審議結果(第2回県有施設の整備に係るPFI検証委員会)

掲載日:2013年5月31日

様式3-2

次の審議会等を下記のとおり開催した。

審議会等名称第2回県有施設の整備に係るPFI検証委員会
開催日時

平成23年11月16日(水曜日) 14時00分から16時00分

開催場所神奈川県東京事務所会議室

(役職名)出席者

(◎:委員長)
(◯:副委員長)

◎山内 弘隆(一橋大学大学院商学研究科教授)

○光多 長温(鳥取大学特任教授)

 金井 利之(東京大学大学院法学政治学研究科教授)

 西川 知雄(西川シドリーオースティン法律事務所・外国法共同事業弁護士)

 小宮 一真(みずほ総合研究所株式会社研究開発部PPPアドバイザリーグループ・グループ長)

次回開催予定日平成24年2月7日(火曜日)
問い合わせ先

総務局施設財産部財産経営課調整グループ 尾崎

電話番号 (045)210-2553

ファックス番号 (045)210-8811

下欄に掲載するもの

議事録

議事概要とした理由
審議経過

≪開会≫

 ・開会挨拶:小川財産経営課長

 ≪会議公開の決定、傍聴者なし≫

 ≪議題1 県有施設の整備に係るPFI検証について≫

≪事務局から資料1から6に基づき説明≫

山内委員長

 どうもありがとうございました。議題(1)から(5)までご説明いただきました。

今までのところで、ご質問あるいはご意見などの発言をお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

資料6が全体の取りまとめですね。

 

事務局

そうですね。はい。今回のたたき台としてご用意させていただきました。

 

光多副委員長

 はい。ものすごい作業量で感心いたしました。

資料6だと非常にバラ色の形になっているんですけども、これ、率直に議論していいかと思うんです。確かに事務局が案を出されるというのも難しいですよね。立場上、当事者ですもんね。だから、こういう形でお出しになるのが普通だと思うんですが、場合によれば、評価は別にして、数字だけをお出しになって、議論はここでした方が本当はいいのかもしれませんね。事務局で評価するのは、当事者が自己評価するみたいになってしまいますね。資料6というのはこういう形の書き方しかないのかもしれないですけど、最初に資料1で今までのところを振り返って、他の資料との比較とか、これからのあり方について整理するということであれば、今ずっと書いてあるのは、全体的に言うと絶対評価なんですよね。PFIというのは今の皆さんから見るとどうなのかと。

近江八幡商人じゃないんですけど、三方良しなんですよね。三方良しというのは、行政と事業者と利用者と三つステークホルダーがいるんですけど、三方良しという形になっているわけですよね。何と何を比較するのか。確かにそれぞれの事業はまあまあうまくいっていますよね。ただ、何と比較してうまくいっているのか。例えば、その点で行くと、DB方式というのは現実にあるわけですけど、例えば、他の手法、DB方式でやった場合と比較して、やっぱりこの辺が良かった、PFIでやってここが良かったというのが出てくると良いんですけどね。難しい質問だと思いますよ。それぞれ絶対評価でなくて、何と比べてよかったのか。例えば、DB方式だけやって指定管理で何年かやりますよね。当時は指定管理の管理運営期間が非常に短かったんですけど、だんだん長くなってきているわけですよね。今は行政財産も賃貸という形がある程度できるようになってきていますけど。

当時のことを考えた方がいいと思いますけど、当時考えられた他の手法と比べて、何が良かったのかという相対評価をやらないと、我々の委員会の目的というのが十分達せられないというのが非常に大きいですよね。ただ、なかなか難しいんでしょうけど、やっぱりPFIを選んでよかった、例えばDB方式プラス管理運営委託をやった場合と比べて、それに比べるとこれが良かったなという話が出てくると面白いと思いますね。

それから、2番目ですが、先ほどのVFMの計算のところ、膨大な作業をしていただいたんですが、これ第三者からみると、さっきの延払いとも関係するんですけど、パブリックファイナンスの方が明らかに金利が安いわけですよね。プライベートファイナンスのほうが金利が高くて、それだけ金利が高くてなおかつVFMが出ましたよと。神奈川県の場合、きちんとPFIをされているのですが、VFMの判断のところは前から申し上げているのですが、本当にVFMが出ているのかというのが非常に気になります。見方によっては、これだけ高い金利でやって、本当にVFMが出たということに対して、十分に答えられるのかということです。結局、神奈川県のPFIの場合は、VFMの計算として、金利は高いとか工事費はPSCに比べて0.8とか0.9とか、そういった計算の面が多かったんですよね。そうじゃなくて、本当のバリューはなんだったのか。そこのところをもう一度考えなければならないと思うのですが。

私の率直な印象では、その当時、神奈川県がPFIを採用した理由というのは、VFMだけではなくて、先ほど延払いとありましたが、その時々のいくつかの案件で、その時々で県の思っているバリューは違ったのではないでしょうか。

間違っていたらすみません。お伺いしたいのですが、2000年代の前半頃は、県の財政はものすごく苦しかったんではないでしょうか。あと4、5年すると楽になるんだけど、この時期がすごく苦しい。それでもうPFIでもなんでも延払いの方式があれば喉から手が出るほど欲しい、という雰囲気があったのかもしれないですね。そうであれば、そのときのバリューというのは、延払いなのかもしれません。計算に関わらず、バリューというのは、とにかく延払いを求めると。PFIはそれを満たしたから、採用したのかもしれません。本当にコスト削減とか、民間のものを持ってくるとか、その時々でバリューは違っていたのでないでしょうか。どうでしょうか。難しいことを申しておりますが。

西川委員

 まず、結論から言うと、PFI導入の効果等に関するとりまとめというのを、事務局が案を出していただいて、これをたたき台に考えろということだとは思うんですが、今までの資料(1)から(5)ですか、それに基づいて、こういう形でとりまとめができるかというと、よっぽど味方をしないとそうはいかないんじゃないかというのが、見たところの感想ですね。

まず、最初に光多先生もおっしゃったように、サービス内容の向上とか色々なデータが出ていますが、ちょっと言い方はきついんですが、もうちょっと何かあるかなと思ったんですがね。これは民間の創意工夫を活かしたというレベルではないんじゃないかと。

