定例記者会見(2015年7月31日)結果概要

掲載日:2015年8月4日

発表事項

(大涌谷周辺の火山活動等について)

 はじめに、大涌谷周辺の火山活動についてです。
 (スライド)6月30日に、噴火警戒レベルが3に引き上げられてから、1カ月が経過しました。
 県の温泉地学研究所が観測している、1日あたりの火山性地震の回数は、最近は、10回未満の日もあるなど、少なくなっています。ここのところ安定しています。
 しかし、活発に噴気が噴出していることや、箱根山全体が膨張する傾向にあることなどから、温泉地学研究所では、「引き続き、警戒が必要」と見ています。
 6月末の小規模噴火以降、温泉地学研究所では、現地調査を続け、4つの火口と15の噴気孔があることを確認しています。
 ここで、今週、29日に大涌谷内においてドローン調査を実施し、撮影した火口の一部の様子をご覧いただきます。
 今回の目的は、1つ目のルートでは、火口の様子を確認すること、2つ目のルートでは、地上からは見通せなかった土砂がたまっている沢の様子を確認することです。
 続いてドローンで撮影した映像をご覧いただきながら説明いたします。
 調査内容の1つ目は、火口の様子の確認です。
 画面中央に映っているのは、4つの火口のうち最大のものです。この火口にドローンが近付き、火口内の状況を撮影いたしました。普段見ることができない所ですけれども、火口の中に出来た湯だまりの泥が、水蒸気の力で跳ね上がっている様子が映る貴重な映像です。ぶくぶくいってます。
 調査内容の2つ目は、沢の様子の確認です。
 土砂がたまっている沢が黒く映っています。この沢は、地上からは見えなかったので、今回ドローンで撮影して、詳しい様子が初めて分かりました。
 この沢は、6月29日に発生した熱泥流の発生源と考えられ、今後映像の解析を進めていきます。
 お手元に配付したDVDには、状況調査の結果にかかる動画と静止画が入っています。
 この調査結果は、今後の火山活動の観測業務や、投入するロボットの開発などに有効に役立ててまいります。
 そのような中、県は、さまざまな「箱根を守ろう」の取組みを進めています。
 国においては、先週の22日に、県の要請に直ちに応える形で、「セーフティネット保証4号」の発動を決定していただきましたが、本日から、その取扱いを開始いたします。
 また、箱根地域では、夏祭りシーズンが始まるところでしたが、事前イベントとして予定された花火大会が1件、寄付金不足で中止になったとの状況を伺いました。 
 このため、箱根町と一般財団法人箱根町観光協会から緊急要望を受けまして、昨日、この緊急要望にお応えするため、祭事・イベントに関して600万円の財政支援を行うことにしました。
 本日、芦ノ湖では、「湖水まつり」が開催されます。
 今後も、「鳥居焼まつり」や「箱根大文字焼」といった、盛りだくさんの祭事やイベントは、すべて予定通り行うということにしておりますので、多くの観光客の皆様に、これまでと変わらない箱根を楽しんでいただきたいと思います。

(「ベトナムフェスタin神奈川」実施プログラム決定!)

