強度行動障害支援集 物壊し

掲載日:2018年4月3日

物壊し

研修生など見知らぬ人がいると不安定になります。

30歳代後半


どうして

対人緊張が強く、不安・緊張から逸脱行動が起きやすくなると思われます。

こうしてみました

研修生などが来る時は、事前に写真を見せながら伝えておき、当日は親しい職員から直接

本人に研修生を紹介します。

説明

慣れない場面や人は苦手ですが、前日のうちに「明日は研修生の○○さんが来ます。」と伝えて

おくと、心の準備ができるようです。写真を見せながら行うと、よりわかりやすく安心できるようです。

当日は親しい職員から紹介してもらう事と、写真で知っている顔という事で不安や緊張を軽減する

事ができます。

 

中井やまゆり園


物壊しをする

30歳代後半


どうして

本人の要求が職員に伝わらないときに、物を破壊してしまうようです。

こうしてみました

何を要求しているのかわからないときは、紙と筆記具を渡し書いたものを示してもらいました。

説明

本人用の要求ボードがあり、欲しいものはそのボードの絵を指差すことで職員に要求を伝えて

いました。時折、絵以外の空白の部分を指差すことがあり、その後イライラして物壊しにいたる

ことが多かったため、本人に紙と筆記具を渡したところ要求するものを書くことができ、職員に伝

わることでイライラ・物壊しすることもなくなりました。

 

三浦しらとり園


激しい物壊し

30歳代前半


どうして

物品陳列のこだわりが満たされないことで、物壊しに至ると思われます。

こうしてみました

提供できる物品を写真カードで示し、その範囲内で物品陳列を行ってもらいます。

説明

提供可能な物品を写真カードにし、その中から並べるものを選んでもらうことで、陳列する物品

の拡大(こだわりの拡大)を防ぐとともに、その範囲内におけるこだわりを受容し、物壊しに至る

ことがないようにしています。

 

中井やまゆり園


私物の破壊行為

30歳代前半


どうして

自分にとって不要になった私物を、破壊することで処分(フィニッシュ)していると思われます。

こうしてみました

不要な私物ボックスを用意して、不要な私物は壊さずに入れてもらうようにしました。

説明

破壊してフィニッシュする以外の方法を提示して、不要になった私物の処理方法を分かりやすく

提示することで、破壊行為を減らすことにつながります。不要な私物ができた→ボックスに入れて

職員に渡す→不要な私物が部屋からなくなる、というシンプルな流れを作ることがポイントです。

 

中井やまゆり園


寮内の様々なものを壊して自室に持ち込みます

30歳代前半


どうして

強迫的な収集癖により自室にものを持ち込みたくて寮内の時計や手すり・スピーカーなどを破壊

してでも物品を私物化しようとします。

こうしてみました

収集しても良いもの(廉価なもの無償のものや紙類)を本人との約束事としてさだめ、約束したもの

の要求があったときには速やかに提供できるようにします。

説明

約束は写真入りの指示書を本人の居室に掲示しています。約束されたものが毎日希望した時に

速やかに渡すことにができることで、収集欲がある程度満たされ行動障害としての破壊や収集が

緩和されます。また、いつでもだれからでももらえるという安心感が定着すれば情緒の安定にも効果

が期待できます。職員間でも約束を共有できるように支援マニュアルを職員室に掲示しています。

 

中井やまゆり園


破壊行為

20代男性


どうして

一般入所になり暫く帰宅の見通しが立たなかったためと思われます。

こうしてみました

本人の気持ちを別の形で受け止めました。

説明

在宅で生活していた利用者でしたが、一般入所になり自宅に戻れる見通しがもてない不安から

居室の壁をはがしたり、消火栓を蹴ったり等の行動が見られました。入所したばかりで自宅に

戻ることは難しく、そんなどうにもできない気持ちを受け止める事と本人が怪我をしないことを目的

とし、周りを怪我をしにくい物へとシフトしてゆきました。家族の了解を得て代替物を用意したことで

不安定時に向かうべき方向を示した為、徐々に落ち着いていきました。現在は本人も落ち着いて

おり、帰宅する日にカレンダーに印をつけているため上記のような行動は見られていません。

 

中井やまゆり園


待ち時間に不調(物壊しをする)になってしまう。

20歳代


どうして

待つことが苦手。

こうしてみました

起床時間を遅くするなど日課の変更を行い、待ち時間を減らしました。

説明

朝食後から日中活動までの待ち時間に不調になり、興奮して物壊し等を行うことが続いていまし

た。待ち時間に大好きな音楽を流す取り組みを行いましたが、改善しなかったので、医者にも相談

の上(薬の服用時間もあるため)、起床時間を遅くしました。今まで待ち時間としていた時間帯に

着替えや朝食等の日課を入れました。また、早く準備が終わってしまったときは、散歩する等の支

援もあわせて行ったところ、日中活動への参加がスムーズになりました。

三浦しらとり園