それから、水族館かなんか、人数が増えているようですけれど、それもなんか別にPFIをやったから民間の創意工夫で増えたものではないのではないかという感じがしますし、ともかく全体的に見てですね、僕は昔からずっとPFIとかPPPとかはいいものなのだと逆に言っていた方なのですけど、これ本当に効果が出ているのか。

最近の国家公務員とか地方公務員は、世間から言われているほど創意工夫がないわけではなくて、ずっと民間に近いわけですよね。もっといいアイディアを持っている人もいるし。それで民間の創意工夫がこの程度であるとすると、こう言うと携わった人には申し訳ないのですが、ちょっと期待外れかなということがひとつです。

 それから、VFMのことですが、これも端的にいえば、県の方で財政状況があまりよくないので、その信用で全体的にやるよりも、いわゆるプロジェクトファイナンスでやった方が、全体的にもう少し安い費用ですむのだということを、逆説的に言っている話であって、これは見方を変えると、PFIをこういう形でやらざるをえないほど県の財政はもう少し改善されなければならないのではないかという、逆のネガティブの形になるんじゃないかなと。

資料6のような取りまとめは、相当ポジティブな書き方をしているんですが、それはちょっと違うのではないか。言うにしても相当言い方を変えないといけないんじゃないか。非常に良くできましたと我々が言うことには、ちょっと抵抗を感じる。

小宮委員

 よろしいでしょうか。まず公共サービスの水準のところですが、今のコメントをみると、維持管理運営段階をスタート、出発点としてみていると思うのですが、アンケートなどを見ると、要求水準を上回る提案があったかという事項では「ありません」という回答が入っています。でも、もともとの提案時から考えると、基本的に基礎審査で要求水準に達しているかどうかという判断をした後で、加点審査でいいところはどこだと見ていきます。設計とか維持管理運営といろいろな提案の要素があって、それが評価されて事業者になっている。そこがスタートのような気がします。その上で、実際に建築物が建ったり、サービスが始まってみてどうであったかという議論になるんじゃないかなと思います。提案のよさについては、当時の担当の方でないとなかなか分からないと思うのですが、審査結果の講評に書いてあったりするので、ある程度確認できるんじゃないかと思います。

それから、事業コストの削減については、もともと、特定事業の選定時等の時点で、机上で設計・建設費と維持管理運営費をそれぞれ別に計算していると思うのですが、それに対して提案において、各費用の構造がどういうふうになっていたか。例えば、維持管理はPSCより高くなっているんだけれども、逆に建設費を落として、ライフサイクルコストを削減しているんだなとか、そういう提案者の費用構造を見たりします。

3点目は財政支出の平準化なんですが、データとかグラフの見方をもう少し教えていただかないと分からないです。なんで、PFI事業のグラフがでこぼこになっているのか。平準化であれば、PFIの支払額はずっと同じになる。それに対してPSCはでこぼこはずっとあるということになるんじゃないか。ちょっとそのあたりは後で教えてください。以上です。

 

山内委員長

 金井先生何かありますか。

 

金井委員

 私も資料5の読み方を教えていただきたいのですが。

PSCの財政支出というのがあるんですが、この支出というのは具体的に何の支出なんでしょうか。

 

事務局

資料5のグラフでは、ひし形と四角でプロットしているグラフなんですけれども、ひし形がPSCでありまして、四角がPFIによる財政支出でありまして、保健福祉大学でご覧いただきますと、平成13から14年は整備費ですね。13、14年で建設を行おうとしたときでございますが、県債を100パーセント充当という仮定をしておりましたので、PSCにおいても当初の整備の財政支出が比較的低く抑えられております。

 

金井委員

 整備費というのは、具体的には投資事業として支出に現れる費用ですか。

 

事務局

建設費です。

 

金井委員

 建設費ですね。それが1回計上されるわけですよね。

 

事務局

そのとおりでございます。平成15年度以降は維持管理段階となっておりまして、その維持管理の段階でも出っこみ引っこみ出っこみが一部出てくるんですが、それは大規模修繕費を行う年度において支出が突出していると考えるわけです。また、事業終了年度において支出が突出しているのは、県債の場合ですと県債の償還年度を迎えますので、一般財源からの支出が突出しているということでございます。PFIでも突出しているのは、色々考え方があるのですが、最後に事業者から県に引き渡すときに、大規模修繕を完全に行って、引き続き使用できる状況で返すということで、大規模修繕の費用が突出しているというふうに考えております。

 

金井委員

 県債償還費と通常の建設費が両方入っているのですか。PSCに関しては。

 

事務局

保健福祉大学は起債額100%の県債ですので、全額県債を導入するモデルですけれども。

 

金井委員

 それは二重計上でないのですか。一重なんですか

 

事務局

 差し引きをちゃんとおこなっておりますので。

 

金井委員

 差し引きされた純支出というわけですね。

 

事務局

そうでございます。純支出でございます。

 

金井委員

 県債の償還費に充てる費用が1回計上されるのと、建設費が計上されるのがあるのですけど、それを純支出で見てならした場合にこうなっていると、そういう意味ですか。

 

事務局

そうです。保健福祉大学の場合、県債は10年満期一括償還でございまして、事業期間全体が30年間でございますので、まず、最初の10年は全額県債を発行いたしますので、支出はございませんが、その後、10年後に一括して返すときにもう一度借り換えを行いますので。

 

光多副委員長

 金井委員ちょっとよろしいですか。例えば、保健福祉大学で平成34年度頃にPFIで大規模修繕がぽっと出てきますよね。これPSC、公共でやった場合にも大規模修繕が出てくるわけでしょう。

 

事務局

はい。

 

光多副委員長

 そのお金はPSCでもぽんと上がらないのですか。

 

事務局

これはVFMを計算したときの条件として、PSCのときに平準化して修繕を支払うモデルとして計算していたためです。

 

光多副委員長

 衛生研究所は逆ですね。

 

事務局

衛生研究所と近代美術館でPSCが突出しているのは大規模修繕の影響なんですが、PFIが平準化されているのはBOTで所有権を事業者に移しておりますので、事業者の責任で大規模修繕を計画的に行ってくださいということで、サービス購入料の中に修繕費も込みで完全に平準化して支払うという形になっております。

