T不当労働行為救済申立事件の命令について

掲載日:2020年1月1日
2019年08月07日
記者発表資料

※本件は、中央労働委員会が和解認定したことにより失効したため、申立人及び被申立人を匿名化しています。
神奈川県労働委員会(会長 盛誠吾)は、標記の事件について、本日、申立人の不当労働行為救済申立てを棄却する命令を発しましたので、お知らせします。概要は次のとおりです。

1 当事者

申立人 X1(組合)

被申立人 Y1(会社)

2 事件の概要

【1】組合が、会社に対して組合員Aの労働災害等に係る問題を交渉事項とする団体交渉を申し入れたところ、会社は労災手続をとったことから問題は解決済みであるとして、申入れに応じなかったこと、【2】会社がAに対して直接交渉を行ったことが【1】は労働組合法第7条第2号に、【2】は同条第3号に該当する不当労働行為であるとして、救済申立てのあった事件である。

3 命令の概要

(1)主文

本件申立てを棄却する。

(2)争点及び判断の要旨

【争点1】
会社が、組合による団体交渉申入れに応じなかったことは、正当な理由のない団体交渉拒否に当たるか。
(判断の要旨)
会社が組合へ送付した回答書は、会社が組合に団体交渉を開催するかどうか検討するように促したものに過ぎず、その後も会社は組合に複数回架電し、開催の要否を聴取しようとしており、会社が団体交渉を拒否したと解するのは妥当でない。
よって、会社が、組合による団体交渉申入れに応じなかったことは、正当な理由のない団体交渉拒否に当たらない。

【争点2】
会社がAと直接交渉したことは、組合の運営に対する支配介入に当たるか。
(判断の要旨)
組合と会社は、Aの職場への復帰日程と就業場所について合意したが、後日、会社のB部長が直接Aに電話を入れ、復帰日程と就業場所の変更を申し入れた。
しかし、B部長がAに復帰日程と就業場所の変更を申し入れたことのみを捉えて、会社が組合の運営に介入したと認めることはできず、また、他に会社が組合の運営に介入したことを裏付ける事情を認めることはできない。
よって、会社がAと直接交渉したことが、組合の運営に対する支配介入に当たるとの組合の主張は認められない。

※本件について、公表時の内容をお知りになりたい方は、問合せ先までご連絡ください。

※不当労働行為

使用者は、労働組合法第7条により、次のような行為が禁止されている。

不利益取扱い(同条1号):組合員であることや労働組合の正当な行為をしたことを理由に、労働者に対して解雇などの不利益な取扱いをすること。

団体交渉拒否(同条2号):正当な理由なく団体交渉を拒否したり、不誠実な団体交渉をすること。

支配介入(同条3号):労働者による労働組合の結成やその運営を支配したり、これらに介入すること。

報復的不利益取扱い(同条4号):労働委員会に申立てなどをしたことを理由に、労働者に対して不利益な取扱いをすること。

問合せ先

神奈川県労働委員会事務局審査調整課

労働関係調整担当課長 菅居
電話 045-633-5445

審査調整グループ 谷口
電話 045-633-5449