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更新日:2024年3月26日

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先輩へのインタビュー(水産業)

「かながわの農林水産業」で働き始めた方のインタビューを掲載しています。

水産業 山崎 哲也さん

山崎さん1

水産業をはじめたきっかけ

 子供の頃から魚や海が好きで、北里大学の水産学部に進学。在学中は、水産学部のある岩手県で過ごし、魚に対する興味やオカズを求めて、定置網漁船に乗船することも多かったですが、漁業者になるという志望はありませんでした。
 卒業後、一旦はホームセンターに就職しました。その後、何となしにインターネットで求人情報を検索していたところ、第一次産業ネットというサイトで、二宮漁場の定置網漁業就労者募集の求人に目が留まり、やはり元々好きだった海で魚をとる漁業に惹かれ、(有)二宮漁場の門を叩きました。二宮漁場では、従業員の多くが同世代の若者(現在は20代から30代が多い)で、加えて従業員のほとんどが自分と同じく漁業外からの参入者であることに親近感を感じました。また、大学時代に定置網漁に乗船したことも多かったので愛着を感じ、定置網漁師になる道を選びました。

水産業をはじめて良かったと思うこと、やりがい

 二宮漁場の定置網は、「両中層網」という中底層魚が多く入るタイプで、沖に瀬の海という浅瀬がある好漁場のため、魚種が豊富で多くの魚と巡り合うことができます。特に、2m以上もある大きなカグラザメやマンボウ、コブダイやアカグツといった珍しい魚が入った際には、魚に対する好奇心が沸き立ちます。春先には6kg以上もあるブリが、一晩で10t(1,600本)も入る大漁もあり、水揚げ作業の仕事は凄く忙しいですが、祭のような活気があって、力が沸いてきます。同世代の仲間とがんばった後の一杯は格別です。
 新鮮な朝どれ地魚の旨さを実感できたのも、漁業に就業してからです。特に、脂がのった二宮の金アジと、イシダイやカワハギ、丸々と太ったアカカマスの旨さは格別!たまに、朝どれの地魚をオカズとして持ち帰ることができるのも、漁師の特権です。
 また、消費者の皆さまにも新鮮でおいしい魚を味わっていただくために、日々の漁でも魚によって氷の量を調整したり、血抜きや活け〆をして、魚の鮮度・品質管理に細心の注意を払っています。二宮漁場の魚を扱う魚屋さんや朝市のお客さんに、「二宮の魚、最高に美味しかったよ!」と言っていただいた時や、水揚げされた魚に高値がついた時に、少しでも魚の鮮度を良くする為に日々努力していることが報われ、嬉しくなります。

水産業をはじめて分かった苦労

 私は、力仕事は嫌いではなかったので、肉体労働は苦になりませんでした。
 ただ、昼夜逆転の生活で、魚の入札の時間(6時頃)が決まっており、それに間に合うように、網締め、水揚げ、選別、出荷という一連の作業を済ませないといけないので、常に時間に追われる忙しい仕事です。また、海という自然相手の仕事なので、常に危険と隣り合わせの大変な仕事です。大雨や台風の荒天時に、定置網が破損することもあり、自前で修理するので、その後の網の補修も大変です。

水産業をはじめようとしている方へのメッセージ

 漁業就業者募集は、20代から30代を対象としている場合が多いです。私は25歳の時に「今やらずに後悔するより、やって後悔したほうがよい」と思い、二宮漁場の定置網漁業体験を経て、漁師になりました。漁業に興味があるなら、神奈川県漁業協同組合連合会の漁業就業者募集情報や第一次産業ネットを見て、まずは漁業を体験してみることをお勧めします。

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