 

光多副委員長

 衛生研究所はそうなんですか。

 

事務局

衛生研究所と近代美術館はそうです。

 

光多副委員長

 近代美術館は支払額の突出している年がありますが。

 

事務局

突出しているのはPSCで、PFIはきれいに平準化されております。

 

小宮委員

 むしろ下がっているのではないか。

 

事務局

そうですね。

 

小宮委員

 支援処置というのでだんだん下がっているのですか。

 

事務局

 下がっているのはむしろ割賦料の部分ですね。整備費を割賦で支払っていきますので、最初の10年、割賦も10年ごとに区切り、10年ごとに金利も改定してまいりますので、元利均等払いにより最初の10年は利息部分が大きくなっております。

 

光多副委員長

 どちらにしろ、保健福祉大学はPFIの支出額が突出している年があって、衛生研究所ではPSCの支出額が突出していますよね。

 

事務局

逆になっております。

 

金井委員

 つまり、ある年度で大規模修繕費をまとめて出さなければいけないということで、それに県債充当ができないからだということなんですよね。

 

事務局

そうですね。大規模修繕にかかる県債充当は想定しておりません。

 

金井委員

 それはできないわけですよね。

 

事務局

PSCの計算で、大規模修繕に県債を充てるという計算をこのVFMの計算ではしておりませんが、初期整備のときだけ県債を充てるというように考えております。

 

金井委員

 VFMではなく平準化の話として捉えると、そこで、県債充当ができなければ一気に支出が増えるというのはわかるのですが、それは法的にできないのですか。

 

事務局

工事の内容によっては、大規模修繕であっても県債の発行は起債の要件にあえば、それは可能なケースもございます。

 

金井委員

 そこがはっきり分からない。PSCでは、制度上の問題として初期の投資は、県債充当ができるから、ネットで見る限り、償還を平準化することはできるけれど、大規模修繕に関してはそれができないが、PFIなら事業者のポケットの中で勝手にやってくれという話で、県には影響させないという制度だと。

 

西川委員

 県債は発行できるんでしょうね。

 

金井委員

 できるのであれば、平準化してしまえばあまり変わらないという話になってしまうんじゃないかという気がします。少なくともPSCの支出額が突出しているのはどういうことなのか。

 

西川委員

 ちょっと分からないのは、県債のときは、保健福祉大学はこれだけ、衛生研究所も県債はこれだけと、そういう形で予算を組むのですか。償還計画とか。

だって、公共事業とかいろんなものに対してぽんと県債を出すわけでしょう。保健福祉大学をつくるから県債いくらとか、花と緑のふれあいセンターをつくりますからいくらとか、そんな形でやってないでしょう。

 

事務局

県予算を作成する段階では、ひとつの事業ごとに県債を考えます。

 

西川委員

 確かに基礎はそうやってやるのでしょうけれども、予算の積算のときはやるんだけど、議会に通すときはそんなことやらないわけでしょう。

 

 

事務局

議会に出すときには、予算書のつくりとすると、総務債というような大きな括りの中で、県債については、議会の承認をいただくという形になっております。

 

西川委員

 これはこういうふうな形であろうという話ですよね。作文のように作ったものでモデル形式ですよね。実際にそうなるかはまた、別の話ですよね。

 

事務局

はい。

 

光多副委員長

私の受けていた印象は、2000年前半は県債を出すことがかなり難しく、償還が集中して、だから、PFIに乗っかるしかないという状況だったんじゃないかという気がするのですよ。この延払いも、県の財政が厳しかったという時期があったからじゃないですかね。

 

事務局

保健福祉大学は県債100%充当で仮定しているものなのですけれど、通常ですと7割、8割で発行しまして、残りの2割とか3割は、整備の段階で一般財源から持ち出しで支出する分がありますので、そこはどうしても平準化できない部分がPSCの場合に残ると考えております。

また最終年度においても、途中まである一定割合で県債を償還していくのですが、最後に残った部分はどうしても一般財源から負担するということで突出しますので、最初と最後の部分がPSCだと支出の山になるというところがございます。

PFIだと、それがサービス購入料のなかで元利均等払いにより少しずつ減っていくという形に基本的にはなる、そういうモデルを想定しております。

 

金井委員

 たとえば、資料5の1ページ目の最初にPSCの方が、2005(平成17)年度から2011(平成23)年度まで高く出ていますが、これはどういう意味なんですか

 

事務局

それは、PSCの支出額の方が高いということですが。

 

金井委員

何の影響なんですか。

 

事務局

こちらは、県債を発行した場合に、ちょうど平成17年度から県債の償還をしていくというモデルで、23年度まで一定割合で償還していくためです。

 

金井委員

 10年満期ではないわけですか。

 

 

事務局

10年満期なんですけど、元本3年据え置きの下で県債管理基金に積み立てていく方式です。

 

金井委員

 そういう意味ですよね。

 

事務局

23年度で借り換えを行いまして、そこからぐんと下がって、そこからまた3年据え置いた後の27年度から基金へ積み立てていくのですが。

 

金井委員

 3年据え置きのやつですよね。だから、これは二つの意味があって、一つは、PSCでは起債発行額の総枠が厳しい段階だと、純支出は平準化できるのだけど、ある年度で発行額が限界にぶつかるので、発行できないというのが当時言われており、事実上のヤミ起債、起債ではないけれど実質的起債ができるのがPFIの魅力だと言われていた。それがひとつの意味としてある。

もう一つは、PSCでは2001(平成13)年度から2011(平成23)年度までの11年間のうち、3年据え置き7年償還だから、起債年度の2001(平成13)年度を初年度と数えると、5年目の2005(平成17)年度から11年目の2011(平成23)年度にかけての支出が高くて、比べてPFIはそこを下げることができると。10年より先に支払を繰り延べできていると。

これネット(純粋計算)での支払いを繰り延べしているという話ですよね。これは光多先生がおっしゃられているように財政上のメリットがあるという話ですね。それを支出の平準化というのか、支出の先送りというのかはともかくとして、言っていいのか悪いのかそういう話があるというのは分かる。