  次に、9月に開催する「ベトナムフェスタin神奈川」の実施プログラムが決定しましたのでお知らせいたします。
 県内の関係団体等による実行委員会と駐日ベトナム社会主義共和国大使館との共催で、9月18日から20日の3日間、日本大通り、県庁周辺で盛りだくさんのイベントを行います。
 まず、特に注目していただきたいプログラムについてご説明いたします。
 お手元の資料1ページ、「ここに注目」をご覧ください。
 本県出身の女優、剛力彩芽さんの「ベトナムフェスタin神奈川アンバサダー」任命式を19日のオープニングセレモニーで行います。
 剛力さんは、これまでも「横浜マラソン2015」のアンバサダーをしていただくなど、神奈川でのイベントに大変ご協力いただいている方であります。
 また、今年正月に放映された、テレビドラマ「大使閣下の料理人」で、日本人の父親とベトナム人の母親を持つヒロインを演じるなど、本県とベトナムの交流イベントの趣旨にふさわしい方だと思います。
 さらに、今回のフェスタの総合プロデューサーであり、海外でも活躍している花絵師・藤川靖彦さんの監修によりまして、ベトナムと神奈川の本物の花を約1万本使った花の絨毯「インフィオラータ」を創作しまして、県庁本庁舎玄関前に設置をいたします。
 次にベトナムを代表する水上人形劇団を招へいし、ベトナムの代表的な民族芸能「水上人形劇」を本庁舎の特設会場にて実施いたします。
 また、19日夜には、世界遺産都市・ホイアンで毎月満月の夜に実施されています「ランタン祭り」を模して、県庁周辺を彩ります。県庁周辺が、非常に幻想的な感じで、私も楽しみであります。
 そして、最終日のイベントとして、さまざまな事情で、結婚式を挙げることができなかった在日ベトナム人の方々などが民族衣装のアオザイを着用しまして参加する「ベトナムウエディング」を実施いたします。
 その他にも、かながわ観光親善大使の河村隆一さんと私とのトークショー、かながわ環境大使の白井貴子さんほかによるスペシャルコンサート、日本在住のベトナム人アーティストのハイ・チュウさんのコンサートなど盛りだくさんのイベントを予定しています。
 2ページからベトナムフェスタ全体のプログラムを記載しています。今、ご紹介した主なプログラムのほか、18日には、経済関係のプログラムも用意しています。
 ベトナムから、政府関係者や企業など約100人の訪問団が本県を訪れ、ベトナムの投資環境のPRや県内中小企業との商談を行うほか、日本で学ぶベトナム人留学生と県内中小企業との就職マッチングなど、経済中心のプログラムをヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルで開催します。
 7ページをご覧ください。このページから8ページには、「連携プログラム」としまして、この3日間だけでなく、9月をベトナム月間として、ホテルでのベトナムフェアやスーパー、コンビニ等でのベトナムスイーツの販売など、民間企業等と連携して実施するプログラムを紹介しています。ここに展示しているものは、ベトナムフェスタを記念した形での、プリンとコーヒーゼリーです。これ、今、食べましたけれども、大変美味しいですよ。
 最後になりますが、「ベトナムフェスタin神奈川」には、ベトナムでの事業展開に関心のある企業や団体などの皆様から、当初の目標450万円の2倍を超える1,020万円のご協賛やご後援をいただきました。具体的には資料の2ページの上段に記載しております。この場をお借りして感謝を申し上げます。
 こうしたご期待に応えるためにも、開催に向けてしっかりと準備を行い、さまざまなイベントを通して、ベトナムを身近に感じていただきたいと思いますので、みなさん是非お越しいただきたいと思います。

(知事の韓国訪問について)

 次に、8月23日から24日までの2日間、韓国の京畿道を訪問しますので、お知らせします。
 本県と京畿道は、1990年に友好提携を締結してから、今年4月で25周年を迎えました。
 また、今年は、日韓国交正常化50周年という記念の年でもあります。
 そこで、この機会に京畿道を訪問し、友好提携25周年記念事業に出席するとともに、昨年の6月の道知事選挙で新たに当選されました南景弼知事とお会いしまして、友好交流のさらなる推進に向けて、活発な意見交換をしたいと考えています。

(クラウドソーシング活用型新商品開発支援事業で支援する企業を決定しました!) 

 次に、クラウドソーシング活用型新商品開発支援事業についてです。
 県では、国の地方創生交付金を活用しまして、県産品の発信力を高めることを目的に、今年度から、全国の消費者・生活者からのアイデア・知恵を集めるウェブ上のプラットフォームを保有する企業と連携しまして、県内中小企業者の商品開発や販売促進策を支援する「クラウドソーシング活用型新商品開発支援事業」を進めることとしております。
 ちなみに、クラウドソーシングとは、インターネットを通じまして、不特定多数の人から、必要とするサービス、アイデア、またはコンテンツなどを調達するプロセスのことです。
 このたび、この事業で支援を希望する県内の中小企業者を募集したところ、4者から応募がありまして、審査の結果、次の3者を支援企業として、決定しましたので、お知らせいたします。
 1者目は株式会社ミヤザワです。この会社は、藤沢市でダンボール製造販売業を営んでおりまして、ダンボールや愛川和紙を素材にした育児用品ボックスの製作に必要なパッケージデザインなどのアイデアを求めています。
 2者目の株式会社茶加藤は、伊勢原市にある創業1728年の老舗茶商です。登山時に飲みたいお茶など、日本茶の新たな楽しみ方等について、アイデアを求めています。
 3者目の横浜繊維株式会社は、横浜市中区にある繊維製品製造卸売業者で、日本手拭いを使ったシャツや和雑貨などの開発に必要なアイデアを求めています。
 今後のスケジュールですが、8月に、本事業においてアイデアや知恵を集めるウェブ上のプラットフォーム、いわゆる「共創コミュニティ」を開設し、アイデア募集を開始します。その後、各企業が募集したアイデア等をもとに、新商品のコンセプトを策定し、平成28年3月に試作品を完成させる予定です。
 県では、この事業を通じ、県産品の魅力向上や発信力の強化に取り組んでまいります。

(平成27年度「公募型『ロボット実証実験支援事業』」採択案件を決定しました!!)

