用語の解説(1)土砂災害のおそれのある区域

掲載日:2015年7月13日

土砂災害の種類

土石流

土石流イメージ

 土石流とは、山腹、川底の石や土砂が大雨などにより水と一緒に激しく流下する現象です。
 時速20から40kmという速度で、周辺の木々や岩などを先端部に巻き込みながら進み、人家や田畑、道路を一瞬のうちに壊滅させてしまいます。
 県内では、箱根・丹沢の山地部を中心に発生しています。

がけ崩れ

崖崩れイメージ

 がけ崩れ(急傾斜地の崩壊)とは、雨や地震などの影響で地盤がゆるみ、突然斜面が崩れ落ちる現象です。
 現象としては局所的ですが、崩壊速度が極めて速いため人命に直結する割合が非常に高いという特徴があります。
 県内では、三浦半島や横浜、川崎、鎌倉市内を中心に発生しています。

地すべり

地滑りイメージ

 地すべりとは、地下水などの影響により、斜面を構成する土塊が斜面下方にすべり、移動する現象です。
 移動するスピードはゆっくりですが、広い範囲にわたって地面が動くため、家や道路や田畑などが広範囲に被害を受けます。
 県内では、箱根・湯河原の山地部、三浦半島で発生しています

 

このような前兆現象に注意

土石流

  • 「山鳴り」といって、山全体がうなるような音がする。
  • 川の流れが急ににごったり、流木がまじりはじめる。
  • 雨がふりつづいているのに、川の水のかさがへりはじめる。

がけ崩れ

  • がけから小石がパラパラと落ちてくる。
  • がけにわれ目ができた。
  • がけからのわき水が濁ってきた。
  • 地面にひびわれができた。

地すべり

  • 地面の一部が落ちこんだり、もり上がった。
  • 池やぬまの水かさが、急に変わった。
  • 井戸の水がにごった。

 


土砂災害防止法の概要

正式名称: 土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律

 土砂災害は毎年のように全国各地で発生しており、私たちの暮らしに大きな被害を与えています。
 また、一方では土砂災害のおそれがある場所に新たな宅地開発が進み、危険な箇所が増加し続けております。 そのようなすべての危険な箇所を対策工事により安全な状態にしていくには、膨大な時間と費用が必要です。
 そこで、土砂災害の恐れがある土地の区域を明らかにし、住民の皆様方への危険の周知や警戒避難体制の整備を図るとともに、新たな開発行為の制限や建築物の構造規制などを行い、これまでの工事によるハード対策に加えたソフト対策を推進していくことで、土砂災害から国民の生命を守ろうとするものです。

改正土砂法説明図


土砂災害の種類と区域の指定方法

区域の指定方法

土石流土石流区域図
  • 土砂災害警戒区域(イエローゾーン)

土石流の発生のおそれのある渓流において、扇頂部から下流で勾配が2度以上の区域

 
  • 土砂災害特別警戒区域 (レッドゾーン)

土石等の移動等により建築物に作用する力の大きさが、通常の建築物が土石等の移動等に対して住民の生命又は身体に著しい危害が生じるおそれのある損壊を生ずることなく耐えることのできる力の大きさを上回る区域

急傾斜地の崩壊崖崩れ区域
  • 土砂災害警戒区域(イエローゾーン)

傾斜度が30度以上で高さが5m以上の区域

急傾斜地の上端から水平距離が10m以内の区域

急傾斜地の下端から急傾斜地の高さの2倍(50mを超える場合は50m)以内の区域

  • 土砂災害特別警戒区域 (レッドゾーン)

土石等の移動等により建築物に作用する力の大きさが、通常の建築物が土石等の移動等に対して住民の生命又は身体に著しい危害が生じるおそれのある損壊を生ずることなく耐えることのできる力の大きさを上回る区域

地すべり地滑り区域
  • 土砂災害警戒区域(イエローゾーン)

地すべり区域

(地すべりしている区域又は地すべりの恐れのある区域)

地すべり区域下端から、地すべり土塊の長さに相当する区域

(250mを超える場合は250mの範囲内の区域

  • 土砂災害特別警戒区域 (レッドゾーン)

土石等の移動等により建築物に作用する力の大きさが、力が作用したときから30分が経過したときにおいて、通常の建築物が土石等の移動等に対して住民の生命又は身体に著しい危害が生じるおそれのある損壊を生ずることなく耐えることのできる力の大きさを上回る区域

(地すべり区域の下端から最大60mの範囲内の区域)

区域に指定されると

土砂災害警戒区域の場合

危険の周知、警戒避難体制の整備が行われます。

1.市町村地域防災計画への記載
 警戒区域ごとに、避難場所および避難経路に関する事項、避難訓練の実施に関する事項を定めることとされています。

2.要配慮者のための警戒避難体制の整備
 警戒区域内の、高齢者、障害者、乳幼児等の要配慮者の円滑な警戒避難を実施するため、土砂災害に関する情報の伝達方法を定めることとされています。

3.土砂災害ハザードマップによる周知の徹底
 市町村長は市町村地域防災計画に基づいて区域ごとの土砂災害に関する情報伝達方法、避難地に関する事項及び円滑な警戒避難に必要な情報を住民に周知させるため、ハザードマップを作成し配布することになっています。

4.宅地建物取引におけるそ置
 宅地建物取引業者は、当該宅地または建物の売買等にあたっては、警戒区域内である旨について重要事項説明を行うことが義務付けられています。

土砂災害特別警戒区域の場合

1.特定の開発行為に対する許可制

 住宅宅地分譲や要配慮者利用施設の建築のための開発行為は、都道府県知事の許可が必要になります。

2.建築物の構造の規制

 居室を有する建築物は、作用すると想定される衝撃に対して建築物の構造が安全であるかどうか建築確認がされます。

3.建築物の移転等の勧告及び支援そ置

 都道府県知事は、特別警戒区域から安全な区域に移転する等、土砂災害の防止・軽減のためのそ置について建築物の所有者、管理者又は占用者に対して勧告することができます。

 移転される方に対しては、以下のような支援そ置があります。

 ・独立行政法人住宅金融支援機構の融資

 ・住宅・建築物安全ストック形成事業による補助  ※補助制度を実施していない市町村もあります。

4.宅地建物取引におけるそ置

 特定の開発行為においては、都道府県知事の許可を受けた後でなければ当該宅地の広告、売買契約の締結が行えません。

 また、宅地建物取引業者は、当該地又は建物の売買等にあたり特定の開発行為の許可について重要事項説明を行うことが義務づけられています。


平成14年度までに、土砂災害の恐れのある箇所を図上で調査し、公表しているものです。(法的な位置付けはありません。)

以下の3つの危険箇所を総称して土砂災害危険箇所といいます。

土砂災害の種類と危険箇所

1. 急傾斜地崩壊危険箇所

 傾斜度30度以上、高さ5m以上の急傾斜地で人家や公共施設に被害を及ぼす恐れのある急傾斜地および近接地を急傾斜地崩     壊危険箇所といいます。

2. 土石流危険渓流

 渓流の勾配が3度以上あり、土石流が発生した場合に被害が予想される危険区域に、人家や公共施設がある渓流を土石流危険渓流といいます。

3. 地すべり危険箇所

 空中写真の判読や災害記録の調査、現地調査によって、地すべりの発生する恐れがあると判断された区域のうち、河川・道路・公共施設・人家等に被害を与える恐れのある範囲を地すべり危険箇所といいます。


神奈川県

このページの所管所属は 県土整備局 河川下水道部 砂防海岸課 です。