そうすると、保健福祉大学で問題となるのは、PFIでは平準化しているといいながら、2022(平成34)年度とか2032(平成44)年度で大規模修繕費が一時的に出たら金の工面ができないだろうという話がこっちではある。

一方で衛生研究所と近代美術館では、PSCにおいて大規模修繕に起債充当できないとなると破綻する。ただ、全然平準化できないというが本当にそうなのか。起債できれば全然問題ないのではないかというのがあって、平準化という当初の意味があいまいで、一体本当の狙いはなんだったのか。

2000(平成12)年前後の起債発行枠がとりあえずきつきつだったので、とりあえず起債発行ではない形で資金調達できた。あとはどうでもいいと、この一瞬だけ乗り切ってしまえばそのうちなんとかなるんだと。それでよしとした。乗り切れたという話。

それともう一つ、2007(平成19)年問題をクリアするまでのとりあえずのつなぎで、2007(平成19)年以降に支出を繰り延べでき、それはそれでよかった、それなら平準化できたという話。結局のところ、そうして両方とも支出を繰り延べしたということになる。

これは、将来的には、もっと危ない話なんじゃないか。PFIの財政上のメリットは、将来への支払の繰り延べであるとすると、PSCでやった方が、財政健全性(将来負担)の観点からは、まだよかったんじゃないかと言われかねない原因になるかもしれないですよね。ちょっとそのあたり、このグラフは解説がないと、どうもいまひとつよく分からない。

 

西川委員

 解説がないといけないのと同時に、財政支出の平準化ということがあまりにも表に出てくると、これは本当のPFIじゃない。元々のPFIはそんなところから出発していないわけですよね。

要するに、民間の創意工夫を取り入れてコストを下げて、サービスの質を向上させて、安くするということが狙いであったはずなのだけれども、一方で当初から、繰り延べが目的じゃないか、予算があまりないからこうやって分けて箱物を建てているだけじゃないかという批判はあった。だから、さっきから言うように、メリットとしてどんなところで創意工夫が活かされていたのかということを、さっき小宮さんも言っておられましたが、もっと設計段階から創意工夫があったんじゃないかというとおりであって、そしたらそれが何か形になったということでみんなに評価されないと、表に出てこないわけですよね。民間の創意工夫があったということが分からない。廊下の何とかというのがありましたけれど、それぐらいで。まだちょっと分からないので、そのへんのところをもっと整理して欲しいですね。さっき僕が言ったように、財政上の困難があるのに公共工事をやる形だと、前回金井委員がおっしゃったように、そもそもこういうことを公共工事でやるべきだったのかと。本来ならばできなかったが、PFIを導入することによってできるようになったんだとなると、ちょっと本末転倒のような議論になりまして、さっきから言っているように、我々は逆にそこをポジティブに評価できないんじゃないでしょうか。平準化というのはよくも分からないし、あまり強調しすぎるとちょっとまずいんじゃないかと思いますけれど。

もう少し創意工夫が何かの形で出ているはずで、それはものすごく、サービスがいいとほめられたとか、これをやることによって維持管理コストが安くなったとか、何かないとですね。ここに書いてあることは、国家公務員や地方公務員がやっても大丈夫のようなことが、あたかも素晴らしいようなことが書いてある印象もないわけではない。

 

光多副委員長

 今、金井先生がおっしゃったように、2007年問題というのは大きかったですよね。神奈川県の場合は寒川浄水場あたりでしたよね。全国の自治体が橋本政権の終わりから森政権の頃に、一気に公共工事をやって借金を増やした。大阪府もそうですけど、2007年の11月どうするんだと。神奈川県は2007年問題というのは大きくて、それは財政平準化という表現になるのか、もっと有り体に言うと金繰りですよね。財政支出の平準化ということでこういうグラフを出されると、みんな内情を知っているだけにちょっとまずいという感じがしてね。

 

金井委員

 確かに、会計上のクリエイティビティは発揮されたとは言えます。2007(平成19)年の返済の苦境の場合、1999(平成11)年の資金調達の苦境を乗り切るために必要だったから、会計的な創意工夫は大いに発揮したと思うのですが、それはPFIの裏の、財務の玄人が言うべき話であって、むしろパブリックにはあまりいえない話である。西川先生がおっしゃるように、民間になってサービスはどこが良くなったかと言わないと、楽屋話に限りなく近づいてしまいますよね。1999(平成11)年と2007(平成19)年を乗り切ったという。それは確かに財政運営のプロとしては大事な話だと思いますけど、もともと当時から第二公共事業といわれていたわけです。単に名目上起債でなく事実上の公共事業をやるだけでしょう、という話に対する反論には平準化論ではならないわけで。

それをずばり検証してもいいんですけど。確かに、2007(平成19)年を乗り切るためでしたと白状して、でも、必要な事業だったのでしょうがないでしょ、というふうに県民の皆様に明確な説明をしていなくてすみませんでしたといえればひとつの手ですが、そうじゃないとすればもうちょっと正面の方の成果の検証がないと、不味いですね。

平準化で何の意味があるのかというのは、納税者サイドからすればどうでもいい話であり、色々あるのだから、平準化しているんでしょうという話になってきて、ちょっとどうなのかなと思います。そもそもPFIの狙い自体にそれを掲げたこと自体、語るに落ちているというのがちょっとあったので、ほめられた話ではないかなという気がします。

 

西川委員

 先ほどカットされたね、他の類似する施設との対比等による民間の創意工夫なんていうのは、花と緑のふれあいセンターと県立ふれあいセンター大船のこれ1個で、これも片方は昔の話で、比較できないという話がありましたけれど、本当はここなんですよね、やらないといけないのは。

要するに県立フラワーセンターで県が直営で運営しているのと、それから花と緑のふれあいセンターでPFI方式で民間事業者がやった場合と、どこが違っているのかということ。PFI事業の方が良ければ、やって良かったと一般的に言われるわけでしょ。これは全体的な作業の中で、時間がなくてできなかったということもあるのかもしれませんし、難しいのかもしれないけれど、そこはちょっとなくてはならないかと。

 