 次に、「公募型『ロボット実証実験支援事業』」の採択案件の決定についてです。
 本事業は平成25年度から毎年実施しているものですが、今年度も生活支援ロボットの実証実験の企画を全国から募集したところ、11件の募集に対して、23件の応募がありました。
 全体的に質の高い案件ばかりでしたので、審査の結果、今回は14件を採択いたしました。
 本日は、その中でも特徴的な、3件のロボットの概要についてご説明します。
 まずは、発表資料の1ページ目の表「高齢者等への生活支援」の右側をご覧ください。
 ロボットタクシー株式会社の「ミニバン型自動運転ロボット」です。
 このロボットは、GPS、センサー、カメラおよび制御コントローラーを搭載しておりまして、地図情報と合わせることによって、周囲の環境を把握しながら、自動で目的地に移動することができます。
 また、スマートフォンなどを利用する配車機能も実装される予定です。
 将来、ロボットタクシーとして運用することを目標に、実証実験を通して、実際の利用シーンに近い環境での走行経験を蓄積し、技術レベルとサービスレベルの向上を目指してまいります。
 次に、発表資料2ページ目の「災害対応」の右側をご覧ください。
 株式会社AAAの「水難救助マルチコプター」です。
 これは、水難救助を行う際に、要救助者に迅速・確実に救命具を届けるためのマルチコプターです。
 まず、GPSを使用して、要救助者の近くまで自動飛行した後、赤外線カメラを使用して、要救助者の真上に移動し、救命具を投下します。
 実証実験では、GPSによる自動飛行や、赤外線カメラによる自動位置修正機能、救命具の投下機能の検証を行い、精度の向上を図ります。
 3番目に、発表資料3ページ目の左上をご覧ください。
 株式会社サーフ・エンジニアリングの「インフラ点検ロボット」です。
 これは、災害時などにおいて、橋脚やガス管など、人が入りにくい箇所を目視検査する際に活用するロボットです。
 特殊タイヤなどを利用して、さまざまな形状の管や柱に沿って自走することでき、カメラで写真・動画撮影を行います。
 実証実験では、走行性能や、搭載した検査装置の動作を検証し、機器の改良と商品化を目指してまいります。
 昨年度は、本事業で採択した13件のうち、すでに2件の商品化を実現することができました。
 今年度も、「さがみ」から一つでも多くの生活支援ロボットを生み出していくため、採択した14件の実証実験を精力的に進めてまいります。

(子宮頸がん予防ワクチン接種後の医療費等の給付を開始します)

 最後に、子宮頸がん予防ワクチン接種後の医療費等の給付についてです。
 県では、子宮頸がん予防ワクチン接種後に何らかの症状に苦しむ方に対する支援としまして、8月3日から相談窓口を設置し、都道府県で初めて医療費等の給付を行います。
 給付の対象となるのは、県内の市町村が実施する子宮頸がん予防ワクチン接種を受けた方で、接種後に原因が明らかとならない持続的な痛み等があり、日常生活に支障が生じている方です。
 給付については、特定の医療機関で受診した場合に、その医療費等が対象となります。
 具体的には、県内に7つ、全国で70あります協力医療機関や、国の「慢性の痛み対策研究事業」等の研究班に属する医療機関、さらに、今、申しました専門医療機関から紹介された医療機関で受診された場合の医療費等が、給付の対象となります。
 給付額は医療費の自己負担分ほか、資料記載のとおりです。
 給付申請までの流れですが、まずは予防接種を受けられた市町村の窓口にご連絡ください。市町村では、接種等の確認を行い、県の給付問い合わせ窓口をご案内いたします。その後、県の窓口で詳しくお話を聞かせていただいた上で、給付申請の手続きをお受けします。
 ワクチン接種後の健康被害に苦しんでおられる方々には、ぜひ制度を活用していただきたいと思います。
 

