響については回避されている。

(2) 工事中及び供用時に新たに埋蔵文化財が発見された場合は、教育委員会等の関係機関と協議し、必要な措置を講じる。

したがって、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

景観

 

景観

主要な眺望地点及び主要で身近な視点からの眺望に著しい変化は感じられないと予測される。また、出現するのり面は早期に緑化する計画である。

したがって、景観への影響については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

レクリエーション資源

レクリエーション資源

(1) 本事業の実施により、レクリエーション資源を直接改変することはない。

(2) 工事中及び供用時は交通安全への配慮を徹底するほか、工事用車両が集中しないよう作業量の平準化に努めることから、現在の利用が妨げられることはないと考えられる。

したがって、レクリエーション資源への影響については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

安全

交通

(1) 本事業の実施に伴い発生する工事用車両及び関係車両の増加が、交通経路となる実施区域周辺道路の一般交通に交通混雑等の著しい影響を引き起こすことはないものと考えられる。

(2) 歩行者等の通行に伴う交通安全については、工事中及び供用時には、関係者に対して交通法規の遵守の指導を徹底するとともに、出入口付近へのカーブミラーの設置等の対策を講じるため、交通安全は確保されるものと考えられる。

したがって、交通安全への影響については、実行可能な範囲内で低減が図られ、実施区域周辺に対する環境の保全等について適正に配慮していると評価する。

 

選定しない評価項目

6項目(土壌汚染、悪臭、電波障害、日照阻害、気象、地域分断)

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審査意見書に基づく実施計画書の変更内容又は変更しない場合は、その理由

 

審査意見書の内容

審査意見書に基づく実施計画書の変更内容又は変更しない場合はその理由

I(ローマ数字の1) 総括事項

(仮称)下古沢・上古沢・愛名土地区画整理事業は、厚木市下古沢・上古沢・愛名土地区画整理組合設立準備委員会が、厚木市大字下古沢、上古沢、愛名の約70.1ヘクタール(以下「実施区域」という。)において土地区画整理事業の手法を用いて、良好な自然環境に配慮した産業用地を整備するものである。

実施区域の属する厚木市は、神奈川県のほぼ中央に位置し、豊かな自然環境に恵まれるとともに、東京一極集中の都市構造を改めるため、首都機能を分散することを目的に多極分散型国土形成促進法(昭和63年6月14日法律第83号)により制度化された業務核都市に位置づけられている。その中でも、実施区域は、市街化調整区域であるが、厚木市が特に積極的に業務機能の集積を進める業務施設集積地区として、基盤整備を進める地域となっている。

実施区域の現況は、西側には工場、南西から南側にかけては教育機関及び民間の研究機関が隣接している。また、北側には山林や農地が広がっており、周辺の東西は住宅地となっている。

実施区域は、丹沢山地から緑の連続性を保ちながら丘陵部へと張り出した大きな緑地で、クヌギ、コナラ、エノキ等が優占する落葉広葉樹林を主体とする植生が成り立つとともに、実施区域内に水源を有する複数の谷戸が存在している。また、実施区域周辺を含めた区域では希少猛禽類、ヘイケボタル、キンラン等の貴重な動植物の生息及び生育が確認されている。

現在の実施計画は、谷戸を中心として地形を改変するものであり、実施区域の豊かな自然環境や生態系に与える影響の大きさが懸念される。事業者は実施区域が持つ自然環境の重要性を十分に認識し、周辺地域を含めた十分な調査を行った上で、生態系の保全の視点に立って、環境保全対策を検討することが必要である。

したがって、環境影響予測評価書案の作成に当たっては、次の審査結果を十分に踏まえ、適切な対応を図る必要がある。

 

本事業は、土地区画整理事業により、良好な自然環境に配慮した産業用地を整備することを目的として実施するものです。なお、本事業は土地区画整理事業(組合施行)を予定していますが、平成21年4月に地権者の代表から構成する土地区画整理組合設立準備委員会を発足させ、厚木市の支援のもと、組合設立に向け準備を進めています。