光多副委員長

さっき、小宮委員がおっしゃった当初パブリックがやるとするとこういうことですね。そのときにベストのやり方をしても、当時DBもあまりポピュラーじゃなかったかもしれませけれど、そこに比べてこういう提案が出てきたと、そこが一番PFIの真髄だと思うんですよね。

 じゃあ、パブリックでやったものに比べると、そういう提案が出てきて、たぶんそれは、実際にパブリックによるDBもありえるわけですよね。じゃあ、その後に、指定管理を取り入れた場合と比べてどこがよいのか、2段階でやっていった方が分かりやすいと思いますよね。

 やっぱり、最初提案でいいものを出してくるのがPFIの一番の真髄ですよね。提案された後にいかにうまくやっているかということでなくて、そこの提案ですよね。

 近代美術館に行くと、あそこで、ああいうところでフランス料理を出すというのはパブリックでは発想しなかったのではないかと思うのですよね。そういうのが出てきたというのが非常にいい例。

 

小宮委員

 そういうところは強く推してあげたほうがいいんじゃないかと思うのですよね。これからもPFIを推し進めるという立場であれば。

 

西川委員

 要するに僕らでも病院とかいくとね、フランスレストランが入っていたり、たしか東大病院でもいいのが入っていたりするから、当たり前のように思って特にいいこととして書かないんだろうけど、アンケート調査とかではそんなのいいとか書かないだろうから、そういう今、小宮委員さんがおっしゃったところのような、たとえばどんなところだったのか。どんなところが創意工夫だったのかというところをもう一回洗って、そこをみんながどう評価しているのかということが、重要なんじゃないでしょうか。そんなのは、ぜんぜん評価しないということであれば、これはあんまり良くないんだし、やっぱり今は当たり前かもしれないけれど、それはこういうところから生まれたんだからいいというのであればすごく良いのだろうし。そうじゃないと、このままの資料で、こう書いてあって、資料6の案、我々の委員会の答えはこれですというのは、なかなか言いづらいですよ。

 

小宮委員

 一方でモニタリングの結果については問題無しと回答が並んでいますが、これが逆にちょっと引っかかります。

 

光多副委員長

 これだけの事業で、これだけの規模で、これだけの期間で、何もなしというのはこれはありえないんじゃないかと思うのですよ。

 

小宮委員

 それなりに課題があって改善処置要求して何とかなったという事例もあって普通なのではないかなと思いました。

  

光多副委員長

 逆に、こういうもし平穏無事のプロジェクトであれば、これだけ高い金利のファイナンスは要らなかったんですよ。やっぱり、難しい色々なリスクがあって、それをクリアーするのがね。

 

西川委員

 資料7で色々な改善点とかを一応書いてあるんだけど。

 

事務局

これは整理させていただきたいなと。

 

西川委員

 どっちかというと改良点、改善点というものをもう少し深く掘り下げて書いた方がいいんじゃないでしょうか。それで、そういうふうにやれば、さらにいいPFIができると。別に今までやったということが、成功だったという必要があるわけでないし、今までよりも改善すれば、もっといいものができるし、それが県民にとってもいいんだという、推し進めるならばとおっしゃっていらしたけれども、そういう方向であればそうでしょうね。

 

光多副委員長

 モニタリングがこんなに何もないというのはね。プライベートファイナンスの金利は高いですよね。これからおやりになるのであれば、パブリックファイナンスをもっといっぱい使って、地方債使って、民間からは設計とか色々なノウハウや新しい提案を頂いて、ファイナンスは、プライベートファイナンスはいらないんじゃないですか。全くいらないというわけではないが、これからはパブリックファイナンスを使いながらやっていたほうがいいかと。これからの話という形で、やっていったらどうかと思うのですが。イギリスは現実にだいぶパブリックファイナンスの方に動いていますよ。

 

金井委員

 確かに今の点ですが、VFMを見ると地方債の発行金利が下がっているのに対して、PFIの方が高い金利を払わされていて、しかも事業費が減っているということは、銀行が儲けて実際の業者への払いは減ってということになる。なんと言うか、構造改革、グローバル資本主義のそのものをやっているようで、分配面からするとかなり問題があるような気がします。光多先生がおっしゃるように、金利が低いならパブリックでファイナンスしてやるという方向にシフトしてもいい。事務局資料によればPFIは、普通に言えば、金融機関に金が流れて、業者に金が流れていないんですよね。地方公共団体からすればかなり問題があるわけであって、地域経済の分配で悪影響を与えているとしか考えられない。

それはさておくとしても、今後のファイナンスのあり方は、公共に移した方がいいし、逆に言えば、高い金利を払うほどのリスクがないし、リスクを負ってない。事業者はそんなにリスクを負わなくていいと、負わなくてよいのであれば、負わないから、あまり要求水準以上の提案を出さないけれど、そこそこ運営をして、悪かろうではないですけど、安かろうと、ちゃんとやろうとなる。それで金利はちゃんと確保します、事業者への払いは少なくします、税金の支払いは押さえますという形になる。もっと、公共ファイナンスを十分使えたということが、結果論からですけれどもあったのかもしれない。

ただし、当時は地方債を発行できなかったはずですから、それはやむを得ないけれども、ちょっとファイナンス面からプライベートファインナンスをやらなくちゃいけなかったのかというと、やはり議論の余地はあるんじゃないかと気がするんですよね。そこが一つ問題なのかなと。

二つ目は、パブリックでファイナンスすると、昔ならできなかったと思うものが、たぶんこの十年ですごくできるようになってしまったので、PFIでやったことが、今振り返ってみると別にPFIだからできるものではなくなったということに見える。レストランなんていうものは大学だってどこだって、役所の中だってちゃんと経営できちゃう。どこでもできちゃうといわれちゃうと、PFIでやらなくても良かったんじゃないかといわれてしまいます。しかし、10年前を振り返ってみると、実は当時はPFIじゃなければできなかったというのであれば、全体として風穴を開けるという歴史的使命を果たしたといえるのではないか。その後の公共事業や行政財産・公の施設の管理の民間開放への突破口になったといえるかもしれない。