知事出席主要行事 

 知事出席主要行事については、事前送付した資料のとおりです。

質疑

(大涌谷立入り規制区域内の状況調査(第2回)の結果について)

記者: まず、箱根大涌谷のドローン調査の関係なのですが、詳細、画像分析はこれからというお話がありましたけれども、現状で今回の映像から分かる火山活動の評価、これはどうなっているのかということと、今回の映像を基に観測機械とかロボット開発に役立てるという今のお話があったのですが、現時点で想定されている、どういうものが考えられるのかというのがあれば、お示しいただきたい。


知事: まず、最初の点について、後でまた専門の方から話をいただきますけれども、今回の調査では、地上からの観測では死角となっている火口の内部、それから地上から見通せなかった土砂がたまっている沢の様子、これが観測できました。
 調査映像の中には、温泉造成塔などの様子も写っていることから、地元の関係者に情報を提供していきたいと思っています。
 地震はかなり減ってはいるのですけれども、しかし、まだ、その噴気等々、吹き上げているという所もありますし、火山全体の膨張もまだ止まっていないということもありますから、警戒レベルを下げる状態にはないということであります。
 次に、ロボットの開発でありますけれども、これも積極的に並行して進めているところであります。ロボット技術を活用しまして、噴気でありますとか、騒音、地すべり、こういったものを計測する技術の開発を今のところ進めています。
 さらに、腐食性の火山ガスの中で、活動できるロボットの開発、これも検討しているところであります。1点目の火山活動について補足することがありますか。


産業技術センター所長: 火山活動ですけれども、まず、全体的には、そこの地震の様子にありますように、ゆるやかに落ち着きつつあるという状況にあります。ただ、今、知事からお話がありましたように、まだ、噴気は大涌谷の、特に上部のほうですね、火口中心とその付近では、活発に噴気を上げています。
 また、火口で今回初めて湯だまりが確認できましたけれども、この湯だまりから土砂がときどき出てくる、流れてくる、また先日の台風などもあわせて、周囲が不安定な地面の状況になっている可能性もあり、そこから少し土砂の流れが発生しているという状況であります。


記者: 先程のロボット開発で、今回の映像を基に、何かこういうアイデアが考えられるのではないか、というようなご検討というのは、今の段階でどうでしょうか。


産業技術センター所長: やはり、現地は二酸化硫黄という、これは有毒なガスでございます。かつ金属等が腐食しまして、現場では、ほとんど金属が使えないという状況にあります。こういった所でも活動ができるロボットを今、検討しておりまして、これでもって、現地で、例えば、温泉造成作業とかをアシストできるロボット開発ができないかということを検討しております。

(ラグビーワールドカップの会場について)

記者: ラグビーのワールドカップの関係で、新国立があのような状態になって、日本の競技団体のほうから国際競技団体のほうに、日産スタジアムを開幕戦と決勝戦の会場にという提案があったようですが、この点について県として、連絡を受けているのかどうか、それからどういう状況として把握されているのか、仮になった場合、どういう考えでいらっしゃるのかというのを合わせてお伺いしたい。


知事: まだ、正式な依頼というか、要請は来ていません。ただ、前に申し上げたとおり、我々としては、そういうことになった場合には、何とかしてその状況に応えられるような形で努力はしたいというふうに思っております。ただ、具体的にどういうことが求められるのかというところがまだよく分かりませんので、もし話があった場合、そのあたりしっかりと協議した上で、横浜市としっかりとその歩調を合わせながら対応していきたい、そういうふうに考えています。


記者: もし決まったとなると、相当な準備が必要になってくると思うのですが、県から競技団体さんのほうに問い合わせをするとか、そういったご予定というのは、今のところどうでしょうか。


知事: 今のところはないです。そんなに長い時間はかからないうちに結論は出てくると思いますから、それをしっかり待っているところです。

(薄膜太陽電池について)

記者: 薄膜太陽電池の件でお伺いしたいのですが、再公募を実施していまして、昨日が締め切りだったと思うのですが、今後の状況についてと、その数字に対する知事の受け止めをお伺いしたいんですが。


