警察署長会議における挨拶(要旨)

掲載日:2018年5月17日

神奈川県公安委員会

警察署長会議における訓辞

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警察署長会議における訓辞

 

平成30年4月18日 定例警察署長会議 

 皆さまこんにちは。
 公安委員会委員長の岩澤でございます。
 皆さま方は、各所属の最高責任者として、常に部下職員の先頭に立ち、県民が安全で安心して暮らせる地域社会の実現に向けて、懸命に取り組んでいただいております。その熱意とご苦労に対し心から敬意を表するとともに、感謝申し上げます。
 また、春の人事異動で新たに所属長にご就任されました皆さまには、心からお祝いを申し上げます。

 

 さて、私がよく読む新聞の中に、皆さまご存知の「日刊警察」があります。
 以前、その中の「署長の目」というコーナーに、徳川家康の経験談の内容を引用した署長さんがいらっしゃいました。
 『大将というものは、敬われているようでその家来に絶えず落ち度を探られているものだ。恐れられているようで侮られ、親しまれているようで疎んじられ、好かれているようで憎まれているものじゃ。』
 さらに続きます。
『大将というものは、絶えず勉強せねばならぬし、礼儀もわきまえねばならぬ。』
「では、どうすればよいのですか?」と尋ねられると、『家来には惚れさせねばならぬものよ。』と、答えたというのです。
 これを捉えて、「署長には、自分を戒めながら部下に夢と誇りを持たせて強く引っ張っていくリーダーシップが必要です。」と結んでおられました。
 「部下に惚れさせる上司の在りよう」…家康は、「お金でつなぎ止めるのではない。おだてて機嫌を取ってばかりいてもダメ。かといって、威厳を保つためにあまり部下とかかわらずにいるのもマイナス。反対に、ぐっと親しく友達関係になるのも考えもの。怒らせてもいけない。」など、現代にも通用する上司の心得を述べています。
 
 話は変わりますが、4月11日に19歳の警察官が教育係の巡査部長を射殺したという大変ショッキングな事件が他県で発生しました。
 高校時代に警察学校のオープンキャンパスに参加して「将来は交番で働き、市民の身近な存在になりたい。」と、夢を語っていたという話が新聞に載っていましたが、「その青年がなぜに?」という気持ちは、私だけではないと思います。
 巡査部長と巡査、この2人は3月26日に同じ交番に配置されたばかりだそうですから、まだ人間関係も十分に作られていない状況下にあったと思われます。
 しかしながら、絶対にあってはならない出来事です。
 この事件を受けて、大学教授や警察経験者が『現代の若者論』や『職業意識・職業観』などを語っていますが、所属長はこの事件を教訓として、再度、人間関係のより良い在り方を目指して、教養の充実を図っていただきたいと思います。

 

 それでは、「あの上司に仕えてよかった。大変勉強になった。」と部下に言われる上司は、どこが違うのでしょうか。
 それはひとえに、人間性だと思います。上司としての、「プラス1の気配り」が欠かせないものだと思います。
 今年、神奈川県警察は「誰もがあたりまえの毎日を過ごせることに全力を尽くす」と表明し、その「当たり前」を実現することは簡単ではないことをも述べています。
 その「当たり前」を守る警察官・警察職員。彼らの上司として、皆さまには「さらにプラス1の気配り」をお願いしたいと思います。
 所属長がつくる部下との望ましい信頼関係…この「プラス1の気配り」は「いざ」というときに発揮してくれる組織の底力として、揺るぎないものとなるでしょう。

 

 今後、ますますのご活躍を期待し、私の訓辞とさせていただきます。