ただ、そこから先は問題で、歴史的使命を果たしたけれど、PFIは歴史的使命を終えたということもできる。民間の活力を利用するには、いまでは、別にPFIでなくても直轄でもできてしまう。行政財産だって何だってかなりのことが実はできてしまうのだから、歴史的使命が終わったと見る見方がひとつです。そうじゃなくて、バージョンアップ、次世代のPFI方式をもしやるのであれば、本当に何か新しいものがなければ、ちょっと主張するのは難しいなと。

振り返ってみれば、風穴を開けたという効果はある。レストランを経営するような効果はあったと。だけども、今は何でもできちゃうと。今となったら、なんとも新しくないし、みんなのアンケートを見ても、そこは売りにもなっていないわけですよ。ただ、当時は、効果があったとするのであれば、当時にすれば意味があったという評価は十分できるのではないかなという気がします。

 

西川委員

 今のポイントと関係するのですけれど、先ほどからの検証を見るとね、PFIにもっと適しているものは何なのかが分からない。ご存知のように、パブリックファイナンスだって簡単にできるわけじゃない。ただ、PFIでやったって、返さなくちゃいけないものは返さなくてはいけないし、やっぱり公的なお金はいるわけですよね。

だから、要するに例えば、近代美術館とか海洋総合文化ゾーン、花と緑のふれあいセンターとか、こういう種類とですね、衛生研究所とか寒川浄水場とかとはね、やっぱり違うと思うのですよ。PFI全体がどうだというのも今の議論のようにやらないといけないけれど、案件によってどういう評価をしていくのか。例えば、適切であるか分かりませんけれど、近代美術館とか花と緑のふれあいセンターですとか、そういうものはあんまりPFIに適していないのかどうかとか。逆に適しているのは衛生研究所とか他のものなのかとか、そういうものをもっと慎重に選択しながら、PFI事業のいいところを伸ばしていくということを、例えば提言するほうが生産的かなと思う。

PFIを全体的に捉えると、公共工事として本当に改善されているのか。ただ、民間の創意工夫がさらに付加できるような案件というのは、今後も進めるべきだし、そうではないもので、単に財政支出の平準化のためであれば、それはやめるとか、取捨選択するとか、そんなふうに方向性を一つ出した方が良いのではないかと思うのですが。

 

山内委員長

 そろそろ時間になってきたのですが、今伺っていて、大体それなりに皆さんのおっしゃることは収れんされてきたのかなと思ったんですね。

それは一つは、評価の視点みたいなものを、今とちょっと変えるという話が全体的にありました。PFIを何で採用したのかというときに、何人かの方がおっしゃいましたけど、他のやり方とどう違って、どこが良くて悪かったのか、そういう評価の仕方をまずしないと、PFIをやってみてよかったねというだけではあまり説得力がない。そういう話ですね。

二つ目は、創意工夫の捉え方が、まだ十分でないという話で、例えば民間がやってこういういい点がありましたと、いま運営の話をしているけれど、そうじゃなくて、設計段階とか提案段階からいろんなものが出てきましたと、創意工夫的なものの根本的な良さですかね、それをすくい上げてあげてあげないと、あまり説得力がない、あまり意味がないという話ですよね。

三つ目は、VFMと費用負担の平準化の話で、平準化できたから良かったというだけでは全く結論にならないわけで、皆さんのご指摘で、確かに調達の問題があって平準化は必要だったというのがあるけれど、ヤミ起債といわれればそれで終わりなので、そうじゃなくて、そういう事実がある中で、平準化できてそれがどうなんだ、どういう問題があるのでというところまで整理しないとあまり意味がない。

更に、最後のところでご指摘があったように、プライベートファイナンスにこだわっているのはそろそろ限界なんじゃないかということ。実際、今年の5月、PFI法の改正でコンセッションを入れたのだけれど、コンセッションを入れたということは、PFI自体が施設を造るということを中心に捉えなくなったことを意味します。つまりPPPになったわけで。PFIの概念自体が導入されたときと今とでガラッと変わってしまったということもできます。それを捉えて、もうプライベートファイナンスにこだわることはないという言い方をしてもいいのではないかとも思えます。

ただ、PFIの導入当初は民間資金のファイナンスにこだわっていました。公的起債で仮払いしちゃうのは良くないと多くのケースで指摘されました。そういうのがあったんだけれども、認識がかわってPPPになったので、そういう文脈から考えた提言ができればと思います。

それから、今おっしゃったように、案件によって向き不向きがあって、ファインナンスの仕方も違うし、運営型がどうだとかあるので、そのへんも視点に入れる必要があるのかな。

皆さんおっしゃったのはたぶん、「これで良かった良かった」というのは、この委員会からすれば、ちょっと難しいということ。もうちょっと深いところまで分析した上で、こうしたら良くなるとか、ここのところに問題があったけれど、こういうところは良かったとか、そういう視点でまとめられるのではないかということだと思います。

その議題の6のところは、ある意味じゃそういうことですよね。

 

事務局

いま、事務局の方では一旦、このような形での資料を作って、検証として必要なところを押さえた上で、今、委員長や先生方からご意見を頂いたとおり、今後に向けた課題みたいなものを後ほどご審議いただきたいと考えておりました。

資料6のところのまとめは、導入の効果について、今後結論というか、総合的に検証結果を審議するために必要となると考えて資料を作ってみたのですが、まとめ方については色々とご意見をいただいたと考えております。

 

山内委員長

 そうですね。

 

事務局

 恐縮ですが、資料1を見ていただきたいのですが、今、委員長にまとめていただいたところをずいぶん参考とさせていただかなくてはいけないと思っております。

本日は、資料左側の検証方法というところを中心に資料を作らせていただきました。右側に記載しております課題とか今後に向けてというところは、やはり次回にもぜひご議論いただきたいと思っております。その点では、今色々とポイントをいただきましたので、それを踏まえて、今後に向けて導入過程の振り返りを行うとともに、他の手法との比較などといったことを、どこまで事務局の方でできるかですが、そんな視点で、課題の整理や今後に向けてというところの資料をまとめさせていただきたいと思っております。

 

山内委員長

 そのためには、議題の6とかちょっと課題がありますね。

 