知事: この薄膜太陽電池普及拡大プロジェクトの再公募につきましては、昨日の締め切り時点で、7事業者からプロジェクトが提案されました。全体の事業費としましては、約19億4,000万円。補助申請予定額は再公募した5億8,000万円に対して、約6億3,000万円となっております。
 今後、申請された内容については選考委員会で審査してまいりますが、選考結果については9月に公表する予定にしております。
 5億8,000万円余ったという部分、何とか今の段階では取りあえずそれを超えるだけの応募があったということで、ひとまず安堵しているところですけれども、これから先、しっかりと精査していかなければならないということもありますので、しっかりとそのあたり見守っていきたいと思っています。

(神奈川県警の統計について)

記者: けさも報じたのですが、県警が、交通事故のワーストを避けるために、交通の統計を遅らせて計上させた疑いがあると。統計というのは日報、月報、年報がありまして、これが遅れるとなると日々の交通安全政策が正確な分析ができないと思います。
 また特に、遅れが多かった4月、5月は交通事故が多発していて、県知事から出る非常事態宣言というものも、見えてきたような時期だと思います。
 これに対してですね、知事のご所見をお伺いしたいと思います。


知事: 私もこの件については、正確に聞いておりません。もし、そういうことがあるとするなら、これは重大なことだってあり得ますから、しっかりと調査した上で、二度とそういうことがないように対応したいと思います。
 なぜそういうことが起きたのかということもしっかりと原因を調査して上で、情報というのは正確に即座に出していくということを神奈川県は基本としていますから、あらためて徹底したいと思います。


記者: ちなみに調査というのはどういう形でされるというのを、今のところ検討されているとかありますか。


知事: 今、具体的な調査内容については、ここでお答えできる段階ではありません。要するに十分に把握しておりませんので、まず、どういうことが起きたのかということを、まず警察内部のことは、警察自らがどういうふうに内部調査するのか、といったことを踏まえながら、県全体としてもどう対応していくのか、考えていきたいと思います。


記者: 今、言っておられる統計情報というもの、非常に施策のベースになる部分であると思うのですけれども、ここの、迅速に計上をされるべきというのが、基本的な行政のあり方だと思うのですが、ここのあり方について、情報は正確に早くというお話がありましたが、あらためて知事のお考えとして、どういうふうにあるべきかというのをお願いできますか。


知事: 私、もともと、皆さんと同じメディア出身でありますから、情報というものに対して、かなり敏感になっている。そういうタイプだと自分では思っていますけれども、そのときに、正確な情報をしっかりと伝えていくということが、施策を進めていく上でも県民の皆さんに信頼感を得るためにもっとも重要なことだと思っています。
 そのデータを隠したりだとか、それから歪曲したりするとか、ということがあれば、県政運営全体に対する県民の信頼を失うことにもなりかねないということがありますから、これは、絶対的な条件だと思っています。
 今回の箱根の件につきましても、いろんな宿泊施設の問題等々で当初なかなか、皆さんの中でもいらだちもあったでしょう、本当の宿泊予約の状況はどうなっているのか、ということがありましたが、それは、しっかりと出さないと、逆にそれが風評被害につながるから、全部出すということをしっかりと申し上げてきました。
 だから、今、正確な数字が出てきていると思いますけれども、そういった流れは、しっかりこれからも追求していきたいと思っております。

(逗子マリーナホテル構想について)

記者: 逗子マリーナで事業者が高層のホテルを今、計画していて、事業者さんの考えだと、五輪に向けて、大会関係者などが宿泊できるものを、というような内容で地元に説明をしているようなのですけれども、方向性としては、知事がシープロジェクトというものをやっていて、そういう宿泊施設とか、そういうものもできてくるといいなというようなことで進めていると思うのですが、この計画に対しての、把握されているかというのと、知事としての受け止め、それと、もう1点は、五輪の計画というのは、まだ決まってないかと思うのですけれども、今後の組織委員会とか、いつ頃示されるものなのかどうなのか、そのへん知事の今の認識をちょっと聞かせていただきたいと思っております。