厚木市は、首都機能を分担することを目的に、多極分散型国土形成促進法(昭和63年法律第83号)により制度化された「業務核都市」に位置付けられています。また、東名高速道路や小田原厚木道路、国道246号・129号が交差する交通の要衝に位置し、今後、さがみ縦貫道路をはじめとする高規格幹線道路等の建設により新たに4つのインターチェンジが開設予定であり、さらに交通の利便性が高まることから、企業から産業用地への需要が高い地域となっています。

実施区域は、市が業務核都市として特に積極的に業務機能の集積を進める「『森の里及び周辺地区』業務施設集積地区」(約160ha)に位置しており、市の特性である恵まれた自然環境や交通アクセスの優位性を活かし、高規格幹線道路等の開通に伴って生じる開発需要を的確にとらえ、産業の集積を進めることを重点戦略に位置付けている第9次厚木市総合計画「あつぎ元気プラン」(平成21年3月、厚木市)においても、その重点目標として実施区域の整備を推進することとしています。

さらに、企業誘致の面からも「厚木市企業等の立地促進等に関する条例」(平成21年4月)において、固定資産税等の課税免除を行う「特定誘致地区」に指定されており、企業の進出や事業拡大を積極的に支援する地区となっています。

実施区域周辺は高松山支軸の中央に位置し、丹沢山地の東縁と、高松山山塊との地形・緑をつなぐ機能を持った、数少ないまとまりのある緑地であり、身近な自然環境として多くの鳥類、昆虫類が安定した生息状況を保ち得る規模を有しています。実施区域周辺からは、シカ、イノシシ等の大型哺乳類や、キツネ、タヌキ等の中型哺乳類、希少猛禽類が確認されているほか、近隣の河川からはホトケドジョウやアブラハヤが確認されており、これらの種が生息することができる良好な自然環境が維持されています。

このような状況を踏まえて、対象事業の実施にあたって次の内容について配慮しました。

 

(1)樹木等の伐採は最小限に抑えるとともに、尾根部の改変を避け、連続した緑地を残すことにより、実施区域及びその周辺の豊かな自然環境の保全を図る。

(2)工事中に注目すべき生物が確認された場合は、可能な限りその保全に努める。

(3)建設機械への仮囲いの設置や、作業量の平準化等により、騒音及び振動の低減に努め、周辺地域の住居環境の保全に十分配慮する。

(4)土砂流出防止工の施工や、沈砂池の設置及び法面の速やかな緑化等により、河川への土砂の流出を最小限に抑え、周辺の水域の保全に努める。

(5)朝夕の通学時間帯には、工事用車両の走行台数及び走行ルートを規制するとともに、実施区域の出入り口付近にはカーブミラーを設置するとともに交通整理員を配置し、児童及び生徒の登下校時に配慮する。

 

環境影響予測評価の実施にあたっては、実施区域及びその周辺の豊かな自然環境や生態系の重要性を十分に認識した周辺地域を含めた調査結果を踏まえ、予測・評価を実施してまいりました。その結果、実施区域周辺の自然環境及び生活環境への著しい影響は及ぼさない等の結論に至りました。

特に、希少猛禽類保全のため当初の土地利用計画を大幅に見直し、生息環境としての緑地を確保するとともに、産業系土地利用ゾーンを繋ぐ道路についてもトンネル構造にすることにより、緑地の連続性を図る計画としました。

また、これまで数回にわたる説明会により、周辺住民の方々との相互理解を深めてまいりました。今後も、引き続き説明会等により周辺住民の方々と良好な関係を維持してゆく方針です。

 

以上のとおり、総括的に本事業の実施による影響について検討するとともに、個別のご指摘については、以下のとおり適切な対応を図ります。

II(ローマ数字の2) 個別事項

1 事業内容について

実施区域は谷戸や谷戸から広がる樹林地などの自然環境が周辺の緑地と連担して残されている。可能な限り連続的かつまとまった自然環境が保全されるよう計画を検討すること。

 

 

実施区域及びその周辺は、凝灰岩を主とし、砂岩、泥岩、礫岩を含む愛川層群を主体とする表層地質の上に、クヌギ、コナラ、エノキ等が優占する落葉広葉樹林を主体とする植生が成り立っています。実施区域の一部にはスギ等の植林と、実施区域内に水源を持つ複数の谷戸が見られます。