事務局

そうですね。

それでは資料7ということで、今後のPFI事業に向けてということで、資料を説明させていただきたいと思います。

今後、第3回委員会でPFI事業の今後に向けてということで、導入過程等を振り返って整理していこうと思っておりましたけれども、それに先立ちまして、今回の検証のアンケートの中で、導入過程ですとか、適性のある事業とか、期待する事業について、どう考えているかなどについて、県事業課と事業者に対してアンケートを実施いたしました。資料7はその概要をまとめたものでございます。

 

≪事務局より資料7について説明≫

 

山内委員長

 さっきの指摘を受けて、もうちょっと踏み込んだ分析をして、それとあわせて次にこうしたらいい、ああしたらいいというふうにまとめた方がいいと思います。

 

光多副委員長

 ひとつのケーススタディ的な考えとして、近江八幡ではないですけど、保健福祉大学をパブリックに戻すというのを検討してみてはどうですかね。なぜかというと、高金利で維持されているわけですよ。イギリスでは、あの段階になると金利の見直しをするとかをパブリックは要求していきますよね。それで受けなければ、別の事業者に持っていくとかいう形でやります。

保健福祉大学の場合、造り終わっているから、今の民間事業者がいなくてはいけないという理由はないわけですよ。清掃とか植栽とかはどこかの事業者に引き続きやってもらえばいいわけなんだけど、例えばひとつのケーススタディとして、それなりの役割、意義を果たしたんだけど、ちょっとそろそろそういうのも考えてみて、やっぱり戻さないほうがいいねという話になれば、それでいいのですけど。そのへんまで、場合によっては検討してもいいのではないでしょうかね。

 

西川委員

 それともう一つ、一番重要なことを言うのを忘れていたのですが、ここでもこの前は議論して今日はしていないのですが。

公共工事とPFIの工事の違いは、民間のお金でやるか、最初に公共のお金でやるかという話ではなくて、もともとは、競争原理を働かす方が、創意工夫がでて、いいアイディアも出て、安いお金でできるということにあったと思うんですよね。

ところが、このPFIというのは、最初の段階はそういうのがあったのかもしれないし、それは公共工事の入札だって同じようにあるわけだし、そのあとそれをやったSPCの独占みたいになっているわけですよね。見直しなんて何もないわけですよね。逆にずっと長いこと維持管理できてよかったと書いてあるけど、それは良くないんじゃないかと。もっとサービスを良くしないと、あなたはクビですというようなことで初めて、いいPFIができるんだというのが、基本的一般的な概念のはずなんですよね。イギリスでもどこでも。

ここはどうも見ると、民間が最初、いろんな創意工夫をしてやりますと。その後ずっと民間独占になっていて、そうしたら公共工事の、公の独占構造とあまり変わらないんじゃないかという点についても、何かこの場で言ったほうがいいと思います。それでもいいというなら、それでもいいのでしょうけれども。何か言った方がいいと思うのですが。

 

光多副委員長

 契約の問題もあってね、近江八幡のときね、大分議論になったんだけど、契約書のどこをみても途中でいろいろ変更できるという条項がないんですよね。近江八幡の場合、借入金を民間からパブリックに借り替えして金利を大幅に下げたんです。

たとえば、保健福祉大学で4パーセント近くの金利をあと何十年間か払わなくてはいけないと県民からはみられてしまって、それを地方債だと1パーセントちょっとというように、すぐに計算できてしまうわけですよね。それでも、やはりPFIを続けたほうががいいという結論になれば良いけど。例えば、その民間事業者がいなければ、維持管理ができないという結論ならば別だけれど、直営でもできるわけですよね。

 

山内委員長

 それは今の事業を契約変更するということですか。

 

光多副委員長

 そうです。

 

山内委員長

 それなりの対価を支払わなくてはならないわけですよね。

 

光多副委員長

 それは近江八幡であったわけです。イギリスの場合は、契約変更できるんですよね。日本の契約書の場合、全く固定的な契約書なんですよね。

あと、先ほど金井先生がおっしゃったようにPFIの最大の効果というのは、パブリック部門の制度を改革し、パブリックをアクティビティにするということであり、それが終わったのか、そうするとPFIというのは、神奈川県でもそれぞれのときにそれぞれの役割を果たしてやっていたんだけど、今になってどうなのか。もうそれは終わったのか、それともPFIはPFIとしてこういう役割なのかということが、次の話ですよね。

 

山内委員長

 法律が変わって貸付もできるようになったし、それからPFIと合築できるとか、いろんなことができるようになっちゃったから、PFIでやらなくてもいいというふうになってきたと。

 

金井委員

 そういう意味では、歴史的使命はあったと思うんですよ。第二の公共事業という顔をとりながら、実質、制度改革の風穴を開けていって、そういう意味では歴史的使命を果たしたと思えるのですよね。

その次の段階で、何が必要なのかと言うためには、他に戻して何の不利益があるのですかいう話にも答えなければいけないし、やはりここで急いでやらなくても、後に指定管理者とか地方独立法人とか色々な方法ができたので、数年待っていればもっといい方法があったかもしれないということが十分ありえるんですよね。

PFIでやってしまったために、かなり長い間、支払が固定されてしまって、やめる時には違約金の話になってしまうということなので、ひょっとしたら、戻した方がいいとか、戻して指定管理にした方が良いとか、かなりありうるんじゃないかと思うんですよね。

ただ、それは政策の間違いではなくて、その当時には必要だったというのは、それなりにあるのかもしれないですね。それをやらないと、後の制度改革もできなかったかもしれないわけですから。そのあたりはもう少し歴史的な視点で分析したほうがよろしいかと思います。

 

西川委員

 基本はね、要するにPFIの制度というのは、現状がいいのかどうかは別として、公共工事だけをやっている時代ではすごくいい制度であったはずなんですよね。というのは、今、市場化テストなんか出てきたから、同じことで、やっぱり公と対抗するものがあって、それが競争していい方をとっていくという制度で、元に戻るというのではなかろうと。やっぱり競争させていく。さらに本当の意味での競争をさせていくものに育て上げるためには、どういう点を改善すべきであるのか、というところまで言うとたぶん良いんじゃないか。

 

光多副委員長

 例えば、最後にPFIに残ってくるものというのは、やはり住民が利用する施設だと思うんですよ。施設をつくるだけであれば、パブリックファイナンスでできる。例えば小学校とか、図書館とか、体育館とか住民が利用するような施設。その運営をNPOがやったり委託でやったりという話もあるとは思うのだけれど。