知事: 逗子マリーナにそういう高層のホテルをつくろうという話があるということの概略は聞いております。オリンピック・パラリンピックを契機にして、民間からこういった構想、アイデアが出てきたということは、活力がまさに上昇してきた証拠でありまして、とてもいいことだと思っています。
 ただ、地元の皆さんが一枚岩になって、そういったものをつくるということで前向きにいかなければ、これが前に進めないわけですから、こういった構想を実現して、小坪地区のまちづくりを進めたいという形になれば、県としてもできる限りの協力はしていきたいと思っています。
 このオリンピックに関してのいろんな準備はこれからまだまだ必要なので、そういう宿泊施設、それから選手村を分村するのかどうなのかということも含めて、そういった、それぞれの所を運営していったり、つくっていくのかといったこと、この問題について、実は、全国知事会議の場で、遠藤オリパラ担当大臣が来られたので、その場で、私からも申し上げました。
 つまり、新国立競技場を決めるプロセスで、今、浮き彫りとなっている話として、どこに責任があるのか、誰が責任者なのかよく分からないという、みんなでワーワー言っているうちに何かとんでもない事態に進んでいったということがあった。あのようなことだけは、絶対にしないでほしいということを申し上げました。
 つまり、関係者がたくさんいるわけで、組織委員会もあれば、競技団体もあれば、しかも日本の国内の競技団体、JOCもあれば、世界の団体もあれば、IOCもあれば、ということになっていて、それは政府もあれば東京都もあればといったときに、どこがどういう形でイニシアティブをとって進めていくのかということを、しっかりしていただかないと、こういった問題は、時間を浪費していると間に合わなくなる、そういう危険性がありますから、そのあたりは、しっかりやってほしいということを申し入れました。
 今、私の気持ちの中では、早く進めてほしいというところが非常にあります。ですから、こうしたアイデアが出てきたことも踏まえ、これも本当に前に進むべきなのかどうなのかということを地元の皆さんを含め、オリンピック全体の流れの中で何が必要とされているのか、しっかりと把握しないと決断もできないということになりますから、そのあたりは、是非急いでほしいと思う次第であります。

(知事の韓国訪問について)

記者: 知事の韓国訪問についてお伺いしたいのですけれども、友好提携25周年ということで式典に参加されるということなのですけれども、今後の日韓関係とか京畿道関係、どのようなことを期待しているのかということと、友好提携以外に何かバイオセンターという所を見にいくのですが、どのような目的があるのかというころもあわせて教えていただきたいのですが。


知事: 韓国と日本の今の関係は必ずしも良くないと思っています。かつて韓流ブームがありまして、日本人の韓国に対する思いがかなり高まっている時期がありましたが、最近、韓流ブームも陰りがでてきたのかなという状況で、日本全体として、日本と韓国という中では非常に良くない状況が続いていると認識しております。
 そんな時だからこそ、我々神奈川県と京畿道がしっかりと地方自治体同士で、信頼関係を醸成するということ、これは非常に大事なことだというふうに思っています。それが一番大事なことなのです。実は、新しい知事でありますが、正式にお目にかかるのは今回が初めてになるのですが、実は密かにお会いしたことがあります。
 たまたま、日本に来られているときに、一緒に会って酒を酌み交わしたことがあって、もう既に個人的には、太い信頼関係が出来上がっていると私は思っています。
 今回は初めての公式な訪問での出会いになりますけれども、私のそういった日韓の関係を地方自治体レベルで深めていきたいのだという思いは全部伝わっているので、この太いパイプで日韓関係の改善に向けて何か取り組んでいければと実は思っています。

(ベトナムフェスタin神奈川について) 

記者: ベトナムフェスタの説明がありましたけれども、あらためての質問になるかもしれませんけれども、知事としてベトナムとの関係をなぜ深めたいのか、ベトナムのどういう点に知事は注目してらっしゃるのかというのはありますか。