また、実施区域周辺は高松山支軸の中央に位置し、丹沢山地の東縁と、高松山山塊との地形・緑をつなぐ機能を持った、数少ないまとまりのある緑地であり、身近な自然環境として多くの鳥類、昆虫類が安定した生息状況を保ち得る規模を有しています。実施区域周辺からは、シカ、イノシシ等の大型哺乳類や、キツネ、タヌキ等の中型哺乳類、オオタカ、ノスリ等の猛禽類が確認されているほか、近隣の河川からはホトケドジョウやアブラハヤが確認されており、これらの種が生息することができる良好な自然環境が維持されているといえます。

実施区域及びその周辺は、以上のような環境の特性を有する地域であり、対象事業の実施に伴い、生活環境及び自然環境への影響が考えられることから、樹木等の伐採は最小限に抑えるとともに、尾根部の改変を避け、連続した緑地を残すとともに、実施区域中央部の谷戸全体を残すことにより、実施区域及びその周辺の豊かな自然環境の保全が図られるように配慮した計画としました。

2 環境影響評価項目の選定について

関係車両の走行に伴う大気汚染、騒音及び振動の環境に対する影響が懸念される。立地する施設の業態等から想定できる範囲内で最大の影響を及ぼす前提条件を適切に設定し、評価項目として選定すること。

 

供用時の関係車両の走行に伴う大気汚染、騒音及び振動の影響について評価項目として追加の選定を行い、工業系施設を想定し、周辺の交通状況も踏まえて前提条件を設定し予測・評価しました。

3 調査予測及び評価の手法について

(1)騒音・低周波空気振動、振動

実施区域近傍の1地点だけでなく、影響を受ける建物を想定し、調査地点を適切に設定すること。

 

 

環境騒音、低周波空気振動及び環境振動の調査地点については、実施区域西側及び北西側の影響を受ける建物を想定し、2地点を追加しました。また、造成工事等による騒音・低周波空気振動、振動については4つの工区毎に敷地境界と最も近接している住居位置を予測地点として設定しました。

(2)植物・動物・生態系

調査範囲を本事業地周辺約200mとしているが、周辺の生息状況や移動経路を適切に把握して断片化や孤立による影響を捉える観点から調査範囲を本事業地周辺約500m以上とすること。

 

移動能力の大きい哺乳類及び鳥類については、実施区域及びその周辺約500mを調査範囲としました。

(3)景観

調査地点の設定に当たっては、身近な視点として地域住民の日常利用という観点も踏まえて行うこと。また、実施区域東側で行われる地形改変によって及ぼされる影響について予測評価できるよう、調査地点を追加すること。

 

地域住民の日常利用の観点及び実施区域東側の地形改変の影響把握ができるように、実施区域北側から南東側にかけて3地点追加しました。

4 環境保全対策について

実施区域には多様な自然環境が残されており、多くの貴重な種が生息及び生育していると考えられることから、環境保全対策を検討する際には以下の内容に留意すること。

既存資料として用いている現存植生図では詳細な植生が把握できないことから、より緻密な植生調査をした上で生態系を区分すること。

実施区域には移動能力の小さい種や生活史のステージごとに生息環境を変える種など、多様な種の生息が考えられることから、それらの種の特性を十分に踏まえること。

周辺地域で実施される事業と調整を図り、可能な限り統一性のとれた保全対策を検討すること。

 

現地調査結果により作成した現存植生図等をもとに生態系の環境類型区分を行いました。

環境保全対策の検討に当たっては、生態系区分及び多様な種の特性を十分に踏まえた上で、それぞれの種に適合した対策を取ることとしました。

周辺地域で実施される事業として、環状3号線の計画があります。環状3号線の工事工程等の詳細は不明ですが、本事業のC-1、C-2工区の工事は、環状3号線が開通後に実施することとし、複合影響の低減を図ります。

 

5 その他

事業内容について平面図だけでなく断面図等も用いてわかりやすく説明すること。

住民への情報提供については、神奈川県環境影響評価条例に基づいたものだけでなく、事業の進捗に応じて適切な方法で行うこと。

 

事業計画については、造成計画の断面図等を用いて視覚的にわかりやすい内容としました。

事業計画の熟度に応じて、適切な時期に事業計画について説明会を実施します。

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本文ここまで
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