 

山内委員長

今ここでおっしゃっているようなことを最後に報告書なりで盛り込めるようにしていくことですね。それは別にここが悪かったという話ではないから、色々いい点もあるし、反省点もあるし、示唆は出てきているので、それを敷衍(ふえん)すると今のような話になってくると思います。

 

金井委員

 花と緑は指定管理者もできるのですか。

 

事務局

 指定管理者になっています。

 

金井委員

 最初からそれでできたのかもしれない。

 

山内委員長

 今度コンセッションを入れたから、あれだともっとやりやすくなったけど、指定管理そのものだとなかなか難しい。

 

光多副委員長

 ちなみに、都庁の跡地の国際フォーラムはあれは指定管理者でもなんでもなくて、普通財産にして無償賃貸にしていたんですよね。だから、期間が3年や5年しか駄目だというんなら、無償賃貸で25年とかできるんですよ。だから色々な方法があるんですよ。

 

山内委員長

 指定管理者制度ができてきたのも、PFIがひとつのきっかけにあるわけですよね。色々矛盾もあるのだけれども。今度、コンセッションもそうですよね。

ということで、議題としてはこのあたりですけど、他に何かあるでしょうか。

 

事務局

参考資料としてご用意させていただきました、PFIと財政指標というものを簡単にご説明させていただきたいと思います。

 

≪事務局より参考資料について説明≫

 

山内委員長

 ご質問がございますか。

  

光多副委員長

 イギリスの場合と違うのですか。将来負担比率となっているので全部含まれるわけですか。イギリスの場合、施設整備費だけを引っ張り出してきて、公的債務に入れる。残りの維持管理運営費に関しては、毎年必要なもので、毎年払うものとして対象に入れてないんですよね。

 

事務局

将来負担比率に関しては、建設費の元金部分だけでございます。維持管理運営費は入っておりません。

 

光多副委員長

 債務負担行為の全額じゃなくて、その中の建設費だけ。イギリスと同じわけですね。

 

事務局

 続きまして議題2のその他について説明させていただきたいと思います。

 

≪議題2について、事務局より第1回委員会資料の訂正、ジョイント・ベンチャーの定義、公募型プロポーザル方式の採用経緯について説明≫

 

山内委員長

 以上でよろしいでしょうか。議題2のその他ですが。なければ進行を事務局へお返しします。

 

事務局

今後のスケジュールについてご説明いたします。前回お示ししましたが、本日貴重なご意見をいただきましたので、これを踏まえて鋭意作業を進めさせていただきたいと思いますが、次回第3回、第4回とあと2回ほど予定させていただいております。当初は年度内に委員会を終えて、なおかつ、議会報告を考えていたんですが、ちょっと作業が後ろにずれておりまして、現時点での想定ですが、次回第3回を1月中にできればと考えております。

また、年度内ぎりぎりになってしますのですが、第4回を3月中に開催させていただきまして、とりまとめをさせていただきたいと思っております。それを踏まえて、神奈川県PFI活用指針の改定に反映できるものは反映していきたいと考えておりまして、そういった作業を踏まえて最終的に議会に報告する形に若干修正させていただきたいと考えております。

引き続き、委員の皆様方にはご協力のほどお願いさせていただきたいと思っております。

 

山内委員長

 今日はいろいろご指摘をいただいたので、少し時間を空けて、次回は1月で。

 

西川委員

 1月にやるときには、PFIでやったものと、PFI以外でやったものと、メリット・デメリットというのを、議論はもう大体で出尽くしているのですから、そこを少し調べておいて欲しいですね。

 

山内委員長

 そうですね。

 

事務局

第3回でそのような資料をお示しできればと思います。最終的な取りまとめに関しては、第3回から第4回の間に各委員の方々と文言の修正や表現の仕方などについて、調整させていただけたらと思います。

 

山内委員長

 たぶん色々ご指摘があると思います。

 

西川委員

 文言のまとめは簡単でしょう。1ページくらいで。

 

事務局

 資料としては、ケーススタディのような形の比較でよろしいですか。

 

山内委員長

 そうですね。

 

西川委員

 やはりいいところと悪いところ。抽象的なことは今言ったことを言えるんだろうけれど。要するにPFIがよかったといえるのは何かというのがちょっと、何かと比較しなくてはいけなくて、その比較資料がなくて抽象的に言っていても仕方がないから、やっぱり、それは一つでなくて、何かいくつかやった方がいいと思いますよ。

 

事務局

分かりました。

 

事務局

本日は貴重なご意見をいただきまして、ありがとうございます。

今いただいたお話が一番ポイントでございますので、できる範囲内でがんばらせていただきます。

どうもありがとうございました。引き続き、よろしくお願いいたします。

≪閉会≫

会議資料

議事次第 [PDFファイル/34KB]

【資 料】

資料1 県有施設の整備に係るPFI検証委員会における検証等について [PDFファイル/270KB]

資料2 公共サービス水準の向上について [PDFファイル/309KB]

 別紙1 PFI事業に関するアンケート集計表(県事業所管課) [PDFファイル/288KB]

 別紙2 PFI事業に関するアンケート集計表(SPC) [PDFファイル/262KB]

 別紙3 PFI事業に関するアンケート集計表(利用者) [PDFファイル/778KB]

 別紙4 PFI事業に関するアンケート集計表(県職員) [PDFファイル/359KB]

資料3 PFI事業における民間事業者の創意工夫等について [PDFファイル/349KB]

資料4 金利改定等によるVFMへの影響の試算 [PDFファイル/225KB]

資料5 財政支出の平準化について [PDFファイル/373KB]

資料6 PFI導入の効果等に関するとりまとめ(案) [PDFファイル/155KB]

資料7 事業を所管(実施)する立場からの課題について [PDFファイル/174KB]

 別紙1 PFI事業に関するアンケート集計表(県事業所管課) [PDFファイル/345KB]

 別紙2 PFI事業に関するアンケート集計表(SPC) [PDFファイル/350KB]

 参考資料 PFI事業と財政指標(「健全化判断比率」)について [PDFファイル/209KB]

 

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