知事: 県内の中小企業、アジア進出を考えてらっしゃる方、ずいぶんたくさんいらっしゃるのですけれども、そういった皆さんのお声を聞いた中で、ベトナム進出ということを希望される方がずいぶんたくさんいらっしゃったわけです。
 そういう中で、たまたまのことなのですが、この場でも何度もお話をしましたが、フン前大使、ベトナムから来られたフン大使と非常に懇意になって、それで非常に太い信頼関係をつくることができたという中で、去年の7月に私自身がベトナム訪問をした時にも、都道府県の知事としては異例のことですけれども、ズン首相とサン国家主席、こういった首脳との会談というものも、設定してくださったわけです。
 そういった太いパイプがせっかく出来上がったのだったら、これをしっかりとつなげていきたいなと思ったのが、最大の動機であります。そんな中で、このアジア全体を見渡してみて、これから、要するに日本とアジアの関係というのは、もっと緊密になってくるだろうと思う中で、中国、台湾といったところは、やはり圧倒的に先を進んでいるというところがありますけれども、ただ、その次の時代を見据えた時に、非常に有望とされるのが、ベトナムではないのかというふうに感じているところです。
 去年の7月にベトナムに実際訪問した時にも感じましたけれども、ベトナム人というのは、労働者としても非常に優秀で、真面目な人が多い。ベトナムの工場を訪問した時に驚いたのですれども、三菱重工の工場に行ってみて、向こうで、そのラインで、ベトナム人全部を雇って、ベトナム人スタッフだけでやっている工場がありましたけれども、そのライン、ずっと流れていく作業にみんな一生懸命やっているというその姿を見て、ああ、よくやっているんだなと思いました。
 けれども、もっと驚いたのは、そのラインの最後にいった時に、完璧に仕事ができているかどうかを最後にチェックする、どうしても人間がやることですから失敗も出てくる、その失敗率が圧倒的に少ないのですね。
 なんと日本人が全部でやっている工場よりも、ベトナム人全部でやっている工場ラインのほうが、失敗率が少ないということを言っていたので、これはすばらしいのだなと。しかも、ベトナムの方は日本に対して、大変な親日感情を持ってくださっているということもあるので、ベトナムに敢えてフォーカスしようかなと思った次第です。
 このフェスタ自体を、史上最大のベトナムフェスタにしたいということをずっと繰り返し申し上げてきました。実は、つい先日も、日本に来日中のズン首相と三度目の会談をさせていただきました。
 その時にも、この話をして、大変関心を持ってくださって、全面的に協力したい、さらにパイプが太くなる気運が出てきたということがありました。
 そういったことを神奈川県が進めていることもあるのでしょうけれども、今、神奈川県に住んでいる外国人の中で、ベトナム人はどんどん数が増えてきて、今、4位になっています。それとともに、留学生に至っては、全留学生の中の2位、国別で2位になってきているという、そういう流れがあります。こういった流れを加速していきたいと思う次第であります。

(米軍基地について)

記者: 米軍基地問題についてお伺いします。昨日、厚木基地の第4次訴訟の控訴審判決があって、知事のほうから談話もいただいておりますけれども、その中で岩国移駐、艦載機の岩国移駐を着実に進めてほしいというお話だったのですが、少なくともその間は、騒音問題の危険性については解消されないという状態が続いてしまうのですが、それまでの間に、県として解消するためにどのように取り組まれるおつもりなのか、あらためて確認させてください。

知事: これは移駐が大前提です。だから、その移駐というのは本来ならば、きのうも申し上げましたけれども、今日この時点ではこの問題が完了しているはずだったわけです。それが残念ながら延長されたということがある。ですから、これをできるだけ早く実現するということ。これをしっかりと時をとらえて、訴え続けていきたいと考えています。

記者: その間、現状、国内法令がなかなか適用されないという中で、米軍の運用の必要性ということで、夜中だろうが、未明だろうが飛ぶという状況が続いてしまうと思うのですが、この状態に何らか県としての、若干でも和らげるために何かお考えが、今の時点ではありますか。

知事: 私も知事になってから非常に意識的にやってきている部分があるのですけれども、神奈川県というのは沖縄に次ぐ第二の基地の県であるという中で、しっかりと在日米軍と信頼関係を醸成していくというのは非常に重要であるということで、いろいろやってまいりました。そんな中で、在日米陸軍、在日米海軍の司令官との三者会談を実現することができました。
 その中で率直な物言いをするような間柄をつくってきていますので、こういったことはまずは大事かなと思っています。そのときにその会合があるたびに、そういった騒音問題といったものについて、周辺の人たちにとっては深刻な問題なんだということを繰り返し訴えているということであります。そういうことを地道に続けていくということをまずは心掛けていきたいと思っているところです。

(知事の夏休みについて)

 記者: 夏季休暇といいますか、夏休みの時期なんですけれども、知事、今年は、もうそろそろ取られるのかなと思うのですけれども、何かご予定が決まっていれば教えていただければと思います。

知事: あしたからしばらく休ませていただきます。すっきりとした形で、次にまた頑張れるように時間をいただきたいと思います。

記者: 特にどういうふうに過ごされるかというのは。例年あまり明かされていないようですが。

知事: 県民の皆さんのためにしっかりと仕事ができるような心身になってくるように、しばらく時間をいただきたいと思います。

(以上)

神奈川県

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